メルサがあるがね

名古屋郊外・春日井で暮らす日々

和風麺(結局きしめんにした)続報

2005年07月31日 | 食のよろこび
一晩寝かせた生地は、思いのほか柔らかかった。パスタマシンのローラーでもみ込んでゆけばしっかりしてくるかと思って試したが、かえって生地がヘナヘナになるばかり。要するに生地が完全にヘタれているのである。これまでに経験のないこと。原因を考えてみた。加水率は悪くないはず。寝かしも充分。そこで思いいたったのが温度である。冷蔵庫で熟成させたあと、そのままでは固くて伸ばせないので、しばらく室温でおいておいた。そしてその室温をはかってみたところ、夜の8時を過ぎているのに32度を超えていた。日中の温度を推し量るべしである。そう、おそらく熱にやられたのである。

なんとか無理やり伸ばして、打ち粉をして麺にする。麺にしてもヘタっている。隣どうしの麺がすぐにくっついてしまう。また打ち粉をしながらからんでいるところをほぐしてゆく。状況は最悪に近い。加水率が低くて生地がボソボソのときでも、まだ麺は麺の形をしている。これに対して生地がヘタってしまうと、フニャフニャになってしまって、麺の体裁を維持できない。すぐに食べる予定もないので、しばらく寝かしておかなくてはいけない。夜風にさらし、て水分を飛ばして、少しでも状況が変わることを祈る。

さて冷やしでたべるときのつけ汁のことだが、私は薬味に刻んだ青唐辛子を添えるのが好きだ。鮮烈な辛さが口の中をさっぱりさせてくれる。甘辛のダシと麺の甘味とベストマッチ。東京にいるころは、近所で青唐辛子が手に入ったので、夏の間は常備していた。さて、この近所では青唐辛子がなかなか手に入らない。アピタで韓国産青唐辛子を売っていたので試しみたが、まったく甘くも辛くもなくて、味のないピーマンみたいだった。高蔵寺農協で愛知産の青唐辛子があったが、これも辛くなかった。同じく高蔵寺農協に青ハラペーニョがあったが、おそらくこれなら辛いだろう。辛いだけなら、粉末の一味唐辛子を加えればいい。しかし、粉末唐辛子はざらっとした食感があり、麺をチュルチュルすすろうというときに邪魔である。わずかなことだが、これは大きい。チュルチュル感こそが冷やし麺の命なのだから。というわけで、刻み青唐辛子のかわりになるものはないかと考える。そして過去をふりかえる。そういえば、爽やかな辛さを出すいい方法があった。通称「赤水」と呼んでいたアレである。何も難しいことはない。サヤの唐辛子を刻んで、種も一緒に水で煮るのである。唐辛子の辛み成分はアルコールや油によく溶け出すが、煮込めば水にもある程度解け出す。しっかり煮込めば結構辛くなる。それも、苦味のない爽やかな辛さになる。これでゆこう。というわけで、鍋でお湯をわかし、そこへ刻んだ唐辛子、削り節、煮干しを投入し、弱火でじくじく煮込む。うまみと辛みがでていいダシになるだろう(と期待する。)。一通り煮込んでから濾して、みりん、酒、醤油で味付け。冷ましておく。さてどうなることやら。

麺を茹でてみた。やはり最悪の状況はかわらない。一部で麺がフヤフヤになっているのに、その他ではまだ芯が残っている。どうにも収集がつかない。適当なところで麺をあげる。茹で足りない部分が6割、茹ですぎが4割。

食べてみた。まずかった。モソモソして、冷やし麺のチュルチュル感がまったくない。最悪だ。付け加えると、つけ汁に唐辛子の辛みが出すぎた。食べるたびに口の中に辛みがまして、最後の方はとても苦痛だった。過ぎたるは及ばざるごとしである。

麺も汁も失敗。たまにはこういうこともある。次はうまくやろう。

明治屋2.2mmスパゲッティ

2005年07月31日 | 地元の話
ちかごろ全国的に名古屋モノがはやっているという話を聞く。たしかに世界の山ちゃんが東京のあちこちにお店を出しているとか、矢場とんが銀座に出店したとか、それらしい話を聞く。名古屋名物のお店が東京へ進出したからといって、名古屋の味がブームになっていると結論づけるのは早合点だろう。東京はいつも貪欲に目新しい物を求めている。たまたまその針が名古屋の方へ振れているだけかもしれない。ただし、名古屋の味が以前よりも広く知られるようになったことだけは確かなようだ。

