イオン＋ダイエー＝？

いつもご覧下さり誠に有難うございます。
まずは日経夕刊にこんな記事がありましたので、まずご紹介、その後、簡単なコメント
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■イオンに優先交渉権、ダイエー再建へ丸紅が選定■
　イオンが経営再建中のダイエーの業務・資本提携に向けた優先交渉企業に
選ばれることが確実になった。ダイエーに44.6％（議決権ベース）を出資
する丸紅は4日、イオンを選定することを固めた。
仕入れや物流、商品開発でイオンと協力し再建を急ぐ。
来年3月までに丸紅が保有するダイエー株の10―15％を譲渡することで調整する。
米ウォルマート・ストアーズも提携企業に名乗りを上げたが、
ヤオハン、マイカルなど破綻企業を立て直したイオンがダイエーの再建に
つながると判断したもようだ。
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（コメント）

・４日夕に行われたイオンの中間決算説明会でも質疑応答の中で、
　まだ再建が終了していないダイエーを支援することにつき
　疑問の声が上がっておりました。私も同感です。

　私がそう感じた理由は、各社の議決権保有比率。
　現在筆頭株主の丸紅は、ダイエーの連結子会社化を避けるために、記事にあります
　通り、現在の44.6%から10～15%だけ引き下げて持分法適用の関連会社にしようとして
　おります。
　一方のイオンは丸紅から譲り受ける10～15%分ですから、持分法の対象にもならない。
　要は、誰も、自らの連結バランスシートにフル連結してまでダイエーリスクを
　取ろうとしていないこと。「責任不在」というイメージですね。
　
　で、次の焦点は、
　1)アドバンテッジパートナーズ保有分をイオンが譲り受けるのかどうか？
　　　この場合、計算上、イオンが筆頭株主になりますので。
　2)そして、その時の取得価格、ひいては「のれん」がどれだけ発生するのか？
　　イオンは取得資金をどう調達するのか？
　・・・・・・と、こんなところなのでしょうか？


・さて、私も出席した中間決算説明会。いつものことながら、中身が無かったですね。
　そんな中で私が一番興味深く思ったことが１つありました。

　当社が説明で用いたデータ（単位％）なのですが、
　これは何のことだかわかりますか？

2000年 ０．６４％
2001年 ０．６４％
2002年 ０．７１％
2003年 ０．８９％
2004年 ０．９０％
2005年 ０．６０％
2006年 ０．４６％（上期のみ）

これは、イオンGMSの「不明ロス率」の推移を示しています。
つまり、売上高のうち、「不明ロス＝(要は)万引き」が占める率が、
ひどい時には０．９％とほぼ１％近くに達していたんですね。

かなり語弊がありますが、０３年～０４年頃は、お客さん１００人に１人が「万引き犯」だったと見ることができるのでしょうか？凄い話です。
・・・・・・よく家電量販店で見かける「１００人に一人タダ」っていう販促。
イオンも実践していたんですね。意図しないで。

・・・・・・確かに、あのころ、余り店頭に店員がいなかったからね。分かるような。

で、足元はかなり改善していますけど、
仮に、終りなきリストラ続きで従業員が疲弊しきっているダイエー店舗が
加わるとなると、この「不明ロス率」ってまた増加するのでしょうか。

交渉の行方に注目です。