一言二言三言

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雨と夢のあとに

2007-02-14 | 観劇
演劇集団キャラメルボックス
原作:柳美里  脚本・演出:成井豊+真柴あずき
出演:福田麻由子(雨)岡田達也(朝晴)岡内美喜子(暁子)岡田さつき(マリア)久松信美(早川)楠見薫(霧子)畑中智行(北斗)三浦剛(高柴/正太郎)大木初枝(ちえみ/沢田)青山千洋(波代/水村)篠田剛(洋平/康彦)小多田直樹(広瀬/熊岡)小林千恵(番場/大谷)
Sun.27.Aug in シアターBRAVA!

雨の父・朝晴はジャズベーシスト。蝶の採集に出かけていた台湾の森で行方不明になっていたが、ある朝、気づくと自宅でベースを弾いていた。しかし朝晴の姿は雨と、新しい隣人暁子にしか見えなかった。朝晴は雨に逢いたい想いで落ちた穴の底に体を残し、魂だけが戻ってきていたのだった。

劇団を2つに分けてのチャレンジ企画、もう一方は本物の子役を迎え、ドラマ化の際に脚色したものをベースにした舞台化だったが、舞台の出来としては今ひとつ。
4~500席程度の小劇場なら悪くはないが、BRAVA規模で観せるには完成度が低く、素人目ながら、端々まで演出家の目が行き届いていないように思われた。
役者任せの演出としても、あまりに普通に演じているので表現上の面白みもない。旗揚げしたばかりの慣れていない劇団のような印象だ。
また、落雷などの音響効果も1回目は迫力があって良かったが、2回3回と同じ調子で繰り返されたのは煩いだけ。
辛うじてゲストの実力で保っていたと言えなくもなく、通して、話と役者がもったいない作品になってしまっていた。