スーパーをうろうろしていたら、名古屋モノが広く知られるようになったことを告げる(かしれない)味わい深い品物を見つけた。明治屋の2.2mmスパゲティーである。その謳い文句が「あんかけソースによく合います」ときている。ここまで来たか、あんかけスパ!という気分である。

これまでにもヨコイのソーススパゲッティはあった。ただし、ヨコイといえばあんかけスパの元祖である。コテコテに名古屋なのである。元祖の威厳と誇りをもってローカル色を前面に出して売っているのである。(ただしソースを作っているのは日本製麻株式会社という富山の会社。)

これに対して明治屋は全国区の高級食料品店である。日本のグルメ界の一翼を担うおしゃれなお店なのである。その明治屋がついに2.2mmスパゲティを売り出したとなれば、あんかけスパも全国区で認知されたといってよいのではないか? などと色めき立って明治屋のHPで製品情報を調べてみた。すると、1.2mm、1.5mm、1.7mm、1.9mmとあって、2.2mmがない! もしかして、2.2mmは名古屋限定の商品なのだろうか? もしくは「名古屋ブーム」のどさくさに紛れて2.2mmを作ってみたものの、やっぱり「なかったことにしたい」のだろうか? 詳細は不明である。

ヨコイ2.2mmパスタにカレー

2005年07月30日 | 食のよろこび
先日ヨコイの2.2mmのパスタであんかけスパを食べたが、そのとき私は確信した。カレーをかけてもうまいはずだ。アゴを一生懸命に動かしてモグモグ食べる食感、そして小麦粉の強い風味。そして何よりも「何かイケナイもの(?)を食べている」感。絶対にカレーに合うはずだ。それも、レトルトの安っぽいカレーが合うはずだ。

というわけで、やってみた。レトルトのククレカレー大盛り(330g)。コンビニで売っているいかにも「質より量」という一品。

ほぼ予想通りの味。おいしい。ただ、予想とは違った点がある。それは、安っぽいカレーじゃなくて、もっと立派なカレーの方が合いそうだということ。あまり塩辛くない、高級そうなやつ。というのも、パスタを茹でるときに塩を入れるせいで、パスタ自体に塩味がついているから。ヨコイのパスタは太くて、モグモグ噛みしめるので、より一層この塩味を感じやすい。たつもとちまき氏がオリエンタルカレーについて述べているように一般的に売られているカレーは塩味がきついのである。レトルトカレー、それも安いレトルトカレーでは、安直に刺激的な味を求めるために、なおさら塩分が多いと思う。というわけで、ヨコイの2.2mmパスタにカレーをかけるなら、塩辛くない高級なものがよさそうである。(今後この問題について深く追及するかどうかは未定。)

和風麺(体積と重さの違いがわかっていないバカ話)

2005年07月30日 | 食のよろこび
このところ中華麺が続いたので、きしめん(平麺)か冷麦(細麺)を作ろうと思う。いずれにしてもまず粉を練らなくては始まらない。細麺にする(という可能性を残す)ならやや生地がしっかりしている方がいいので、やや加水を少なめにする予定でゆく。前に36%できしめんを作ったから、これをモデルにしてみよう。

【分量】
  • 日清製粉中力粉「雪」250グラム
  • 水道水90cc
  • 粗塩7グラム

フードプロセッサに粉を入れて軽く攪拌。水の分量を量る。いつもは10ccごとに目盛りの入ったちいさな計量コップで量るのだが、どうも厳密に量れているのか自信がない。水位が目盛りの上なのか下なのかよくわからないときがある。いわんや37グラムだとか48グラムだとか中途半端な分量は完全に目分量だ。麺造りは水加減が命。正確に行きたいものだ。何かいい手はないだろうか? そうだ、デジタルはかりなら1グラム単位で量れる。これは正確だ。よしこれでゆこう。……というわけで90グラムの水と7グラムの塩を量り、フードプロセッサに投入。

ボロボロの生地をビニール袋に入れて踏み込む。ん? 思ったより柔らかい。加水率36%ならもっと固いはずだ。おかしい。250グラムの36%だから90でいいはずだ……あ、この蒸し暑い昼下がりに90グラムって90ccか? というわけで、計量カップで慎重に100ccの水を量ってデジタルはかりへ乗せる。あ、88グラムしかない。ということは……(懸命の計算)
88:90100:x
88x9000
102.272727...

