デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」
11.1.2. 藻やコケを食べる魚 後編
※藻やコケを食べる魚 前編より続く
Plecostomus(※現在はHypostomus) punctatusはコケや藻を好んで食べるが、通常で30cm、あるいはそれ以上に成長するということに注意しなければならない。成魚を飼育するには非常に大きな水槽が必要になる。
Farlowella acus(ファロエラ・アクス)はアクアリアナーに嫌われるハケ状藻の除去に素晴らしい能力を発揮する。
Xiphophorus maculatus(プラティ)は皮膜状の、あるいは比較的柔らかい藻やコケを食べる。
カラシンの仲間であるAbramites hypselonotus(アブラミテス)は水草に付着した藻やコケを食べて除去してくれるが、その際水草の若い葉も食べてしまう。
Rineloricaria fallax(リネロリカリア・ファラックス)は一般的に見かける魚ではないが、「藻食魚」として期待してよい。
Panaque nigrolineatus(ロイヤルプレコ)は藻やコケに対する切り札としてリストに載せるべきだろう。この魚は水草をまったく痛めることなく藻やコケを食べてくれる。
シクリッドの愛好家には、藻やコケに対して除去剤などを使うのではなくHerotilapia multispinosa(レインボーシクリッド)を飼育することを勧める。この魚は石に付着した藻やコケを好んで食べる。
この章で述べたコケや藻を食べる魚のリストは決して完全なものではないが、水槽設置直後から水槽を藻やコケの被害から積極的に防御するには十分役に立つだろう。
ここで、新しく水槽(水量200ℓ)を設置する際の例を示そう。この場合コケや藻を防ぐために導入するべき魚としてサイアミーズ・フライングフォックス6尾、ブッシープレコ6尾、エキノドルスの仲間を植えていないとしてアルジイーター6尾、そしてオトシンクルス・アフィニスまたはオトシンクルス・ヴィッタートゥスを少数といったところが適切だろう。
ここに挙げた魚については単独飼育するべきではない。彼らのほとんどは生まれ故郷の河川で群れを作り暮らしている。水槽内においても同様に複数で飼育することにより、本来の性質を発揮して非常に活動的になり、エサとなる藻やコケを競い合って食べるようになる。
ここで重要なのは、水槽内でメインとなる魚種を導入する前の段階で、藻やコケの掃除屋たちに人工飼料を与えないということである。設置直後の水槽では、藻やコケが少ないためこれらの魚たちは空腹であるように思えるが、心配する必要はない。藻やコケの成長は非常に速く、これらの魚たちの食欲をすぐに満たすようになる。
Plecostomus(Hypostomus) punctatus
流木を好んでかじる。成長すると大きくなるので注意が必要。
Panaque nigrolineatus(ロイヤルプレコ)の口を見れば
この魚が優秀なコケの掃除屋であることがわかるだろう。
Otocinclus affinis(オトシンクルス・アフィニス)
毛皮状藻などを喜んで食べる。
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