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038:灯(美山小助) (小助の和歌)
停電の 夜にて思う 灯火の 揺れる影に 何をか思わん
038:灯(エクセレント安田) (風流三昧)
急接近恋の灯火(ともしび)点火した貴方のことで頭がピンク
038:灯(ねこまた@葛城) (ねこちぐら)
胸内にほのかに揺れる青白き灯火ひとつ木花闇ゆく
038:灯(はこべ) (梅の咲くころから)
柚子灯かり 炉開きの膳ととのえて 閑座して待つ松風の音
038:灯(船坂圭之介) (kei\'s anex room)
一途なるひとの想ひにたじろぎてただ置きて去る街の灯の下
038:灯 行方祐美 (やまとことのは)
鬼灯(ほおずき)のだいだい色を転(まろ)ばせて女は一つの決心創りぬ
038:灯(みずき) (空)
みちのくの春を灯して花花の競ふあはひを声なく過ごす
038:灯(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
灯火(ともしび)のゆらめく伽藍にオルガンの低く静かに流るるあれば
038:灯(かのこ) (短歌*かのこ流)
突然の真っ暗闇に怯えつつ懐中電灯握りしめる夜
038:灯(しゃっくり) (春雨じゃ)
灯を消せば悪戯オカメの静まりて朧月夜の温き闇かな
038:灯(aruka) (外灯都市)
ぼくたちはみんな恋する消耗品 電球みたいにひとり灯って
038:灯(丹羽まゆみ) (All my loving ♪)
点灯夫ゐるがに灯る街明かりひとの数だけやさしさがある
038:灯(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
オレンジの街灯坂を照らしいて越中八尾(やつお)は人波ばかり
038:灯(ほにゃらか) (♪おみそしるパーティー♪)
みちの辺のほのかに白き夕顔がここへそこへと灯せるあかり
038:灯(草野つゆ) (草野つゆ@はてな)
街灯が二人をこうこう照らしてる なのに堂々激しいキスが
038:灯(紫女) (クロッカスの歌)
無灯火のバイク残せし白煙を凍りつつ見る失恋した夜
038:灯(まつしま) (心の空)
ときどきは揺らめいたりしているがその灯は私の証
038:灯(謎彦) (ジャポン玉)
殺菌灯にがくほほゑみ劫初(はじめ)より皮膚をもたざる者たちの辺(へ)に
038:灯(春畑 茜) (アールグレイ日和)
灯は白く春夜路上を照らしをりおおロミオ、われは百年を待つ
038:灯(かっぱ) (きゅーりをこのむ)
スナックとジュースと懐中電灯と秘密基地への通行証と
038:灯 新津康 (NOTHING WORKS)
その灯(ともしび)は君の家の窓。今は違う表札を僕は見る。...
038:灯 (はいほー通信 短歌編)
惑星の井戸端会議に招かれて灯心を切るはさみ持ち行く
038:灯(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
惑星の井戸端会議に招かれて灯心を切るはさみ持ち行く
038:灯(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
5リットル灯油を背負い縦走す寒さに凍え火器で暖とる
038:灯 (新井蜜) (暗黒星雲)
灯台の光が波を照らすとき宇宙の神秘を憶う海亀
038:灯(暮夜 宴) (青い蝶)
岬まで来てしまったね凪ぐ海を照らす灯だい鈍いろの空
038:灯(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
瀬戸内海夜間航行人影をつい仮定する無人灯台
038:灯(飯田篤史) (ひこうき雲)
てのひらをかさねて海へゆくみちにしずかにきみの花灯りだけ
038:灯(本原隆) (それについて)
震災の記念式典 ロウソクの灯は憶えてる きれいだったな
038:灯(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
現世の嵐に耐えて連綿と灯す命を尊しと為せ
038:灯(よっきゅん) (よっきゅんの100首)
まぶしくて 灯りを消した 暗すぎる 不平不満の 繰り返しです
038:灯(柴田匡志) (明日はきっといいことがある)
工場の煙突の上に灯の点る眠れぬ夜にしばし眺める
038:灯(藤原 湾) (湾の歌詠の日々。)
ちょうちんに灯りを灯し飾り立てこれが祭りの始まりとなり
038:灯(Yosh) (★光に向かって★)
医師すらも知り得ぬ真実「なぜ生きる」 教えうる人こそ世の灯炬なり
038:灯 (翔子) (花こみち)
その昔「灯」という喫茶店蔦に覆われ扉わからず
038:灯(ハナ) (象の求愛ダンス)
灯りなどいらなかったよあのひとの白く眩しい四肢とその奥
038:灯 (川内青泉) (青泉の部屋)
仏壇の灯ともし拝む家族あり春の葉月は父母の命日
038:灯 (川内青泉) (青泉の部屋)
仏壇の灯ともし拝む家族あり春の葉月は父母の命日
038:灯 (なかた有希) (* にじのかかるばしょ *)
てのひらやえくぼよりただ君がいる街灯の光よけながらゆく
038:灯(改行やたら好きな人) (骸骨レイアウト)
百眼の 白々の木を ひこ抜いて うつしたまうた 灯火のもと
038:灯(水都 歩) (水都blog)
少女期にむさぼり読んだ月刊誌「灯」今も思い出の本
038:灯(animoy2) (~うたよみ日記(短歌とともに)~)
灯台として生きるべし潮風に教えられたの船乗り恋へば
038:灯(西宮えり) (aglio-e-olio)
思い出す 深海に灯はともること あなたがとてもきれいなことを
038:灯(五十嵐きよみ) (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
わだかまり残して歌うわたしたち街灯ほどの距離をたもって
038:灯(ドール) (花物語)
灯篭の明かりがゆれる夜桜の道をどこまでも君と歩こう
038:灯(花夢) (花夢)
街灯に見つかっている罪悪とひとの弱さに容赦ない冬
038:灯(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
誰(た)がわれを呼ぶか呼ぶかと野ざらしの誘蛾灯へと闇なだれ落つ
038:灯 (青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
寝静まる夜半に風さえ絶え果てて世界をつなぐ灯火ひとつ
038:灯(スガユウコ) (ココロに花を)
悲しみを燃料にして灯す火の明るきことを願う夕暮れ
038:灯(原田 町) (カトレア日記)
四六時中灯せる店の増えゆけどひとりひとりの闇は深まる
038:灯(天野 寧) (三十一文字の毒薬)
初めてのキスは700円あれば余裕で灯油買えていた頃
038:灯 (夜さり) (夕さり夜さり)
新橋色はこころ鎮めの彩ならむすずらん灯が囲む公園
038:灯(愛観) (ひ と ひ ら こ と ば)
街灯がふつりと消えて泡になる 昨日のふたり誰も知らない
038:灯(みゆ) (*** ことばあそび ***)
街灯に映し出された影ふたつ 次の角まで仲良く揺れて
038:灯(秋野道子) (気まぐれ通信)
羽根のある裸電球それぞれに集まっている灯だ飛べ
038:灯(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
まるい灯をまたひとつ竹に浮かべて二月の銀河つくりつづける
038:灯(ゆあるひ) (ゆあるひの鍛高短歌4)
街灯に細かい虫が迷い込み塵の一つとなってしまえり
038:灯(yasubow) (忘れえぬ人々)
灯篭へ鬼灯鳴らす人の息遮るときは汐が微かに
038:灯(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
一人夜 心の中に灯す火の熱さ見せたし 君そばにいて
038:灯(野良ゆうき) (野良犬的)
街の灯がともりはじめる頃すこし寂しくなってふくハーモニカ
038:灯(みなとけいじ) (海馬)
嬰児のみどり禍禍しうすき頭蓋透きシナプスの灯りの明滅
038:灯(素人屋) (素人屋雑貨店)
永遠に明けないような夜の闇の底なる闇を照らせ灯台
038:灯(斉藤そよ) (つれづれつづり)
かくれがに灯るさいごの鬼灯の種まで抜いてしまわせる春
038:灯(鈴雨) (鈴雨日記)
首都高の灯の連なりの首飾り 夜空の底にそっと置かれて
038:灯 (佐藤紀子) (「題詠100首blog」参加作品)
寂しさの吹き溜まりなり日暮れても灯の点らない窓のいくつか
038:灯(濱屋桔梗) (桔梗の独白)
街灯に白く光りて音もなく散る桜花(さくらばな)手のひらで受け
038:灯(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
窓ごとに夕日のゆくえ案じつつ灯ともしごろは華やいでゆく
038:灯(kitten) (kitten song)
街の灯りが瞬きながら過ぎ去った思い出となって打ち寄せる夜
038:灯 (小軌みつき) (小軌みつき-つれづれ日和-)
ひとりまたひとりと灯れトンネルにだいだいいろの閃光(ひかり)放って
38:灯(ざぼん) (グレイト・エスケイプ!)
