知多半島 海辺の自然                    


知多半島の「海辺の生きもの」と「残したい自然景観」               
     

クサフグ産卵

2012-06-02 17:53:24 | 南知多町 大井
2012年6月2日(土) 14:30-15:30
聖崎の浜辺でクサフグの産卵を観察しました。満潮の数時間前から浅瀬に数千匹が集まり、海辺の外敵を警戒しつつ潮時を見計らって、波打ち際に水しぶきをあげながら一斉に押し寄せ、産卵・放精しました。水面が白く濁りかすかに焦げたような匂いが周辺に漂いました。この間1時間30分程、十数メートル程の狭い範囲で起きている出来事にずっと目を奪われていました。砂礫の間に留まっている受精卵は数日で孵化し、稚魚は大潮に乗って沖に出て行くそうです。少量の海水(受精卵)を採取し持ち帰って孵化を試みることにしました。乞うご期待。

波打ち際の水しぶき

産卵・放精中

産卵・放精中

雌(卵子放出)

雄(精子放出)

星形動物亜門(ヒトデ)の腕の数の変異

2012-06-02 05:46:54 | 南知多町 豊浜
6月1日(金)9:30-12:00
荒磯松海岸で、県立Z高校の生徒達向けに「磯の生きもの観察会」を実施しました。生徒達が採集した生きものの中にイトマキヒトデ、ヤツデヒトデ、クモヒトデの仲間がいました。中でも、採集したイトマキヒトデの腕の数が5本と6本のものが有ることに気づきました。ヒトデの形態は「偏平で、五本の腕のあるいわゆる星形の体をもつ。ただし、腕の数には変化があり、種類によってはその数を次第に増やしたり、分裂することで失ったりするものがある。」とされていますが、実物にお目にかかったのは初めてでした。腕を失って再生した様子が無いので形態の遺伝的変異ではないかということで記憶に留めました。





サンゴの骨格

2012-01-12 10:51:58 | 常滑市 大野
 散策中に海岸漂着物を蒐集・鑑賞するビーチコーミングに専念している人に遭遇することがあります。声をかけて集めた物、集めようとしている物のお話しを伺うのは楽しいものです。その真似事をして砂浜を散策していましたら遠くから私を呼んでいる白い石がありました。近寄って見るとサンゴの骨格でした。菊目石模様のサンゴ等でしたが、専門外で生きていた時の種名は分からずじまいでした。




春の海

2012-01-07 14:53:58 | 常滑市 大野
 新春には宮城道雄作曲の「春の海」をTV放送で聞く機会が度々あります。穏やかに過ぎるお正月にのどかな浜辺の景観を想わせる箏曲ですが、自然の浜辺でこの様な情感に満たされることはめったにありません。波風、飛砂、漂着物、護岸堤防などが楽曲のイメージを邪魔するからです。冷たい風が頬を打つ春の海で、探し得た生きものは7個体のアメフラシ、一羽のハクセキレイでした。






アジの仲間とオゴノリ

2011-12-22 09:53:56 | 常滑市 大野
 釣り客数名の釣果を尋ねましたが「釣れてません」との返事ばかりでした。砂浜の波打ち際に打ち寄せられていた生きものは、目と鰓の一部が痛々しくついばまれたアジの仲間一匹とオゴノリ(糸状の紅藻)くらいでした。