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卵巣がんの漢方治療

2006-11-15 18:59:26 | うんちく・小ネタ

卵巣がんに有効な漢方生薬の組み合わせ 重楼とは?

岡本康仁堂クリニックの卵巣がん方剤(ほうざい)の組成は

白花蛇舌草、半枝蓮、半辺蓮、重楼、拳参、土茯苓、龍葵、天葵子、威霊仙、楼根、野山人参、黄耆、白?、莪?、土?虫、川郁金、冬虫夏草、山薬を基本とする。

このうち重楼と拳参については文献的にも紛らわしいので説明したい。

草河車とは?

古来より草河車(そうかしゃ)という呼び名の漢方生薬がある。草河車を調べてみると、蚤休(そうきゅう)あるいは拳参(けんじん)となっている著書があるが、蚤休はユリ科の七叶一枝花(しちよういっしか)の根茎であり、拳参はタデ科植物の根茎である。乾燥した根茎を切り刻んで市販されているものは、見た目にはなかなか判別しにくい。そもそも七叶一枝花の根茎である蚤休=重楼は日本国内で市販されていない。中国では草河車といえば拳参(けんじん)を指し、蚤休(そうきゅう)(七叶一枝花の根茎、またの名前を重楼(じゅうろう)という)ではない。

七叶一枝花とは?

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七叶一枝花 ユリ科 

根茎を蚤休(そうきゅう)あるいは重楼(じゅうろう)と呼ぶ

七叶一枝花の中国伝説

ある村に大蛇が現れ、家畜や人を襲い村人が困り果てていたところ、勇敢な兄弟7人が力を合わせ、その大蛇と戦って、大蛇とともに命を落としたという伝説である。その後、墓標から、7枚の葉が生えている茎の先に薄紅色、あるいは赤い花が咲く薬草が生えてきたという。その根は毒蛇の咬まれた時に特に有効であったという伝説である。

婦人科系ガンの治療薬としての根茎(蚤休あるいは重楼)

現代中国では、蚤休=重楼は半枝蓮、石見穿、夏枯草などと一緒にがん治療に使用されることが多い。帰経(薬が作用する経絡)が肝経であるので、婦人科系のガンに多用されている。

               続く、、