題詠100首blog

こちらは「題詠100首blog」のイベント会場です。「イベントの仕組み」をお読みの上、ご参加ください。(五十嵐きよみ)

099:刺

2005-12-30 | 091-100の歌
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099:刺(エクセレント安田) (風流三昧)
ご馳走ね!刺身船盛活け造り完走祝い着々準備

099:刺(ねこまた@葛城) (ねこちぐら)
胸内に深く刺さりし棘ありて淡くうずきぬこの宵もまた

099:刺(美山小助) (小助の和歌)
蚊に刺され 感染せずとも マラリアを 恐れ献血 出来ず悔しい

099:刺(しゃっくり) (春雨じゃ)
お嬢さん足首に這ふ毒蜘蛛に注意しなさい刺青にしろ

099:刺 (西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
職を辞してパソコン名刺作りけり「年金生活者」と肩書付けて

099:刺 行方祐美 (やまとことのは)
刺繍針からんと光る夕まぐれ破った手紙はもう戻らない

099:刺(船坂圭之介) (kei\'s anex room)
白昼夢のごと顕はるまなじりを挙げ刺客めく顔の彼奴(きゃつ)めが

099:刺(はこべ) (梅の咲くころから)
誕生日花の刺繍を刺したれど 白いハンカチ永久の別れに

099:刺(まつしま) (心の空)
赤い薔薇きっとびっくり刺した指から流れ出る温かい赤

099:刺(みずき) (空)
ゆゑ知らず名刺をはらり受くる日の春のたまゆら風のふくらむ

099:刺(草野つゆ) (草野つゆ@はてな)
刺さないで うまいからって包丁で わたし生け簀に入ったばかり

099:刺(飯田篤史) (ひこうき雲)
ゆびさきはほんのはるいろはんかちにあなたのなまえ刺しゅうするとき

099:刺 (よっきゅんの100首)
書いてある 電話番号 名刺裏 電話をかけた りかちゃん出たよ

099:刺(ほにゃらか) (♪おみそしるパーティー♪)
傷口へ枝を突き刺し涼しげに花よひらけといふはなにゆゑ

099:刺(紫女) (クロッカスの歌)
月光が窓の隙間を縫っていく少女が刺傷撫でているとき

099:刺(丹羽まゆみ) (All my loving ♪)
刺し進む針を追ひかけハンカチに子のイニシャルを閉づる色糸

099:刺(柴田匡志) (明日はきっといいことがある)
城島がランナー刺してベンチにてハイタッチしおるメジャーリーガー

099:刺(川内青泉) (青泉の部屋)
採血で針を刺すこと幾たびか年を取ってもちくりと痛い

099:刺(animoy2) (~うたよみ日記(短歌とともに)~)
初めての異国暮らしの刺激より勝りておるか君が居ぬこと

099:刺(本原隆) (それについて)
思い出せ、ば存在するあいつなら刺さる明日も役に立ててた

099:刺(新津康) (NOTHING WORKS)
薔薇線の刺(トゲ)に絡まりゆく自分。デ・ジャ・ヴュのように繰り返す夢。...

099:刺(aruka) (外灯都市)
なにも書いてない名刺と新聞を手にもったまま電車で旅した

099:刺(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
新しい刺激を求め追い求め人の痛みを麻痺するココロ

099:刺(藤原 湾) (湾の歌詠の日々。)
刺身好き赤身にイカにアマエビのその美味しさに舌鼓うつ

099:刺 (新井蜜) (暗黒星雲)
刺のある言葉にいたく傷ついて打ち寄せる波じっと見る亀

099:刺(春畑 茜) (アールグレイ日和)
秋の日の画鋲が壁に刺さりゐてあるいは死後のごときしづけさ

099:刺(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
刺さばさせ叩かばたたけうを鰹 茗荷大蒜(にんにく)青紫蘇小葱

