キリストのあかしびと 公教会の教父たち

公教会(カトリック教会)の諸聖人、教父、神父らの伝記を掲載していきたいと思います。彼らは、クリスチャンの模範です。

煉獄の段階

2018-01-24 23:45:30 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆4、煉獄の段階

 煉獄のいろいろな段階について、今話しましょう。

 いちばん低い段階には、いちばん激しく苦しむ霊魂がいますが、そこは一時的な地獄みたいなものです。この段階に入る人は、一生涯のあいだ、たくさんの犯罪を犯した人で、最後の瞬間に痛悔をしましたが、つぐないをするいとまもなく死んだ人です。

 このような人は、どうして救われることができたのでしょう。それは、親戚や信心ぶかい人のお祈りのおかげまたは、その人が生存中におこなった何かの善のためです。それにしても、奇跡的に救われたといってもよいのです。そのうちのある人は、犯した罪を告白するひまもなく、ただ最後の瞬間に痛悔しただけです。このために地上の人々は、このような人たちは地獄におちたと考えているのです。でも、幸いなことに、神は、その無限のおんあわれみによって、この人たちに、死のまぎわに、痛悔の恵みをお与えになったので、それによって救われたのです。

 しかし、このような人々にとって煉獄は、ひじょうに恐ろしく、地獄みたいなものですが、地獄との区別は、ここにあります。すなわち、ここにいる人は、地獄にいる人のように神を呪うのではなく、かえって、自分がふさわしくなかったにもかかわらず、救われたことを心から感謝して、神を祝福しています。

 次の段階にいる人は、大きな犯罪を犯していないにしても、いつくしみ深い神に対して、無関心な態度をとって、信者のたいせつな勤めのあるものを守らなかった人々です。たとえば、ご復活祭の聖体拝領を怠ったとか、あるいは他のたいせつな勤めを怠った人たちです。この人たちは、死の瞬間に改心したものの、臨終の前に聖体拝領ができなかったのです。この霊魂たちは、言葉にはいいつくせないほどの大きな苦しみを受けています。地上の人がこの人たちのために祈りをささげても、神はその祈りを、その人の清めのためではなく、別の人におまわしになります。自分たちが無関心だったから、地上の人の祈りによって清められないで、最後までつぐないを容赦なく果さなければならないのです。


煉獄での苦しみ 3

2018-01-24 23:45:10 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆3-4、煉獄での苦しみ

11月8日

「あなたが神のことを考えないとき、それは神にとって大きな悲しみです。人々の魂が神の愛をうけるねうちがないにしても、神はその人々を非常に愛しておられます。それにしても、無関心な人は神に大きな悲しみを与えます。神の愛に対して愛をもって答えることを神は望んでおられます。それは、その人々にたくさんの恵みを与えるためです。人々は、どんな仕事をしていても、神のことを考えなければなりません。あなたは神のために生き、神のために呼吸せねばなりません。神は先生です.なんでもお望みどおりにお出来になります」。

1876年3月25日

「神は、ある人の魂をご自分のものにしたい時には、少しずつ苦しみをもってためしておられます。神は、その人の欠点をそのまま引きうけます。しかし、その人が苦しみにためされても忠実をっくすのなら、イエズスは間もなくその人を新しい人に変え、たくさんの恵みを与え、愛をもってみたされます」。

7月16日

「ご聖体は、あなたにとって、一生涯の目的とならねばなりません」。

8月30日

「神は、ご自分のためにだけ、あなたの心を願っておられます。それで、前も後もみないで完全に神にまかせてください。

 多くの聖堂でイエズスは、みすてられておられます。あなたはそれを補って、イエズスを礼拝するために、まい朝小さな祈りをしてください。そしてこの意向を一日のうちに、なん回も新たにしてください。

 それは、イエズスにとって非常に喜ばれることです。

 黙想が終わったら、次のことを考える決心をしてください。"神だけ!わたしの神、わたしのすべて!命はすぎ去りやすい。聖ひつこそ、わたしの休む場所。ご聖体は、わたしの命。十字架は、わたしの命の一部分です。マリアは、わたしの母、天はわたしの希望"」。

12月25日ご降誕祭

「なにか苦しいことがあるとき、みんなに、それを言わないように、言ってもその苦しみは、やわらげられません。それでまず、イエズスにその苦しみをうちあけてください。でもあなたは、その正反対のことをしています。イエズスに、それをうちあけるのは、いちばん最後だからです。

 わたしはいま、苦しみが、わりあいやわらげられています。この島流しは終わりに近いと思います。

 おお姉妹よ、わたしがどれほど神を仰ぎみたいかをあなたが知ったなら!」。


1877年1月

「イエズスの礼拝すべきみ心によりすがってください。あなたの心配事をイエズスにうちあけなさい、イエズスは理解してくださいます。

 あなたが仕事をしているとき、忍耐を失わないようにわたしは、毎日あなたのために祈ります」。


煉獄での苦しみ 2

2018-01-24 23:44:40 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆3-3、煉獄での苦しみ