幾十年をただ照らしゐる街灯の凛たる脚よメッキやさしく
038:灯(松本響) (春色ぶれす SIDE-D)
ささやかな誰かのための灯火にオイルを注ぐ覚悟はあるか
038:灯 方舟 (方舟)
雪洞を灯す墨堤夜桜を流れに任せし屋形に眺む
038:灯(やすまる) (やすまる)
いつだって灯ってるから遠くても私は野にでて草と笑うよ
038:灯 (紫峯) (時空の扉)
無きにしも あらず真白き 灯台を 巡りて行けば 君が吾を待つ...
038:灯(島田久輔) (裏庭のきりぎりす)
アラビアンナイトを映す幻灯機 此処ぞの場面にフィルム発火す
038:灯 (佐田やよい) (言の波紋)
空き缶を照らすようにはともらない街灯だけが私の味方
038:灯(小原英滋) (過去と現実)
さよふけの窓辺に現れ蝋の灯が仄かに揺れるとわれも揺れたり
038:灯 (みあ) (言の葉たち)
ゆうぐれの土手にほのかな黄を灯しタンポポじっと待つだけの花
038:灯(みの虫) (みの虫が居る「書」のぷらぷら道)
春キャベツのやうな明かりを新宿のほこりに灯すスナック「りあす」
038:灯(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
街灯の白い光に照らされた夜の公園ひとりの時間
038灯(クロエ) (90%の幸福)
息ひそめ灯りを持たず降りてゆく深層心理のCの階段
038:灯(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
春灯のほろとこぼるる先斗町眉なきをとこが猫をかぞふる
038:灯 (寺田 ゆたか) (素浪人Joeのスローライフ)
・終列車出れば駅舎灯は消えて ごうと風入る さいはての駅
038:灯(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
まっすぐに進むと約束してるんだ 嵐の夜でも灯台がある
038:灯(みずすまし) (水紋)
灯がひとつ夜のしじまにポッツリと闇にさそわれ星となるらむ
038:灯(振戸りく) (夢のまた夢)
踊ろうか やぐらをにともる提灯と太鼓の音が消えていたって
038:灯(小早川忠義) (ただよし)
あの部屋の灯り未だに点いてをり寝るに早しと歌を編むなり
038:灯(小雪) (朱紗)
街中の 聖夜に響く 賛美歌と ろうそくの灯に 魅せられしわれ
038:灯(振戸りく)再投稿 (夢のまた夢)
踊ろうか やぐらにともる提灯と太鼓の音が消えていたって
038:灯(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
ほろ酔いてそぞろ向かうはきみ棲みし灯(あかし)ともらぬアパートメント
038:灯(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
しんしんと絶望の黒たちこめて灯の色思いだせない
038:灯(中村うさこ) (みすずかる信濃の庵(いお)の歌綴り)
停電に蝋燭ともし思ひ出す死語となりたる灯火管制
038:灯(美里和香慧) ( Popん?TANKA)
仄あかく灯るLightにきみの頬 西日(ぽつぽつ)ゆるやかに笑み
038:灯(栗凛) (ス芸紙一重?)
瞳から落ちた涙を照らす月 明日を導く灯りになれば
038:灯(笹井宏之) (【些細】)
この星に消灯時間がおとずれるときも手を繋いでいましょうね
038:灯(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
灯台の伸びあがる午後すこやかにわれは夏へと気化しはじめる
038:灯(やな) (やなさんの基地)
動かざるもの照らすもの真夜に立つ灯台慕はし我も外に出づ
038:灯(あんぐ) (あんぐの短歌)
街灯に引き寄せらるる蛾のごとくコンビニストアに集まる我ら
038:灯(富田林薫) (カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』)
家々の灯りが消える真夜中は絶好調だわ Oh!ぶるねりぃ!
038:灯(あおゆき) (メソトリウム)
魂の灯る夜には輪郭も淡く訪なう過去世のあなた
038:灯(凛) (臥薪嘗胆)
昔よく祖母に貰った提灯(ちょうちん)の土産は二度と増えることなく
038:灯 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
傷心の首長竜と眠りたい灯台の声とどかぬ海で
038:灯(澁谷 那美子) (題詠100首に参加中)
微かなる君の命の灯されて 今宵静かに更けてゆきなむ...
038:灯(はるな 東) (菜の花の道)
漁火も街の灯りも月さえも今夜は邪魔よそっとしていて
038:灯(村上きわみ) (北緯43度)
絞られたひかりの先にいちまいの瀑布ひろげている幻灯会(え)
038:灯(わかば) (わかばのうた)
小さな小さな灯が散歩へと誘うので今日はおうちをお留守にします
038:灯(わかば) (わかばのうた)
小さな小さな灯が散歩へと誘うので今日はおうちをお留守にします
038:灯(桑原憂太郎) (桑原憂太郎.com)
教室の蛍光灯を消しながら我はガムの紙屑拾ふ
038:灯(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
窓灯り見えて今宵もほっとする見守運動寂しき善意
038:灯(goldfish) (月と金魚鉢)
雨の夜がどんなに永く続いてもあなたの灯になるためここにいる
038:灯(小籠良夜) (DARKSIDE OF THE MOON)
そこここの闇を透かして誘蛾灯ガーゴイルのはばたきが五月蝿い
038:灯(くろ) (鎌倉日記)
歌の友とそのこひびとと辞書を引きし赤提灯「菜の花」さやうなら
038:灯(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
無影灯の光を浴びた白い肌に恋する前の深呼吸
038:灯(月影隼人) (人間万事塞翁が馬)
ゆらゆらとゆれる炎を灯すため君と歩いたキャンドルロード...