099:刺(ゆあるひ) (ゆあるひの鍛高短歌4)
若き日の我の嗜好に従って母は刺身を用意して待つ

099:刺(秋野道子) (気まぐれ通信)
その花の文様ですが青を刺したのではなくて押したのでしょう

099:刺(ざぼん) (グレイト・エスケイプ!)
針で刺すようにあなたを全身に刻んでるからどうか行かないで

099:刺(西宮えり) (aglio-e-olio)
こわいものなんてないのにひいらぎの花も葉っぱもどうしても刺す

099:刺(やな) (やなさんの基地)
刺した刃がこぼれてしまった鉄のドア遠い遠い勇者への道

99:刺(暮夜 宴) (青い蝶)
はつなつの空のてっぺん突き刺さした さよなら僕のロケット花火

099:刺(暮夜 宴)再投稿 (青い蝶)
はつなつの空のてっぺん突き刺した さよなら僕のロケット花火

099:刺 (青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
ごめんなさい 胸を刺しあう夏の日は遠く小さくならずに凝る

099:刺(わかば) (わかばのうた)
君の言うのが正しかった刺すのではなくて温めたかったごめんね

099:刺(濱屋桔梗) (桔梗の独白)
銛の刺し貫いた傷からどくりどくり丹を噴出し逝く人魚

099:刺(スガユウコ) (ココロに花を)
嫌なこと言われたみたいあの人にローズマリーの刺し芽の尖り

099:刺(あんぐ) (あんぐの短歌)
刺されても刺されてもまだ生きている タフネスなのか鈍感なのか

099:刺(あんぐ) (あんぐの短歌)
刺されても刺されてもまだ生きている タフネスなのか鈍感なのか

099:刺(goldfish) (月と金魚鉢)
本当に泣いてるあなたはやさしくて光がわたしを滅多刺しにする

099:刺 (寺田ゆたか) (素浪人Joeのスローライフ)
・「おまさん先祖の墓地をどうしまっそ!」故郷人(ふるさとびと)の言葉耳刺す

099:刺(澁谷 那美子) (題詠100首に参加中)
「花束を作る時には優しくね、刺を抜くの」と教へられたり...

099:刺(ドール) (花物語?)
銀色の針に刺されて次々と作られてゆく妖精標本(ファアリー・キューブ)

099:刺(ドール) 再投稿 (花物語?)
銀色の針に刺されて次々と作られてゆく妖精標本(フェアリー・キューブ)

099:刺(改行やたら好きな人) (軟骨れいあうと)
 蚊に刺され  変な気持ちに  なる前に  爪でぺけつけ  かゆさ忘れる

099:刺(小早川忠義) (ただよし)
祖母の手に鉛筆削る肥後守刺すを知らざる刃の鈍き色

099:刺(るくれ) (とっても単純なこと)
おわかれのはずだったのに縋ってさ。しかも心臓刺せなかったし。

099:刺(みゆ) (*** ことばあそび ***)
行儀良く並んだ名刺繰ったとて君の顔さえ思い出せない

099:刺 (Yosh) (★光に向かって★)
人生の蜂 背後から襲いけり 無常の一刺し 後生に至る

099:刺(碓井和綴) (雨歩日記)
レバ刺しで麦酒煽れる女ありアイスでお茶の男またあり

099:刺(日下智世) (万美愛任叶結実)
釣ってきた魚は自分専用の包丁で刺身にする君は。

099:刺(愛観) (ひ と ひ ら こ と ば)
席を立つこと許されない昼休み捩(よじ)れた刺繍糸の沈黙

099:刺(水都 歩) (水都blog)
おくるみの刺繍一針一針に母になる日を待つ歓びが

099:刺(美里和香慧) (     Popん?TANKA)
刺激的な - Tonight we dance - Bailamos纏うシーツの海に奪われ

099:刺(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
本日のおすすめは「こい」 活きの良い刺身でどうぞ お代は時価で

099刺(帯一 鐘信) (361℃)
左手の根性焼きや刺し傷が踊り疲れた拳で拭う

099:刺(はるな 東) (菜の花の道)
筆名の名刺ポッケにしのばせて振り向くあなたのチャンスうかがう

099:刺(星桔梗) (風船がわれるまで)
串刺しにされた思いを知ってるか明日をなくした蝶の憂いを

099:刺(智理北杜) (智理北杜)
「この刺し子の模様は何というのですか?」「青海波です。」「いい名前ですね!」...