1875年5月28日

「わたしが解放されるにつれて、あなたは、わたしのことばが、もっとはっきりしてくるでしょう。わたしが完全に清められたら、わたしは、あなたにとって、守りの天使となるでしょう。あなたも見ることのできる天使となるでしょう」。

1875年6月20日

「なぜあなたが願っている恵みを神が与えてくださらないかをご存じですか。それは、あなたが十分に信頼していないからです。またあなたは、いただいた沢山の大きな恵みをよく忘れます。神は、あなたに朝も晩も、いろいろ願っておられますが、あなたは、なるべく逃げようとしています。これほどいつくしみ深い神に対して、そんな態度をとってはなりません」。

8月15日

「わたしたちは、今日聖母マリアを見ることができました。聖母は天にお帰りになるとき、たくさんの霊魂をつれてゆかれました。しかし、わたしはまだここに残されています。

 あなたは、暑いとなげいています。もしあなたが煉獄がどれほど暑いかを知ったなら・・・比較になりません。わたしたちのために捧げてもらう小さな祈りでさえ、大きな慰めになります。かわききった人に水を与えるのと同じように、わたしたちは涼しく感じます。

 すべての人を愛してください。でも誰に対しても完全に信頼しないでください。イエズスに対してだけ完全に信頼せねばなりません。イエズスだけが、わたしたちの信頼をうけるねうちがあります。どんなこともすべて神のためにだけ、しなければなりません、奉献された人は、なおさらです。

9月8日

「神はある人には、より感情的であることをお許しになり、他の人はそれほど感じません。愛する心を受けた人々は、より神を愛するためにこそ神からそれを受けたのです。

 神は、ある人に対して、特別な愛を示しておられまするあなたは、その中のひとりです。

 夜あなたが休むとき、わたしはもっと苦しみます」。


煉獄での苦しみ

2018-01-23 22:03:56 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆3-2、煉獄での苦しみ

「姉妹、わたしはここでどんなに苦しんでいることでしょう。神はわたしに対して非常なあわれみを示してくださいました。でも、わたしのためにどうぞ祈ってください。わたしの出現は、わたしが天国にのぼる時までつづくでしょう。天国についたら、あなたのためにもっと祈ります。もちろん今でも祈っています。煉獄の霊魂はよく感謝を示します。ここ、煉獄には、大きな苦しみがありますが、今度のこ復活の祝日には少しやわらげられます」。

1874年5月24日

「煉獄にどれほど大きな苦しみがあるかを地上では誰も想像することすらできません。地上では誰も煉獄について考えません。修道院にいる人たちでさえ、煉獄のことを忘れています。

 煉獄にいるわたしたちは、神を仰ぎみることができません。もしそれができるなら、煉獄も天国にかわるでしょう。

 いつくしみ深い神は、すべての人が煉獄の霊魂のために祈るように切に望んでおられます。いつくしみ深い神は、神だけを愛する人を望んでおられますが、そのような人たちは少ないのです。でも、あなたがこの少ない人たちのひとりになるように神は望んでおられます。

 多くの人は神を愛してはいますが、それは、自分たちの利益のためだけです。

 いつくしみ深い神のために、どんなぎせいでも捧げてください。神はその報いを確実にお与えになります。いつくしみ深い神に対しては、よいお父さん、忠実な友人、最も愛すべき花むこに対するのと同じような態度をとらねばなりません。

 あなたは心をつくしてイエズスを、イエズスだけを完全に愛さねばなりません。

 そうするなら、永遠に神のおんあわれみを賛めたたえることになるでしょう。

 いつくしみ深い神は、まずあなたのため、そして無関心で冷淡な人にかわってあなたが神を愛するように望んでおられます。

 自分ひとりで救われるのは、たいしたことではありません。他の人といっしょに救われるようにと神が望んでおられます。

煉獄の霊魂のあらわれ(シスター・ガブリエラ)

2018-01-23 22:03:10 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆3、煉獄の霊魂のあらわれ(シスター・ガブリエラ)

 ここに紹介するのは、ひとりの煉獄の霊魂の出現である。シスター・マリア・デラクルスという人に、同じ修道院にいたシスター・ガブリエラが何回も現われたことがある。シスター・マリア・デラクルスは、その記録を残したが、これは、あとでフランス、のティンシェブレー町の団体によって大いに普及された。

 煉獄にいたシスター・ガブリエラは、1871年2月22日に亡くなったが、仲間に現われはじめたのは、その3年後であった。かの女は神の命令で出現し、煉獄についていろいろなことを教えた。