題詠blog2007

こちらは「題詠blog2007」のイベント会場です。「イベントの仕組み」をお読みの上、自由にご参加ください。

018:酸

2006-12-30 | 011-020の歌
「018:酸」の歌は、こちらにトラックバックしてください。

18:酸 (ねこちぐら)
時経れば酸化も進む宵ごとに体躯の重く澱むを愛う

018:酸 (ねこちぐら)
時経れば酸化も進む宵ごとに体躯の重く澱むを愛う

018:酸 (zoe)(すりきれ)
パイナップルを食べてみたら酸化して酸っぱかったのではきだしたら

018:酸(智理北杜) (智理北杜)
ぶつかって生徒はどんどん変わっていく私はそのとき二酸化マンガン...

018:酸(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
酸いも甘いも噛み分けた人となることは至難の技と思うこの頃

018:酸(稚春) (青いキリンの番外編)
二人して溜めてしまった乳酸が遂に疲労に変わってしまう

018:酸(船坂圭之介) (kei's anex room)
憂きことのこの上はなし仮眠すらならぬ夜明けの酸ゆきコーヒー

018:酸(柴やん) (明日はきっといいことがある)
アミノ酸補給しつつ帰り着くトレーニングの疲れを癒す

018:酸(みずき) (空)
この甘き時間をティーに注ぎこみ舌に残れる酸つぱさ消さん

018:酸(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
酸っぱいの苦手 果肉は差し上げるから作ってよ甘夏ピール

018:酸(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
酸性かアルカリ性かテストして敵か味方か君はどちらだ

018:酸(五七調アトリエ雅亭) (題詠専用ブログ)
片思い実る気配が微妙だね貴方の恋は弱酸性よ(>_

018:酸(はこべ) (梅の咲くころから)
酸性かアルカリ性はリトマスで君のこころは何で計らん

018:酸(此花壱悟) (此花帖)
いつの間にか酸っぱい葡萄となっている吾の自意識に靴あとのつく

018:酸(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
腰重く酸味渋味のほのかなる深き色香に酔ひたきものを

018:酸 (治視) (cherish!)
甘いのか?それとも苦い?酸っぱいの? そんな感じがなんだかいいの

018:酸(オガワ瑠璃) (ことばの調理 ~ レシピ100 ~)
梅干を毎日一粒酸っぱさが私の元気を支えてくれる

018:酸(本田あや) (明晃晃)
デオキシリボ核酸で解明されるだろうか 君を欲しい理由は

018:酸(惠無) (なんでもない一日)
酸っぱさも甘さも全部ぶちまけてマーブル模様の君たちの夏

018:酸(天国ななお) (お月様は許さない)
触られてすぐに喘いでしまうのは酸素あっての燃焼だから

018:(小春川英夫) (さるさるパパ)
酸性雨に打たれていたって恋をするチンパンジーの恋歌を聴く

018:酸(坂本樹) (ひこうき雲)
ひこうきの雲をうつしてどこまでも炭酸水のようなぼくたち

018:酸(原田 町) (カトレア日記)
酸性雨にじわりじわりと冒されて長谷大仏の美貌翳れり

018:酸(新津康) (NOTHING WORKS)
「酸素と、窒素と…。」集めてみても、未だに生命(いのち)は作れない事実。...

018:酸(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
アミノさんヒアルロンさんクエンさんアスコルビンさんアルファリポ酸

018:酸(yuko) (tankaの森)
適齢期過ぎて何年ああ我は花の咲かない酸性土壌

018:酸(ドール) (花物語?)
酸っぱくて赤い小さな紅玉がアップルパイになりたいという

018:酸(白辺いづみ) (Iduming☆World)
日に焼けて色褪せていく紙芝居‘ルパン酸性’ さらば青春

018:酸(愛観) (◆◇ひ と ひ ら こ と ば ◇◆ ~題詠100首と短歌詩~)
直情な君が残した炭酸水 泡はいつでも上しか行けない

018:酸(フィジー) (逢えなくてもI Love You)
健康のために始めた黒酢なら続けなければただの飲み物

018:酸 行方祐美 (やまとことのは)
酸性の人だと思う雨の日の黄昏までを語り合いても

018:酸(sera5625) (日曜日は猫になる)
ふたまわり上のあなたの前だもの 酸いも甘いも知った振りする

018:酸(きじとら猫) (きじとら小部屋)
あなたとの恋を長持ちさせるため脱酸処理をほどこす夕べ

018:酸 (新井蜜) (暗黒星雲)
自転車で通うあなたに会釈され酸素が欲しい春の日の朝

018:酸(青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
傷ついた羽をたたんで丸くなる 酸っぱい水はもう飲み飽きた