099:刺(花夢) (花夢)
よのなかのことばのなかであのひとをふかく刺すのをさがしています

099:刺(小雪) (朱紗)
刺青を 綺麗な肌に 入れないで 後悔しても 元に戻れず

099:刺(謎彦@題詠100首) (ジャポン玉)
天性の詩魂ならねば菱形の自己免疫に刺され放題

099:刺(五十嵐きよみ) (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
遺された麻のジャケット イニシャルの刺繍に私の涙が落ちる

099:刺(なまねこ) (路地裏稼業)
刺すような冷たい空気かきまぜて二人で歩く ゆるされるまで

099:刺(原田 町) (カトレア日記)
言葉にて刺されし傷が今もなおあなたの胸に残ってますか

099:刺(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
虫の声乱れしままにわが耳の闇に刺さりてのちのさざなみ

099:刺(彼方) (心を種として)
ハンカチに小花のブーケを刺繍して明日の私をいまから演じる

099:刺(びっきい) (チョキで殴るぞ!)
ラコステのワニの刺繍を模倣して無地ポロシャツに手縫いする母

099:刺 (紫峯) (時空の扉)
胸を刺す無言のありて危うくもまだ均衡を保ちて歩む...

099:刺(栗凛) (ス芸紙一重?)
流れゆく 車窓の景色 凌駕する 悲しいくらい 空を刺すビル

099:刺(佐藤紀子) (「題詠100首blog」参加作品)
名詞にはブルーポピーの絵を入れる 花を愛する女のやうに

099:刺(野良ゆうき) (野良犬的)
冬の蚊に刺されたような悔しさに奥歯を噛めば奥歯が欠ける

099:刺(鈴雨) (鈴雨日記)
うすものに儚く咲けるなでしこの花芯をあわせまち針を刺す

099:刺(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
影の中/悪くはない-/刺し傷を紅差し指でさぐる客人(まろうど)

099:刺(月影隼人) (人間万事塞翁が馬)
刺されたら仕方がないと諦めて熟睡しよう君に任せて...

099:刺 (お気楽堂) (楽歌三昧)
人を刺すはいとも容易きと心得よ知らず秘めたる寸鉄やある

099:刺(やすまる) (やすまる)
ほころびを紮げた有刺鉄線がとげのひとつから絞り出す花

099:刺(kitten) (kitten song)
やわらかな部分に刺がささるこうして人は死んでいくのだな

099:刺(笹井宏之) (【些細】)
しずかにしずかにただまっすぐにおりてきたナイフがみずうみを刺し殺す

099:刺(松本響) (春色ぶれす SIDE-D)
ふわわわと洗濯物をとり込んで刺身一切れ与えられてる

099:刺(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
医務室はしばらく見ないピアノ弾く少女の腿(もも)の深い刺し傷

099:刺(本田瑞穂) (空にひろがる枝の下から)
象徴の有刺鉄線いまはもうあんまりみなくなっちゃったよね

099:刺(みなとけいじ) (海馬)
刺すものも刺さるるものも柔らかに肉の冥きを湛へてをれば

099:刺(岩井聡) (North Marine Drive)
棘に刺されるくらいなら父を刺せと人工滝は地下街の瘤

099:刺(小籠良夜) (DARKSIDE OF THE MOON)
いまわかる 彼の痛みとぼくのそれ 頸に刺さったままのくちづけ

099:刺(振戸りく) (夢のまた夢)
両耳に名刺サイズのスピーカーを当てなくたって聞こえますから

099:刺(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
刺繍糸かぼそい場所にくぐらせてひかりをふくむことばをつづる