なんと90cc加水するつもりが、実際には102ccも加水していたのである。40%強である。それなら生地がこれだけ柔らかいのも納得。覆水盆に返らずである。生地をしぼって水を出すわけにはいかない。今からここに粉をもみ込んでゆくのも大変だし、別に40%ほどの加水だっておいしくできるから、このままでゆく。大森氏の『パスタマシンで麺道楽』とほぼ同じ分量である。何も間違ってはいない。一晩寝かして様子を見よう。

オリエンタルハヤシドビー

2005年07月29日 | 地元の話
オリエンタルカレーの作っているハヤシライスの素。オリエンタルといえばまず「即席カレー」が思い出されるが、あえてハヤシドビーから話を始めよう。年配の名古屋人であれば、「ハヤシもあるでヨ」(直リンク……オリエンタルさんごめんなさい)のCMを憶えているかと思う。脱線トリオの(故)南利明の、まさにお手本のような名古屋弁が美しい。(私はてんぷくトリオはあまりよく憶えていない世代だが……)

嘆かわしいことに地元名古屋地区ですら、スーパーでオリエンタルの製品を見つけることは難しい。せいぜい「即席カレー」ぐらいである。ハヤシドビーはほとんどレアものといっていい。以前は近所の「エスワン」で買っていたが、エスワンがつぶれてしまってから近所で見つけられずにいた。高蔵寺アピタでも、東神明のバローでも、坂下のナフコでも、気噴のユーストアでも見かけない。途方に暮れていた(というほどではないが)ところ、高蔵寺農協で発見。高蔵寺農協は何かとマニアックな食材をおいているが、実にブラボーである。これからは高蔵寺農協だけが頼りである。

さてこのオリエンタルハヤシドビー。まずこの名前である。「ハヤシ」はいい。ハヤシライスだ。では「ドビー」って何だ? フランス語風に「ハヤシ de ビー」か? なら「ビー」は何だ? ……などと前からいぶかしく思っていたのだが、先日あっけなく解決した。これはハッシュド・ビーフ(hashed beef)がハヤシライスに転訛してゆく途中の段階の音写なのだ。まだ語尾の--ed とビーフの bee が残っている。ライスはまだついていない。そういうことか、参った参った。

カレーにしろハヤシにしろ、今はもっぱら固形ルーの時代だ。しかしオリエンタルは粉末状にこだわっている。固形ルーは作らない。その理由は次の通り

40年代後半以降、インスタント・カレーの主流が固形ルゥに変わっていくなかで、粉末カレーの同社は苦戦を強いられていく。
だが、それでも同社は固形ではなく粉末にこだわり続けた。
というのは、固形ルウはその形を保つために比較的融点の高い油脂を使うのだが、その高融点の油脂(硬化油)が健康上問題になった時期があった。
当初から添加物をできる限り少なくし、自然な食品作りを目ざしていたオリエンタルは、それをきっかけに固形ルウを作らない方針にしたのである。(公式HP より)

いい話ではないか。ハヤシドビーもしかり。ぼそぼそとした粉末である。肉・玉ねぎなど炒め、水を加えてて煮立たせ、そこへハヤシドビーを投入。でも注意! 少しトロミがつけてあるので、そのまま袋からドサッといれるとダマになってしまう。少し入れては混ぜて溶かし、また少し入れては溶かし、ゆっくりやらなくてはいけない。少量の水で溶いてから鍋に入れるのもよい。ポチョンと投げ入れればよい固形ルーに比べると、ここだけは手間がかかる。でも、これが家庭料理の愛情である。ハヤシドビーと一緒に愛情も溶かして煮込むのである。

味は和風で、昔懐かしい感じがする。洋食というより、和食の何かという感じ。トロみがあって、甘味があって、ほのかにピーナッツのような香ばしい香りがして、優しい味である。そう、平皿に盛ってスプーンで食べるというより、丼にもってレンゲでいただくのが似合う味。なお、私は茹でたきしめんにかけて食べるのが好きだ。名古屋名物に名古屋名物で、名古屋パワー全開の組み合わせである。細目のスパゲッティ(イタリア風にいえばspaghettiniやfedeliniぐらい)にも合う。お試しあれ。

