アイスクリームが流す涙

本を読んだり、人と会って感じたことなどを書いていく予定です☆

ほっとけない 世界のまずしさ

2005年08月16日 01時57分45秒 | チャリティーのこと

ほっとけない 世界のまずしさ

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3秒に1人、子どもが貧困から死んでいます。
食べ物がない、水が汚い、そんなことで。
この状況を変えるには、お金ではなく、あなたの声が必要です。
貧困をなくそう、という声を表すホワイトバンドを身につけてください。

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ってのが今行われてます。結構話題なのかな?名前だけは聞いてて何なんだろうと思ってたんだけど、偶然友達と渋谷のLOFTで買い物中に発見して、その場のノリで買いました。

ホワイトバンド(写真が上のほうにあります)。

上でリンクを張った公式HPを見ていただければわかりますが、どうもこのホワイトバンド(¥300)をみんなで身に着けることで、「貧困をなくそう」というメッセージを世界に発信しよう、という試みらしい。

(インターネットで調べてみる)

・・・・・調べてみて、意外なことを発見。

なんか、売上金の何割かは貧困対策の寄付金となるんだろうと思っていたけど、
寄付には1円も回らないらしい。(参考:売り上げの内訳(公式HPより)

つまり、7割は製作・流通費で、残りの3割も寄付されるわけではなく、
2割が 貧困克服・ホワイトバンドプロジェクト啓発広報活動費 に、
1割が 貧困問題の解決に資する政策変更のための活動費 に、
使われるそうです。

でも「募金」だと思って買ってる人、絶対多いです。直接的には1円も回らないんだけど・・・・。ブログとか見たら「3割は寄付されます」「これで子供が救われます」とか書いてあったりしてて(^^;)その点この活動の主催者は、寄付ではない(だからといって意味がないわけじゃない)ことをもっとはっきり明示すべきだったと思います。変に混乱する人が出ると思うので。

1円も実際に貧困の対策のためには使われない、ということを知って「じゃ他の募金に募金すればいいんだ」って思う人もいるかもしれません。

でも、単純にそう、ってわけでもないんです。募金で集まったお金のうち、いったいどれだけが本当に貧しい人々のところまで届くんでしょうか?まず募金を主催する団体の活動費、経費として何割かが消えます。以前、様々な国際協力の活動に携わってきた山本敏晴さんのお話を伺う機会があったのですが、「7割(だっけ?忘れた汗)でも現地での実際の援助活動に回れば、優良な方」らしいです。思ったより少ないですよね。そして、たとえ現地までいったとしても、それが別のことに使われてしまったり。その理由は公式HPにも書いてあります(以下の引用)。

つまり、ただ募金すればそれで万事解決、ってわけじゃないんですよね。
ボランティア、といっても本当に意味のある国際協力を行うのは難しい。国際協力は、ただ気持ちだけでできるものじゃありません。

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Q.このキャンペーンはチャリティですか?
「お金ではなく、あなたの声をください。その声をあらわすホワイトバンドを身につけてください。」
これが、世界で展開するホワイトバンドプロジェクトの共通のテーマです。
このキャンペーンのゴール(目的)は、寄付を募ることでなく、啓発活動だけでもなく、啓発活動の結果として「貧困をなくす政策をみんなで選択する」ことです。
募金ももちろんとても大切です。でも世界の「とてつもない貧困」は、もはや募金だけではもうどうにもならないところまできています。根本的なことを解決しない限り、地球上の貧困は決してなくなりません。根本的なこと、それが、政策の転換です。
「貧困をなくす政策」の具体的な細かい議論は進行中ですが、「政策を貧困をなくす方向へ転換していくこと」がこのキャンペーンの目的であることに、変わりはありません。
一人でも多くの人に世界の「とてつもない貧困」の状態を知ってもらい、なんとかしようと声をあげてもらいたい。その声のシンボルがホワイトバンドであり、みんなの声を集めて、より貧困をなくす方向へ政策を進めよう、という意志の象徴です。