099:刺(素人屋) (素人屋雑貨店)
真っすぐに帰る背中を送る朝 刺すようにただ雨降り続く

099:刺(方舟) (方舟)
マッサージの刺戟は老いに快く補陀落山を夢に訪ねる

099:刺(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
美しきバラの刺にて滴りし血のごとき朱 ユーロビアーナ

099:刺(富田林薫) (カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』)
砂浜に突き刺すフラッグ 夕闇にまぎれる前に奪いとれ すぐ

099:刺(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
かあさんの手編みと見てか集まってひっつき虫はわざとトゲ刺す

099:刺(みの虫) (みの虫が居る「書」のぷらぷら道)
  向き合へばくず折れていく立前に石焼ビビンバ舌を刺しつつ

099:刺(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
嵐のようきみの口から出る言葉不信と不安を突き刺していく

099:刺(理宇) (±雑記蝶)
君がため鉄柵の中を歩いて刺し殺される甘いまどろみ

099:刺(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
月光に刺されて流す血の温さ イトシイアナタに包まれてゐる   

099:刺(かっぱ) (きゅーりをこのむ)
ゆびさきに刺さったとげも簡単に抜いておわりにできない僕ら

099:刺(寒竹茄子夫) (鶴太屋別館「マニエリスム」)
あの蜜蜂の針の恥(やさ)しき疼み知れ有刺鉄線に両腕纏(ま)かれ

099:刺(shall3) (山歩き録)
ささやかな 少しの刺身 思い出す 鶏肉スープ ビール一缶

099:刺(村上はじめ) (spidyな日々)
熱を持つ あなたに刺された身体にはけだるさ残りベッドに寝そべる

099:刺(空色ぴりか) (題詠100首blog/空色ぴりか)
さりげなくはぐらかしつつふぐ刺しをひらひらひらとつまんでは食べ

099:刺(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
取り立てて言うことはなく玉子かけご飯に刺身醤油をたらす

099:刺(わたつみいさな。) (乱切りくじら)
とばっちり受けた小石がこめかみにホントはあたしに刺さったコドク

099:刺(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
 さがせない刺しキズばかり増えていく 私模様がただできていく

099:刺(市川周) (ミルミルを飲みながら)
みつ蜂は君を刺さない 掌(て)の中に漏れくるひかり 誰も刺さない

099:刺(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
うっかりと刺せば悲鳴があがるほど尖るわたしで綴ってほしい

099:刺 (題詠100首blog-あいっちのうたあそび。)
三日月のかたちに切りし玉葱を楊枝に刺して揚げてゆくなり

099:刺(瀧口康嗣) (可燃性連鎖)
二年後のまぶたを閉じて階段でいい音がする名刺を探す

099:刺 夜さり (夕さり夜さり)
血を舐めて炎ごんごん焚いてますハリセンボンの千の刺し傷

099:刺(まほし) (うた・たね)
どこからがオトナとガキの境だろう荒野にゆらぐ有刺鉄線

099:刺(橋都まこと) (笑って東京サヴァイヴァル)
苦しくてどうしようもなく苦しくてカッターナイフで腕を刺す夜

099:刺  (翔子) (花こみち)
今日もひと刺ししたあとで刻んでたてるハーブティ

099:刺(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
神様に刺された棘が疼くって今日も目覚めてしまうこいびと

099:刺(佐藤羽美) (one hundred gumdrops , elephants and sandals)
マーチンとプーチン裾に草花を刺繍しており文化祭前

099:刺(フワコ) (きくとわたし)
千葉県で一番美味しいのは刺身だなって北海道の子が言う

099:刺(Harry) (四月なかなか)
熟年の緩(なる)き暮らしに刺激をと暴君ハバネロ一気に食べる

099:刺(斉藤そよ) (つれづれつづり)
つまようじ刺されてまわる独楽となり どんぐりずむをととのえている

099:刺(桑原憂太郎) (桑原憂太郎.com)
反省の表情見せる生徒らに指導の言葉をゆつくりと刺す

099:刺(pig_pearl) (ブタに真珠)
上海で 出会った人を 思い出し 夕日の中で 刺繍触れおり

099:刺(林本ひろみ) (いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ)
この耳に刺さる言葉をうけとめる携帯電話にぎりしめつつ

099:刺(究峰) (思い浮かぶがままに)
刺すほどに強きライトを浴びながら深々下げる頭が並ぶ...

