モモの京都・祭事日記

2010/4/~2011/3の京都日記を記載。
観光情報サイトと言うより、自分の記録帳です。

9月26日

2010年09月26日 | 9月
9/3~10/19  秋涼の特別展…【高台寺】
9/20~11/25 秋季特別公開…【東寺】
9/26        煎茶献茶会…【平安神宮】
9/26        祖霊祭…【貴船神社】
9/26        嵯峨墓所祭…【晴明墓地】9:00
9/26        納骨堂総回向…【百万遍知恩寺】
9/26        萩まつり…【霊山観音】11:00~15:00
9/26        名刺財布感謝祭…【えびす神社】


【晴明墓地】→【鹿王院】→「京のてんてん」→「くろまる」→【遍照寺】→【晴明神社】

本日は安倍晴明公が亡くなったとされる日。史実上には生年月日は一切分かっていない。
だから、この9月26日に死んだというのも、まぁ嘘だろう。
嘘でも別に構わない。みんながそう信じているのだから!
というわけで(?)この日は嵯峨にある【晴明墓地】にて、【晴明神社】の宮司さんらによる供養が行われる。
この祭事には、一度行きたいと思っていた。
しかし、開始が朝の9時と知り愕然とする。

うち(出町柳)から嵐山まで、自転車でまるまる1時間かかるのだ…。
と言うことは、道に迷った時のことも考えて7時40分頃には出なきゃならん。
と言うことは、起床が6時半とかになるわけですか?
京都に来てから、そんなに早く起きたことはない(眠れないで早朝出掛けたことはあるが)
朝、目覚ましの音を聞きながらしばし考えた。
「置きたくない…寝てたい…」
しかし、
「これを逃したら、もう一生見れないかもしんない」

この祭事は、神職さんがやって来て祝詞を上げるだけという、実に地味なものだということは知っていた。
公式サイトにも書いてあることで、普通の人だったらわざわざ見に行かない。
だからこそ、京都遊学中で京都に住んでいる今しか、行く機会はない!
この為に新幹線に乗っては来られないわ…。
もう超眠かったけど、もぞもぞ起き出して出発。


【晴明墓地】
ここへのルートは、ひっじょ~~~にややこしい。
地図を見ても分からないし、地元の人に聞いても知らないと言う(ホント)
元々観光用のお墓でもなかったわけで、それは仕方ない。
でも、行き方を詳しく書いたサイトのひとつがあっても良いと思うんだ。
ないもの。あったら教えて下さい。
ないから、私が作った。★こちら★
我ながら素晴らしい、と思うが、もうちょっと別方向からのルートも記載しようかと思う。
それはまた後日、いつか、アップします(適当)

来るのは3度目だが、予想通り迷ったわたくし。
やはり早めに出て正解だった。辿り着いた時は、毎回泣きそうになる。
「晴明さ~~ん」という涙ではもちろんなく、「やっと着いた~~」

到着したのは8:45頃。
まだ見学者や観光客は、ほんの数名。
ご近所の人がお墓周りを綺麗にお掃除していた。
いつもしていることらしい。大変ありがたいことだと思う。


それから数分後、神社の方々が車にて登場。
おお、フォルクスワーゲンだ…。って、車種のことより、ナンバプレートの横に着いてるものが気になる(笑)

交通安全のシールである。
私も自転車に着けているし、親にも送りつけた。お陰で無事故。
見たことない、と言う人は【晴明神社】に行きましょう。売ってるから。
ファンの人は交通とは無関係の場所にも貼っている。確かに可愛いシールなのだ。
しかし、↑右のように、神社の人だからと言ってクーラボックスにまで!
でもこの箱は、神饌を入れる物らしく、いつも使っているのだろう。
こういうことは、いつも神社に行っていても分からないことだねぇ。

宮司さんと、女性の方(奥方?)と、多分元宮司さんのおじいちゃんの三名で、
神饌を御供えしたり、その台を組み立てたり(なんと折りたたみ式の玉串台…)。
毎年のことなので、お掃除をしている近所の男性の方もお手伝いしていた。いいなぁそういうの…。

さてってなもんで、じわじわ見学者(ファン)の人も集まりつつある。
したっけ、なんとここでお着替えします。

着替えると言っても、指貫履いて狩衣を着けて烏帽子をかぶるだけだが、ちょっと驚いた。
単衣に袴の姿で、車を運転して来られて、ここでお着替えが通年のことらしい。
そら確かに狩衣で運転はし難いだろうな~。

9:00
祭事の開始。
すると見学者にも、「どうぞ中でご一緒に…」と。
おお、とつられて並ぼうかと思ったが、いやいやそれより私は写真を撮りたい。

難しいところであります。
一緒に晴明さんの御供養をするのか、ただただカメラを構えるのか。
よりミーハーなのはどっちかしら(笑)

御供養より写真じゃ、という人は3人くらい。
並んでいる人で、写真を撮っている人もいたけど、やっぱり撮りづらいでしょう。
なんとなく厳粛な雰囲気になってるところに、カメラは構え難い。
だからもう、いっそのこと外でバシバシ撮っていた方がいいさ…ぐらいの考えである。


