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会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

ど-なる?トーマツ

2010-05-02 | 会計・株式・財務
私が時折見るMY NEWS JAPANで
監査法人トーマツ「このままでは立ち行かなくなる」という記事がありましたのでご紹介。
公開されている箇所はこんな感じ。
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■「入社2~3年目の『スタッフ2~3』の稼働率が4年前なら90%くらいあったのに
  今60~70%くらいに落ちている。
■「いまIFRSのために採っても、SS(シニアスタッフ)以上でないと戦力にならない
  から、育成が間に合わない。そうかといって、J-SOX対応で採った3年目くらいの
  人は、大量採用でレベルが低い。アホばかりで使えません。
  仕事もないから、あの一等地に何百人と囲って、ネットサーフィンさせたり、
  IFRSのイーラーニングとかをやらせてる。
  このままだと赤字転落しますし、立ち行かなくなる」(中堅社員)
■オフィスは「朝10時には満席なので、席にあぶれたシニアマネージャーやマネージャー
  が休憩室やリフレッシュルームで座っているほどです」(中堅社員)
■現状では、5年目にSS(シニアスタッフ)に昇格する。ここで落ちるのは、
 今でも2割弱だけだ。次のハードルがマネージャー昇格試験。
 これに合格して最速8年目でマネージャーになれる人が、
 これまでは同期で7~8割を占めていたが、去年は、35%の人が落とされたという。
                              (以上、引用終わり)
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(コメント)

・先日、新日本のクライアント企業の財務経理部門の方とお話する機会がありましたが、
監査報酬の引き上げ要請(監査時間の延長)があって困っていると漏らしておりました。
その方も確かにもう少し時間は必要とは認識されておりましたが、単価が上げられなければ数量で稼ぐしかない。監査法人サイドの苦しいお家の事情も垣間見えます。

このような混乱をもたらした会計士大増員計画。
その責任の一端は金融庁にもあると思うのですが、その金融庁は先月、
国際会計基準(IFRS)に関する誤解
を発表。

これに関しては多くの識者がコメントを寄せられているのでしょうからそちらを
ご参照いただくとして、
結局のところこの文書の目的は、吉永先生
のおっしゃる
「要するにIFRSをネタにあることないこと言って企業からカネをむしり取ろうとする輩に
 騙されないように、という警句ですね。」

…でもちょっと待って下さい。
失礼ながら「輩」の中には監査法人系のコンサルも入っているのでは?
といいましょうか、監査法人にとって上記の通りIFRSを新たなメシの種にしようとする動き、これは当然の成り行きでしょう。

だとすると、今回の金融庁文書を受けて、
監査法人サイドからの恨み節、聞こえてくるかも知れません。

IFRS営業の邪魔をしないで欲しいと。



なかのひと

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