題詠100首blog

こちらは「題詠100首blog」のイベント会場です。「イベントの仕組み」をお読みの上、ご参加ください。(五十嵐きよみ)

098:テレビ

2005-12-30 | 091-100の歌
「098:テレビ」の歌は、こちらにトラックバックしてください。

098:テレビ(エクセレント安田) (風流三昧)
新作の展示発表インタビューテレビ通じて報道される

098:テレビ(ねこまた@葛城) (ねこちぐら)
韓流のドラマ華やぐテレビより離れて活字の海へと潜る

098:テレビ(美山小助) (小助の和歌)
静まった 自宅に帰って テレビ点け 寂しさぬぐう 独りの食事

098:テレビ(しゃっくり) (春雨じゃ)
新作のテレビを買えば一年でほぼ半額に値を下げており

098:テレビ (西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
若き日に比すれば感動薄きまま古き映画のテレビ見終えぬ

098:テレビ 行方祐美 (やまとことのは)
テレビからプリンを薫らす街角のベーカリーきっと明日は晴れる

098:テレビ(船坂圭之介) (kei\'s anex room)
いつまでも魅力溢るるメグ・ライアン「パーフェクトよ」とテレビから言ふ

098:テレビ(はこべ) (梅の咲くころから)
幼き日君とふたりで見たテレビ さくら静かに咲けば悲しむ

098:テレビ(まつしま) (心の空)
無いよりはましだと部屋の隅っこで消しっぱなしのテレビ一台

098:テレビ(みずき) (空)
わらわらとテレビの角が傷つけし冬のロマンス海を渡りぬ

098:テレビ(草野つゆ) (草野つゆ@はてな)
気がつけばテレビの前よりパソコンを前にしている時間が増えて

098:テレビ(飯田篤史) (ひこうき雲)
はるのひのどこへもゆけないさみしさのテレビのなかのかぜをおもった

098:テレビ(よっきゅん) (よっきゅんの100首)
かじりつく いろんな物が 好きらしい テレビにお皿 親のすねにも

098:テレビ(ほにゃらか) (♪おみそしるパーティー♪)
犯罪の抑止力すでに失ひてテレビは模倣の術(すべ)たれ流す

098:テレビ(紫女) (クロッカスの歌)
灰色の記憶が浮遊してひとり見てるテレビはもう砂嵐

098:テレビ(丹羽まゆみ) (All my loving ♪)
指に押すチャンネルが夜に映しだすテレビ冷たき砂を流しぬ

098:テレビ(柴田匡志) (明日はきっといいことがある)
埃のあるテレビ台を拭き掃除ハウスダストをなるべく少なく

098:テレビ(川内青泉) (青泉の部屋)
病室で二台のテレビかかっている画像と音声ちがう番組

098:テレビ(animoy2) (~うたよみ日記(短歌とともに)~)
転がった酒瓶のなか煌々といびきかき消す深夜のテレビ

098:テレビ(本原隆) (それについて)
食堂のテレビが流す「いいとも」の平和について今日は話そう

098:テレビ (NOTHING WORKS)
箱だったテレビも今や板になる。小人の住処も狭くなりゆく。...

098:テレビ(aruka) (外灯都市)
街角に無数のテレビが置かれてる巨大な街で陰をさがした

098:テレビ(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
被害者の家族に群がりコメントを求めているよテレビの暴力

098:テレビ(藤原 湾) (湾の歌詠の日々。)
世の中で一番時間を食う奴はテレビという名の四角い箱だ

098:テレビ (新井蜜) (暗黒星雲)
街頭のテレビジョンでは海亀がうさぎのレースにコメントしている

098:テレビ(春畑 茜) (アールグレイ日和)
不甲斐なきジーコジャパンを見するゆゑ夜のテレビをわれは叱りぬ

098:テレビ(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
白黒のテレビ観たさに蕎麦食ひし時代のあるを子らは知らずも