名古屋正宗

2005年07月29日 | 地元の話
甘強酒造の日本酒。同社はみりんが有名である。私も子供心に「カンキョーミリン」という商品名は知っていた。それが「甘強」という字であることは、最近まで知らなかった。1862年操業というから、もう150年近く続いていることになる。老舗中の老舗である。さて、左右に金鯱をあしらったラベルに、デカデカと「名古屋正宗」のロゴ。どうにも言い訳できないほど名古屋テイスト全開である。

「○○正宗」というのは日本酒の銘柄の定番だが、モノの本によると17世紀ごろから見られるという。名刀「正宗」にあやかって、切れのいい味ということであろう。この「名古屋正宗」という名前はいかにも安直だ。ただし、名古屋と正宗という組み合わせは、少しばかり因縁がある。東区の徳川美術館が尾張家に伝わる本物の正宗を所蔵しており、これが正宗研究には不可欠な一品なのだそうだ。私も1度だけ同美術館で見たことがある。

多加水麺で冷やし中華

2005年07月29日 | 食のよろこび
前回の中華麺は、かん水を入れ過ぎて失敗だった。今回は多加水でかん水控えめの麺をめざす。分量は次の通り。
  • 日清製粉強力粉カメリア300グラム
  • 粗塩15グラム
  • ツクバネ液体かん水(赤ラベル)40cc弱
  • 水道水110cc強

数値化すると、加水率50パーセント(粉300グラムに対して、水分150cc)、液体かん水は体積で水分の1/4(正確に計算すれば水分150ccに対しかん水37.5cc)、そして塩は重量で粉の5%(粉300グラムに対して15グラム)である。これまでの経験では、加水率40%ぐらいがもっとも安定しているが、さて50%ではどうなるだろうか。塩が決め手になるのではないかと予想している。うどんやきしめんの場合、塩が生地のコシを生み出すカギとなるからだ。フードプロセッサで材料を合わせて、ビニール袋で踏み込む。柔らかい。しばらく踏み込んでいると、次第にグルテンができて固くなってくる。いい感じだ。少し休ませて、また踏む。一晩寝かせる。さて明日どうなっていることか。

一晩たった生地はしなやかで、やや柔らかめというところ。いい感じ。ローラーで伸ばしてゆく。柔らかい生地だが、今一つ伸びが悪い。伸びが悪いというよりは、しなやかさが足りないというべきか。伸ばした生地の表面がなめらかにならず、ボロボロが残る。いい状態の生地だと、何度かローラーでもみ込むうちに表面がつるつるになる。また粘りが足りないのだろうか、ローラーの圧力に耐えられず生地に穴があくことがある。生地の状態がよいときでも、力まかせにローラーを回したり急いで伸ばしたりすると、こういう現象が起きることがある。しかし、今回はかなり慎重にローラーを回したにもかかわらず、生地が破れる。やや心配である。そんなこんなで生地の様子を見ながら、ゆっくり伸ばしてゆく。初めは調子が悪かったが、次第にまともな生地になってきた。おそらく初めは生地がゆるんでいたのが、もみ込みを繰り返すなかでグルテンが形成されて、コしが出てきたのだろう。今回は思い切って目盛り8まで伸ばして極細麺にする。生地を薄く伸ばした分だけ長い麺になった。麺に切った感じは、「日清チキンラーメンの生」。これなら、ほんの一瞬お湯をくぐらせるだけで茹で上がるはずだ。

具はモヤシ、シメジ、鶏もも肉。要するに冷蔵庫にあったもの。鶏は皮をとって茹でる。シメジも茹でる。モヤシは一度茹でて、水を切り、醤油・酒・ゴマ油・唐辛子を加えて炒り焼きにする。水分が飛んで、しんなりするまで焼く。以上を冷ましておく。