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いま世界では3秒にひとり、子どもが貧困から死んでいます。1日だと3万人。1日1ドル以下の生活をしている人は12億人、きれいな水を飲めない人は10億人以上、
読み書きのできない大人は8億6000万人、これまでエイズで死んだ人は2000万人。

世界的な貧富の差が拡大しています。モノをつくっても公平に取り引きしてもらえなかったり、返済不可能なほどの借金を背負わされていたりすることで。

この貧困は人災です。克服することができます。
そのために必要なのは「貧困を世界の優先課題とすること」です。

20年前、アフリカ救済イベントで280億円の寄付を集め、
喜んだのもつかの間、それがアフリカでは先進国への債務返済に一週間で消える額でした。
寄付だけでは、貧困のスピードに追いつけないのです。
みんなの意向を集めて、政策を引き寄せなければ。

世界の貧困をなくすために、日本にできることは、
援助をふやす、援助をよくする、
最貧国の高すぎる返済金利を少なくする、
そして貿易をフェアにする、この4つです。
2005年はG8サミット、国連総会、WTOと大きな会議が3つもあります。
日本が世界にむけ「貧困の克服を日本の優先課題にする」とはっきり言うチャンスです。

今、世界が本気になって、構造を変えようとしています。
あなたも、ホワイトバンドを身につけてください。
貧困をなくすために、できることをしてください。

ほっとけない 世界のまずしさ。


公式HP 活動の趣旨、より
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どんな大きな問題でも、解決するために必要なのは、人の心を動かすこと。これなしには絶対に成功しない。街ですれ違うどの人どの人も、ホワイトバンドをつけるようなことが現実化したら、それこそ本当に世界を変えられるだけの力になるのかもしれない。そんな光景に居合わせてみたくないですか?

「やれることからやっていこう、本当に実現させるために」ただきれいごとをいうだけじゃなくて、明確な結果を求めようとする。不完全なところもあるかもしれないけど、この姿勢には共感します。

気持ち的には、ほんの一部でもいいから現地の活動に回っているほうが、満足感は得られるかも知れないけど、この活動は募金の利用内訳を正直(記事投稿後疑問符が心に浮かび・・・以下の追記参照。)に公開しているあたりは評価できると思うし(細かい事をいえば10%単位での利用の割合の説明では大雑把だから、活動終了時には1円単位で利用明細を公表するところまでやれば完璧だけど・・・)

ただ「貧困に苦しむ子供のために募金してください!」といっているだけのボランティアの限界を知った今、こういう方法もありなのかな、という気がちょっとしています。この活動は話題を生む、ということ自体が大きな目的の一つなわけだし、その点はすでに成功は収めているわけです。あとは結果。

とにかく、一過性の活動にだけは終わらないでほしいと望みます。ボランティアは、1回限りでやっても何にも解決しなくて、持続性があってはじめて意味を成すものなのだし。9月10日にイベントをやるらしいですけど(暇だったら行こうかな)、大きな山を越えた後どれだけ持続できるか、期待して見てみます♪

とりあえず、いろいろ長々書きましたが、「おすすめ!」というよりは「ご紹介」という感じです。このプロジェクトの存在を知ってもらって、あとは個々人で考えてもらえれば、って感じです。大きな書店やタワーレコード、ぴあ、etc.にホワイトバンドが販売されているそうなので、興味があれば見てみてください。
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***は「3秒にひとり」失われていく小さな命を、もう失わせない、という意味がこめて、3秒をあらわす3つのアスタリスクをホワイトバンドに刻印しました。

もうひとつの意味は隠し文字としての***。
いのち、なかま、みんな、だいじ、ひとつ、だから、一緒に、まえへ、、、
参加してくれた人の数だけある、ひとそれぞれの思い、合い言葉を、それぞれが腕にできるように。
あなたの合い言葉はなんですか。

もうひとつは、ただの・・・だと悲しすぎるから、***。
その命が、これからは、かならず花ひらくように。

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※斜線部は、公式サイトからそのまま引用しました。
多少読みやすいように改行を加えていますが、本文は改変していません。