099:刺(あおゆき) (メソトリウム)
華やかな刺客が冬を殺すまでわたしの鬱はおさまりません

099:刺(今泉洋子) (sironeko)
秋の日はなぜか寂しくむらきもの心の奧にと刺し込む不安

099:刺(濱田花香) (紅葵爽♪)
身体へと刺された棘は外(はず)れども 気に刺さりしハ死まで残りゆ

099:刺(凛) (臥薪嘗胆)
飛ぶ鳥を落とす勢いもはやなし刺客候補はただ保身へと

099:刺(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
刺草を編むごときかな詠うとはいくたびを血の滲みいづまで

099:刺 (象と空)
晴れの日のピンクの鯛を食べたから喉に刺さった骨がとれない

099:刺(堀 はんな) (たん たん 短歌)
バラの棘刺したる記憶も痕もなく痛み残して秋霖の朝...

099:刺(堀 はんな) (たん たん 短歌)
バラの棘刺したる記憶も痕もなく痛み残して秋霖の朝...

099:刺(新藤伊織) (月が堕ちるころ)
あなたという不変真如の存在が刺さったままで息ができない

099:刺(内田誠) (その言葉の行方)
丁寧な刺繍のように悲しみの色を選んで空にならべる

099:刺(ことら) (ことらのことのは)
自転車も犬も私も影長く 有刺鉄線に日没が来る

099:刺(けこ) (あきのうた声)
会わぬこと決めた名刺の色褪せて栞にしてぞちらちらと見し

099:刺(みち。) (虹色アドレナリン。)
ちくりとしか痛くない針ぷすぷすと刺され泣かせてもらえない夜

099:刺(ゆづ) (透明ランドセル)
いつまでも私のままでいたかった子宮に刺さった抜けないあなた

099:刺(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
重ねれば色も言葉も濁りけりローマ刺繍を浮かす天鵞絨(ビロード)

099:刺 (如月綾) (お気に召すまま)
抜くことの出来ないとこに刺さってる 君の放った言葉の棘が

099:刺(内田かおり) (題詠2006深い海から)
虫刺され気にしていた児も外遊び始めるともう忘れて走る

099:刺 (遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
刺すくらい嬉しかったの 永遠を誓わなくてももういいんだね

099:刺(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
進入を拒める有刺鉄線にあをき蔓草絡まりてゐつ

099:刺(透明) (limerence)
肩書に詩人と書くの憧れたけれど詩人に名刺は不要

099:刺(夢眠) (夢眠・日々綴り)
若き日に作りし刺繍のクッションが三十年を浮き上がらせる

099:刺(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
冬を告ぐる白き御衣の使者あそぶ枯れからたちの刺の真先に    御衣:みけし

099:刺(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
『マンボウの刺身』とビールで乾杯だ!題詠100首ブログ完走 (岩本隼 文春文庫)

099:刺(きじとら猫) (きじとら小部屋)
平穏な暮らしを抱え生きている うなじの傍に見えない刺客

099:刺(小軌みつき)  (小軌みつき-つれづれ日和-)
刺青しておいたよ君との夏は 縁日のきんぎょみたいにするりと消えた

099:刺(ぱぴこ) (テクテク)
刺すようにピントを合わす夜明けまえ静かに部屋を出て行く背中

099:刺(我妻俊樹) (喜劇 眼の前旅館)
刺青のどくろに瞳めくれてるシャツその何も果たさないブラ

099:刺(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
われを刺す晩秋の蚊にうつくしき死を与へむとしつつためらふ

