入院初日
入院した我孫子市東葛辻仲病院の病室.
医療保険である程度カバー出来そうなので個室にした.無線LANでパソコンが使えるので退屈せずに済みそうだ.手術は明日で7泊8日の予定.Fax,ビデオ,TV,冷蔵庫もありビジネスホテルのようだ.違うのは全て有料であること.パソコンはUSB式の無線子機で利用料は1575円.
本日の夕食.
ジュースとコンソメ.真ん中はお茶のようだった.昼は素うどんだけだった.明後日の朝まで5食抜きで点滴のみになる.本日は腹部レントゲン撮影,患部の毛剃り,下剤500cc飲んだ.医師から手術内容の詳しい説明があった.人差し指が入らないほど肛門狭窄になっていると.原因は慢性切れ痔の後遺症と.
痔とは長い付き合いで治療もしなかった.10年近く前より排便に苦労するようになった.緩下剤を飲んでいたが効き目が落ちてきた.癌かポリープではないかと心配になり,かかりつけ医の勧めで2か月前に当病院を訪れた.直ぐ手術を勧められた.原因が分ったのは良いが2か月は長過ぎた.旅行する気にもならなかった.入院すると,まな板の鯉でかえって落ち着く.居心地も良さそうだ.
手術の日(入院2日目)
手術は午後いちで所要時間はbed to bedで1時間だった.手術室へはストレッチャで運ばれた.あまり気持ちのよいものではない.最後はストレッチャで火葬炉に運ばれると思いつつ...腰椎麻酔の注射は予想ほど痛くはなかった.点滴の針と同じくらいかな.手術時の姿勢はうつ伏せだった.手術中は音楽と脈拍の音が聞こえた.血圧,心電図の常時モニターもしていた.
手術後に執刀医より説明があった.皮膚弁移動によるV-Y肛門形成術と聞いた.肛門周辺の皮膚をV形に切って移動し,縫合した跡がY形になるからみたい.肛門の狭窄度が大きいのでこの方法にしたと.手術中の痛みはなく下半身は全く感覚がなかった.現在手術後5時間経ち麻酔が切れてきたが患部の痛みも殆どない.執刀した主治医と看護師が出血のチェックとおむつパッドの交換に何度も来てくれた.
本日は朝から点滴が始った.500ccのブドウ糖が3パックと抗生剤が1パックだった.朝は浣腸,便の看護士によるチェックがあった.日中8時間は水も禁止だった.夕方から痛み止めを飲んでいる.明朝まで安静で枕から頭を離すなと言われている.点滴も腰椎麻酔も尿管を入れるのも初めてのことばかり.次回入院するときの予行練習になるかな.済んでしまえば何ということはなくても,手術を待つ気持ちは矢張りいやだね.
術後1日目
本日の昼食
午前は点滴を1パックして点滴は終った.昼食から48時間振りに待ちに待った食事である.五分粥だけど美味しかった.朝主治医の回診があり「今日から少しずつ動いてよい」と言われた.看護師が「痛いよ」と言いながら尿管をさっと抜いた.抜く痛さより夕方まで続いた排尿時の痛さの方がきつかった.大きなおむつパッドよりナプキンとネットパンツだけになり,すっきりした.蒸しタオルで体を拭いた.手術着より部屋着に着替えた.
ナプキンの交換の説明を受け自分でやることになった.交換前のナプキンは端から端まで血がべっとり.ウォッシュレットで患部を洗ってナプキンを当てネットパンツを穿いた.一日に4~5回交換せよとのこと.昼食から毎食時に消炎鎮痛剤と漢方の下剤乙字湯を飲み続けることになった.連合いがお菓子を持って見舞いにきた.今日は病院食だけでコーヒーもダメと言われている.
術後2日目
今日から普通食になった.ご飯の量は140g.年齢と体重で決めるそうだ.何と230gの人もいた.多少の間食とコーヒーもOKになった.早速カフェオーレを作って飲んだ.朝ナプキンの交換をしたが量が多くシーツまで汚した.幸い今日はシーツの全とっかえの日だったが,交換したシーツも血痕で汚れていた.ネットパンツの上にブリーフを穿いた.
看護師がパソコンをワゴンに載せて何度も回ってくる.体温,血圧,症状を全てパソコンに入力している.患者のデータを全て病院のサーバーに入れ,各部署がパソコンで見て仕事をしているようだ.医師,ナースステーション,薬局,会計,厨房もかな.ナースステーションも皆さんパソコンに向って仕事をしている.会社と同じだね.情報管理,工程管理がよくなされている.
今日からシャワーもOKになった.きのうから傷口をウォッシュレットで洗っているのに?と聞いたら,肛門の回りは大腸菌や雑菌だらけのため消毒せずに自然治癒させるのが原則と.消毒は細胞を殺す副作用があるため最近は消毒せず,切開手術をしてもテープを貼って空気と遮断すると教えてくれた.病院内も消毒薬の臭いがしない.