098:テレビ(ゆあるひ) (ゆあるひの鍛高短歌4)
あと五年持ってくれよと祈りつつ古いテレビを今日も見ている

098:テレビ(秋野道子) (気まぐれ通信)
都合よく操られてるわたくしは人ではなくて例えばテレビ

098:テレビ(ざぼん) (グレイト・エスケイプ!)
心ごと震えて動けなかったこと「テレビを観てる」とあなたは言った

098:テレビ(西宮えり) (aglio-e-olio)
ねこあしのテレビの威力 まぼろしが極彩色になってきたのは

098:テレビ(やな) (やなさんの基地)
天気雨空の涙を目に焼いて真っ赤になったテレビをしまう

098:テレビ(暮夜 宴) (青い蝶)
テレビだけ陽気にはしゃぐ夕餉には鯖の味噌煮ときんぴらごぼう

098:テレビ (青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
面倒でスイッチに手を伸ばせないテレビドラマのつづきは知らず

098:テレビ(わかば) (わかばのうた)
ありがとう、拾ってくれて。テレビ画面の中での不思議な不思議な出会い

098:テレビ(濱屋桔梗) (桔梗の独白)
100人のブッシュが並び威嚇するテレビ売り場をそそくさと去る

098:テレビ(スガユウコ) (ココロに花を)
清濁を併せ呑めよと言い捨てのテレビと暮らす日々の危うさ

098:テレビ(あんぐ) (あんぐの短歌)
いっせいに三億の星はこう言った テレビを見るな!新聞を読むな!

098:テレビ(goldfish) (月と金魚鉢)
「君はテレビ」なんて悩みをぴったりと言い当てたのはあなたがはじめて

098:テレビ(寺田ゆたか) (素浪人Joeのスローライフ)
・いまもなほ故郷の川変らじとゆくりなく見しテレビで知りぬ

098:テレビ(澁谷 那美子) (題詠100首に参加中)
テレビにて人を笑わす人達に 敬意を表す夏の一時...

098:テレビ(改行やたら好きな人) (軟骨れいあうと)
 ご機嫌が  悪いのかもと  腕まくり  テレビ映りに  ちょっぷしてみた

098:テレビ(ドール) (花物語?)
わが生れし奇跡のような瑠璃色にきらめく惑星(ほし)をテレビにて見る

098:テレビ(小早川忠義) (ただよし)
テレビよりベル鳴りやまず背後にて電話取らむと母小走りす

098:テレビ(るくれ) (とっても単純なこと)
テレビはもう帰らなくっちゃ。これほどに一緒にいてもテレビのまんま。

098:テレビ(みゆ) (*** ことばあそび ***)
今日もまた誰かが何かを叫んでる 色をなくしたテレビの中で

098:テレビ(Yosh) (★光に向かって★)
テレビでは 騒ぎ立てれど触れられぬ 「自死の原因」 「生きる目的」

098:テレビ(碓井和綴) (雨歩日記)
稼ぎたき思惑だけが映りこむテレビを捨てよ街に出よう

098:テレビ(日下智世) (万美愛任叶結実)
君誘う「テレビの映りが悪いからちょっと見に来て欲しいの。」と

098:テレビ(水都 歩) (水都blog)
悲しみの母娘のニュース流してるテレビ続いて今コマーシャル

098:テレビ(愛観) (ひ と ひ ら こ と ば)
傷つけて傷つく日々から逃避するスイッチひとつでテレビの中に

098:テレビ(美里和香慧) (     Popん?TANKA)
街角の液晶テレビ映し出す傷だらけのローラの声に振り向く

098:テレビ(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
スイッチを切ったテレビの真っ暗な画面に映る二人の本音

098テレビ(帯一 鐘信) (361℃)
休み明けテレビ焼けしたオジサンの土産話で座布団を取る

098:テレビ(はるな 東) (菜の花の道)
午前五時時計がわりのテレビつけ味噌汁の具を迷う一分

097:告白(謎彦@題詠100首) (ジャポン玉)
硝子屑焚くたび加藤周一の「私は告白を好まない」

098:テレビ(星桔梗) (風船がわれるまで)
夏の宵テレビに魂持ってかれ抜け殻だけが傍らに居る

098:テレビ(花夢) (花夢)
テレビ塔からは見えない夕日ってだけで価値などなくなる夕日

098:テレビ(智理北杜) (智理北杜)
テレビ見る時間も余裕もないほどに働き続けるワーキングプアー...

