1955年生のあれこれ

人生50年を過ぎても、その好奇心旺盛な性格で、いろいろ綴っていきます。

派遣労働に思うⅡ

2008年12月11日 09時56分11秒 | Weblog
解雇されて社宅を追い出される人に対し、
住宅費の補助や雇用促進住宅への入居等の支援を行うらしいです。

東京・蒲田で小さな鉄工所を経営していた知人がいます。
経営していた。という過去です。
終戦間際に父親が始めて、後を継ぎました。
しかし、父親の持っていた熟練した技術を受け継ぐことができず、
また海外からの廉価な商品に圧されて、数年前に工場を閉鎖しました。

自宅も売却し、住まいを探しました。
雇用促進住宅へも申し込みました。
私が保証人になりましたが、断られました。
入居条件は、結構ハードル高いのです。
http://www.e-d-a.or.jp/cgi-bin/fr_nyukyo_1.html

「下町の技術が消えてゆく」と報道されていた時代でもありました。
しかし、行政は何の手立ても打たず、
“格差社会”へと邁進していた時代でもありました。

その頃の派遣労働者は、まさに“格差社会”の申し子のような状況でした。
(12/7分引用)
彼ら、彼女達は、
「自分のやりたいことが見つからないので」
「会社に束縛されずに自分の時間を持ちたいため」
派遣社員を自ら選択していた。
そして、契約期間が過ぎると、辞めていった。
彼ら、彼女達のほとんどが、海外旅行へ出かけて行った。
欧米はもちろん、エジプトやバリ島、果ては南極。

「自己責任」という言葉がありました。
私の知人も、経営が好調な時は従業員の家族も含めて海外旅行をしていました。
しかし、一転して工場閉鎖に追い込まれた時は、
私財を投げて従業員に分配していました。
当時の東京・蒲田地区の零細工場は皆そうでした。
今は、もっと厳しい状態だと聞いています。

経営者と労働者の立場の違いはあるでしょうが、
あのような、派遣社員だった彼ら、彼女達へ
我々の税金を使って支援する必要があるのか?
と思ってしまうのです。