MON CAHIER CAPRICIEUX

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「ジェイン・エア」

2011-01-10 22:06:42 | 英文学と英国旅行
ははは、留学してるのにブックレビューて!(゜▽゜)
せめて写真はフランスので。
トゥールの駅です。ノエル前だからピンクとかブルーとかに光っていたけど今は光ってないです。

前にパリでブックオフ行ったときに買っちゃったんです。笑
日本語訳。
タイトルだけは知っていた小説です。
作者は「嵐ヶ丘」の作者エミリー・ブロンテのお姉さんです。


「ジェイン・エア」 集英社文庫
シャーロット・ブロンテ作
吉田健一訳

『幼くして両親を失い親戚にもうとまれて、薄幸な少女時代を過ごしたジェ
 イン。寄宿学校での8年を経て自立を決意し、家庭教師として単身ある大
 きな屋敷へ向かう。屋敷の主、ロチェスターの荒々しい風貌のうちに秘め
 られた孤独と寂しさを知り、次第に心惹かれてゆく。
 英国の美しい自然を背景に、一人の女性の数奇な波乱にとんだ生涯を描き
 、社会の古い伝統・常識に敢然と挑んだ自伝的恋愛小説。      
                         (文庫裏表紙より。) 』


三人称で書かれているオースティンの小説ばかり読んでいたので、一人称が新鮮でした。
幼いアデラの台詞が丁寧語なのは最初違和感あったな。
英語でも丁寧語なのかしら。

面白かったですけど、
主人公が強気すぎてというか気難しすぎてというか若干引けます‥f^_^;
宗教色が濃いのも、ちょっと読みづらい気がする原因かも。

右柱にブックマークしてある「英国女流作家探索」さんによると、
C・ブロンテは「オースティンの淑女、紳士と、あの優雅ではあるが、人を閉じ込めるような家に住みたいなんて思いませんわ・・・」とオースティン小説批判をしているらしく。
確かに「ジェイン・エア」は正反対かもしれません。
理性が働き分別があるという点はオースティン小説のヒロインと同じですが、それに加えてなんだかギラギラ、サバイバルです。笑
まあ、時代の違いももちろんあるのでしょうけどね。
だって主人公は器量も良くないときている。
教養はしっかりと持っていますけどね。
(まぁそれで馬鹿だったらヒロインとしてどうなのっていう。笑)

そういえばオースティン以外の英小説はちょっと荒々しい?かなぁ。
黒いというか強いというかなんというか‥
ミステリー要素が濃い気がする。
全然数読んでませんけどね‥。
「レベッカ」「嵐ヶ丘」「贖罪」‥あれ、そんなもんかな?
あとはホームズとポッターかな‥w
「嵐ヶ丘」は読んだの前すぎて話は忘れちゃった。
そして「レベッカ」は「ジェイン・エア」に影響受けてるんですって。やっぱね。
自分の生きる道は自分で掴むわ!的な強さが似ています。
(「贖罪」はブックレビュー、「レベッカ」につきましてはミュージカルレビューを書いてありますのでよろしければご覧ください^^)

ちなみに年代順としては、
オースティンのちょっと後に「ジェイン・エア」「嵐が丘」
さらにそのちょっと後に「レベッカ」。
「贖罪」は結構新しい上に男性作家さんです。


でもそんな閉じ込められた範囲であんなにも豊かな小説を生み出したオースティンはやはり凄いってことでしょう。
そしてそのフワっとした世界のおかげで私はオースティンファンになり、
それ以外でも英文学なら手を出してみる気になったのです。
他にも読みたい英小説が何冊かあって、街の本屋さんで見つけて買いたくなったのですけど、さすがにフランス語で読むのは厳しいものがあるのでやめました。。


少し話がそれました。


イギリス文学は読みやすいと思うけど、「ジェイン・エア」はちょこっと難しい‥。
宗教が強く絡んでいるからと先に書きましたが、まー
主人のロチェスターさんや牧師のシン・ジンとの会話が高尚すぎて何が何やら。笑
ただ、ミステリー要素が濃くなってきてからは続きが気になって割と面白く読めました。

最初はジャンルはドラマってとこかな(裏表紙の説明も満足に読んでなかったもので。)
って思っていたのですが、
「あれ、恋愛小説かぁ」と変化。
さらに
「え、ミステリーか?」と思いましたが
結果は恋愛小説でした。(裏表紙の説明の通り。←)


心にