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小役人の憂鬱

ある市役所に勤める私が普段から思うことを書いてます。少々辛口ですが、自戒をこめて書かせていただきます。

議会なんてパフォーマンスですから。

2005年03月05日 | Weblog
 そろそろ地方自治体の新年度予算を決める議会が終わる頃かなと思います。市民の方々はあまり関心ないようですが、実は、お役所はいわゆる「決算」よりも「予算」が重視されているのです。まあ、ニュースとかでもよく言われていることですが、実感のないことでしょうから、あまり関心事ではないのかも知れません。正直、予算偏重主義はおかしいです。決算が次年度以降の予算と関連性が薄く、要は予算策定時に、財政担当課を説得させることができれば、いいわけです。前年度の執行残や事業の効果などはあんまり関係ない。だから、予算をぶんどってこれる上司が有能と言うわけです。これは仕組み上やむをえない部分はあります。だって、次年度の予算を決定する議会の最中は、まだ本年度の予算は動いているわけで、その結果(決算)を反映できるは、6月以降になるからです。せめて第3四半期(12月まで)の執行状況から予算に反映させればいいのですが、そうも簡単ではないようです。12月くらいには、すでに予算策定もかなり進んでいますから、執行状況によって変更などたぶん無理ですからね。
 市民の方々には、もっと予算に関心を持って欲しいです。だって自分達の税金ですよ。役人が必ずしも全て正しいなんて思っていないんでしょうから、それだったらきちんと納税者としてその使い途は自分で確認するべきなんです。それをしないで、文句ばかり言うのは、愚の骨頂。もっと自分のお金が使われていることを認識してほしいと思います。一部の声の大きい輩の影響があなたの住む自治体の予算に少なからず影響していませんか?サイレントマジョリティーなんて結局阿呆ですよ、いまどき。私は内部のニンゲンですが、いろいろ文句言ってますよ(笑)。でも、お役所は、内部からは変われない、悲しい死に体です。
 議会について書くつもりが、予算のことになってしまいました。議会については、シナリオのあるドラマです。議会の場で丁々発止の議論が尽くされるなんてあり得ません(笑)。一度傍聴してみてください。全く覇気がないと思います。ときどき面白い議員が、事前の質問通告と違った内容の質問をしたりすると、首長はしどろもどろで、それもまた面白いですよ。議会はパフォーマンスの場ですから、議員さん達には大切なアピールの舞台です。一度見に来てくださいね。

おいおい、合併ふりだしですか?

2005年02月28日 | Weblog
「南セントレア市」という名称について、アンケートをとったようですが、よくニュースを聞くと合併の住民投票もやってたんですね。結果は・・・、悲惨。
そもそも合併による直接的利益を住民が体感することはまれだと思います。だって、合併したから給料があがったとか、野菜が安くなったとか、そういうものではありませんから。要は、小さい自治体のままだと、これまでの自治体予算の中にある国からのお金が減っちゃうわけです。つまり、財政力のない自治体(独自の財源のない自治体)は、予算規模が小さくなり、よって少なからず行政サービスに影響が出るわけです。だから、首長としては、それではたまらんということで、合併して自治体の規模自体を多くして、国からのお金を確保したいわけです。
これは、今を生きる我々にも深刻な影響がありますが、未来の住民の方々にも影響があります。単なる「住所変わるのめんどくさい」とか「そんな市の名前、かっこ悪い」とかいう次元の問題ではないんです。
住民投票は、諸刃の剣です。いわゆるサイレントマジョリティと言われる集団の意見があまり反映されず、結局は、問題となる案件に関心のある「反対派」の積極的な投票行動により、結果が出てしまう恐れがあります。結果が出た以上、それを無視するわけにもいかず、「進むも地獄、退くも地獄」みたいなことになりかねません。
いずれにしても、それらの経費の出所は、税金です。もう少し主権者としてその責任を自覚しないと大変なことになるんじゃない?

責任ある市民になろう!太平洋市

2005年02月24日 | Weblog
南セントレア市につづき、太平洋市という市名について論議が起こっているようだ。市民からの電話やEメールによる苦情により急遽アンケートをやるようです。これまでの選考過程は一体なんだったのか、もう一度考えなおす必要がある。例えば、そこに審議会があれば、出席謝礼が支出されているし、その時間分の職員の人件費だってかかっている。「アンケートやるんだからいいじゃないか!民主的な方法で何が悪い!」とお叱りを受けるかもしれません。でも、アンケートが本当に民主的なのか、また、そこで決まった市名に以前よりも多く苦情が来たらどうするのか、考えてますか?声を挙げるのは利害関係者であると言って言い過ぎではないと思います。そもそも関心がない者にとっては、目の前の情報さえも、「石ころ」と同じなのです。市名なんかより、もっと重要な案件があると思いますよ。

南セントレア市の行方・・・

2005年02月13日 | Weblog
市町村の合併で、結構問題になるのがその名前です。これがなかなか面白い。
愛知県の知多半島の南部にある二つの町「美浜町」と「南知多町」の合併協議会の選考により「南セントレア市」という市名にきめたという話。
合併協議会の言い分が↓です。
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美浜町と南知多町の各委員が協議し、美浜町は南セントレア市を、
南知多町は第1候補に南知多市、第2候補に南セントレア市を提
示。南知多町の委員から南知多市にすると美浜町民が納得しない
のではないかとの意見もあり、協議の結果「南セントレア市」と
決定されました。
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よくある話として、AとBが合併するとき、合併後の名前にAを使うとBが納得しない。一方、Bを使うとAが納得しない。じゃあ、別の名前にしようということになる。
でも、それって馬鹿げていると思う。
結局、これまでのAとかBとかいう名前には別にこだわりないってことになります。「AB」とかすればいいんでしょうけど、4つも5つも一緒になる場合はそうはいかないわけです。
一番馬鹿げているのは、住民投票までやってきめるやり方ですよ。
そのために税金使うんですよ。それに、AでもBでもないCという名前になったら、公の書類とか看板とかはもちろん企業や個人商店までみんな住所の記載をCに変えなきゃいけない。これって看板屋や印刷屋には嬉しい話だが、あまりにもったいない話である。AかBにしておけば、どちらか一方は名前変更の経費はかからない。

でも、そもそも、住民投票までやって決める自治体の名前ってそんなに大事なのかなぁ~?