038:灯(智理北杜) (智理北杜)
防波堤の先に小さな灯台が見えるねそこがふるさとの海...
038:灯(ことら) (ことらのことのは)
さりさりと貴方の骨を噛みながら蒼い灯(ともしび)みたいに泣いた
038:灯(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
ほたるほど優し灯火胸の奥点けたあなたと結婚しよう
038:灯(きじとら猫) (きじとら小部屋)
行灯の油めあてに忍び寄る桃色の舌ちろりちろりと
038:灯(舞姫) (Thirty One 題詠100首置き場)
灯火は畏怖 灯火は道しるべ 灯火は謎 ともしびはきみ
038:灯(びっきい) (チョキで殴るぞ!)
水銀灯の下で話そうじっくりと メチルとエチルの違いについて
038:灯(るくれ) (とっても単純なこと)
灯はいくらでもつくるもう何もしなくていいからただそこにいて。
038:灯(みち。) (虹色アドレナリン。)
やわらかな灯りがともるともるたび生まれる陰をひきずりながら
038:灯(村本希理子) (きりころじっく)
隣室 の灯りの映る鏡台を拭つてゐます幾度ともなく
038:灯(本田瑞穂) (空にひろがる枝の下から)
ほこりっぽいにおいをたてて夕立は灯す裸足に下駄がはきたい
038:灯(なまねこ) (路地裏稼業)
岩と草と孤独と鳥の住む島で灯台守と暮らしてみたい
038:灯(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
電灯の紐を引かれてしまうから考えるひまなんてなかった
038:灯 (水沢遊美) (ふんわりんさまの想ひ人)
誓詞読む白衣の天使の卵らの灯も揺れる それでいいのだ
038:灯(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
切れかけた蛍光灯の点滅が刺さる きみから何を奪おう
038:灯(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
夕暮れに窓の灯りを見ゆるとき家族を思ふあなたを思ふ
038:灯(村上はじめ) (spidyな日々)
灯がともる家々の窓眺めつつ 我が家へ急ぐ金ようの夜
038:灯 (お気楽堂) (楽歌三昧)
彷徨える浮き草の日々家々の窓の灯われを打ちのめしけり
038:灯(市川周) (ミルミルを飲みながら)
灯台の下(もと)は暗いねどこまでが君の分母かわからなくなる
038:灯(しょうがきえりこ) (GakiDay's TANKA)
一艘の船がわたしで灯台があなたでここが海ならいいのに
038:灯(星桔梗) (風船がわれるまで)
山小屋の灯火にみる浪漫かな挑む男の安らぎの一瞬(とき)
038:灯(夢眠) (夢眠・日々綴り)
鍵差せば開放される世間からぬくもり灯る一人の部屋にも
038:灯(空色ぴりか) (題詠100首blog/空色ぴりか)
思い出の『街の灯』だからこんど観るときは絶対君と一緒に
038:灯(幸くみこ) (そこそこがんばる)
漁灯はやさしく揺れる ゆるせない過去からつながる此処にいるのに
038:灯(濱田花香) (紅葵爽♪)
一夜寝ず闇薄まりて火を落とし 朝音(あさね)泌み沁み灯花に気づく
038:灯(碓井和綴) (雨歩日記)
灯台に立ちアメリカを見つめてる君の朝(あした)が明るいように
038:灯(日下智世) (万美愛任叶結実)
電車から君と眺めゆく街の灯はそれぞれの家の暖かさのごと。
038:灯 (ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
灯台にもたれて子守唄うたう 今夜は夢で旅人になる
038:灯(ぱぴこ) (テクテク)
眩しさをいくつも抜けて帰り着くひとりのために灯された部屋
038:灯(癒々) (Romantic irony)
満ち満ちた灯りに溺れわたくしは芯からゆるゆる汲み溶かされる
038:灯(ひらそる) (*ひねもすもずく*)
あちこちに灯りが点るゆうまぐれ夜顔ぽつりん星を待ちおる
038:灯(折口弘) (はっちんずBLOG)
街灯が等間隔に並ぶ道 叔父の背中で泣いて帰る夜
038灯(帯一 鐘信) (361℃)
水銀の灯りが地平線くらい仄かに暗い場所でなぞなぞ
038:灯(そばえ) (日照雨)
またひとつまたひとつ消え去ってゆくあかりの灯るバオバブの樹
038:灯(逢森凪) (みそじのみそひともじ)
ほんのりと心の中に火が灯る やさしい・あたたかい・せつない 君
038:灯(yurury**) (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
囲われて漸く灯る揺れる身が心にもなく生きなきやと言ふ
038:灯 (にしまき) (びおん書局 ※にしまき※)
街の灯をただひたすらに蹴飛ばしてなかったことにしたクリスマス
038:灯(岩井聡) (North Marine Drive)
灯をめざし月を目指さぬ蛾のわけをIT社長に説くは無益か
038:灯 (砺波湊) (となみ☆みなと)
第三の瞳のあたりに蒼い火が灯る あなたの夢に潜れば
038:灯(内田誠) (その言葉の行方)
灯火が揺らいだ夜に閉ざされた僕等のままで届くだろうか
038:灯(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
ほのあかき腕持つ人ぞ恋しけり唐人屋敷に灯ともすころは
038:灯(我妻俊樹) (喜劇 眼の前旅館)
灯台を建物として貸出す なおこの歌は自動的に消滅する
038:灯(小太郎) (ねこのにくきゅう)
切れそうな蛍光灯の紐を引く 点滅の音きみは知らない
038:灯 (たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
「ともだちとして飲んだ夜」の街の灯は、月より明るく終電車出る
038:灯(門哉彗遥) (Nambo no Monya?)
夏深く灯台ありきキャバクラの生ハンバーグクィーンはあたし
038:灯(今泉洋子) (sironeko)
ぐみの実をこびとの提灯(ちやうちん)など言ひし杳(とほ)き夏の日邃(おくふか)か
038:灯(今泉洋子)字数オーバーで再投稿 (sironeko)
ぐみの実をこびとの提灯など言ひし杳(とほ)き夏の日邃(おくふか)かりき
038:灯(長岡秋生)(廊下に座る) (廊下に座る)
剥製の極楽鳥を憎しみて義眼のごとく照らされる灯
038:灯(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
どのようなイルミネイションより美しき灯(ともしび)なるや 蛍輝く...
038:灯(彼方) (心を種として)
君の目が灯火ばっかり見てるから 力いっぱい火を吹き消した
038:灯 (如月綾) (お気に召すまま)
鬼灯をかざして夜道で探すのは違う世界へ行ける入口
038:灯(佐藤羽美) (one hundred gumdrops , elephants and sandals)
正装のネイノーさんがまっしろい蛍光灯の真下でわらう
038:灯(黒田康之) (今日の、おUTA)
街の灯はあかあかとして皮膚すらもこの街さえも突き抜けてゆく
038:灯(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
すべてもう海へと還る。灯台に身を打ちつけた鳥の骸も
038:灯(理宇) (±雑記蝶)
灯はたゆむことなく我を焼きたゆむことなく我を照らさん
038:灯(ヒジリ) (*tRIGger.)
