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劇団鹿殺し 充電前公演『無休電車』

2013-10-15 | 舞台/DVD

青山円形劇場にて、劇団鹿殺し 充電前公演『無休電車』東京千秋楽 10月14日(月)開演14:00を観てきました。

【作】丸尾丸一郎
【演出】菜月チョビ
【音楽】入交星士/オレノグラフィティ
【舞台美術】秋山光洋
【照明】吉川ひろ子
【音響】鏑木知宏
【衣装】赤穂美咲
【ヘアメイク】宮内宏明
【振付】山口加菜/山岸門人
【キャスト】
丸尾丸一郎:栗田寛(轟フルシアンテ)
福田転球(客演):鹿野武(秋桜ジュラ)
岡田達也(客演 キャラメルボックス):城戸秋生(ムツゴロウ城戸)
オレノグラフィティ:ロンリー酒盛
山岸門人:荻原大(男前田ドクロ)
菜月チョビ:古澤(ハミング鉄子)
美津乃あわ(客演):星空舞海/水沢先生
橘輝:野田和馬
坂本けこ美:鹿野麻佑子
円山チカ:山浦彰子
博田うに:栗田瑛子(シブガキ瑛子)
山口加菜:楽隊
鷺沼恵美子:楽隊
浅野康之:楽隊
近藤茶:楽隊
峰ゆとり:楽隊
有田杏子:楽隊
越田岬:楽隊
【ストーリー】
鹿野工務店のその後。座長の鹿野武史は苦悶していた。仕事終わりにみなで集まってやっていた劇団は開店休業状態、工務店も3千万の借金を抱え、自身も30代後半になり焦るばかり。。
そんなとき、酒を飲みホームに転落して亡くなってしまう。鹿野の葬儀の席でまた劇団で芝居をしようとする劇団員。
そこから彼らの奮闘が始まる。

公式サイトはこちら → 劇団鹿殺し『無休電車』


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※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。

劇団鹿殺しは初見です。実は、『BORN SONGS』を観劇予定だったんですが、諸事情で叶わず。。 USTREAMで、『電車は血で走る』だけは観ておりました。
今回、満を持しての劇団鹿殺しです。

客入れ、客出しの音楽は、バラード系の男性&女性ボーカル曲。大阪にまつわる楽曲多め。BORO、もんたよしのり、河島英五、欧陽菲菲、上田正樹など(敬称略)。

美術は、円形舞台の後方中央に2階建ての手摺が壊れた建物。その左右にシンメトリーに、階段、木材の束、脚立。上手に、「(有)鹿野工務店」の立て看板。
転換はなし。
客席にも数か所通路があり、役者さんたちが使用。
美術の使い方がよいです。特に、ラストの円形劇場の特徴を活かした壁面一杯の満天の星空は圧巻。美しい夜空でした。

笑いと歌、劇中劇と多彩。
劇中劇では、ほぼ劇団☆新感線の歌舞伎メイクに衣装と鏡獅子のウイッグ。劇団四季の『ライオンキング』、宝塚も。アウト寸前です(笑 いちいち台詞の端々に、「ROCK!」「FUCK!」と言うのが笑えます。
劇中歌の、♪宝塚奇人歌劇団~イヨッ!ハッ!大当たり! が頭に残りぐるぐる回ります。
楽隊の電車が特に好きです♪ 
茶色にマルーンがかったような衣装、ヘルメットには鹿の角のような銀色に光るパンタグラフ。中腰でゆるゆる~と演奏しながら、楽隊の電車は走るのです。無機質な電車を有機質≒生物に見立てた擬人化の発想に驚き、そのなんともいえない愛らしさにきゅんとします。

鹿野武が言う台詞。「しんどい。。けど、楽をしよう思うたら(夢を諦める)心が死んでしもうたわ」 この言葉のもつ深い意味が胸に刺さります。。
懐かしく、切なく、哀しいのに、見終わった後には温かいものが残ります。泥くさいけど、胸につーんとくる素敵な作品。

役者さんは、菜月チョビさんがとにかくかわいい♪ 中性的な容姿、小柄で内股気味に小走りするその姿がかわいらしく、高くも低くもない独特の歌声に惹きつけられます。圧倒的な存在感。 
オレノグラフィティさんもいい♪ 激しい動きが多いので、細身で長身の体躯が舞台で映えます。 
客演陣も、客演とは思えないほど馴染んでいて違和感がありませんでした。
福田転球さん、とても味があります。哀愁とおかしさが体から滲み出てくるようです。
岡田達也さん、鹿殺しの皆さんに食らいついてましたね。伸び伸びと楽しそうでした。カーテンコールで観せた満面の笑顔にやりきった感が。
美津乃あわさん、独特の存在感。

カーテンコールは1回。
菜月チョビさんが客演の紹介。大阪公演の案内とお誘い(東京と大阪は意外と近いそう)。「物販もよろしく!よろしかったら、サインもします!」とのこと。


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フライヤーの裏。




当日パンフレット。




こどもの城:青山劇場&青山円形劇場の外観。
この立派な建物、文化施設が何故閉鎖されなければならないのか激しく疑問に思います。行政の都合により、演劇が割りを食うことに憤りを感じます。




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舞台についての思いというか、思い入れみたいなことをつらつらと。

消えものであり泡沫のものである舞台。観劇を趣味にしているのは、ある意味酔狂なことかもしれません。恐れ多いですが、同様なことをかの野田秀樹さんがおっしゃられていましたっけ。。
公演を見逃さないようにアンテナを張って情報を収集し、実際には都合がどうなるかわからない何ヶ月も先のチケットを購入し(映画に比べれば決してお安くはないし)、劇場まで足を運び(天候や体調もあるし)、時として恐ろしく座り心地のよくない椅子で数時間を過ごす。我ながら酔狂だなぁ~と思いますね(苦笑
それでも足しげく劇場に通うのは、「好き♪」だから。観てよかったぁ。。と、しみじみ思える舞台に出会えると本当に嬉しいし、大げさだけど生きていくパワーを貰えるんですよね。
以前に、劇団青い鳥『シンデレラ ファイナル』をどうしても観たいがために、日帰りで新潟の“りゅうーとぴあ”まで遠征したこともあります(笑 ファイナル公演だったこと、情報をキャッチするのが遅くて、気づいたらすでに東京公演が終了していたことで遠征した次第です。新潟でもそれなりに遠いですが、南方面に行くよりはまだ近かったのですよ。

いい舞台を観たときのカーテンコールでは、キャストの皆さんが「本日はありがとうございました!」とご挨拶されますが、むしろ私のほうが「素敵な舞台をありがとうございます! また、明日からがんばれます!」とお礼を言いたいくらいなんですよね。
また、そんな気持ちを味わいたくて、これからも事情の許す限り劇場にせっせと通うのだろうな^^






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