098:テレビ(小雪) (朱紗)
デジタルの 放送見れる テレビです 白黒時代 もう遠い過去

098:テレビ(五十嵐きよみ) (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
センセイの謎の不在を「失踪」と明日のテレビは伝えるだろう

098:テレビ(なまねこ) (路地裏稼業)
真夜中のテレビに映る砂嵐 見つめていても暗号はない

098:テレビ(原田 町) (カトレア日記)
白黒のテレビが映す力道山ケネディ暗殺はるかなる日々

098:テレビ(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
さえざえと液晶テレビうさんくさき助教授のほくろなど数へん

098:テレビ(彼方) (心を種として)
お互いの顔を合わせぬためにだけテレビ見ている似た者夫婦

098:テレビ(びっきい) (チョキで殴るぞ!)
おもいッきりテレビの画面殴ったらみのもんた氏がしかめっ面を

098:テレビ(紫峯) (時空の扉)
秋色に更衣を終えし伊勢路なり我を誘うテレビCM...

098:テレビ(栗凛) (ス芸紙一重?)
日曜の夜に決まって思い出すテレビの話ばかりする君

098:テレビ(佐藤紀子) (「題詠100首blog」参加作品)
わが日々のバックグラウンド・ミュージック つけつぱなしの小型テレビは

098:テレビ(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
ちかよるとかまれるからとしいちゃんは暗いテレビのそばに寄らない

098:テレビ (野良犬的)
加工され編集された真実がまことしやかに流れるテレビ

098:テレビ(鈴雨) (鈴雨日記)
おのずから瞼の閉ずるとき待ちて今宵もテレビをつける君はも

098:テレビ(月影隼人) (人間万事塞翁が馬)
雄大なテレビの中の大自然行ってみたいな君といつかは...

098:テレビ (お気楽堂) (楽歌三昧)
信じられないのか信じたくないのかテレビに映る爆弾の雨

098:テレビ(やすまる) (やすまる)
顔面に笑みをうつして眠っている日曜の夜の底のテレビは

098:テレビ(kitten) (kitten song)
壊れたテレビに映る壊れた人々。ぼくはもうたまらなく眠い。

098:テレビ(笹井宏之) (【些細】)
雲喰いの男がテレビアンテナをつたって雨の降る土地へゆく

098:テレビ(松本響) (春色ぶれす SIDE-D)
チャンネルはそのままと言うテレビにも従う僕のアンテナを折る

098:テレビ(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
笑えないギャグわざとらしい哄笑の騒ぐテレビを窓外(そうがい)に投ぐ

098:テレビ(本田瑞穂) (空にひろがる枝の下から)
すこしだけ触れたらすぐに思い出すものをテレビはつめるかたちで

098:テレビ(振戸りく) (夢のまた夢)
テレビから離れてくらすリモコンの夢は徹子の部屋に出ること

098:テレビ(みなとけいじ) (海馬)
無音なるテレビの日々の華やぎを生くるに足るる毒とするとや

098:テレビ(岩井聡) (North Marine Drive)
テレビの前の鶸とテレビの中の鶸鳴き合うために死んでくれないか

098:テレビ(素人屋) (素人屋雑貨店)
テレビドラマの犯人の目に映る吾に見知らぬ吾に探られている

098:テレビ(小籠良夜) (DARKSIDE OF THE MOON)
孤独とは不死者の掟「破りたれば」テレビ塔より闇の飛び去る

098:テレビ(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
4時5分山沿いは風テレビからざざざと飛んだ「受信相談」

