戦後日本の繁栄を引っ張ってきた製造業が危機に瀕(ひん)している。
とりわけ、テレビなどのデジタル家電は深刻だ。
すでに価格競争では人件費の安さと自国通貨安を武器に攻勢をかける中国、韓国製品に敗れている。
製品開発力と高品質、ブランド力で高価格を維持する戦略も今や韓国、台湾勢に押され気味だ。
製造業の不振は昨年度の過去最大の貿易赤字額という結果を招いた。
これは日本の経済力、ひいては国力の低下につながる。
ものづくり復活は急務なのである。
日本企業全般をみると、健闘してはいる。
平成24年3月期の1部上場企業決算は全体で大幅減益になったとはいえ、事前予測を上回る黒字額を確保した。
25年3月期は前期比約2割の増益予測だ。
直前の東日本大震災、その後の「超円高」、電力不足、タイの洪水と困難が次々に降りかかったことを考えると、底力を見せたと評価してよいだろう。
製造業も、24年3月期の約25%減益から25年3月期は約4割増益のV字回復を見込んでいるが、超円高の一服とリストラ効果に頼むところが大きい。
人口減が進む日本が経済力を維持するには、これまで以上に「貿易立国」で行くしかない。
ものづくり復活が絶対条件なのに、心もとなさが残る。
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