中では、見学者にお祓いもしてくれたし、代表で玉串の奉納もさせてくれていた。
言葉は間違っているかもしれないけど、なんかアットホームでいいな、この祭事。


中に7人位、外に5人位かな。
映画ヒットの余韻はかなり少なくなっている。没後千年の折には凄い人出だったらしい(盗み聞きした)

「今日は日曜だから、いつもより多いですね~」なんて声も(これも盗み聞き)

せっかくなので、色々な角度から。
参拝者にとってはカメラマンはウザいだけだろう、ごめんなさいね。
でも一生に一度のことだから、多分。



祝詞奏上、玉串奉納、撤饌(と言ってもお神酒の蓋を閉めるだけ)、一拝。
たった15分程度の祭事であった。
それが終わると、宮司さんからの御挨拶。
先日の晴明祭のことなんかをちらほら。
「どなたさまも、ありがとうございます」なんて、ただ自分の為に写真を撮っていた私にはもったいないお言葉です。

祭事が終わると、すぐお片づけに入ってしまうので、そのあいだにお墓と神饌のツーショットを撮影。



片づけが終わり、神職さんらの乗るVWを見送って終わり。
せっかく嵯峨嵐山まで来たんだから、このまま帰るのは惜しい。
なので、この墓地からほんのすぐ西にある【鹿王院】へゆく。
このお寺さんは、隠れた紅葉の名所みたいな扱いなのか、
私の持っている『るるぶ』などの情報本には載っていない。
なんでなのかねぇ…? なんでなんだろう、と思うぐらい良かった。

【鹿王院】

最初の門をくぐると、すぐに受付小屋が。しかし現在は奥の玄関で受付してる。
たぶん紅葉の時季には、ここで料金を払うのだと思う。


すんごいぜ、ここ。
青い紅葉でも圧倒されるもん。紅葉季どーなっちゃうのよ。

紅葉の木はもちろん、脇には竹林も。そしてちょっと奥へゆくと、神社が2つほど。
ちっちゃいお稲荷さんと明神さん。今回は鳥居だけで、お社は省く。


玄関。入ると、田舎のコンビニのような音が鳴る。チロリロリ~ンと。
更に、受付の右に小さな鐘があって、拝観希望者はこれを叩くらしい。
チロリロリ~ンと鳴るんだから、鐘を叩かなくてもいいかと思ったが…面白そうだから叩いてみた。
部屋の奥から女性が出て来て、料金を支払い(300円)入場。スリッパを履いて上がる。



建物の中の、とても狭い廊下を抜けた先!
笑っちゃうぐらい凄いぜ、この庭。
なんか、ウワッと来たなぁ(この漠然とした感想もどうなんだろうか…)

庭が広いのね。ドーンと開けているの。
なんかね、良いから。ホント。上手く言えないけど。
とにかく、紅葉の時に来たら、とんでもないことになりそう。いやあ楽しみだ。


ここの濡れ縁がよい!
ほどよく日が照りつけているところに、萩がはみ出して来ていて。

この濡れ縁よりひとつ段差を上がった簀子を歩くのだが、ここがまた板張りで、
歩くたびにキコキコ言うし少し揺れるんだな。
それがねぇ、またいいの。鶯張りの廊下みたいな。


この通路がいいんだ!!
↑の簀子の先、石段をふたつほど降りた所にこんな廊下が…。

やもう、最高。私こういうの大好き。
ちょっと中国っぽくない? そんなことない? 私中国行ったことないけど。
この通路もスリッパのままで行ける。板張りから、石廊へ。
この石廊もねぇ、なんか歩く感触がいいのね。スリッパとの相性がいいって言うか。
もう、とにかく良いから! 歩いてみて!

廊下沿いに建っているこの白い部屋は本堂。


宝物や、開基の義満さんの像が収められている。
しかし、いかんせん薄暗くて……怖い!! 怖いぞ、この中は!
でも凄いぞ。
義満像なんか、これよく教科書で見るやつじゃない? 少し憂いのある表情。どうした。
釈迦如来像の周りには、十大弟子の像が並んでいて、十大弟子というのは、
お釈迦さんの弟子で特に優秀な十人を集めたものらしい。
伝・運慶作だってよ!
しかも数々の戦禍を免れたので、極めて稀な、創建当時のまま残る像だとか。
すげーすげー。10人ひとりひとりの表情やポオズが違っていて可愛い。
さすがアナンダ、すっと立って合掌し、前を見据えている。

ひとりで仏像をひとつひとつ見ていたら怖くなってきた。
しかも、奥には、過去の和尚像がふたつほどいらっしゃって、これがすんげぇリアル。
目の部分が、ガラス玉かい? あれは。きらきらしてるんだよぉ。
自分の中で、興味が涌いてテンションが上がる部分と、いや怖すぎて近寄れないって怯えた部分が混ざり合う。
結局、ビビリが勝ってじっくり見ることが出来なかった。
周りに人が沢山いたら、見られるんだろうな。弱気なわたし。


で、通路を進むと舎利殿に通じる。

扉は閉まっているが、 「開けたら閉めて下さい」との但し書きが貼ってあって、
てことはつまり、入って良いということよね?