098:テレビ(方舟) (方舟)
敬老の日の子供等の思い遣り大型液晶テレビ据付く

098:テレビ(みの虫) (みの虫が居る「書」のぷらぷら道)
  決議案に立ち直るごと挙る手よテレビの中に世界が動く

098:テレビ(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
機能やら画像ばかりを良くせずに中身を替えよテレビ番組

098:テレビ(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
元気だと心配している人たちに伝えるためにテレビがあったなら

098:テレビ(富田林薫) (カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』)
最新の液晶テレビが映しだす 薄っぺらな ああ、薄っぺらな人

098:テレビ(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
柵越しに足元煙るテレビ塔ニュースも煙(けむ)に巻け麒麟草

098:テレビ(理宇) (±雑記蝶)
棄てられず同居している手回しのテレビは砂嵐だけ映す

098:テレビ(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
この部屋の小さなテレビ天気予報を視る君をうしろから抱く  

098:テレビ(かっぱ) (きゅーりをこのむ)
チャリティーと銘打つテレビぶちまけた人格ひろい集めて配る

098:テレビ(空色ぴりか) (題詠100首blog/空色ぴりか)
テレビ塔めざし緑の光線が切り裂いていくつごもりの夜

098:テレビ(寒竹茄子夫) (鶴太屋別館「マニエリスム」)
家族の底ひに沈むテレビの幻想はなべてを濡らすたそがれの雨

098:テレビ(shall3) (山歩き録)
ゆったりと テレビ見ながら 座り居り 疲れを癒し 体休める

098:テレビ(村上はじめ) (spidyな日々)
今日もまたテレビをつけて深夜族 ひとり暮らしの夜はつれなく

098:テレビ(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
あのひとは結局どこへ行ったのかテレビの中に澄み渡る空

098:テレビ(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
そのひとはただしい位置でテレビからただしい振り向きかたを伝える

098:テレビ(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
 テレビから嘘の字幕をはずしたら生け簀の虚ろタイもヒラメも

098:テレビ(市川周) (ミルミルを飲みながら)
雨が降る きみがテレビを捨てる朝 <わぁぁらぁぁ・うぉぉらぁぁ・うぉぉうたぁぁぁ>

098:テレビ(わたつみいさな。) (乱切りくじら)
どうだっていいのあたしを連れ出してテレビ画面を砕く十五夜

098:テレビ(瀧口康嗣) (可燃性連鎖)
最後までどうもありがと 消したてのテレビに触れるただそこにある

098:テレビ (題詠100首blog-あいっちのうたあそび。)
テレビではカフスボタンのはくはつがモーツァルトを弾いている夜

098:テレビ 夜さり (夕さり夜さり)
小夜更けのテレビ眠りのいちにんをジャック・バウアーの銃もて殺す

098:テレビ(まほし) (うた・たね)
戦争をテレビゲームと思う子の背中に赤いあかい夕焼け

098:テレビ(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
つまらないテレビ番組消すようにわたしを黙らせたりはできない

098:テレビ(佐藤羽美) (one hundred gumdrops , elephants and sandals)
「絶対にうちにテレビはありません」蟻にまみれたインターフォンで

098:テレビ(橋都まこと) (笑って東京サヴァイヴァル)
路地裏を行けば洩れくるテレビの音 ここにも寂しいひとの居るらし

098:テレビ (翔子) (花こみち)
軍艦のマンション群の隙間からテレビの音らしふっと安らぐ

098:テレビ(フワコ) (きくとわたし)
早朝のテレビ画面のテロップの地震速報追いかけてきた

098:テレビ(Harry) (四月なかなか)
壁掛けのテレビが夢から現へと変はりし世界にいまわれは住む

098:テレビ(ぱぴこ) (テクテク)
テレビから目を離せないふたり今 目をあわせたら崩れてしまう

098:テレビ(斉藤そよ) (つれづれつづり)
いつのまに弱まっていた陽光がテレビの音をあたためている

098:テレビ(桑原憂太郎) (桑原憂太郎.com)
教室のテレビも昨夜仕舞はれり窓より落とす危険物はなし

098:テレビ(凛) (臥薪嘗胆)
何気なくテレビのスイッチ切るように二人の時間終わらせた君

098:テレビ(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
照紅葉またもテレビに誘われて京都の寺に見に行かんとす

