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2009-01-22 22:40:51 | weblog
突然ですが‥

ブログを引っ越しすることにしました。


このブログで、一年以上書くことが出来ましたが、

今年は色々自分自身、大きく環境が変わるため、

ブログも、環境を変えてみたくなりました。


これまで、

コメントをいただいた方、わざわざIDからメールをくれた方、

今まで見ていただいた方、

本当にありがとうございました。


新しい移転先ブログは、ここには反映しないので、

このブログのコメントや、

IDからのgooメール(cals_25a@mail.goo.ne.jp)で、

一報いただければと思います。


あくまで自己の記録帳・記憶帳みたいなカタチで始めたかったので、

人から見られる意識を、持たないよう書きたかったので、

自己の情報などは、殆ど書かないブログです。

面白味は無かったと思います。

それでも見ていただいた方や、コメント、メールまでくれる方がいて、

繋がりを感じられたのは、本当に嬉しい驚きでした。

ありがとうございました。


記録帳・記憶帳なので、

暫くこのブログはこのまま保存しておきます。


ありがとうございました。





「水無川」

2009-01-21 22:25:45 | book
年末から年始にかけて、諸々猛烈に忙しかったので、特に年末は仕事以外プライベートでも、あっとゆー間に時間が過ぎ去りました。
12月は、本を手にしてた時間が、ジョッキやグラスや盃に変わり、カフェに行ける時間は、徹底的に飲み屋さん類に移り変わっていきました。
年始からも今年は特に色々あったので、個人的によーやく最近になって、師走の速力が緩まってくれた感じがします


今年に入って3冊目の本でした。小杉健治の『水無川』を読みました。

真壁、夏美、野口の主要登場人物の3人が、それぞれ心に深い翳を抱えており、幼児虐待、裁判判決が残した被害者家族への深い爪痕、未成年犯罪の処罰、家族の絆‥等の社会的テーマが、熾烈な物語の背景に折り重なっている。

いい小説だった。
小杉さんは時代小説を除けば、ミステリーのジャンルで名を馳せている作家さんだが、そのカテゴライズはどうもしっくり来ない。小杉さんの作品は確かに推理小説的な面白味の要素も多分にあるが、それよりもずっと硬派な社会派の要素が強いと思う。
作品毎のテーマも、登場人物の内容も、物語の組み立ても、とても濃密で、その交錯具合も絶妙な作家だと思う。

だけど、この作品に関しては、幾許かの物足りなさも感じた。
それは、もっと長くても良かったのでは--と思ったところ。
登場人物の翳も、物語の熾烈さから言っても、もっと深く長く掘り下げて欲しかった感が残った。
凛とした文体も、余計な肉付きがなく、どんどん読み進めさせるし、作品の内容自体も本当に素晴らしいだけに、もう少しだけ、濃密な掘り下げがあっても良かったと思う。
ただそれは逆を返せば、あまり深過ぎない分だけ、スペースがある分だけ、読者それぞれの考える、想像するスペースを、計算してのことかもしれない。
それでも‥もう少し読んでいたかった‥と、そんな希望欲を残させる、いい作品だったことは間違いない。



書き初め

2009-01-19 21:05:02 | weblog

あけましておめでとうございます。

今年もただ、淡々と書き記してゆくだけのブログですが、

普段から見てくれてる方、間違って来ちゃった方、気づいたら来ちゃった方も、

今年もよろしくお願いします。



まだ雨

2008-12-22 02:38:28 | weblog
結局20日までには帰れなかった‥。
ただいまこちらは、どしゃぶりの雨が降っています。
23日には帰れそうかな‥?

胃が痛んだ日々が続いたけど‥なんとかぼんやりながらの目標が見えてきた。
自分自身でも、ほんと呆れるくらい行ったり来たりを繰り返すけど、
そこからまた一歩、たった一歩でいいから、前に進みたい。
そのための目標を大事にしたい。
今までも目標を立ててみては、達成できないことも数多くあったけど、目標自体は別にいつも何処にも逃げはしない。
逃げるのは、いつも自分自身。

迷ったら、原点に戻る。
とにかく自分自身、それのみ。



Study

2008-12-14 00:42:57 | weblog
久々のブログ。
20日までは、やっぱりどうも帰れなそう。
いい機会だ。その間に、アタマん中やキモチん中、ハラん中で色々様々渦巻いてるアレヤコレヤを、1つずつ考えていこう。