099:刺(折口弘) (はっちんずBLOG)
低刺激存在としてある吾を希ってもおり悔やんでもおり

099:刺(浅葱) (空耳の森*番外地)
母の手で刺繍されたる我の名の響き優しくふいに感謝す

099:刺 (ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
初めての雪降る夜中のテレビには僕だけに見える大人の世界

099:刺(ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
和を守る蜂の小さな死に似てる子の唇を刺すような指

099:刺(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
ふがいない自分に向けた君のそのまぶしい笑顔が胸を突き刺す

099:刺 (佐田やよい) (言の波紋)
真っ白な布に刺繍をほどこして もう少女にはもどれぬと知る

099:刺(砺波湊) (となみ☆みなと)
親を刺す子供も親に殺される子もみんなもってるステキな名前

099:刺(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
刺草で編む王冠のそんなにも笑ってきみは春の陽のなか

099:刺 (にしまき) (びおん書局 ※にしまき※)
的にした部分が既に刺さりすぎ文字が見えなくなってるダーツ

099:刺(幸くみこ) (そこそこがんばる)
コンパスで上手に丸が書きたくて 針を刺してもそこがあやふや

099:刺。   (P) (猫の毛玉 別荘 -しろうとたんか-)
生ものは苦手で刺身は焼きたいの 「もったいない」と言われてでも

099:刺(星川郁乃) (Air Station)
柔らかく絡む奴ほど解きにくい かなしく乱れだす刺繍糸

099:刺 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
刺繍糸4本どりでざっくりと埋めてゆく日々かさねて冬へ

099:刺(もりたともこ) (短歌、すきです。)
毒虫がふっと出てきて刺してゆき跡がおいおい刺青となる

099:刺(春村蓬) (風見鶏)
折折の季節の花に囲まれて薔薇は刺ごと飾られてをり

099:刺(中野玉子) (薔薇がなくちゃ生きていけない)
本気では刺さない(ほんと?)研ぎ澄ます言葉があってやめろよ自分

099:刺(ヒジリ) (*tRIGger.)
手のひらに爪刺ささるほど痛かった、痛かったのね ごめんねごめん

099:刺(癒々) (Romantic irony)
切なさに刺されたままで考える愛のかたちはパルス波みたい

099:刺 (nine) (songs)
刺し違えるつもりで告げたさよならも全く君には通じなかったね

099:刺(小太郎) (ねこのにくきゅう)
刺しながら生き抜いてきた僕達のかしげた影を翔ける海鳥

099:刺(ひろこ) (ひろたんの創作日記)
悪口は人の心を刺して行く 棘を抜くのは理解と愛情

099:刺(ベティ) (Betty's second Bar)
胸を刺すやさしい言葉 遺書よりもあなたの声で聴けたら泣けた

099:刺(yurury**) (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
湯浴み後を刺し貫ける月の刃が洗へど落ちぬ我を見せしむ

099:刺(のんちゃん) (のんちゃんの衣裳部屋裏)
刺身嫌いの家族の為居ない日だけ天こ盛り刺身盛り合わせ

099:刺(瀧村小奈生) (陽だまりのふちっこで)
スウェーデン刺繍のように繰りかえす日々は静かに過ぎていきます...

099:刺(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
クッションの刺繍の蝶は未完成飛ぶこと出来ず十年を経ぬ

99.刺(文月万里) (Kagerou つれづれ)
刺すのなら一瞬にして誰からも刺されたことに気づかぬ刃物で

099:刺(魚虎) (脳内に散らばり在りし言の端をDJ的感覚で編む棄てるダム)
もうちょっと泳いでなさい(さかねへん)刺身醤油がきれているのよ

099:刺(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
ミツバチに刺されてしまう僕たちは震えたままで夜を待ってた