スープは鳥ガラスープを基調に、塩、醤油、砂糖、ゴマ油、酢で味付けした。麺と合わせると味がにぶくなるので、ややきつめの味にしておく。

麺を茹でる。秒殺茹で。30秒ほどであげる。水で洗い、氷水でしめる。丼に盛りつけて、具をのせ、スープをかけて、ハイできあがり。

食べてみた。麺はいい感じ。小麦粉の風味を感じる。生地が柔らかめだったので、コシが出るか心配だったが、まずまずの食感。長い麺をちゅるちゅるすする。おいしい。うまくいった。スープは狙い通りの味。麺と合わせてちょうどいい具合になった。具は今イチ。うっかり鶏肉に塩をもみ込んでおくのを忘れた。結論。今回の多加水麺はまずまずのできだった。これだけ水を加えても、しっかりコネればコシが出ることがわかった。もう少し水を少なくすると、モチッとした感じが出るのではないかと思う。

多加水熟成麺にチャレンジ

2005年07月29日 | 食のよろこび
前回の中華麺は、かん水を入れ過ぎて失敗だった。今回は多加水、かん水控えめ、じっくり熟成で、いわゆる「多加水熟成麺」をめざす。分量は次の通り。
  • 日清製粉強力粉カメリア300グラム
  • 粗塩15グラム
  • ツクバネ液体かん水(赤ラベル)40cc弱
  • 水道水110cc強

数値化すると、加水率50パーセント(粉300グラムに対して、水分150cc)、液体かん水は体積で水分の1/4、そして塩は重量で粉の5%である。これまでの経験では、加水率40%ぐらいがもっとも安定しているが、あえて50%に挑戦である。かん水少なめの変わりに塩を多めでゆく。フードプロセッサで粉と水を合わせて、ビニール袋で踏み込む。柔らかい。しばらく踏み込んでいると、次第にグルテンができて固くなってくる。少し休ませて、また踏む。一晩寝かせる。さて明日どうなっていることか。

自家製チャーシュー麺(中華麺続報)

2005年07月27日 | 食のよろこび
かん水多め作戦でうまくいかなかった中華麺で、チャーシュー麺を作った。麺もスープもチャーシューもすべて自作である。

【スープ】

鳥がらスープをとった。途中でガラを追加して、かなり濃いめのだしをとった。塩でうす味にし、醤油を加え、隠し味にカキソースと酢を入れた。ごく普通の醤油スープである。

【チャーシュー】

前回と同じく、あらかじめ塩漬けしておくやり方で作った。豚モモかたまり肉を約9パーセントの塩水につけてしばらく寝かせておく。1日真水につけて塩をぬく。塩漬けの段階でも、塩抜きの段階でも、肉の中にわずかに残った血や老廃物が出てくる。自ら出して、表面の水分をふきとり、フライパンで表面を焼く。その間にオーブンに予熱を入れておく。180~200度ぐらい。肉に焼け色がついてきたら、オーブンに入れてじっくり焼く。

【その他の具】

今回は色目にニンジンの茹でたのとキクラゲ、そして風味付けに刻みネギを少々そえた。

【食べた感想】

食べてみた。麺については、やや茹ですぎになった。用心してかなり早めにお湯から出したのだが、麺を洗い、丼に盛りつけ、トッピングをしてスープをかけるという段階で思いのほか時間がかかってしまった。その間に余熱で火が通ったのだと思う。温かい麺のときは特に早めにお湯から上げることが大事だ。茹で具合のことを差し引けば、冷やし麺のときよりも食感がよくておいしいと思う。スープについても反省点がある。味付けをした段階では、醤油の味が利いていてハッキリとした味だったが、麺・具と合わせたところ味がボケてしまった。麺に残ったヌルヌルや具の水分などが混じってしまったからだと思う。麺をもっとよく洗うこと、具から水気が出ないようにすることが大事だ。チャーシューについては、ほぼ満足。心までしっかり塩がゆきとどいており、肉の旨味が引き立つ。時間と手間がかかるが、作り方は簡単。これからもこれでゆこうと思う。総評。細かいミスが積み重なって、期待していたほどおいしくなかった。ただし、麺、スープ、チャーシュー、それぞれの材料はまずまずいいところまできている。あとは最後の段階をきっちりやることが大切。

大盛(大須)

2005年07月27日 | 雑事
大須の裏道にあるメシ屋。食欲旺盛な人専用のお店なのだろうか。大須界隈は再開発が進んでずいぶんつまらなくなったけれど、少し裏道に入ると今でもおもしろいものをたくさん見つけることができる。

オリエンタルコーラ

2005年07月27日 | 地元の話
オリエンタルカレーの作っているコーラ。名古屋でもめったに見ることがない幻の品である。ココストア藤山台店で発見。このココストアは名古屋モノをたくさん扱っている。