午後診察があった.便はまだ出ないが早く出ない方が傷口にはいいと.痛みがなくてよかったと言われた.病院の中を1時間ほどうろうろした.久し振りに洗髪・シャワーをして寝た.
術後3日目
今日のニュースは便が出たこと.これで一段落した感じがする.あとは便の固さを適度に維持するにはどうするかだと思う.朝主治医回診のとき便が出なかったら薬を変ると言われた.主治医は卒業後10年の若いドクターである.
朝は患部が痛かったので排便のためいきむ気にならなかった.昼前に少し便意があったのでトイレに座って頑張った.思ったより簡単に痛みもなく出た.3日ぶりである.太さも今迄のうどん位からウインナー位になった感じがした.分泌物も少し減ってきた.
術後4日目
昨日と違い今日は排便に苦労した.何度も頑張ってやや固い便を出した.残便感があった.出血もした.昔の苦労の繰り返しである.午後の診察で緩下剤の酸化マグネシュームを追加することになった.医師は頑張らない方がいいと気楽なことを言う.日・月曜に退院する12名に女医より退院後の注意があった.男女同数だった.退院後の薬も貰った.主治医が来てくれ便秘薬について相談した.いらいらした1日だった.
術後5日目
朝方頑張って排便したが昨日と同様に固くて全部は出なかった.巡回の看護師が「廊下を歩け.水をペットボトル3~4本飲め」と言った.午後女医の最後の診察で実情を説明した.「便秘症は薬で治すしかない」と酸化マグネシュームを日に3回に増やし,センノサイト(プルゼニド)を夜追加することになった.「これでもっと楽に排便できるはず」と.「困った時はTELせよ」と.入院後今迄飲んでいた緩下剤は全て禁止になり漢方薬の乙字湯になったが,全て元に戻ることになった.
病院の大浴場に入った.ひとまず肩の荷が下りてほっとした.あとは退院後の排便コントロールである.食事も適量で美味しかった.毎回楽しみでもあった.再診は3日後に来いと.酒は1週間後,スポーツは最低2週間後,傷口が治るのは1か月と言われた
退院(入院8日目)
病院全景
体育の日なので朝食後すぐ退院となった.支払は次回の再診時でよいと.自宅へ戻りトイレに入った.心配だったが少し頑張ったら短時間で全部出た.女医のいう通りだった.昔のような便だった.手術して良かったと思う.今後寝たきりになって手で摘便する事態に陥っても指が入れられる.医療技術の進歩に敬意を表するとともに,お世話になった主治医と看護師に感謝します.
退院後
退院後40日の4回目の通院のとき,完治しもう来なくてよいと言われた.最後に肛門鏡を入れられ激痛が走った.尻のナプキンも取れた.手術前と同じ緩下剤を飲んでいるが排便はスムースである.費用は入院費・手術費・食費一切で1割負担で29000円と安かった.個室の差額ベッド代が8日分で11万円と高かった.4人部屋なら差額ベッド代はない.医療保険から9万円ほど戻る予定である.
入院を体験ツアーのごとく楽しんでいらっしゃる様子に、さすがK・・・さん!
そちらの病院は我が家のベランダから見えます。
ベランダに出て、病院の方に向かって
「K・・・さーん、おだいじに~~!」と手を振りました。
長期出張中に出血したこともあり、顧客工場からPCインターネットで調べて、館林の病院へ行き、医師にこれが外痔核というものだよと看護士をたくさん呼ばれ、いいケーススタディにされたこともありました。
どうぞお大事になさってください。
すぐにお見舞いに伺えず、済みません。
5階にいるのでwestさんのマンションも見えるはずですね.
医師の腕がいいのか痛みも殆んどなく,7泊もする必要があるのかなと思っています.
見舞いに来る暇があったら婚活してください.
入院の体験のレポートをUPしていたとは、さすが。
パソコンを持ち込んで、冷静・客観的に事態を観察出来る。これって凄いことだと思います。
精神力ですか?
無理をせず、力まず?頑張ってください。
お大事に!
あまり品のよいテーマでなくて済みません.どなたかの役に立てばと思い書きました.
褒められて困っています.私は小さな怪我でも大騒ぎする気の小さい人間です.
フムフム…なるほど…と思いながら拝見しました。冷静な闘病記、流石ですね。
Y子女史心配してましたよ。
その後快調ですか?
今日再診に行きましたが順調に回復しています.
日曜日のまつり,晴れるといいですね.
競争相手だからブログは無理かな?
お天気はチョット心配です。
術後、順調そうで安心ですね、良かったです。
我が夫も痔で座薬がかかせませんでした…が、アメリカでワインにはまり、毎日毎日赤ワインを飲んでいたら、いつの間にか座薬を使わなくなりいつの間にか痔が治っていました、ホントなんです。
赤ワインのポルフェノールがいいんだ、と、B型夫は信じています。
順調でも油断禁物、気をつけて下さいね。