098:テレビ(透明) (limerence)
弱ってくテレビの上のサボテンが悪いニュースを聞かされ続け

098:テレビ(pig_pearl) (ブタに真珠)
夕方の 教育テレビ 見る子ども 一緒に歌って 夕飯忘れ

098:テレビ(今泉洋子) (sironeko)
「テレビでは」と陽水歌ひき彼の日まで忘れし傘を探しにゆかむ

098:テレビ(林本ひろみ) (いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ)
テレビから垂れ流される情報を仕分けて燃えないゴミの日に出す

098:テレビ(究峰) (思い浮かぶがままに)
山道の緑の中で崖下に不法投棄のテレビが見える...

098:テレビ(あおゆき) (メソトリウム)
ずっとずっといっしょがいいねテレビって言葉がいつか消えていっても

098:テレビ(濱田花香) (紅葵爽♪)
どう聞けば テレビのコメント全てなる 鵜呑みにできる疎き耳持つ

098:テレビ(内田誠) (その言葉の行方)
寂しさが南下してくるスピードを知らせるテレビの白いテロップ

098:テレビ (象と空)
テレビでは恋愛モノを放映中欠けた茶碗に松茸ご飯

098:テレビ(堀 はんな) (たん たん 短歌)
美味そうなテレビの中の食事観て今日の献立決まる瞬間...

098:テレビ(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
テレビ欄の文字もぞもぞと目の裏を這いおり(右の方に固まれ)

098:テレビ(新藤伊織) (月が堕ちるころ)
気にしてるつもりはなかったはずなのにテレビジョンから砂があふれる

098:テレビ(ことら) (ことらのことのは)
テレビジョン輝く夜に溢れ出す ひとりぼっちの動物たちが

098:テレビ(けこ) (あきのうた声)
モノクロームテレビに映る大洋に引き込まれ 吾も海月となりぬ

098:テレビ(みち。) (虹色アドレナリン。)
予告なく壊れたテレビ ともだちを100人なくしたような静寂

098:テレビ(ゆづ) (透明ランドセル)
真夜中のテレビの光にさらされてひとりっきりが全国ネット

098:テレビ (如月綾) (お気に召すまま)
テレビ越しあなたの生まれた街を見た あなたと一緒に行く夢を見た

098:テレビ(内田かおり) (題詠2006深い海から)
どの家もテレビの幼児番組は見ているらしい共通話題

098:テレビ(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
さようなら まるでEXITのようにやさしく発光しているテレビ

098:テレビ(夢眠) (夢眠・日々綴り)
依存する帰宅と同時スイッチオン テレビとパソコン友とし暮らす

098:テレビ(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
テレビからシチューのCM流れたり空気冷たき秋の一日(ひとひ)に

098:テレビ(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
耐へがたし耐ヘがたし某テレビ局タレントアナの読む天気予報

098:テレビ(近藤かすみ)  (気まぐれ徒然かすみ草)
いつか来る『ネットがテレビを飲み込む日』人は知りたいことだけを見る (池田信夫 西和彦 林紘一郎 原淳二郎 山田肇 洋泉社)

098:テレビ(きじとら猫) (きじとら小部屋)
一台のテレビを奪う烈しさを知らぬ私は電器屋長女

098:テレビ(小軌みつき)  (小軌みつき-つれづれ日和-)
独白(ひとりごと)抱えて会話をするように親しい深夜のテレビ番組

098:テレビ(我妻俊樹) (喜劇 眼の前旅館)
酒井さんと坂井さんは別人です すべてのテレビ点いたり消える

098:テレビ(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
テレビ塔の下にからだを泳がせて啓示に入らむとするひとりあり

