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「理想的な淡水水槽」 10.5.1. 最初から水草を密に植える 前編

デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

10.5.1. 最初から水草を密に植える 前編


設置した直後の水槽というのは、とにかく危機的な状態にある。新しく水槽に植えられる水草は、根が短かったり、あるいはまったくなかったりといった状態で茎部分だけを底床に挿し込まれるため、水質を改善するという水草が持つ役割が十分に機能しない。水槽に植えられて間もない植物の新陳代謝と光合成のスピードは非常に遅く、水中に酸素を放出する段階にはまったく至っていない。

水槽に入れられた水草に新しい根が生えてくるまでの間、水槽は危険な状態にさらされる。あまりにも簡単に藻やコケが発生し、それらがさらに状況を悪化させる。藻やコケの発生は、水槽内の生物バランスがまだ作り上げられていないこと、あるいはバランスが崩れそうであることを知るバロメーターとなる。

水槽設置直後の段階は、車の始動時に例えられる。冷えたエンジンを始動し、各部に負担をかけることなく車を動かすためには、カロリーの高い混合ガスをどんどん燃焼させる「チョーク」のようなものが必要である。エンジン始動直後のこのような補助的機能と同様のものが、新しく設置された水槽には必要なのである。

新しい水槽が陥る危機的な状況をできるだけ速く脱する最も効果的な手段は、成長が速く、根をよく張る水草を植えることである。幸いなことに現在では、この目的に適した水草が市場に豊富に出回っており、しかもそれらは安価で手に入れることができる。

我々は、最良の照明器具や水草専用肥料を用いて、水槽設置段階から水草自身の力による「底砂の活性化」をさせることができる。これがうまくいかない場合、底砂の表面に黒色の腐った部分ができ始め、水草が健康に育つための条件が失われることになる。



10.5.1. 最初から水草を密に植える 後編へ続く








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