前稿までに要薬
黄蓍 香附子 当帰 川芎 羌活 独活 夏枯草 龍胆草 滑石 丹参 何首烏 天麻 貝母 丁香の14薬についてお話しました。
本日の漢方市民講座は引き続き「要薬No3」と題し、益母草 牛膝 乳香
没薬の4薬についてお話します。
益母草 やくもそう イームーツァオ 辛微苦 微寒 心肝膀胱 活血祛瘀 利水消腫に作用(益母草は婦人科の要薬で、産後悪露を早期に綺麗にするために顆粒剤が使用されています)スライドをクリックすると拡大画像が出ます。
涼血祛瘀薬には 丹参 益母草 牛膝 王不留行(留行子)虎杖 鬼箭羽がありますが、特に益母草と牛膝の比較が大切です。
婦人科領域で涼血祛瘀薬=活血涼血薬を多く使用します。活血涼血とは、血熱が原因の血液循環の停滞である瘀血(おけつ)を涼血作用によって改善することを意味します。
解りやすく考えれば、瘀血を除く作用をもつ生薬で、その薬性が平あるいは涼、寒であるものが活血涼血薬であるといえます。寒性の代表が虎杖(こじょう)鬼箭羽(グイジャンユ)、涼性の代表が益母草(やくもそう)丹参(たんじん)穿山甲(せんざんこう)、平性の代表が王不留行(おうふるうぎょう)と蘇木(そぼく)です。
牛膝(ごしつ)も平性の活血薬ですが、補肝腎の補薬としての性質と引血下行という引経薬としての性質があるために、活血化瘀薬の中では特殊な存在です。
蘇木(そぼく