非常に恐る恐る開けてみる。手前に開けるのだが、ちょっと開け難い。
だって開ける突起がないんだもん。
↑左下の、外れている鍵の部分を持って開ける。
と、キィ~とも違う、なんか雅楽笛の音色みたいな音がした。
単なる金具の擦れる音なんだろうが、私は地味に感動していた。

中には仏牙舎利というものが、大きな厨子に安置されている。
が、まず戸を開けて目に飛び込んで来るのは、その裏側に掛けられた涅槃図の掛け軸!
すげ~。でかいぞ。
お釈迦様が入滅して、お弟子さんや動物が周りで泣いているってあの絵だ。
それが、何の柵もケースも無く、息がかかるほど間近で見られる。
参拝者を信頼してのことだろう。息をかけてはいけませんよ。

他、壁には十六羅漢図の絵が、これも掛け軸で飾られているし。
建物の中央に、1m150cmくらいの大厨子がドンと建っていて、
その周り四方に四天王が安置されている。
これは彩色された、40cmくらいの像だ。これがねぇ、かっこいい。
言っちゃ悪いが、フィギュアのようで(いや仏像って突き詰めればフィギュアなんだが)
金ぴかの仏像って私は苦手で、単色だけの仏像もやっぱり怖くて、
何年か前に仏像がブームになった時も、「なぜに」と思ったものだ。
でもここの四天王像はいいなぁ。
手に持ってる羂索(けんさく。縄みたいなもの)まで精密で、しかもこれも近くで見られるので良い。

厨子は普段は閉じたままだが、10/15に開扉供養があるそうな。
その時に見られるのかな?


この建物の周りをぐるりとまわる。
そこからの風景も大変よろしい。

庭の奥には沙羅双樹が植えられているらしい。花の季節でないので残念。

ここを訪れたのは9:30頃で、日曜とは言え観光客は皆無。
しかし私が入った直後に、お墓参りに来た家族連れがいらして、そうかぁここはお寺なんだよなと思い知る。

玄関を出る時も、ピロピロピ~ンと音楽が鳴るので、
お寺の人が出て来ちゃったらどうしようとか思いつつ振り返らずに来た道を戻る。
ううむ、ここがさほど有名ではないのはなぜだ? お寺の意向なのだろうか?
嵐山から、ちょっとだけ離れているからだろうか?
でも嵐電の「鹿王院」て駅があるのに。



そこから嵐山の駅へ。
駅の建物の中は土産屋やビールや甘味など、様々な店が入っている。
「はんなりほっこりスクウェア」と言うらしい。おおサイトがあるじゃないか。こちら
駅前の台にはこうして、季節ごとに模様替えをしている。今はお月見だ。

更に今日は、なんか知らんがこのステージの上で太極拳を応用した護身術を披露していた。
わはは。なんでこんな所で。

駅の中の手拭い屋「京のてんてん」が好きで、嵐山に来るといつも覗く。
別に買うつもりもなく眺めていたら、お店の人が色々案内してくれて、
オーダメイドで巾着を作ってくれると言う。
大きさは何種類かあるのだが、小さいのが1050円。
生地代、裁縫代込みでっせ。これいいよ。
お店で売ってるの手拭いの中から、好きな物を二種類選ぶ。
つまりリバーシブルで使える巾着袋が出来るのだ!

「お好きな柄を」と言われ、まず紫と白の矢羽をチョイス。しかしそこから決まらん。
したら店員さんが、「これとこれは合いますよ」って、色んな組み合わせを勧めてくれる。
色彩感覚に乏しい自分なので、ほぼ選んで貰った。
超可愛い!! 可愛い過ぎて選べなくて、ふたつ作って貰うことにした。
矢羽と、ウサギちゃん。矢羽と、赤地に白丸。
その場で作成するので、ひとつ20分ほどかかる。
と言うことで適当に時間潰しにゆくことに。


周辺は色々良いお店がある。適当に入ってはずれはそうそうないだろう。
駅前通りから少しだけ奥に入ったどんつきにある甘味処喫茶。
「くろまる」という店名で良いのかな。
同名のロールケーキがウリらしい。

とってもオシャレなお店。調度品が良い。
椅子、テーブルがアンティーク調。それなのに内装は和風。

更に巨大な窓からは、枯山水の小さい庭を見ることが出来る。
窓側の席が埋まっていたので庭の様子は撮れなかったが、いい味のお店だ。

注文したのはパフェとカフェモカ。
紫芋のアイス、八橋(生でない)、白玉、あずき、わらび餅、そして底にはキャラメル味アイス。

美味しい美味しい。
でも甘い。モカにしなければよかったな!


【遍照寺】


可愛い花。



【晴明神社】


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