今日もまた道が見えない明日もまたキミそのままの灯りでいてよ
038:灯(瀧口康嗣) (可燃性連鎖)
手が雪と立場を変えて人類のアーク灯まで落下していく
038:灯(もりたともこ) (短歌、すきです。)
北向きの部屋を静かな明るさでさっき直った街灯が差す
038:灯(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
家中の灯りをつける(ホーム・アローン)ハッピーエンドになってほしくて
038:灯(萌香) (空の青さをみつめていても)
雨音に心細さを滲ませて落ちては消える遠い街の灯
038:灯(堀 はんな) (たん たん 短歌)
灯り浮き投じてリール巻く糸に直線距離の夜光虫青し...
38:灯 (蝉の声)
朽ちかけの無人の家の軒の下灯りのごとく夕顔が咲く
038:灯(つきしろ) (halcyon days)
太陽が音を立てつつ沈むとき海の底では鬼灯ひかる
038:灯 (わたつみいさな。) (乱切りくじら)
無理やりに灯しておこうもしかして誰かがここに 誰カガココニ
038:灯(あめあがり) (あおいかいだん)
この胸にともりたる灯のみなもとを知りし後には幸か不幸か
038:灯(和良珠子) (the strange of stranger)
帰巣本能をなくしたツバメをやすやすと追い越してゆく無灯自転車
038:灯 (詠題100首blog-あいっちのうたあそび。)
駄目になりそうなときには君からのメールが我の裡を灯しき
038:灯(Harry) (四月なかなか)
小ぬか雨降る秋の夜の街灯の下に生れたる光の円錐
038:灯(ひろこ) (ひろたんの創作日記)
灯(ともしび)を心に燈し人愛す 周りの人も温かくなる
038:灯(透明) (limerence)
あらあなた恋をしてるのほらおしり淡い灯りがともってるわよ
038:灯(新藤伊織) (月が堕ちるころ)
街灯にとじこめられた虫たちは名すら知られず過呼吸になる
038:灯(pig_pearl) (ブタに真珠)
相談を できる相手が 居ないのと 呟く相手 ・・・灯台下暗し
038:灯(林本ひろみ) (いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ)
街の灯に照らされて立つ鉄塔は私を見おろす空を背負って
038:灯(内田かおり) (題詠2006深い海から)
まなざしを合わせたふたり遊び出す流れる何かに灯りがともり
038:灯(shall3) (山歩き録)
遅くなり 下る山道 遥かなる 街の灯に ふと落ち着けり
038:灯(フワコ) (きくとわたし)
灯台のように見守っているなんてムリだねひとこと言わずに居れない
038:灯(寒竹茄子夫) (鶴太屋別館「マニエリスム」)
秋祭り提灯ともる冥き軒雲の峰立つアルバム仕舞ふ
038:灯(まほし) (うた・たね)
東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(まほし) (うた・たね)
東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(まほし)再投稿 (うた・たね)
「東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(究峰) (思い浮かぶがままに)
明々と東シナ海照らしたる女島灯台無人化の波...
038:灯(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
灯しびのごとくH(アッシュ)を響かせて「恋」を言ひけむいにしへびとは038
038:灯(橋都まこと) (笑って東京サヴァイヴァル)
読みさしの本が止まらず消灯後 布団に潜って懐中電灯
038:灯(ちゅう) (ちゅう …ノラのつぶやき…)
月灯りスペイン大地東へと キスするふたり乗せバス走る
038:灯(夢麿) (夢幻泡影)
街灯が優しく照らす仄白いスポットライトにひとり佇む
038:灯(鳴井有葉) (そのための日記)
星のない夜きみの目の中奥にある私のための灯台を見た
038:灯 (象と空)
公園に灯もなく人も音もなくああ夜の家へ夕餉の家へ
038:灯(ゆづ) (透明ランドセル)
指つなぎゆっくり歩く花灯路まよいこんでいたい今宵は
038:灯 (赤い椅子)
灯台の螺旋階段上りきれば眼下にきらめく大海原が
038:灯(けこ) (あきのうた声)
初雪の日の日没の三分後 白熱灯は一斉に点く
038:灯 (nine) (songs)
電話口あなたの声にぼんぼりが灯り知らない誰かを語る
038:灯(浅葱) (空耳の森*番外地)
暮藍の空に灯せる星明り 二人で数えるベランダの宴
038:灯(minto) (@100@)
初恋は思ひ出の中微かなる灯りのやうな都会のオアシス
038:灯。 (P) (猫の毛玉 別荘 -しろうとたんか-)
ふらふらと闇より出づる茶虎猫 灯りをたまには求めてるかも
038:灯(ベティ) (Betty's second Bar)
雪洞を灯せば祖母のおもかげが畳の縁にはんなりと舞う
038:灯 杉山理紀 (2006R57577)
電車の灯が移動する夜じゅうの自由あつめてバックにしまう
038:灯(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
秋の夜は見知らぬひとと出逢ひたし気まぐれに『窓の灯(あかり)』を眺む (青山七恵 河出書房新社)
038:灯(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
暮れなずむ袋小路を西向きにゆく無灯火の自転車に似て
038:灯(春村蓬) (風見鶏)
灯台のとほき灯りを見るやうな浮かぶこと消えることのひかりよ
038:灯(のんちゃん) (のんちゃんの衣裳部屋裏)
クリスマス・カンタータの灯「裏飯屋」とつぶやき過ぎて叱られました
038:灯(瀧村小奈生) (陽だまりのふちっこで)
ここだけがこんなに暗いすぐそこに町の灯りがあんなにあって...