018:酸(春畑 茜) (アールグレイ日和)
燐酸をすぎて輪廻へたどり着く春のレンズに辞書を眺めて

018:酸(本田鈴雨) (鈴雨日記)
酸性の土壌にありて清かなる青いろ咲かす紫陽花を愛ず

018:酸(よさ) (やわらかい螺旋)
酸欠のサカナみたいにパクパクとしてる場面を見せてしまった

018:酸(はな) (はなことば)
あじさいに炭酸注ぎベリー添え君の色したカクテルできた

018:酸(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
硫酸で何を溶かせど哀しみの器の底に孔は開かない

018:酸(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
硫酸で何を溶かせど悲しみの器の底に孔は開かない

018:酸(プルタブ) (青いキリンの冒険記)
酸性の息吹きかけて赤くなる素直な青色リトマス紙が好き

018:酸(スズキロク) (夏休みはもう終わり)
炭酸が抜けてべたべた甘いだけ 気づいてることに気づかせないで

018:酸(ぱぴこ) (テクテク)
要するに酸素不足だ誰一人ほころばぬ春の満員電車

018:酸(萌香) (空の青さをみつめていても)
ため息の二酸化炭素が増していく待つことだけを許されていて

018:酸(川瀬菜穂) (あしたのわたしは)
過呼吸は酸素の吸いすぎ私はあなたを吸いすぎて過恋かな

018:酸(駒沢直) (題詠blog2007参加用。)
つのるほど君の笑顔が腐食する僕の想いが酸性なので

018:酸(市川ナツ) (読書日和)
曖昧な記憶を手繰れば君もまたほろ甘さを持つ酸なのでしょう

018:酸(ME1) (FILL mobile)
 辛酸を舐めてきたのと うそぶいて 不幸の味を たしなむ時代

018:酸(橘 こよみ) (aglio-e-olio)
酸化とは燃えることなり制服の去ったロビーに並ぶ赤椅子

018:酸 (香山凛志) (東京パピヨン)
 結論を既に持つ恋ならば雨それも音なく降る酸性雨

018酸(ダンディー) (はじめまして!)
グロン酸ヒアルロン酸リン酸と色々有れど姿の見えず

018:酸(野良ゆうき) (野良犬的)
無色無味無臭の酸素になりたくて君と歩いているわけじゃない

018:酸(野樹かずみ) (告げ忘れたこと)
そこらじゅうに雨が降るただの雨でなく酸性雨やら黒い雨やら

18.酸(文月万里) (Kagerou つれづれ)
酸っぱいと皆が言うから顔しかめかじってみせるが ほんとは苦い

018:酸 (紫峯) (☆ ☆ 時空の扉 ☆)
掌に余る文旦を剥くふわふわの甘酸っぱさの記憶と共に...

018:酸(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
化学式見ながら酸化還元の役割解いてた高校時代

018:酸(こはく) (プラシーボ)
聞きわけのよさをうたがう日もあって焦がさぬように酸っぱさを煮る

018:酸(蓮野 唯) (万象の奇夜)
採れたての苺のように甘酸っぱいときめき風味の恋の味

018:酸(暮夜 宴) (青い蝶)
ため息は二酸化炭素ひび割れた犀のひずめに踏まれてしまえ

018:酸(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
独り占めしてみたものの赤い実は酸っぱい果実サバンナモンキー

018:酸(島田典彦) (ふるふる電力)
ただ酸化してゆくだけの毎日を運命と呼ぶための息衝き

018:酸(香-キョウ-) (Sky on Blue)
酸っぱさに顔をしかめるところまで かわいく想う 愛故のもの

018:酸(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
味蕾でも未来でもどっちでもいいオレンジほどの酸っぱさがあれば

