少し暖かさが戻った横浜
ペットショップCandyではトイプードルの男の子がプレイルームデビュー
初日は小さなチワワの女の子とご対面
プードル君は日曜日に新しいご家族様にお引渡しです。
とてもおっとりタイプで甘えん坊な男の子
チワワちゃんとは喧嘩せずにお利口に過ごせました
その後は、シーズーちゃんとミックス犬マルプーのなっち
この2頭は明日、混合ワクチンを接種する予定です。
土曜日に店頭デビューしたばかりのマルプーちゃんは
寝た姿勢から顔だけ起こし
寝たままお水を・・・
横着です
フレンチブルドッグのオセロちゃんは、おニューのお洋服で着飾って
少し、女の子らしくなりました
女の子だけどボール遊びもしちゃいます
外の世界にも興味があるようで
でも待った
外には怖~い「蚊」がいるんだよ
と言うわけで、今日はフィラリアのお話しです。
この時期、フィラリア予防を始めている方も多いと思いますが、この犬フィラリア症、感染すると治療が困難で死亡率の高い怖い病気です。
どうやって感染するのか?
「蚊に刺されると感染するんでしょ。知ってるよ!」
と言われそうですが、もう少し詳しく解説しましょう。
①まず、蚊がフィラリアに感染した犬の血を吸います。
吸血時にフィラリアの赤ちゃん(ミクロフィラリア)を一緒に蚊が吸い上げます。つまり、蚊自体フィラリアの感染をしたことになります。
②その蚊の体内でミクロフィラリアが成長し、感染能力のある幼いフィラリア(感染仔虫)に成長します。
※蚊に吸われて蚊の体を借りないとミクロフィラリアのままで成長できません。蚊はフィラリアの中間宿主なのです。
③その蚊が刺すとき、一緒に幼いフィラリアが愛犬の皮膚に入ってきます。
④その後、皮膚の下や筋肉の中で成長し、さらに成長をしながら心臓に向かっていきます。
⑤心臓(肺動脈、右心室、右心房)が最終の住みかになり、そこで赤ちゃん(ミクロフィラリア)を産みます。
⑥ミクロフィラリアはとても小さいので、全身の血液の中を流れます。そこで、蚊に吸われるチャンスを待っています。
こうやって、グルグルと感染のサイクルが出来ています。
つまり、蚊がいなければ、感染しないということですね。
感染するとどうなるのか?
感染しても直ぐに発症する事は無く、数年は無症状の場合がほとんどです。
数年後、咳が出る、元気がない、食欲がない、散歩を嫌がるようになるなど症状は様々です。
では、感染する確率はどのくらいか?
地域によって差はあると思いますが発表されているデータでは、ひと夏予防をしなかった場合の感染確率は30~40%、三夏予防しないと90~100%の感染率だと言われています。
最後の1ヶ月だけ予防しなかった事で感染した例もあるそうです。
高い感染率にビックリしたのではないでしょうか?
こんな怖いフィラリアも予防薬があります。
感染経路で説明したとおり、蚊に刺されて皮膚や筋肉に住み着いた幼いフィラリアは、成長しながら心臓を目指します。この幼いフィラリアを成長させずに殺すのがフィラリアの予防薬です。血管内に入り込む前段階で駆除することで予防します。体内のフィラリアを殺すんだから予防というか駆除と呼ぶのが正しい気もします。
この予防を駆除と呼ぶのが正しい気がすると書いた理由には、既に心臓にフィラリアの成虫が住み着き、血管内にミクロフィラリアがいる状態で飲ませると、そのフィラリアも死亡し、心臓や肺などにフィラリアの死骸が詰まり心不全で愛犬は死亡してしまいます。
予防薬と言いながら、安易に飲ませると命を失う危険のあるお薬なのです。
ですから、毎年予防薬の投与開始前には血液検査でミクロフィラリアが居ない事を確認してから与えるのです。
もし、フィラリアにかかってしまったら・・・
治療は大変困難です。
血液中に薬を注射していく方法や外科的手術を行う方法があります。
外科的手術の成功率は50%と言われています。自分の手術で成功率50%って言われたら・・・覚悟を決めなければなりませんよね。
薬での治療は血液中のフィラリアを一気に死滅させるのではなく、少しづつ死滅させ、血栓にならないようにするそうです。絶対安静が必要で、激しく動く犬や興奮しやすい犬には使えないそうです。
仮に駆除が成功したとしても、臓器に後遺症が出ることも多く、昔のように元気に遊ぶことはできない事が多いとのこと。
フィラリアの薬って高いけど、蚊が居なくなってから1~2ヶ月は継続する必要があること、お分かりいただけましたでしょうか?
既に公園や草むらでは蚊を見かけるようになりました。
まだ予防を始めていない方は、早めにどうぶつ病院へ行きましょうね!
さて、次回は最終回、ノミ・ダニについてのお話です。