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「理想的な淡水水槽」 1.1.1.水槽という単語は140歳


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

1.1.1.水槽という単語は140歳

本書の第6版の出版(1993年)とともに「Aquarium(水槽)」という単語は140歳になった。1853年にイギリスの自然科学者であるPhilipp Henri Grosseが、彼の研究所で、動物や植物を飼育するための水容器を初めて「水槽」と名付けたのである。
また、[水中飼育法]の端緒もイギリスに見られる。その初期において、水槽は水中飼育法の研究を行うために自然科学者が独占していた。
1774年にはイギリスの(またイギリス人!)化学者であるJoseph Priestleyが、水生動物の呼吸から酸素を発見している(スェーデン人のScheeleと同時である)。

そしてドイツにおいては自然科学者で作家のEmil Adolf Robmablerが水槽をポピュラーにした。彼は1856年に出版された「Gartenlaube」という本の中で、「ガラスの中の自然」という論文を寄稿し、初めて淡水の水槽について記述したのである。

そして水中での動物の飼育が異例とも言えるブームとなった。ドイツ中で水槽団体なるものが結成されて、水槽に関する本や雑誌が出版された。その中には当時としては高度な専門知識が豊富に書かれていたのである。K.G. Lutzは既に、1880年に彼の著書「淡水の水槽」において次のように述べている。「ここでは生物たちがカゴやオリの中にいる鳥や爬虫類、昆虫などとは異なって、まったく自由であるかのように生きている。閉じ込められたとか押さえつけられているといった様子はなく、まったく自然のまま、ありのままに観察者の前に姿を見せる」。

またE. Bade博士は20世紀初頭、1200ページにも及ぶ彼の著書「淡水の水槽」の新版を出版し、現在この旧版は古本としては高価な部類に入るようになった。その中に次のような記述を見出すことができる。「動物飼育の中でも、水槽の中での動物の生態ほど本当に素晴らしいものはない。なぜなら、水中の深い所での動物の生態や自然界は我々がいつでも容易に観察できるものではないからである」。


博物館の中にある100歳を超える水槽



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