018:酸(夏実麦太朗) (麦太朗の鍛高短歌4)
燃焼は激しい酸化炎色は元素特有野焼き見ている

018:酸(五十嵐きよみ) (99本の薔薇の花束)
 炭酸の気泡が消えておだやかなグラスのような週末が過ぐ

018:酸(pakari) (魔法文明)
群青の酸にまみれて既に息絶えていることさえも知らない

018:酸(百田きりん) (きりんメモ)
有酸素運動をしているような世界に変えた責任者でしょう

018:酸 (翔子) (花こみち)
 菫草踏んでしまひし足元に酸化してゆく臓器思ほふ

018:酸(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
きみの口小梅こりこり音がしてきっと榛色の酸っぱさ

018:酸(A.I) (Private Window)
胃袋を引きずりだせば鮮血は空気に触れて酸化してゆく

018:酸(つきしろ) (あめふりぼし)
ぬばたまの日本海溝で死のう 酸素ボンベをふたつ抱えて

018:酸(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
桃色の炭酸水を頭からかぶって死んだような初恋

018:酸(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
 指先で書かれた文字のありあまる無念さ示す血のような酸

018:酸(緒川景子) (みずたまもようのみずたまり)
吐き出した二酸化炭素 吐き出したたばこの煙 混ぜ合わせてる 

018:酸 (佐藤紀子) (pocoapoco)
桜咲く丘に登りて出来立てのおいしい酸素をいつぱいに吸ふ

018:酸(小早川忠義) (ただよし)
言ふことを聞かぬ部下より迫り上がる胃酸に顔を顰むるばかり

018:酸(小埜マコト) (カルアミルクを飲みながら)
空を飛ぶ酸欠気味のトビウオは私のようには泣かないだろう

018:酸(野州) (易熱易冷~題詠blog編)
二の腕にかすかに汗の湿りゐてあえか酸味の忘れがたくて

018:酸(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
グランドもボールも君も溶けなくて そんな程度の酸性雨です

018:酸(美山小助) (小助の和歌2007)
不安げに 雲を見上げる その顔に 酸の雨粒 滴り落ちる

018:酸 (Gymnopedie)
映画館 コンサートホール 遊園地 随所に潜む甘酸っぱい感傷

018:酸(此夢彼方) (SpriteCrossRoad)
耳元で愛を囁く君の声 塩酸よりも理性を溶かす

18:酸(サオリ) (その先は?)
「実験の結果、涙は2人とも酸性だ」って博士が言った。

018:酸(nnote) (題詠blog2007,nnote)
炭酸の海に放った貝釦秘密きらきらきらきらゆれる

018:酸(川内青泉) (青泉の部屋)
T.T組んで酸アルカリの授業すリトマス紙を使い実験も

018:酸(ももや ままこ) (★SARU×3★)
汗かいたグラスの中で炭酸がはじけたような小さな出来事

018:酸(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
下戸なれど思い出したくなる味よあの酸っぱさとあの自己嫌悪

018:酸(素人屋) (素人屋雑貨店)
弾まない会話の理由 ドレッシングの強い酸味のせいにしている

018:酸(なつみ) (chocoholic)
「この世でいちばん美しいものは?」「炭酸水の瓶のビー玉」

018:酸(+イチゴ+) (+ イ チ ゴ ノ ウ タ +)
捨てられたまま酸化した鉄塊が寂しさ誘う路の途中で

018:酸 (紫月雲) (resume 1970-2007)
尻撫でて息苦しいとのたまへり酸欠といい過呼吸といい

018:酸 (すずめ) (すずめの詩)
酸い葉以て仏具鏡を晴らすとも末はうつさじ今うつるべし

018:酸(ハルジオン) (ハルジオン デイズ)
酸欠で倒れた少女の足元にラバーソールの漆黒の闇

018:酸(育葉) (言の葉の航路)
サイダーの炭酸が抜け出していく 新緑が陽に透けている午後

018:酸(aruka) (外灯都市)
明礬のほのおを点せ陰王よ、過酸化水素水の涙よ

018:酸(花夢) (花夢)
白銀の嘘はゆっくり酸化する綺麗なままで腐りたいのに

018:酸 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
わが班の硫酸銅にアイスナインと名付けたきみの今が気がかり