人生はあれこれ準備している間に、あっとゆー間に過ぎていってしまうもの。
いつか時間が解決してくれるのを、ただ漠然と見送るのではなく、その時間をどう使うのか、それがやっぱり肝心だ。

最近思う。我儘と信念の違いって。
人間は自分の状態を、いつも状況のせいにしがちだ。
信念のある人とは、そこから立ち上がって、自分が望むような状況を探し出し、
もしそれが見つからなければ、それを自ら創り出せる人なんだと思う。

中途半端だと言い訳ばかり。真剣ならば知恵が出る。
日に新たにあるためには、日々何故?と問わなくちゃならない。



「真理先生」

2008-11-19 23:29:34 | book
雪が降った とーとー長い冬が始まった‥
今年もまた新たな乗り切りアイテムを加えたり、自身の色々な挑戦や変化を伴いながら、頑張るとしよう

武者小路実篤の『真理先生』を読んだ。
この人の作品は、会話が多く、そのためテンポが小気味良くて、物語を読み進め易い。
この作品もそれに漏れないものだった。

特に意味が有るのか無いのかは知らないが、登場人物の名前が面白かった。
真理先生に馬鹿一。その峡間にいるのがこの作品の主観になる山谷。その違う場所に白雲と泰山という兄弟がいる。

この作品にはそれぞれの理想郷を求めて、努力を怠らない芸術家たち一人間の、それぞれの自己と向き合う様が濃厚に描かれていた。
それは時に、喜びであり、哀しみであり、失望であり、怒りであり、愛であり、孤独であり-その箇所々々に、人間それぞれの道理に対する、生の壮絶さがある。

この物語が終わりに至る時、登場人物すべてが善き人だ。
しかしそれはそのために、決して一筋縄ではいかない各々の険しさを、苦しみ耐え凌いできた末に、辿り着いたそれぞれの心の岸辺を観れた気がした。



「イアンフとよばれた戦場の少女」

2008-11-13 22:38:05 | book
川田文子著の『イアンフとよばれた戦場の少女』を読んだ。
川田さんは国際情報社勤務後、ノンフィクション作家に。
慰安婦問題や保育問題等をテーマに多数の著書がある。 昨今は若者の心の病、特に摂食障害や少女の犯罪事件に対しての関心を、論文や著書で発表されている。

川田さんによる直接的な見解はごくごく少ないが、多くの写真と、当時慰安婦だったとされる女性たちからの証言をもとに、当時の日本軍による性暴力を訴える内容になっている。

「慰安婦問題」をごくごく大雑把に区分するならば、この本は当時の日本軍に対し否定的な見解を示している。
しかし「慰安婦問題」に触れるには、この本を読む前提に、知っておかなければならない案件が幾つもある。
例えば-当時朝鮮では売春婦が準公務員となっており、国から給与が支給されていたこと。
当時の証言者として「慰安婦」と呼ばれた女性たちが、様々な調査や取材等により、その証言に虚偽で矛盾する内容の発言が多く、信憑性に乏しいことなど。

その前提からすると、残念ながらこの本は、今の自分に充分な説得力を与えてくれる内容ではなかった。

この本を読んで、漠然と思った感想も幾つか挙げる。
・本の証言に出てくる、当時慰安婦と呼ばれた少女たちは、殆どが召集されたことについて「騙された-、気づいたら-」という内容が多かったが、それが仮に事実だとしても、その責任は日本軍ではなく、その慰安婦所の持主の責任ではないのだろうか。当時の軍が全てに関与していたとは思い難い。
・拉致,誘拐,監禁等が纏わる事件的な内容だったならば、その少女たちの親や警察関係者などの証言が無いことも気になった。
・当時の戦争についての賠償問題は、国家間同士で解決が済んでいる。そこから個人的な賠償請求を、自国ではなく日本に対し行う疑問性。
・多くの国々が当時、その以前からも数多くの戦争を行ってきて、慰安婦所という似た制度を設けていた国々が殆どだった中、何故に日本だけがこの問題をここまで訴追されなければならないのだろうか。
・しかしこの本の証言者たち全員が、全て虚偽の発言だとも思い難い。この本に描かれている暴力の数々は、「戦争」のあまりに異常で愚かすぎる、ほんの一角を写し出してるに過ぎない。