男女協働参画って一体なんなの?

2005年02月06日 | Weblog
昨日だか、今日だか、内閣府の調査で「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」との考え方について、反対(48.9%)が賛成(45.2%)を初めて上回ったそうだ。そりゃ、当たり前で、夫婦共働きでないと生活やってけないだけでしょって思う。そもそも、妻(女性)が働きに出ることが、何か「良いこと」のように誘導されている気がする。国としては、労働力不足を外国人や女性に、補ってもらい、たっぽり税金納めてねってところかな。要は、家の中で閉じこもって「家族」のためにアンペイドワークするなら、社会に出てお国のために働いてくださいなってことだと思います。確か前にテレビで、女性は「家庭の嫁」から「社会・国家の嫁」になってはいけないと女性評論家が言ってたけど、鋭いなって思いました。上手く「男女平等」とかいうスローガンにのせられ、いわゆる「できる女性」たちはいきり立っていますが、おそらく本当の意味での女性の地位向上には役に立っていないんだと思いますよ。それなら、むしろ働きすぎの男たちを、そろそろ家庭に帰すべきです。サービス残業して、今の水準を保っていながら、企業経営者の経営能力の無さの責任を背負わされてリストラ。おいおい、ふざけんなよ! サラリーマンも人間だぜ! 
結局、その辺の市役所が「男女協働参画」とかなんとかほざいても、なんのビジョンも無いまま、お達者倶楽部みたいなことやってても、税金が無駄に使われるだけで、意味ないよね(高齢者福祉には役立っているのかも知れませんが・・・)。

自治基本条例って何さ?

2005年02月05日 | Weblog
ちまたでは、自治基本条例だとかいって騒いでませんか? えっ!聞いたことがないって!そっそうかも知れませんね。これって、実は『自治体の憲法』だとか言って、先進自治体とか何とか言ってる間抜けな自治体が一所懸命に取り組んでいるんですよ。
こんなの必要だと思いますか。見ていただくと分かるのですが、どこも似たり寄ったり。内容も、実質的には何も規定していなくて、単なる宣言とか憲章とかと一緒なんです。あえて言うなら、住民投票の規定が使えるといえば使えますが。
これを作る労力と経費は相当です。そもそも私も含め皆さんは今住んでいる地域の『条例』なるものを見たことがありますか?いいとこ3割だと思います。しかも、憲法っていっても、何の実質を伴わないものなら、無駄の極み。いわゆる空き缶ポイ捨て条例と一緒でしょう。
それなら、その経費を、福祉や学校教育の分野にまわしたほうがよっぽどましだと思います。
次回は、同じようなことですが『男女協働参画』とかいうものについてです。

上が変われば、市役所も変わるのか?

2005年02月02日 | Weblog
団塊のオヤジたちが、今役所を支配していますが、彼らが退職金をたっぷりもらって定年退職すれば、少しは役所も変わるかもしれない。とにかく、メンツやプライドだけは高く、そのくせ常識というものがない。市議会の若手議員(20代~30代)にちょこっと突かれて、やれ「生意気だ」とか「調子に乗ってる」だとか。みなさん議会を傍聴したことありますか?ご高齢の爺議員は居眠りこいてますよ。しかも、質問は意味不明。まあ地域の利益代表でから、仕方ないのかも知れませんが、あんな爺議員と若手議員を比べて、若手議員が生意気で爺議員がいい先生だって言うんだから、日本の議会制民主主義もお粗末なものです。
うちの役所の上層部は、津波のあった某地域に、のこのこと旅行に行くそうです。ボランティア活動にでも行くのでしょうか。まあプライベートなので、どうでもいいんですが、そのあたりが「常識」の欠落を露呈しているところかなって思います。

「市民のため」って誰のため?

2005年02月01日 | Weblog
総務部や企画部は、市民との直接的な接触がないため、市役所では本来、裏方でよいはず。
でも実際は、壮大な権力を牛耳っている。むしろ、市民課や福祉課は全くといっていいほど、
庁内では発言権がなく、しかも市民の苦情を直接に受ける部署であり、あまり配属されたく
ないと思いがちである。
軍隊で言えば、総務系や企画系は、補給線の確保などの裏方であり、窓口系はいわば兵隊で
ある。今の市役所は、兵隊にとって大変過酷なところである。裏方である部門が前面に出て、
偉そうな出来もしないことを高らかに宣言し、実際に前線で汗水流すのは兵隊である窓口系
の部門なのである。
自分達は人事権などの権力を持っているため、大変出来のよい兵隊は、簡単に自分のところ
に異動させ、都合の悪い輩は窓口に追いやり、市民に押し付けるのである。
市民の方々には、このことがあまり分かっていない。それは当たり前で、そんな都合の悪い
ことをお役所が自白するわけないからである。
「市民のために」などとほざく総務系・企画系の本音をきちんと見定めないと、税金はただ
無駄に垂れ流されるばかりなのである。