018:酸(夏瀬佐知子) (夏瀬佐知子の小説のつもり日記)
酸化する前に磨かねば曇るのは承知の上の放置にあらず

018:酸(奥深陸) (1002007)
酸化鉄の色だ 夕日にまみれつつ涙を流す君の叫びは

018:酸(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
風鈴もきんぎょも揺れてやってくる(ちりん)(ちゃぽん)と酸素をまぜて 

018:酸(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
真夏日の炭酸水のきらめきをグラスに注ぐこともないまま

018:酸(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
両手には弱酸性の泡がたつ やさしいものはみな海へ行く

018:酸(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
硫酸銅水溶液の色だけを買ってみつめるインクの小瓶

018:酸(あみー) (正直なたましい)
大声で笑いあうため僕たちは酸素に満ちた星に生まれた

018:酸(Yosh) (☆生短歌☆)
硝酸より強酸の心ありぬべし 「ねたみ」「そねみ」「恨み」という名の

018:酸(吉浦玲子) ([湖]湖蓮日日(これんにちにち))
ゆうやけの酸ゆけき赤さ公園にお習字バック忘られてゐて

018:酸(みち。) (幸福アレルギー。)
声がまた二酸化炭素になるぼくはたぶん誰かを傷つけている

018:酸(吉浦玲子)再送 ([湖]湖蓮日日(これんにちにち))
ゆふやけの酸ゆけき赤さ公園にお習字バック忘られてゐて

018:酸(橘みちよ) (夜間飛行)
遠き日のローカル列車に飲みしかな蜜柑ジュースの酸き味こほし   

018:酸(たたみ) (TTM題詠2007)
酸性雨 梅の花々とかしつつ君のすぼめた唇を濡らせ

018:酸(夢眠) (夢眠(ムーミン)∞日々綴り)
出逢った日息止まるほど貴方見た酸素不足で見失った明日

018:酸 (take it easy)
何にかはわからないけど渇いてる酸素不足の金魚のように

018:酸(寺田 ゆたか) ( “たまゆらのいのち”)
携帯の酸素ボンベぞものものし 高き峠をバスは越えゆく

018:酸(笹井宏之) (【温帯空虚】)
どことなく炭酸水である夜をストローなしで飲むわたしたち

018:酸(ひわ) (十三夜)
乳酸値測れば疲れにくいのはバレているんだイニシャルT.Y

018:酸(振戸りく) (夢のまた夢)
植物は二酸化炭素を消費するけれど呼吸もしているんだよ

018:酸(星桔梗) (風船がわれるまで 2)
酸っぱさを感じない舌痺れてる昨日の事が思い出せない

018:酸(みゆ) (*** はなたんか ***)
紫陽花や酸雨に打たれ色変える 移り気じゃなく心のままに

018:酸(稲荷辺長太) (マシンガンスキップ アドリブマニュアル)
光さえ届かない底に落ちてゆく酸素の味を思い出しつつ

018:酸(逢森凪) (みそじのみそひともじ(再))
酸欠になりそうなほどにむさぼられ アタシがアタシじゃなくなりそうよ

18:酸 (佐原 岬) (memo)
実習に着た先生のたまごから恋は酸性だと教わった

018:酸(滝秋 邑嘉) (エンバラスド・クウェアティ)
君はもう誰かを溶かすことすらも出来ない害のない酸 生きてる?

