国際通貨基金(IMF)、議長国メキシコ、そしてわが日本…。
ワシントンで19、20日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、支局の助手と手分けしながら主要国や国際機関の記者会見をはしごしていた私は、開催国でメキシコと並ぶホスト役の米国の会見がいつ開かれるか、気になっていた。
だが、とうとう最後まで、ティモシー・ガイトナー財務長官(50)がメディアの前で会議を総括する機会は訪れなかった。
■IMFへの新拠出を拒否
欧州債務危機の封じ込めのため、最大の焦点となったIMFの資金基盤増強をはじめ、かつてないほどに注目が集まった今回のG20。
各国はそれぞれの方針について積極的に発言し、会見を通じてメディアへの情報発信も競い合った。
その最たる例が日本だ。
非ユーロ圏では先駆けて600億ドル(約5兆円)をIMFに拠出すると表明。
これが呼び水となって、韓国やサウジアラビアなどからも拠出が相次ぎ、当初目標には届かなかったとはいえ、G20は4300億ドル(約35兆円)超の資金拠出で合意した。
安住淳財務相(50)は会見で、「日本は大きな貢献を果たせた」と胸を張った。
ひるがえって米国はどうか。
資金拠出すら表明できず、各国の拠出を「歓迎」(ガイトナー長官)するのが精いっぱいという情けないありさまだった。
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