038:灯(平岡ゆめ) (le petit cahier)
水底に灯を沈め行く海彦の髪濡れていて10月10日
038:灯(中野玉子) (薔薇がなくちゃ生きていけない)
絶対の零度世界にしゃんと立つきゃたつの灯台てのひらかざせ
038:灯(星川郁乃) (Air Station)
記念日の蝋燭はもう何年もまえ停電のときの灯かりに
038:灯 (香山凛志) (東京パピヨン)
灯が四角くともりし場所にきみは住み優しく人を迎えていたり
038:灯(千) (Mille et une nuits)
夜歩きの心細さで街灯にぶつかる蛾にも親しみ覚ゆ
038:灯 (いたずらっこ)
寄せ返す灯りの波に月の船打ち上げられている秋の夜
038:灯(久野はすみ) (月の融点)
家々にてんてんてんと灯がともるてんてん手まりゴムまりいずこ
038:灯(魚虎) (脳内に散らばり在りし言の端をDJ的感覚で編む棄てるダム)
校庭のボールが弾み街灯の傘のなかにだけ雨が降る
038 灯 (文月万里) (Kagerou つれづれ)
フェリーの灯がぬっとあらわれて そこに島あることに気付きぬ
038:灯(美山小助) (小助の和歌)
停電の 夜にて思う 灯火の 揺れる影に 何をか思わん
038:灯(エクセレント安田) (風流三昧)
急接近恋の灯火(ともしび)点火した貴方のことで頭がピンク
038:灯(ねこまた@葛城) (ねこちぐら)
胸内にほのかに揺れる青白き灯火ひとつ木花闇ゆく
038:灯(はこべ) (梅の咲くころから)
柚子灯かり 炉開きの膳ととのえて 閑座して待つ松風の音
038:灯(船坂圭之介) (kei\'s anex room)
一途なるひとの想ひにたじろぎてただ置きて去る街の灯の下
038:灯 行方祐美 (やまとことのは)
鬼灯(ほおずき)のだいだい色を転(まろ)ばせて女は一つの決心創りぬ
038:灯(みずき) (空)
みちのくの春を灯して花花の競ふあはひを声なく過ごす
038:灯(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
灯火(ともしび)のゆらめく伽藍にオルガンの低く静かに流るるあれば
038:灯(かのこ) (短歌*かのこ流)
突然の真っ暗闇に怯えつつ懐中電灯握りしめる夜
038:灯(しゃっくり) (春雨じゃ)
灯を消せば悪戯オカメの静まりて朧月夜の温き闇かな
038:灯(aruka) (外灯都市)
ぼくたちはみんな恋する消耗品 電球みたいにひとり灯って
038:灯(丹羽まゆみ) (All my loving ♪)
点灯夫ゐるがに灯る街明かりひとの数だけやさしさがある
038:灯(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
オレンジの街灯坂を照らしいて越中八尾(やつお)は人波ばかり
038:灯(ほにゃらか) (♪おみそしるパーティー♪)
みちの辺のほのかに白き夕顔がここへそこへと灯せるあかり
038:灯(草野つゆ) (草野つゆ@はてな)
街灯が二人をこうこう照らしてる なのに堂々激しいキスが
038:灯(紫女) (クロッカスの歌)
無灯火のバイク残せし白煙を凍りつつ見る失恋した夜
038:灯(まつしま) (心の空)
ときどきは揺らめいたりしているがその灯は私の証
038:灯(謎彦) (ジャポン玉)
殺菌灯にがくほほゑみ劫初(はじめ)より皮膚をもたざる者たちの辺(へ)に
038:灯(春畑 茜) (アールグレイ日和)
灯は白く春夜路上を照らしをりおおロミオ、われは百年を待つ
038:灯(かっぱ) (きゅーりをこのむ)
スナックとジュースと懐中電灯と秘密基地への通行証と
038:灯 新津康 (NOTHING WORKS)
その灯(ともしび)は君の家の窓。今は違う表札を僕は見る。...
038:灯 (はいほー通信 短歌編)
惑星の井戸端会議に招かれて灯心を切るはさみ持ち行く
038:灯(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
惑星の井戸端会議に招かれて灯心を切るはさみ持ち行く
038:灯(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
5リットル灯油を背負い縦走す寒さに凍え火器で暖とる
038:灯 (新井蜜) (暗黒星雲)
灯台の光が波を照らすとき宇宙の神秘を憶う海亀
038:灯(暮夜 宴) (青い蝶)
岬まで来てしまったね凪ぐ海を照らす灯だい鈍いろの空
038:灯(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
瀬戸内海夜間航行人影をつい仮定する無人灯台
038:灯(飯田篤史) (ひこうき雲)
てのひらをかさねて海へゆくみちにしずかにきみの花灯りだけ
038:灯(本原隆) (それについて)
震災の記念式典 ロウソクの灯は憶えてる きれいだったな
038:灯(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
現世の嵐に耐えて連綿と灯す命を尊しと為せ
038:灯(よっきゅん) (よっきゅんの100首)
まぶしくて 灯りを消した 暗すぎる 不平不満の 繰り返しです
038:灯(柴田匡志) (明日はきっといいことがある)
工場の煙突の上に灯の点る眠れぬ夜にしばし眺める
038:灯(藤原 湾) (湾の歌詠の日々。)
ちょうちんに灯りを灯し飾り立てこれが祭りの始まりとなり
038:灯(Yosh) (★光に向かって★)
医師すらも知り得ぬ真実「なぜ生きる」 教えうる人こそ世の灯炬なり
038:灯 (翔子) (花こみち)
その昔「灯」という喫茶店蔦に覆われ扉わからず
038:灯(ハナ) (象の求愛ダンス)
灯りなどいらなかったよあのひとの白く眩しい四肢とその奥
038:灯 (川内青泉) (青泉の部屋)
仏壇の灯ともし拝む家族あり春の葉月は父母の命日
038:灯 (川内青泉) (青泉の部屋)
仏壇の灯ともし拝む家族あり春の葉月は父母の命日
038:灯 (なかた有希) (* にじのかかるばしょ *)
てのひらやえくぼよりただ君がいる街灯の光よけながらゆく
038:灯(改行やたら好きな人) (骸骨レイアウト)
百眼の 白々の木を ひこ抜いて うつしたまうた 灯火のもと
038:灯(水都 歩) (水都blog)
少女期にむさぼり読んだ月刊誌「灯」今も思い出の本
038:灯(animoy2) (~うたよみ日記(短歌とともに)~)
灯台として生きるべし潮風に教えられたの船乗り恋へば
038:灯(西宮えり) (aglio-e-olio)
思い出す 深海に灯はともること あなたがとてもきれいなことを
038:灯(五十嵐きよみ) (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
わだかまり残して歌うわたしたち街灯ほどの距離をたもって
038:灯(ドール) (花物語)
灯篭の明かりがゆれる夜桜の道をどこまでも君と歩こう
038:灯(花夢) (花夢)
街灯に見つかっている罪悪とひとの弱さに容赦ない冬
038:灯(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
誰(た)がわれを呼ぶか呼ぶかと野ざらしの誘蛾灯へと闇なだれ落つ
038:灯 (青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
寝静まる夜半に風さえ絶え果てて世界をつなぐ灯火ひとつ
038:灯(スガユウコ) (ココロに花を)
悲しみを燃料にして灯す火の明るきことを願う夕暮れ
038:灯(原田 町) (カトレア日記)
四六時中灯せる店の増えゆけどひとりひとりの闇は深まる
038:灯(天野 寧) (三十一文字の毒薬)
初めてのキスは700円あれば余裕で灯油買えていた頃
038:灯 (夜さり) (夕さり夜さり)
新橋色はこころ鎮めの彩ならむすずらん灯が囲む公園
038:灯(愛観) (ひ と ひ ら こ と ば)
街灯がふつりと消えて泡になる 昨日のふたり誰も知らない
038:灯(みゆ) (*** ことばあそび ***)
街灯に映し出された影ふたつ 次の角まで仲良く揺れて
038:灯(秋野道子) (気まぐれ通信)
羽根のある裸電球それぞれに集まっている灯だ飛べ
038:灯(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
まるい灯をまたひとつ竹に浮かべて二月の銀河つくりつづける
038:灯(ゆあるひ) (ゆあるひの鍛高短歌4)
街灯に細かい虫が迷い込み塵の一つとなってしまえり
038:灯(yasubow) (忘れえぬ人々)
灯篭へ鬼灯鳴らす人の息遮るときは汐が微かに
038:灯(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
一人夜 心の中に灯す火の熱さ見せたし 君そばにいて
038:灯(野良ゆうき) (野良犬的)
街の灯がともりはじめる頃すこし寂しくなってふくハーモニカ
038:灯(みなとけいじ) (海馬)
嬰児のみどり禍禍しうすき頭蓋透きシナプスの灯りの明滅
038:灯(素人屋) (素人屋雑貨店)
永遠に明けないような夜の闇の底なる闇を照らせ灯台
038:灯(斉藤そよ) (つれづれつづり)
かくれがに灯るさいごの鬼灯の種まで抜いてしまわせる春
038:灯(鈴雨) (鈴雨日記)
首都高の灯の連なりの首飾り 夜空の底にそっと置かれて
038:灯 (佐藤紀子) (「題詠100首blog」参加作品)
寂しさの吹き溜まりなり日暮れても灯の点らない窓のいくつか
038:灯(濱屋桔梗) (桔梗の独白)
街灯に白く光りて音もなく散る桜花(さくらばな)手のひらで受け
038:灯(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
窓ごとに夕日のゆくえ案じつつ灯ともしごろは華やいでゆく
038:灯(kitten) (kitten song)
街の灯りが瞬きながら過ぎ去った思い出となって打ち寄せる夜
038:灯 (小軌みつき) (小軌みつき-つれづれ日和-)
ひとりまたひとりと灯れトンネルにだいだいいろの閃光(ひかり)放って
38:灯(ざぼん) (グレイト・エスケイプ!)