味は普通。コーラというよりコーラ飴っぽい(?)風味。軽い飲み口で後味も残らない。もし見つけたら、話のタネに飲んでみるといいだろう。

冷やし中華(中華麺続報)

2005年07月27日 | 食のよろこび
かん水多め作戦でうまくいかなかった中華麺の続報である。しばらくねかしておいた生地を伸ばして麺にした。通常よりずっと多くの水を加えているにもかかわらず、生地は固く、しなやかさがない。パスタマシンのローラーでもみ込んでもしっとりしない。まるで加水の足りない生地のようだ。ここで結論。かん水を多く加えると、生地にしなやかさがなくなる。加水が効かない、あるいは加水しないのと同じような状態になる。かん水を効果的に使うには、入れ過ぎないことが大事である。モソモソとした食感になる危険があると思い、生地をかなり薄く伸ばして細麺にした。これなら少しぐらい食感に難があってもわからないだろう。1晩寝かせておく。

今回は冷やし中華でいただく。具は定番の細切り卵(あまり細く切れなかった)、きゅうり(同じく細く切れなかった)、鳥肉を茹でて割いたもの(軽く塩でもむ)、そして彩りにタコさんウィンナー。(トマトがなかった。)スープは「すがきや冷やしラーメンスープの素」。名古屋のスーパーでは、寿がきや純正(?)の3食入り冷やしラーメン(お値段ちょっと高め)とならんで、中小の製麺所が自社の麺に寿がきやの冷やしラーメンスープの素をつけて「寿がきやスープの素つき冷やしラーメン」という紛らわしいもの(お値打ち)を売っている。なんとTVコマーシャルまでやっている。私の母校のすぐ近くにある「喜久屋」などが作っていたが、今でもやっているだろうか。また、スーパーの麺製品売り場に寿がきや冷やしラーメンスープの素が単品で売っていることがある。私は坂下のナフコで見つけた。というわけで、今回は自作麺に寿がきやのスープの素を使うということで、はからずしも自家版「寿がきやのスープの素つき冷やしラーメン」ということになった。(どういうわけかすがきや食品の商品一覧にはこのスープが出ていない。謎である。)

具を準備し、鍋にお湯をわかし、件の麺を茹でる。生地が固い場合は麺に火が通るのに時間がかかる。いつもより長めに茹でる。麺をあげたら流水で洗い、氷水でしめる。盛りつけをしてハイできあがり。

食べてみた。具については何も言うことなし。スープはよく知っているあの味。結構甘い。ハチミツが入っているそうだ。そして問題の麺である。細麺にしたことでうまくゴマかせたのか、固めではあったが、心配していたよりはまともな食感だった。もう少し細かくいうと、中身が詰まっていてしっかりしている。まずまずコシもある。ただし、ツルツルとした感じはない。プリプリモチモチした感じもない。むしろモソモソしている。これはいかんともしがたい。温かいラーメンならもう少しイケるかも。

名古屋気質?(磐田戦について)

2005年07月27日 | サッカーの話
先日のグランパス対ジュビロ戦について、また話を蒸し返す。この試合について市井のファン、その筋の批評家、その他いろいろな人たちがコメントしている。インターネットはこのようにいろいろな意見に目を通すことができておもしろい。その中で、気づいたことを1つ。一部で、先日のジュビロ戦について、名古屋サポーターの一部で不満があるようだ。某掲示板に出ていた意見より。
勝ったのは本当によかったですが、いいゲームだったのでしょうか?守備はなんとか今回は集中できましたが、攻撃はいままでどおりでは・・・・。ワンタッチでパスだすとか、いつもバックパスでは次節も足元すくわれるぞ!意識を変えてくれ!