自分がこの問題に関して読んだ本は、これまで再度大雑把に肯定派(※このブログでは、当時の日本軍に問題責任は無いと見解する立場),否定派にしてしまうならば、7:3くらいの割合で肯定派の本や論文を読む機会の方が多かったが、このブログの 「南京事件論争史」 でも書いたことだが、こういう歴史での問題は、双方の本を読むことが大事だと思っている。
この問題に関しては、自分は聊か否定派の見解の方に、事実性と説得力の弱さを感じてはいるが、それでもこういう本を読むたびに、とにかく戦争の超異常な恐ろしさと、その犠牲となった多くの人たちの儚さを感じてならない。



「里山ビジネス」

2008-11-06 23:54:55 | book
玉村豊男著の『里山ビジネス』を読んだ。
玉村さんは雑貨店経営などを経ながら、旅,料理,ライフスタイルなどの分野で執筆活動を続ける。
1991年に長野県東御市に移住し、2004年に「ヴィラデスト・ガーデンファーム・アンド・ワイナリー」を開設。画家としても活躍中で、2007年には箱根に「玉村豊男ライフアートミュージアム」を開館した。

こういう本を読むたびに、フランス料理のレストランでアルバイトをしていた経験を思い出す。
あの頃から各国の料理やレストラン,ワイン,サービスなんかに興味を持ち始めて、色んな店を探究して、食べ&飲みに行くことが、今も変わらない楽しみになっている。
なので映画やTVや小説なんかでも、レストランやホテルなどサービス業が題材のものはついつい目が向いてしまう。
今はごくごく楽しむためだけのものだから、専門的な知識やウンチクなんかを増やしたいとは、もうまったく思わないけれど、アルバイトをしてた当時は、味なんてわかっていたのか知らないけれど(笑)、それなりの知識も得て、知ったかぶりもしたいために(笑)、関する本なんかもよく読んだものだった。
そんな経験からも、料理や雰囲気やサービスが良ければ、金額や遠方など、それなりの対価を払うことにも、充分な楽しみや価値を感じる。
逆に、どんな美味しい料理が出ようとも、そのバランスが悪ければ、二度と足を運びたいとも思わない。それは洋服屋や美容院なんかに行く時の価値観にも共通してる。
自分は男の趣味程度だが、料理もするし好きなので、特にフランス料理や洋食系の各国料理は、自宅でなかなか見よう見まねで作れない、という、店に行くならではのメリットも魅力的に感じる。

いい本だった。素直に羨ましいなって感じた。
玉村さんの生活は-勿論大きな苦労を何度も経てのことだが-それでも今は苦楽共に幸せそうなのが、本から滲み出ていた。
正に、生活観光=そこに生き生きとした本物の生活=生きたミュージアムを、読ませてもらうことが出来た。
しかしワイナリーを作るのに、およそ4500万の経費とは‥想像を遥かに超える額‥。

印象的な言葉もたくさんあった。
経験プラス、やはり現場の生の声が、そのまま表れてるから説得力がある。
「情報と流通の発達が、地方から富を収奪しているのです」
「そこでしかできないもの。そこへ行かなければ食べられないもの。同じものでも、そこで食べるからこそおいしいもの」

観光(風光を観ることの意)とはの章では、サービスをする側と受ける側のマナーであり、それは人と人とのコミュニケーションに至る深さを感じる。
「来る者と迎える者がともに、尊大にならず、卑下もせず、対等の関係でつきあえれば、人と人とが交流してたがいが学び合うことができる」

この本は『~ビジネス』などと題してるが、そんな生々しいビジネス・ヘルプ書ではなく(そういう部分もきちんとあったが)、むしろ里山や自然と共に暮らし仕事をするというのは、どういうものなのかを、玉村さんの視点で、様々言及してる本だった。
「人と自然には、おたがいにもっとも妥当な領分というものがある。
日々の営みの中で、その折り合いがうまくつく、境界線を手探りで見つけながら暮らすこと」
ヴィラデスト、必ず行かなくちゃ



「プーチン政権の闇」

2008-11-05 23:08:01 | book
林克明著の『プーチン政権の闇 チェチェン戦争/独裁/要人暗殺』を読んだ。
林さんは業界誌記者、週刊誌記者を経て、現在ジャーナリスト。
1995年から約2年、モスクワに住みチェチェン戦争を現地で取材。環境問題や社会問題を主なテーマとする、ノンフィクション・ライター。

前日のブログに続き、ロシアのプーチン政権についてクローズアップしている本。
この本でも寺谷ひろみ著の 『暗殺国家ロシア リトヴィネンコ毒殺とプーチンの野望』 同様、アレクサンドル・リトビネンコの毒殺と、アンナ・ポリトコフスカヤ女史の暗殺も取り上げている。この2人の殺害に関しては、日本や世界でも割と大きく扱われたニュースだが、しかしこの本を読むと、2人は犠牲者のほんの僅か一握りでしかないことを知る。 殺害された膨大な記者のリストを見ると、その数とその殺され方に畏怖を感じる‥。