018:酸(丸山汰一) (短歌 Before Sleeping)
甘酸っぱい すなわち酸が強すぎてたちまち朽ちてしまった萌芽  

018:酸(市川周) (ミルミルを飲みながら)
おひつじののLUCKを過信する君は酸っぱい牛乳のみ干している

018:酸(カー・イーブン) (ほぼ31音)
健康が何より大事と聞かされて最高級の酸素を買った

018:酸(わたつみいさな。) (乱切りくじら)
愛されぬことがあるなど予測せず始終吐き出す二酸化炭素

018:酸(凛) (チームジュニー文芸課)
細胞に酸素運んでいたはずのヘモグロビンが溢れ出してる

018:酸(月原真幸) (さ か む け の ゆ び き り 。)
大切に隠しておいた傷口は過酸化水素水で洗って

018:酸(千) (Mille et une nuits)
歯を立てて林檎食むときさくさくと酢酸の舌に届く早朝

018:酸(川鉄ネオン) (今週の俺が俺が)
唇を噛んで泣いとけ震えとけ酸っぱい言葉は飲みこんでおけ

018:酸(川鉄ネオン) (今週の俺が俺が)
唇を噛んで泣いとけ震えとけ酸っぱい言葉は飲みこんでおけ

018:酸(繭) (アブストラクトマイライフ別館)
酸辣湯の酢加減間違えし夕餉においしいと言うを優しさととる

018:酸(描町フ三ヲ) (水面走行)
酸化した記憶の密室一瞬であの世へ行ける大きく息を

018:酸(藤原 湾) (湾の創作の日々。)
苦しいよ 酸素が欲しい 水の中 だけど忍耐 潜水中だ

018:酸 (さかいまみ) (恋するキモチ。)
抱きついた瞬間身体を刺激した微かに酸っぱい君の匂いが

018:酸(みなと琳) (奇会都市)
初恋は甘酸っぱいいちごの味この恋のいろどんないろかな

018:酸(長瀬大) (tantan31)
涙とは四十過ぎたおじさんの初恋ぐらい酸っぱいごはん

018:酸(理宇) (±雑記蝶)
未だ癒えず酸素が紅く染まるよな気にさえもなる四十九日に

017:(兎六) (一人暮らしの日記)
飛行機は酸化しながら青空をすこし旋回して降りてくる

018:酸(霰) (徒花日記)
魚にも鳥にも生まれ変われずに酸素に溺れるわたしのままで

018:酸(宮田ふゆこ) (ソーダ・ファウンテン)
謝れるほどじゃなかった失言を罰するようにきつい炭酸

018:酸 (詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
ぎゅうっとね抱きしめていて酸欠になっちゃうくらい大好きだから

018:酸(佐倉すみ) (ありがとベティ)
君が身に纏う酸素が必要なんだもう抱きしめて眠らせて

018:酸(村本希理子) (きりころじっく2)
おほははの好みし酸茎買ひたるは西入ル東入ル何処の路地か

018:酸(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
酸という字のイメージに惑わされ 無味無臭なる「酸素」吸い込む

018:酸(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
甘酸っぱき玉ねぎを食み1パイントのビール楽しむ黄昏にいる

018:酸(葉子) (三十一文字の声)
コーヒーは酸っぱいと嫌よく知らないけどシナモン好きにはカプチーノ

018:酸(澁谷 波未子) (沈思黙考)
酸っぱさが好きな貴方は今日もまた グミを舐めつつ私を待つの...

018:酸(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
とっておきの酸味を共有する時間あなたの声を頼りに動く

018:酸(小籠良夜) (《冥の逸脱》)
船長に注文したり宴には酸き血したたるリヴァイアサンを

018:酸(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
廃ビルより酸き色の月出でにけり少年たちの乱闘ののち

018:酸 (砺波湊) (トナミミナト2007)
炭酸の泡粒に嬲らせるためにコーラの瓶に小指を浸す

018:酸(堀 はんな) (たん たん 短歌)
こみ上げる胸に酸味の化学式ケーキ3個の後悔遅し...

018:酸(きゅん) (えむたん)
やわらかく二酸化炭素を吐き出して雨粒みたいな恋にさよなら

018:酸(短歌製造機メカ麦3号) (短歌製造機blog)
乳酸を影を重ねるそしたらね切ってあげようふたり夜通し(オペ:亀野あみ)

018:酸 (短歌げいと)
不本意な言葉も「はい」とうなずいて 僕のこころは酸化していく

018:酸(やすまる) (やすまる)
朝のうつわに揺蕩っている淡いきみへ酸っぱいわたしを一滴おとす

018:酸(きくこ) (きくこ)
土用干し梅の香りに誘われて口にほおばる酸のぬくもり

018:酸(西岡ひとみ) (36.7℃)
硫酸の雨が降るまであと3秒溶ける前にキスをください

018:酸(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
酸素さえ己が敵だと思う朝窓の向こうは雨しぶく魔境 