◆◇追記(2005.8.16.03:08)◇◆
※以下の記述はブログ「〜映画と芝居と音楽と〜」さんの
【NGO】日本版ホワイトバンドの問題点を参考にさせていただきました。

公式HPには経費・製造費:活動費=7:3とありましたが、実際には販売する団体(書店、各NGO)によって、その割合にばらつきがあるようです。

また、疑問に思いつつ初回投稿時には書きませんでしたが、原材料の値段や輸送費等の点に関してちょっと高すぎるのではないかという気もします。はっきりした論証はないので、あくまで印象ですが。

この2点に関して、このプロジェクトには多少不透明な部分があると、残念ながら言わざるを得ません。

しかし、それはこのプロジェクトやその主催団体を否定するものでは決してなく、実際私もどちらかといえば支持します。透明性を高めて納得のできるような説明を公表していただければ、さらによいプロジェクトになるのではないか、という期待を込めた記述と受け止めていただければ幸いです。

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2 コメント

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初めましてお邪魔します☆ (てろめあ★)
2005-08-16 05:23:27
☆一歩更に前へ踏み出して、ご自分でも疑問な点を調べていらっしゃる、姿勢に感心しています。だから是非お伝えしたいと思ったのですが…どうやらお節介だったようです。

☆文中にあった”フェアトレード”に関して、私はこれは「国策を変えるのに先行して」市民レベルで出来る”貧困問題”の取り組みと感じています。ただ運動として広めるには、問題が2点ばかり有りますが。

1.現段階で”不均衡な貿易品”が一般には解りづらい事。

…私は”嗜好品 ”に注目しています。チョコレート(カカオ)と紅茶は、殆どが利権の対象だとか。よく考えると、幾ら通貨レートが違うとは言え、地球の裏側から運ばれてくる物(更に加工もするし)が100円で経費出るのは?

2.(実はこれが1番の障害かと)人間、ゼイタクに慣れると、なかなか生活レベルを落とせない、事。

…困った事に日本人の多くは、今の豊かさを当たり前だと思い、感謝もしなくなっています(特に私のような中高年世代。全く恥ずかしい)。かつて日本には、お祭りなど”ハレ”の日と、それ以外の質素に暮らす”ケ”の日の”ケジメ”がありました。けれど、戦後の高度経済成長の波の中、気付けば”年中お祭り国家”になってしまいました。今更我慢しろと言うのは、現実無理でしょう。

ならば後は。先ず自分が実践し、周りの親しい人へ広め、輪を繋いでゆくように動く…地道な方法しかありません。やがて皆が考え始めれば、企業も国も、考えない訳にはいかなくなる…私的には、此処に微かな望みを託しています。

☆長さの割に、余り身が無いカンジの話に此処までお付き合い下さり、有難うございます。

最後に。当方には未だPCが無く、TBが出来ない事お詫び申\し上げ、これにて失礼致します。

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コメントありがとうございます。 (coffee-float(管理人))
2005-08-16 11:00:02
まず、記事を投稿してから何回か書き直しをしてしまって、

混乱させてしまったなら申し訳ありませんでした。



フェアトレードについてのご意見、なるほどな、と思いました。

長くなってしまうので、新しい記事として投稿しました。読んでいただければ幸いです。

どの貿易がフェアでどの貿易がフェアでないか、その見極めは素人目には難しいですが、

情報として得た部分から、実践していくことが重要だと思います。

また、2点めの生活レベルに関する問題意識は、共感できる話でした。個々人ができることから始めて周囲に伝えていくこと、人の価値観を動かすことができれば何か変わるかもしれないってこと・・・、そんな考えは「ほっとけない」の活動にも共通するものだと思うし、その点が私がこの活動に共感する点です。以前「進歩」や「成長」について考えた記事を書いたので、拙いものですがよろしければご覧ください☆

うまくレスポンスできたかわかりませんが、これからも気軽にコメントよろしくお願いいたします!
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