更にこの本では、「チェチェン」という国の、ロシアによる長年の侵攻による、歴史と昨今を知ることが出来る。
日本でも特にこの夏、中国とチベット、ウィグルに関するニュースが大きく取り扱われていたが、このチェチェンも長年における、非常に不遇で悲惨な歴史を持つ。

連日のロシアに関する本のブログだったが、これだけの恐怖政治をしながらでも、プーチン政権は圧倒的なロシア国民の支持を獲得した。その人気と支持は、首相に退いた現在も再度の待望論が出るほど、未だそれは陰りがない。そこに最も怖さを感じてしまう。
国家が経済的な発展を遂げ、大国と同等に渡り合える国力を得たこと、国家による国民扇動のコントロールが成功していることなど、様々な要因も考えられるが、連日で挙げた2冊を読んだ限り、とてもそんな支持を持つ気にも、それを共感出来る気持ちにも、今の自分にはさらさら感じることなど出来ない。



「暗殺国家ロシア」

2008-11-04 23:59:37 | book
寺谷ひろみ著の『暗殺国家ロシア リトヴィネンコ毒殺とプーチンの野望』を読んだ。
寺谷さんは青山学院大学名誉教授で国際比較研究所長。時折TVの評論や、雑誌の論文などでも名前を見掛ける。
旧ソ連、ロシアに関する著書や、他世界情勢などに関する多くの著書を出されている。
「~ひろみ」との表記なので、女性?と思われる人もいるかと思うが、男性です。

この本が出版されたのは2007年6月。
なのでロシアの大統領が現在のメドヴェージェフに変わる前の、プーチン大統領政権時に出版している。

このブログでも、以前に池田元博さんの著書 『プーチン』 を取り上げたことがある。
日本でも度々TVや新聞、雑誌等で特集が組まれたりしたが、プーチン政権時のロシア統治は、とにかく凄まじく豪腕で恐ろしいものだった。
日本も「サハリン」や「北方領土問題」等で、プーチン政権の傍若無人ぶりを目の当たりにしている。
~ものだった。などと過去形で終わっているものではとてもなく、現在メドヴェージェフ大統領に政権が変わっても、プーチンは首相の座に留まり‘メドヴェージェフとプーチンの双頭政治’などと言われている。しかし実質のロシアの手綱を牛耳っているのはプーチンである、というのは承知の事実。

徹底的な寺谷さんの現地の取材による情報収集で、強烈なドキュメンタリーになっている。
元KGBで元FSBの職員だった、アレクサンドル・リトビネンコの毒殺と、ジャーナリストでノーヴァヤ・ガゼータ紙評論員だった、アンナ・ポリトコフスカヤ女史の暗殺に関するものが著書の大分を占めるが、他にもプーチン政権の凄まじい恐怖政治が、暴露されている。

ロシアに関する情報を、‘G8に出てくる先進国。日本とも姉妹都市がある’くらいの情報に留まっていた人は、とにかく‘これが本当に現代の先進国の政治なのか?!’と疑いたくなるだろう。
反対勢力やその分子、評論に対することへの、暗殺,爆破,逮捕,監禁,脅迫‥など、そのための法律設定や変更が、堂々と議会で行われてしまう。
そして経済構造は、もっとその独裁的な図式が明確に表れている。プーチンの恩恵にかかった会社の独占シェアで、その構造はまるっきり国直下の国有会社のようになってしまってる。
そして現在のロシアの、それだけの豪腕政治を支える力の屋台骨になっているのが、経済の主軸になる、豊富な天然ガスなどの資源を所有していることが、根源なのは間違いない。
なのでヨーロッパの国では、ロシアから資源の配給を受けるには、様々なリスクが生じる可能性もあり、独自の開発を進める国も出てきた。

ある程度現在のロシアの政治的体質や、その背景などを知らない人には、少し不親切な内容かもしれないが、逆に言うとそれを知りたい人には、のめり込ませるように、深い情報を知ることが出来る本だ。
ところで‥最後にリトビネンコの暗殺に関する犯人を断定しているが、寺谷さんの身に危険が及んだりしなかったのだろうか‥。
現地取材も多くする人だけに、心配した‥。
とにかく自分は読みながら、事実が示す恐怖をぞくぞくと感じながら、読み終えた。