018:酸(桑原憂太郎) (桑原憂太郎の短歌Blog)
酸つぱいのが好きと言ふA子に担任が「いつからなの?」とおそるおそる聞く

018:酸(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
思い出は甘酸っぱいよあの頃の苦いばかりの恋の涙も

018:酸(やや) (言の葉たち)
どのように散りましょうかと酸性の色を濃くする夜の紫陽花

018:酸(里木ゆたか) (木犀の灯り)
昔日の味は酸かれど甘かれど戻らぬ光今欲すまじ

018:酸(椎名時慈) (タンカデカンタ)
心には消えることない火傷痕(やけどあと) 塩酸入りの言葉を浴びて

018:酸(みずすまし) (水紋)
朝顔にブツブツブツと斑点の白きが示す酸性雨かな

018:酸(多田零) (小夜子別館)
ワイン飲めば亜硫酸塩といふものも飲んでゐるどんなものかは知らず

018:酸(あおゆき) (メソトリウム)
毒に溺れて毒に死ねとや硫酸銅の青より蒼く沈むみずうみ

018:酸(ちえりー) (あんな話こんな話)
浮かんでくる炭酸水の泡ごとく数え切れない夏の思い出

018:酸(癒々) (Romantic irony)
セラミックでいたい。あなたの肌だって弱酸性と認めたくない

018:酸 (お気楽堂) (楽歌三昧)
ガジュマルを買ってきたから部屋中が酸素だらけになる日まで居て

018:酸(杉山理紀) (2007R57577)
散々な目にあわせてよ炭酸もそわそわしてる夏を誘って

018:酸(moco) (LyricHolic)
いつのまにか息苦しさも感じなくなり生きていく 酸欠のまま

018:酸(牧野芝草) (四 阿 茶 寮)
クロモグリク酸ナトリウムの処方箋CC(カーボンコピー)を挟んだ手帳

018:酸 (JEUX INTERDITS)
恋愛の酸いも甘いも知りつくした貴方の掌に操られている

018:酸(桶田 沙美) (31Words Runner #011)
珈琲の酸味がわかれば大人よと貴女言うけどまだ苦いだけ

018:酸(内田誠) (その言葉の行方)
僕たちが炭酸水で満たされる世界は揺れる夏の惑星

018:酸 (一夜) (短歌るBlog)
炭酸の細かき泡を数えては 遠い昔の恋思い出す

018:酸(うめさん) (今日のうた)
君のシャツの酸(す)ゆき匂ひが臭ひへと変はりて恋の終はりを知りぬ

018:酸(今泉洋子) (sironeko)
あの夏のあまたなる死を思ふべし項垂(うなだ)れて立つ酸漿(ほほづき)の群

018:酸(岡元らいら) (3+1-題詠blog2007-)
硫酸できみに好きだと伝えよう嵐に花の例えのように

18:酸 (みそひともじの味噌スープ)
風船の愛はまんまん満たされてあなたの吐いた二酸化炭素

018:酸(しろ) (星月夜)
ほほづきを赤酸漿(あかかがち)といふおばさんとふうせんのごととばしあふなり

018:酸(園美) (ことひより)
夕涼み 浴衣で歩く下駄の音 気持ち膨らむ酸漿の赤 

018:酸(y*) (Perl Python)
アヲゾラを僕に下サイ色付きの炭酸スイを差し上げマスから

018:酸(橋都まこと) (笑ってどこでもサヴァイヴァル)
デザートのキウイの酸味に誘われて病院食の箸をすすめる

018:酸(内田かおり) (題詠2006深い海から)
購ひし酸素10分柑橘の匂ひ加へるオキシバーの隅

018:酸(水野彗星) (彗星不動産)
夕焼けを浴びて立ってるわしらです酸化しているわけじゃないです

(題詠100首のためのブログ)