幾十年をただ照らしゐる街灯の凛たる脚よメッキやさしく
038:灯(松本響) (春色ぶれす SIDE-D)
ささやかな誰かのための灯火にオイルを注ぐ覚悟はあるか
038:灯 方舟 (方舟)
雪洞を灯す墨堤夜桜を流れに任せし屋形に眺む
038:灯(やすまる) (やすまる)
いつだって灯ってるから遠くても私は野にでて草と笑うよ
038:灯 (紫峯) (時空の扉)
無きにしも あらず真白き 灯台を 巡りて行けば 君が吾を待つ...
038:灯(島田久輔) (裏庭のきりぎりす)
アラビアンナイトを映す幻灯機 此処ぞの場面にフィルム発火す
038:灯 (佐田やよい) (言の波紋)
空き缶を照らすようにはともらない街灯だけが私の味方
038:灯(小原英滋) (過去と現実)
さよふけの窓辺に現れ蝋の灯が仄かに揺れるとわれも揺れたり
038:灯 (みあ) (言の葉たち)
ゆうぐれの土手にほのかな黄を灯しタンポポじっと待つだけの花
038:灯(みの虫) (みの虫が居る「書」のぷらぷら道)
春キャベツのやうな明かりを新宿のほこりに灯すスナック「りあす」
038:灯(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
街灯の白い光に照らされた夜の公園ひとりの時間
038灯(クロエ) (90%の幸福)
息ひそめ灯りを持たず降りてゆく深層心理のCの階段
038:灯(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
春灯のほろとこぼるる先斗町眉なきをとこが猫をかぞふる
038:灯 (寺田 ゆたか) (素浪人Joeのスローライフ)
・終列車出れば駅舎灯は消えて ごうと風入る さいはての駅
038:灯(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
まっすぐに進むと約束してるんだ 嵐の夜でも灯台がある
038:灯(みずすまし) (水紋)
灯がひとつ夜のしじまにポッツリと闇にさそわれ星となるらむ
038:灯(振戸りく) (夢のまた夢)
踊ろうか やぐらをにともる提灯と太鼓の音が消えていたって
038:灯(小早川忠義) (ただよし)
あの部屋の灯り未だに点いてをり寝るに早しと歌を編むなり
038:灯(小雪) (朱紗)
街中の 聖夜に響く 賛美歌と ろうそくの灯に 魅せられしわれ
038:灯(振戸りく)再投稿 (夢のまた夢)
踊ろうか やぐらにともる提灯と太鼓の音が消えていたって
038:灯(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
ほろ酔いてそぞろ向かうはきみ棲みし灯(あかし)ともらぬアパートメント
038:灯(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
しんしんと絶望の黒たちこめて灯の色思いだせない
038:灯(中村うさこ) (みすずかる信濃の庵(いお)の歌綴り)
停電に蝋燭ともし思ひ出す死語となりたる灯火管制
038:灯(美里和香慧) ( Popん?TANKA)
仄あかく灯るLightにきみの頬 西日(ぽつぽつ)ゆるやかに笑み
038:灯(栗凛) (ス芸紙一重?)
瞳から落ちた涙を照らす月 明日を導く灯りになれば
038:灯(笹井宏之) (【些細】)
この星に消灯時間がおとずれるときも手を繋いでいましょうね
038:灯(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
灯台の伸びあがる午後すこやかにわれは夏へと気化しはじめる
038:灯(やな) (やなさんの基地)
動かざるもの照らすもの真夜に立つ灯台慕はし我も外に出づ
038:灯(あんぐ) (あんぐの短歌)
街灯に引き寄せらるる蛾のごとくコンビニストアに集まる我ら
038:灯(富田林薫) (カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』)
家々の灯りが消える真夜中は絶好調だわ Oh!ぶるねりぃ!
038:灯(あおゆき) (メソトリウム)
魂の灯る夜には輪郭も淡く訪なう過去世のあなた
038:灯(凛) (臥薪嘗胆)
昔よく祖母に貰った提灯(ちょうちん)の土産は二度と増えることなく
038:灯 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
傷心の首長竜と眠りたい灯台の声とどかぬ海で
038:灯(澁谷 那美子) (題詠100首に参加中)
微かなる君の命の灯されて 今宵静かに更けてゆきなむ...
038:灯(はるな 東) (菜の花の道)
漁火も街の灯りも月さえも今夜は邪魔よそっとしていて
038:灯(村上きわみ) (北緯43度)
絞られたひかりの先にいちまいの瀑布ひろげている幻灯会(え)
038:灯(わかば) (わかばのうた)
小さな小さな灯が散歩へと誘うので今日はおうちをお留守にします
038:灯(わかば) (わかばのうた)
小さな小さな灯が散歩へと誘うので今日はおうちをお留守にします
038:灯(桑原憂太郎) (桑原憂太郎.com)
教室の蛍光灯を消しながら我はガムの紙屑拾ふ
038:灯(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
窓灯り見えて今宵もほっとする見守運動寂しき善意
038:灯(goldfish) (月と金魚鉢)
雨の夜がどんなに永く続いてもあなたの灯になるためここにいる
038:灯(小籠良夜) (DARKSIDE OF THE MOON)
そこここの闇を透かして誘蛾灯ガーゴイルのはばたきが五月蝿い
038:灯(くろ) (鎌倉日記)
歌の友とそのこひびとと辞書を引きし赤提灯「菜の花」さやうなら
038:灯(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
無影灯の光を浴びた白い肌に恋する前の深呼吸
038:灯(月影隼人) (人間万事塞翁が馬)
ゆらゆらとゆれる炎を灯すため君と歩いたキャンドルロード...