ソースを隠すつもりはない。「寝ても覚めてもグランパス」の掲示板より。コメントに直接リンクする方法がわからないのでこうしておく。わかると思う。もう1つ。

瑞穂参戦。勝利。
しかし、試合内容はイマイチだった様な気がします。
ジュビロの早くて正確なパス回しに翻弄され、
前半は点が入るのも時間の問題と思いました。
先制点が入った為、有利に試合運びができましたが、
相変わらず中盤の組み立ては遅いし、右サイドから
危なく崩される場面が多かったです。
中村の2得点も中盤省略パスからだしね。 [以下略]

これは、グランパス応援掲示板でありながら、グランパスのことを悪く言うのが好きな人たちの集まる「InfoGrampus」の掲示板から。上と同じ理由で、直接リンクしないけれど、まあわかると思う。

ファンとして、まず勝利を求めること、そしてできれば素晴らしい試合内容で勝つことを求めるのは、当たり前のこと。私だってその通りだ。グランパスがいい試合をして勝てば一番うれしい。内容が今イチでも勝てばやはりうれしい。引き分けは微妙な気分。でも内容がよければまあ我慢しよう。負ければ悲しい。試合内容が悪くて負けたら、とっても悲しい。

しかし、どうだろうか? 夢を語ればキリがない。どれだけ素晴らしい内容の試合であっても、相手側に攻め込まれる時間帯はある。ピンチに陥ることだってたまにはある。J1のチームどうしの真剣勝負であれば、一方が100%相手を封じ込めるということはまず考えられない。野球でいう「完全試合」とか「ノーヒット・ノーラン」みたいなことは、サッカーではまず起こらない。

さて、話を上に紹介したコメントに戻す。あの試合において、磐田は確かに正確にパスを回して攻撃してきた。悔しいけれど、パス回しだけなら名古屋よりもずっと上手だったと思う。磐田はそういうチームだ。しかし、サッカーはパスを回せば勝つ競技ではない。ゴールを奪わなければ、どれだけパスを回しても仕方がない。そして、しばしば技術レベルの高いチームが陥る罠なのだが、うまくパスを回しているつもりが、実はボールを持たされている、パスをさせられているということがある。ボールをキープして攻撃局面にあるのだけど、ゴール前をしっかり固められて、最後の詰めまでゆけないという状態だ。私の目には、名古屋がよく守っていて、磐田の方が攻めあぐねていたように思われた。私個人の意見では、磐田のパス回しが怖かったというのは的外れだ。むしろ、パスを回すだけに留めて、前田やゴン中山に決定的な仕事をさせなかったグランパス守備陣(それは決してGK・DFだけのことではない。吉村、藤田、クライトン、中村、ときには本田を含めて)のがんばりが目立った。

名古屋の監督としてネルシーニョが目指した戦術は極めてシンプルである。中盤からきっちり守ってカウンター攻撃を仕掛けるのが作戦である。少し前まで、その攻撃とはマルケスへボールを回すことだった。「作戦はマルケス」と揶揄する向きもあったが、そのころのグランパスにとってそれがゴールを生みやすいやり方だったのだ。今では藤田を中心とした中盤でボールを回すことが攻撃の中心である。それでも、基本路線は変わらない。カウンターを狙いである。「守って、奪って、一気に攻める」である。それがネルシーニョが名古屋のために選んだ戦術だ。

磐田が正確にパスを回すのと、名古屋がカウンターを狙うのは、戦術の違いだ。確かにパスのサッカーは華麗で美しい。カウンター狙いのサッカーは洗練されていない感じがする。しかし、サッカーに芸術点はない。華麗なスーパーテクニックでゴールを決めようが、こぼれ球を押し込もうが、PKだろうが、オウンゴールだろうが、要するにゴールにボールを入れた方が勝つのである。きれいにパスを回しても負けてしまっては意味がない。行き当たりばったりのカウンター狙いでも勝てばそれでいいのだ。私はそう思う。

名古屋が磐田のようなパス回しをしない(あるいはできない)ことを残念に思うのは勝手だ。ただし、それは磐田が名古屋のようなカウンター狙いをしない(あるいはできない)ことと裏返しである。名古屋が磐田のような華麗なサッカーをしない(あるいはできない)のと、磐田が名古屋のように強引にゴールを奪わない(奪えない)のとは、やはり対になっている。

他所から名古屋へ引っ越してきた人が、「名古屋人は自分たちが劣っている、自分たちには欠けているものがある、自分たちは立派ではない、と思い込みたがるようだ。」と言っていた。的を得たコメントだと思う。東京や大阪に対してライバル心をもっているとは思わないけれど、「自分たちは決して一流になれない、自分たちはいつも二流三流だ。」という強迫観念があるように思う。別の言い方をすると、自分たちがうまくやれたことについて適確な自己評価ができない。いい仕事をしても、それをいい仕事だと自分で認められない。それでも自分たちに欠けているものを探して、心の中に危機感をもちたがる。名古屋にはそういう気質があるように思う。