018:酸(西巻 真) (題詠100首のためのブログ)
あの顔に塩酸かけてやりたいな ぎいぎい揺れるさびたブランコ

018:酸(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
おゝ酸鼻を極むるごとき亡国の態と呼ばむか、鼻輪するギャル 態:てい

018:酸(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
唇を重ねゆっくり送ってる二酸化炭素は愛にならない

018:酸(紫歌) (歌つくろう)
辛酸を嘗めてきたらしそのうはさ色をかえつつ巷に流る

018:酸(*ビッケ*) (とっても短い今日の歌)
人魚姫みたいに泡になれるかな炭酸水に飛び込んだなら

018:酸(空色ぴりか) (題詠100首2007/空色ぴりか)
午後三時酸素が足りない水槽に閉じこめられる 街ごと わたし

018:酸(里原志穂) (空の下で)
酸性雨あの人が流す虚言から傘を差しつつ逃亡中

 018:酸 (あすとろさいと)
甘酸っぱい思い出はあるあなたにも心の日記の1ページには

018:酸(佐藤羽美) (hinautamemo)
炭酸のブドウジュースを飲みながら君は日記の朗読をせり

018:酸 (題詠100首blog-あいっちのうたあそび。)
閉め切った部屋に十人吹きおればたちまち薄くなりゆく酸素

018:酸(寒竹茄子夫) (鮎と銀杏)
ため息に夕陽が翳る裏庭の酸素ボンベは銹びてころがる

018:酸(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
ほんたうに酸つぱい蜜柑を知らぬまま大人になりゆく平成生まれ

018:酸(K.Aiko) (「夢幻館」-別館-)
弱酸性シャンプー髪をつつむ朝 きらり やさしい女性(ひと)になりたい

018:酸(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
この惑星(ほし)の連鎖のひとつに組み込まれあなたとふたり酸の雨浴ぶ

018:酸( 夜さり) (夕さり夜さり)
酸ゆきもの舌に満ちきて知覚する噛み締めをりしくちびるの端

018:酸 (     Popん?TANKA)
にびいろのそら燃えあがるキャンパスあまいかおりに酸性雨ふり

018:酸(animoy2) (I (愛)短歌)
天仰ぎ酸っぱい液をのみこんで迷い振り切る本番前は

018:酸(たか志) (象と空)
書店には酸っぱいものはありません皮肉のような秋雲のカタチ

018:酸(宵月冴音) (新銀星亭~Nova Villa Argentee D'Etoile~)
誰なりや若きスダチの炭酸水(サイダー)をミネルヴァなどとと名付けたりしは

018:酸(長谷川智) (烏のつぶやきα)
酸っぱいよ君の気持ちにあたしの気持ちレシピは見ない朝ごはん

018:酸(萩 はるか) (Betty's second Bar)
濡れるからはやくお帰りチワワたちこのごろ霧も弱酸性で

018:酸(萩 はるか) (Betty's second Bar)
濡れるからはやくお帰りチワワたちこのごろ霧も弱酸性で

018:酸 (     Popん?TANKA)
にびいろのそら燃えあがるキャンパスあまいかおりに酸性雨ふり

018:酸(水野月人) (新月の夜に)
炭酸を飛ばして温いコカコーラ飲んでた君が「ナマチュー」なんて

018:酸(小野伊都子) ( cahier bleu)
弱酸性みたいなふりして本当はきみは多大な副作用あり

018:酸(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
てのひらの暗き窪みを穿ちつつ酸性の雨けぶる春の日

018:酸(フワコ) (きくとわたし)
約束を忘れた振りも慣れて来た二酸化炭素の不実さ真似て

018:酸(フワコ) (きくとわたし)
約束を忘れた振りも慣れて来た二酸化炭素の不実さ真似て

018:酸(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
酸っぱさは一度きりだね永遠に続かないような恋をしている

018:酸 (冬の向日葵)
ためいきをひとつふたつと吐き出して二酸化炭素に愛が溶け出す

018:酸(平岡ゆめ) (le petit cahier)
私にはちょっと酸味が強すぎた無糖ヨーグルト清らかに白

018:酸(浅葱) (空耳の森*番外地)
人生も酸いも甘いも噛み分ける齢ねと言われ三十路に入る