038:灯(智理北杜) (智理北杜)
防波堤の先に小さな灯台が見えるねそこがふるさとの海...
038:灯(ことら) (ことらのことのは)
さりさりと貴方の骨を噛みながら蒼い灯(ともしび)みたいに泣いた
038:灯(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
ほたるほど優し灯火胸の奥点けたあなたと結婚しよう
038:灯(きじとら猫) (きじとら小部屋)
行灯の油めあてに忍び寄る桃色の舌ちろりちろりと
038:灯(舞姫) (Thirty One 題詠100首置き場)
灯火は畏怖 灯火は道しるべ 灯火は謎 ともしびはきみ
038:灯(びっきい) (チョキで殴るぞ!)
水銀灯の下で話そうじっくりと メチルとエチルの違いについて
038:灯(るくれ) (とっても単純なこと)
灯はいくらでもつくるもう何もしなくていいからただそこにいて。
038:灯(みち。) (虹色アドレナリン。)
やわらかな灯りがともるともるたび生まれる陰をひきずりながら
038:灯(村本希理子) (きりころじっく)
隣室 の灯りの映る鏡台を拭つてゐます幾度ともなく
038:灯(本田瑞穂) (空にひろがる枝の下から)
ほこりっぽいにおいをたてて夕立は灯す裸足に下駄がはきたい
038:灯(なまねこ) (路地裏稼業)
岩と草と孤独と鳥の住む島で灯台守と暮らしてみたい
038:灯(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
電灯の紐を引かれてしまうから考えるひまなんてなかった
038:灯 (水沢遊美) (ふんわりんさまの想ひ人)
誓詞読む白衣の天使の卵らの灯も揺れる それでいいのだ
038:灯(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
切れかけた蛍光灯の点滅が刺さる きみから何を奪おう
038:灯(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
夕暮れに窓の灯りを見ゆるとき家族を思ふあなたを思ふ
038:灯(村上はじめ) (spidyな日々)
灯がともる家々の窓眺めつつ 我が家へ急ぐ金ようの夜
038:灯 (お気楽堂) (楽歌三昧)
彷徨える浮き草の日々家々の窓の灯われを打ちのめしけり
038:灯(市川周) (ミルミルを飲みながら)
灯台の下(もと)は暗いねどこまでが君の分母かわからなくなる
038:灯(しょうがきえりこ) (GakiDay's TANKA)
一艘の船がわたしで灯台があなたでここが海ならいいのに
038:灯(星桔梗) (風船がわれるまで)
山小屋の灯火にみる浪漫かな挑む男の安らぎの一瞬(とき)
038:灯(夢眠) (夢眠・日々綴り)
鍵差せば開放される世間からぬくもり灯る一人の部屋にも
038:灯(空色ぴりか) (題詠100首blog/空色ぴりか)
思い出の『街の灯』だからこんど観るときは絶対君と一緒に
038:灯(幸くみこ) (そこそこがんばる)
漁灯はやさしく揺れる ゆるせない過去からつながる此処にいるのに
038:灯(濱田花香) (紅葵爽♪)
一夜寝ず闇薄まりて火を落とし 朝音(あさね)泌み沁み灯花に気づく
038:灯(碓井和綴) (雨歩日記)
灯台に立ちアメリカを見つめてる君の朝(あした)が明るいように
038:灯(日下智世) (万美愛任叶結実)
電車から君と眺めゆく街の灯はそれぞれの家の暖かさのごと。
038:灯 (ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
灯台にもたれて子守唄うたう 今夜は夢で旅人になる
038:灯(ぱぴこ) (テクテク)
眩しさをいくつも抜けて帰り着くひとりのために灯された部屋
038:灯(癒々) (Romantic irony)
満ち満ちた灯りに溺れわたくしは芯からゆるゆる汲み溶かされる
038:灯(ひらそる) (*ひねもすもずく*)
あちこちに灯りが点るゆうまぐれ夜顔ぽつりん星を待ちおる
038:灯(折口弘) (はっちんずBLOG)
街灯が等間隔に並ぶ道 叔父の背中で泣いて帰る夜
038灯(帯一 鐘信) (361℃)
水銀の灯りが地平線くらい仄かに暗い場所でなぞなぞ
038:灯(そばえ) (日照雨)
またひとつまたひとつ消え去ってゆくあかりの灯るバオバブの樹
038:灯(逢森凪) (みそじのみそひともじ)
ほんのりと心の中に火が灯る やさしい・あたたかい・せつない 君
038:灯(yurury**) (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
囲われて漸く灯る揺れる身が心にもなく生きなきやと言ふ
038:灯 (にしまき) (びおん書局 ※にしまき※)
街の灯をただひたすらに蹴飛ばしてなかったことにしたクリスマス
038:灯(岩井聡) (North Marine Drive)
灯をめざし月を目指さぬ蛾のわけをIT社長に説くは無益か
038:灯 (砺波湊) (となみ☆みなと)
第三の瞳のあたりに蒼い火が灯る あなたの夢に潜れば
038:灯(内田誠) (その言葉の行方)
灯火が揺らいだ夜に閉ざされた僕等のままで届くだろうか
038:灯(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
ほのあかき腕持つ人ぞ恋しけり唐人屋敷に灯ともすころは
038:灯(我妻俊樹) (喜劇 眼の前旅館)
灯台を建物として貸出す なおこの歌は自動的に消滅する
038:灯(小太郎) (ねこのにくきゅう)
切れそうな蛍光灯の紐を引く 点滅の音きみは知らない
038:灯 (たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
「ともだちとして飲んだ夜」の街の灯は、月より明るく終電車出る
038:灯(門哉彗遥) (Nambo no Monya?)
夏深く灯台ありきキャバクラの生ハンバーグクィーンはあたし
038:灯(今泉洋子) (sironeko)
ぐみの実をこびとの提灯(ちやうちん)など言ひし杳(とほ)き夏の日邃(おくふか)か
038:灯(今泉洋子)字数オーバーで再投稿 (sironeko)
ぐみの実をこびとの提灯など言ひし杳(とほ)き夏の日邃(おくふか)かりき
038:灯(長岡秋生)(廊下に座る) (廊下に座る)
剥製の極楽鳥を憎しみて義眼のごとく照らされる灯
038:灯(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
どのようなイルミネイションより美しき灯(ともしび)なるや 蛍輝く...
038:灯(彼方) (心を種として)
君の目が灯火ばっかり見てるから 力いっぱい火を吹き消した
038:灯 (如月綾) (お気に召すまま)
鬼灯をかざして夜道で探すのは違う世界へ行ける入口
038:灯(佐藤羽美) (one hundred gumdrops , elephants and sandals)
正装のネイノーさんがまっしろい蛍光灯の真下でわらう
038:灯(黒田康之) (今日の、おUTA)
街の灯はあかあかとして皮膚すらもこの街さえも突き抜けてゆく
038:灯(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
すべてもう海へと還る。灯台に身を打ちつけた鳥の骸も
038:灯(理宇) (±雑記蝶)
灯はたゆむことなく我を焼きたゆむことなく我を照らさん
038:灯(ヒジリ) (*tRIGger.)