098:テレビ(折口弘) (はっちんずBLOG)
テレビ漬けそうして育って来た吾も今や息子にダイジェスト訊く

098:テレビ(浅葱) (空耳の森*番外地)
テレビには静かなる街映されて君と旅した面影探す

098:テレビ (ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
初めての雪降る夜中のテレビには僕だけに見える大人の世界 my first midnight snowfall on the TV an adult world for me to see alone

098:テレビ(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
世間との窓のつもりでつけ放すテレビ風邪ひかないうちに消す

098:テレビ (佐田やよい) (言の波紋)
妄想をかきたてている鮮やかな大型テレビの中のくちびる

098:テレビ(砺波湊) (となみ☆みなと)
記者団の質問攻めで大臣がテレビのなかから落ちてきた夜

098:テレビ(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
テレビ塔の下で待ってる、そう言って二度と会えずにそれきりでした

098:テレビ (にしまき) (びおん書局 ※にしまき※)
報道の自由を叫ぶテレビ人(じん)横一列が大好きだけど

098:テレビ(もりたともこ) (短歌、すきです。)
流麗なるテレビドラマの厭わしき冬なまなまとしたものを好く

098:テレビ(幸くみこ) (そこそこがんばる)
音を消しテレビショップを見る深夜 健康器具と笑顔と数字

098:テレビ。  (P) (猫の毛玉 別荘 -しろうとたんか-)
首かしげ行ったり来たり 猫の仔が液晶テレビの裏を覗いて

098:テレビ(星川郁乃) (Air Station)
テレビから南の音と北の音(同じ言語であるのだろうに)

098:テレビ (里坂季夜) (コトノハオウコク)
昔観た深夜テレビの吹替版ジュリーの「鬼火」はあれ一度きり

098:テレビ(春村蓬) (風見鶏)
花と木とテレビと犬と空と詩と風見の鶏と暮してゐます

098:テレビ(中野玉子) (薔薇がなくちゃ生きていけない)
街頭のテレビ・モニタのモノクロの私が私笑っていたの

098:テレビ(ヒジリ) (*tRIGger.)
明日も見るそんなCMじゃなくて今 テレビの音を消して愛して

098:テレビ(小太郎) (ねこのにくきゅう)
この部屋で存在価値があったのはテレビ動かす冷めたリモコン

098:テレビ(癒々) (Romantic irony)
食卓とうろたえる君を切り取った窓枠がテレビみたいで笑った

098:テレビ (nine) (songs)
身じろぎもせずにテレビを見つめてる 何が君を悲しくさせたの?

098:テレビ(ひろこ) (ひろたんの創作日記)
テレビ見て笑い転げる幸せを 悲しい時も思い出したい

098:テレビ(ベティ) (Betty's second Bar)
メールなら恥じらう顔もばれなくてテレビ電話は使えないまま

098:テレビ(yurury**) (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
夜深くテレビは唱す「君が代」は罪避(さ)り装ふ怖き終止符

098:テレビ(のんちゃん) (のんちゃんの衣裳部屋裏)
一日中テレビの中で堂々と起きてるように目をつむっている人

098:テレビ(瀧村小奈生) (陽だまりのふちっこで)
深夜にはわらわらしゃべる者たちがテレビ各局占領してる...

098:テレビ(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
話し声欲しい夕暮れ見ていないテレビを付けてキッチンに立つ

98.テレビ(文月万里) (Kagerou つれづれ)
パリローマ快晴と告げる真夜中のテレビを無視し魚をさばく

098:テレビ(魚虎) (脳内に散らばり在りし言の端をDJ的感覚で編む棄てるダム)
愛らしいカラッポの子でいたいのにテレビのせいで賢くなっちゃう

098:テレビ(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
向かい合うテレビの向こう華やかに見えるあなたも私と同じ