地球には愚痴と一緒に吐き出した二酸化炭素が一番危険
ほどきたい当時の彼がまだ持っているらし初めて編んだマフラー
月光にかざして私のものにする祖母が残した水晶の念珠
もうちょっと生ける化石として置いてときどきごろんと転げますけど
なにごとにおいてもサービス精神にあふれて錦糸卵がぶ厚い
連絡はもう知らんってタイミング憎めないけど切れていい恋
どうしても佳作止まりの人生で名前の「佳」の字のせいかと恨む
すれ違う淡いあこがれ付属小へバスに乗る子の揺れる定期入れ
心配と興味を座標軸にして一部いびつな愛を見つけよう
筆圧が情熱的で煽られる手紙 親愛なるって書かれて
勢いで大阪においで勢いでソースは二度漬け禁止ですけど
愛情の等高線の幅狭く駆け上がれない息が続かない
舎弟ならうんと良かった一身に可愛がっても憚られない
淡々と燃える要素のない恋は思いのほかに短命でした
脚本は天に唾してもくじけない設定でしたが今泣いています