モモの京都・祭事日記

2010/4/~2011/3の京都日記を記載。
観光情報サイトと言うより、自分の記録帳です。

6月10日

2010年06月10日 | 6月
5/1~8/末   貴船川床開き…【貴船】
5/8~7/9   初夏の特別展…【高台寺】
6/10      田植祭【伏見稲荷大社】
6/10      御田植祭【上賀茂神社】
6/10      月次祭【安井金比羅宮】


田植祭【伏見稲荷大社】
12:50着。
13:00祭事開始。
本殿にて参拝者へお祓いをしてから、10人ほどの神官が入場。

見学者多数。いいポジションを探すのが大変! 結構見る人おるんやなあ。

本殿での祭事はもちろん写真撮影禁止。それに金網で覆われているので、中々見難い。
ここでの祭事の流れは、
神官入場(雅楽)
神饌献上(なんと『長慶子』!!)
宮司一拝、のち祝詞奏上
舞楽
玉串奉納
撤饌(雅楽)

ぐらいな感じ。
さすが有名な神社なので、外国人の観光客も多く居た。
前で見ていた女性の外国人さんは、祝詞奏上の辺りで去って行った(笑)まあ、そうだよな…。
慣れてない、っていうか興味が薄い人にとっては、神道の祭りごとって「かったるい…」と思うものかも。
私も今日は荷物が重くて、途中何度も帰ろうかと思ったもの。暑かったしな。
しかし、外国人さんに教えてあげたかった。あっちに舞楽の人が座ってるじゃない! 日本固有の舞が見られるのよ、と。

雅楽が好きな割に、聞いて分かるのは『越天楽』と『長慶子』だけ。
で、いきなり神饌を供えている時に『長慶子』が流れ出してびっくり。
楽器も釣太鼓、鞨鼓、筝、龍笛、笙、篳篥とやや豪華。鞨鼓があるとないとで全然雰囲気変わるもの…。
篳篥がどうも…だった。音がね、でかいのね。
篳篥ってただでさえ大きい音が出ちゃうものだから、もうちっと調和を考えて欲しいと思うのだけれど。我が強い人が吹くと、特にねぇ…。
『枕草子』でも、「篳篥って変な音でやんなっちゃう」みたいなことが書かれていて、それに対して東儀秀樹さんは、
「僕が清少納言の隣にいって、吹いてあげたい」って言っていて、なるほどな~と思ったもんだ。
篳篥の音で他の楽器の音が潰れるんだよね…。今回も龍笛が聞こえなくって。
ま~習ったこともないから、偉そうなこと言えないんだけどサ…。


本殿での祭事が終わると、本殿の左側の階段を上がって、さらに山を左へ左へと進む。
神官さんや参拝者の後をゾロゾロとついてゆく。


公式HPでも、「本殿ののち神田へ」と書かれていて、しかし「伏見稲荷の中のどこに田んぼが?」と思っていたら、あった。
千本鳥居からは全く離れ、山をつなぐ橋を渡った先。距離としてはとても近いが、公式HPの大社マップにも載ってないので詳しい人じゃないと知らないぞこんなところ。
しかし! 「詳しい人」ってのは仰山おるもんなのである。
待ってましたとばかりに、田んぼの前にズラッと場所を確保してカメラを構えた人、人、人。
よく御存知。
あらかじめここで待っていれば、田んぼでの祭事がいい場所から見られる。
そんなこと知らなかったので、本殿での祭事を終えた後来てしまったが、なんとかいいポジションを確保出来た。
見学する場所が山の斜面なので、中々危険。
はい、そうです、転んで落ちてる人いました(笑)危ないぞ。
おじさんの「うわあ~~」て声が聞こえたと思ったら、斜面をズズッと落ちてしまっていた。祭事の最中だっちゅの!

田んぼを挟んで向こう側の舞台に関係者が並ぶ。
お、舞手さんですな。それからこちらが稲を植える人だ。


まず神官さんが、田んぼの両側に何かを刺す。何やろ? 見えなかった。こよりみたいなの。


櫃から取り出された稲を宮司さんがエライ人に手渡す。


田植え開始。裸足!(そらそうか)

考えてみたら、田植えっていうものを生で見たのは初めてかもしれない。
現代っ子の都会っ子の象徴かね。千葉県出身なので、都会でもないが…。
小学生の頃、授業の一環で稲作をしたことがあるが、学校でのことなので田んぼなんてなくて、発泡スチロールに稲を植えて育てた。それくらいだ。
こうやって、田んぼの中に人が入ってって一個一個稲を植えてゆく作業は、テレビの中――しかも、創作の中でしか見たことがない。

それにしても、恰好がかっこええな。
女性がえらい派手! 青と赤かい。
男性の方がかっこええ。手甲いかす!!

でも、田植えを終えた後、当然だが手甲がびちょびちょに濡れてましてな。
間近で見ると、やっぱりリアルですな。濡れた手や、曲がった腰や。
こりゃ~腰痛くなるよホント。

あっという間に綺麗に植えられる。


↓手前、鈴なりの人。中央、田植えの人。奥、神官さん達。


田植えの最中、ずっと舞楽が行われる。本殿で舞った人と同じ。
女性4名で、みずらに結った人と、額の上で結った人(髪型の名称が分からん!)

装束がとても綺麗。でも、あれはなんだ?? 直衣になるのか?
透ける緑色の、たぶん直衣? を、胸の前で折り曲げて裾を左右に割っておろす。不思議だ。巫女さんの舞装束って分からん。
中に着こんでいるのは、肌に近いところから白、紫、赤、黄、橙と思われる。
美しい重ね~~! 一番前に来る橙が、緑に透けてほんのり見える。オシャレ。
下(ズボン)は、束帯でよく履いているやつじゃないかな? 表袴と言うかな。
靴は、舞楽の人が履くシカイ(糸へんに糸と、鞋という字)かと。

田植えの最中の音楽って、どうしても「どじょうすくい」のイメージがあって。
雅楽みたいな、あんなゆったりとした音楽でええんかいな。
いや、これは神事だからいいのか。
YOUTUBE動画1
動画2
うう、木や台などでよく見えないよう。


舞楽の終了と共に、祭事としての田植えも終わる。
神官さん達がみんな帰り始めると、やり残した場所に稲を植える。
近くの人がボソリと言ってて笑えたんだが、「あとはよろしゅう」って感じでみんな帰ってく。
ちょっと寂しい中で、残りの田植えをやってくれるのね。


ちなみに現在、伏見稲荷の楼門は工事中。入ってすぐに白い壁がドーン。

だからってそこの階段でくつろいでることなかよ!(写真に映ってる) あ、外国人さんだった。
今年の12/25まで工事しているらしい。

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