auより、着うたフルをパソコンから購入できるサイト「LISMO Music Store」を、5月17日にスタートさせることが発表されました。
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2006/0420a/index.html
ITmediaによる報道はこちら、
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0604/20/news050.html
これで恩恵を一番受けるのは、「auのLISMO対応機を持っているが、パケット定額は契約していない、でも着うたフルはやってみたい、家にはパソコンとブロードバンド回線がある。」というユーザではないかと思います。それがどれぐらいの数いるのかはわかりませんが。
しかし、着うたフルと同価格ということは、一曲約300円あたりが中心価格帯になり、iTunes Music StoreやMoraといった、PC向け音楽配信サービスの一曲約150円の倍という値段になります。
しかもPC向けが128Kbps~256Kbpsといったビットレートであるのに対し、着うたフルは48Kbpsが中心、音質もとてもいいとは言えません。正直な感想を書くと「音質3分の1の音楽を、倍の値段で買う価値があるのか?」とまで思います。ぶっちゃけ、ぼったくり価格というのが正直なところ。
それなら操作性がいいかとうと、LISMOがiPodより使いやすいという話はとんと聞きませんし、購入費用が携帯と一緒に払えるといっても、iTMSにもMoraにもプリペイドカードがあるので、クレジットカードを持てない中高生でも曲は買えます。
逆にLISMOは楽曲の著作権管理も強烈で、ひたすらauの電話番号を維持し(電話番号で曲の権利を管理している)、LISMO対応機を買い続けないといけません。メリットと言ったら、ポータブルプレーヤ=携帯電話が1円で買えることと、二つの機械を持ち歩かずに済むことぐらいでしょうか。
これで、音質も価格もiPodやウォークマン並なら、一つの選択肢として考えなくも無いのですが。日本発の音楽配信サービスとしてもっと考えて欲しいです(消費者利益よりも権利者側の主張が優先されるというのが、日本らしいといえば日本らしいのかも)。
もう一つあまり表だって問題になってませんが、LISMO対応機についてくるパソコン用ソフト「au Music port」は、相当不具合があるようで、まともに動くようになるまでに結構苦労することがあります。