今日もまた道が見えない明日もまたキミそのままの灯りでいてよ
038:灯(瀧口康嗣) (可燃性連鎖)
手が雪と立場を変えて人類のアーク灯まで落下していく
038:灯(もりたともこ) (短歌、すきです。)
北向きの部屋を静かな明るさでさっき直った街灯が差す
038:灯(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
家中の灯りをつける(ホーム・アローン)ハッピーエンドになってほしくて
038:灯(萌香) (空の青さをみつめていても)
雨音に心細さを滲ませて落ちては消える遠い街の灯
038:灯(堀 はんな) (たん たん 短歌)
灯り浮き投じてリール巻く糸に直線距離の夜光虫青し...
38:灯 (蝉の声)
朽ちかけの無人の家の軒の下灯りのごとく夕顔が咲く
038:灯(つきしろ) (halcyon days)
太陽が音を立てつつ沈むとき海の底では鬼灯ひかる
038:灯 (わたつみいさな。) (乱切りくじら)
無理やりに灯しておこうもしかして誰かがここに 誰カガココニ
038:灯(あめあがり) (あおいかいだん)
この胸にともりたる灯のみなもとを知りし後には幸か不幸か
038:灯(和良珠子) (the strange of stranger)
帰巣本能をなくしたツバメをやすやすと追い越してゆく無灯自転車
038:灯 (詠題100首blog-あいっちのうたあそび。)
駄目になりそうなときには君からのメールが我の裡を灯しき
038:灯(Harry) (四月なかなか)
小ぬか雨降る秋の夜の街灯の下に生れたる光の円錐
038:灯(ひろこ) (ひろたんの創作日記)
灯(ともしび)を心に燈し人愛す 周りの人も温かくなる
038:灯(透明) (limerence)
あらあなた恋をしてるのほらおしり淡い灯りがともってるわよ
038:灯(新藤伊織) (月が堕ちるころ)
街灯にとじこめられた虫たちは名すら知られず過呼吸になる
038:灯(pig_pearl) (ブタに真珠)
相談を できる相手が 居ないのと 呟く相手 ・・・灯台下暗し
038:灯(林本ひろみ) (いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ)
街の灯に照らされて立つ鉄塔は私を見おろす空を背負って
038:灯(内田かおり) (題詠2006深い海から)
まなざしを合わせたふたり遊び出す流れる何かに灯りがともり
038:灯(shall3) (山歩き録)
遅くなり 下る山道 遥かなる 街の灯に ふと落ち着けり
038:灯(フワコ) (きくとわたし)
灯台のように見守っているなんてムリだねひとこと言わずに居れない
038:灯(寒竹茄子夫) (鶴太屋別館「マニエリスム」)
秋祭り提灯ともる冥き軒雲の峰立つアルバム仕舞ふ
038:灯(まほし) (うた・たね)
東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(まほし) (うた・たね)
東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(まほし)再投稿 (うた・たね)
「東京の灯りを消して屋上でアフリカみたいな星がみたいね」
038:灯(究峰) (思い浮かぶがままに)
明々と東シナ海照らしたる女島灯台無人化の波...
038:灯(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
灯しびのごとくH(アッシュ)を響かせて「恋」を言ひけむいにしへびとは038
038:灯(橋都まこと) (笑って東京サヴァイヴァル)
読みさしの本が止まらず消灯後 布団に潜って懐中電灯
038:灯(ちゅう) (ちゅう …ノラのつぶやき…)
月灯りスペイン大地東へと キスするふたり乗せバス走る
038:灯(夢麿) (夢幻泡影)
街灯が優しく照らす仄白いスポットライトにひとり佇む
038:灯(鳴井有葉) (そのための日記)
星のない夜きみの目の中奥にある私のための灯台を見た
038:灯 (象と空)
公園に灯もなく人も音もなくああ夜の家へ夕餉の家へ
038:灯(ゆづ) (透明ランドセル)
指つなぎゆっくり歩く花灯路まよいこんでいたい今宵は
038:灯 (赤い椅子)
灯台の螺旋階段上りきれば眼下にきらめく大海原が
038:灯(けこ) (あきのうた声)
初雪の日の日没の三分後 白熱灯は一斉に点く
038:灯 (nine) (songs)
電話口あなたの声にぼんぼりが灯り知らない誰かを語る
038:灯(浅葱) (空耳の森*番外地)
暮藍の空に灯せる星明り 二人で数えるベランダの宴
038:灯(minto) (@100@)
初恋は思ひ出の中微かなる灯りのやうな都会のオアシス
038:灯。 (P) (猫の毛玉 別荘 -しろうとたんか-)
ふらふらと闇より出づる茶虎猫 灯りをたまには求めてるかも
038:灯(ベティ) (Betty's second Bar)
雪洞を灯せば祖母のおもかげが畳の縁にはんなりと舞う
038:灯 杉山理紀 (2006R57577)
電車の灯が移動する夜じゅうの自由あつめてバックにしまう
038:灯(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
秋の夜は見知らぬひとと出逢ひたし気まぐれに『窓の灯(あかり)』を眺む (青山七恵 河出書房新社)
038:灯(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
暮れなずむ袋小路を西向きにゆく無灯火の自転車に似て
038:灯(春村蓬) (風見鶏)
灯台のとほき灯りを見るやうな浮かぶこと消えることのひかりよ
038:灯(のんちゃん) (のんちゃんの衣裳部屋裏)
クリスマス・カンタータの灯「裏飯屋」とつぶやき過ぎて叱られました
038:灯(瀧村小奈生) (陽だまりのふちっこで)
ここだけがこんなに暗いすぐそこに町の灯りがあんなにあって...
038:灯(平岡ゆめ) (le petit cahier)
水底に灯を沈め行く海彦の髪濡れていて10月10日
038:灯(中野玉子) (薔薇がなくちゃ生きていけない)
絶対の零度世界にしゃんと立つきゃたつの灯台てのひらかざせ
038:灯(星川郁乃) (Air Station)
記念日の蝋燭はもう何年もまえ停電のときの灯かりに
038:灯 (香山凛志) (東京パピヨン)
灯が四角くともりし場所にきみは住み優しく人を迎えていたり
038:灯(千) (Mille et une nuits)
夜歩きの心細さで街灯にぶつかる蛾にも親しみ覚ゆ
038:灯 (いたずらっこ)
寄せ返す灯りの波に月の船打ち上げられている秋の夜
038:灯(久野はすみ) (月の融点)
家々にてんてんてんと灯がともるてんてん手まりゴムまりいずこ
038:灯(魚虎) (脳内に散らばり在りし言の端をDJ的感覚で編む棄てるダム)
校庭のボールが弾み街灯の傘のなかにだけ雨が降る
038 灯 (文月万里) (Kagerou つれづれ)
フェリーの灯がぬっとあらわれて そこに島あることに気付きぬ