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「理想的な淡水水槽」 9.7. 水槽の水交換



デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」


9.7. 水槽の水交換


水槽の「水」についての章を締めくくる前に、我々は熱帯河川についての重要な事項をもう一度思い出す必要がある。それは、流れのある河川における水の動きについてである。この水の動きは、水中に生息する植物にとって非常に重要な生活条件である。植物の新陳代謝により生成され、葉から分泌される物質が水流によって常に洗い流され、代わりに植物に新しい栄養素が届けられるからである。

水槽内において、性能の高いポンプは確かに自然の河川における水の流れの代わりとなるが、魚と植物の新陳代謝による老廃物などを水槽内から取り除くことはできない。せいぜい水槽の中でこれらの老廃物をぐるぐると回転させるだけである。生物学的ろ過の機能では、これらの老廃物をある一定の制限内でしか水槽から取り除くことができない。その場合、新しい栄養素も運ばれて来なくなるという問題が起こる。

この問題の解決策となるのはただ一つ、水交換である。水交換によって我々は様々な恩恵を受けることができる。まず、余剰栄養分である分解されなかった窒素(亜硝酸塩)を水槽の外へ運び去り、さらに新鮮かつ水草に適した栄養素を水槽内に補給することができるのだ。

これに関連して一つ指摘しておく。「理想的な水槽」においては、水槽を設置する際だけでなく、その後の水交換と同時に行う肥料の追加が非常に重要だということだ。
水交換の際には、交換する水の量に対して決められた分量の肥料を同時に加える。これを行うことで、好ましくない、あるいはアクアリアナーが制御することができない栄養素の蓄積を避けることができ、水中にむらのない栄養素濃度が保たれる。

水交換の時と同様に、新しく水槽を設置する際には、自然と人工の生存環境の違いをはっきりと示す様々な要素を見ることができる。

本来天然の河川の水は、沈殿した大量の有機物と直接触れ、大きく影響を受けている。自然の水域、特に熱帯地方の海、湖、河川の沈殿層は想像以上に厚いのである。時として1.8メートルにまで達する沈殿層は、主として植物の残骸などからなる有機物で構成されている。これらはセルロースを発酵させるバクテリアによって分解され、再び新しい有機物質となるのである。自然下において、沈殿物と水との間では有機物質の継続的交換が行われており、これは水道水ではまったくあり得ないことなのである。

この有機沈殿物は、魚に対して、粘膜やエラを病原菌・寄生虫などから守る保護コロイドを提供している。水槽内では、多くの魚がこの保護コロイドを含まない水道水に対して明らかな不快と食欲不振を示す。

私たちは、水道水に欠けているものを調整剤によって補填し水槽に使用することを勧める。すなわち天然河川の水に見られる保護コロイドを含み、魚のひれや粘膜、エラに取り付く細菌を寄せ付けない殺菌成分を有したDuplaGan(デュプラガン)などの良質な調整剤である。


淡水用コンディショナーの最高峰、デュプラガン



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