自分たちらしくないサッカーをして試合に負けてしまったら、試合内容に文句をつけるべきだ。自分たちらしいやり方を徹底できないで勝ち星を落としたら、やはり文句をいうべきだ。しかし、自分たちらしい試合をして勝ったなら、それ以上ないものねだりしない方がいいと思う。ファンとして素直に喜び、無邪気に浮かれることも必要だ。

追記:今のネルシーニョのやり方そのものが好きかどうか、それはまた別の問題である。少なくとも、私は嫌いではないし、ここしばらくのうちではもっともエキサイティングだと思う。

あんかけスパ

2005年07月26日 | 地元の話
名古屋名物のあんかけスパゲティである。今回は「本家」ヨコイの2.2mmパスタと、コーミのあんかけスパのソース(辛さ2倍)を試してみる。あんかけスパを知らない人のために簡単な説明を。コショウが効いているトロッとしたソースを極太のパスタにかけた料理である。昔の洋食のイメージを出すためか、必ずピーマンの細切りと赤ソーセージがトッピングされている。名古屋のヨコイが元祖とされているが、今では名古屋中あちこちに「あんかけスパ専門店」がある。

今回はできあいのソースを使うので何も難しいことはない。麺を茹でた後かるく炒めることが大事だそうだ。これで麺がしまり、ソースとよく絡むようになるとのこと。

食べてみた。2.2mmのスパゲッティ(厳密な分類ではこんなに太い麺を「スパゲッティ」とはいわないが)は、ちょっとしたうどんよりも太く、圧倒的な存在感がある。パスタのコシを「アル・デンテ」すなわち「歯で(感じる)」と表現するが、この2.2mmのお化けはモグモグとあご全体に力をこめて噛みしめなければならない。お店で出てくれば、「まあそういうものか」と思うだけだが、いつも見慣れた丼にこの太麺を盛ると、まさに企画外の太さである。

一般論として、味の濃いソースには太めでしっかりとした麺、さっぱりとした味付けには細目の繊細な麺を使う。あんかけスパは名古屋の味、つまり味が濃い。もともとミートソースに手を加えてできたというが、身近な調味料に例えると、トマトケチャップとウスターソースを同量まぜて、鳥がらスープでゆるめたところに大量のコショウをふりかけて、トロみをつけたという感じ。(わかるかな?)極太麺とトロみソースをあえて食べると、なるほどこの麺にこのソース、このソースにこの麺、という感じで納得。よく考えられたバランスだと思う。もちろん、それをおいしいと感じるかどうかは好みの問題だが。

禁断のイカ一夜干し

2005年07月26日 | 食のよろこび
アピタの魚屋で、小ぶりなスルメイカが4ハイで280円という安売りをしていたので、迷わず買ってきた。そのうち2ハイは刺身にしていただいた。残りの2ハイはさばいて、塩をして一夜干しにした。前回の教訓をふまえてエンペラは外した。外したエンペラとゲソは刺身でいただいた。なお、小ぶりなイカだったので、ゲソは1本1本切り外さず、ぐるりとくっついたままにしてみた。どう形容すればいいだろうか。江戸の町火消しの纏のヒラヒラみたいな状態というべきか。これをパクッと食べると、えもいわれぬ食感でおもしろかった。大きなイカではできないが、小さなイカならこういう楽しみ方ができる。

ちょうど台風が接近しているところで、本当は夜風にさらしたいのだが、今回は風呂場に下げておいた。風にさらされない分だけ、乾き方は今ひとつ。表面にしっとり水分が残っている。そのヌメヌメとした手触りは、エロティックですらある。

グリルでさっと焼いた。くるくるっと丸くなったところで取り出した。エロティックな感触のイカは、やや禁断の焼き具合で食べるのがよかろう。乾き方が足りないせいか、表面は焼けているけれど、芯はまだ生のところがある。食べてみた。半生の一夜干しは、生イカの風味が残りつつ、塩で味がしまっており、イカの甘味が最大限に出ていると思う。これまで食べたどのイカ料理とも違うおいしさだった。ただし、これはいかにも禁断の味。体の弱い人であればお腹をこわすかもしれない。決してお勧めしない。どうしても試したい人は、自己責任でお願いする。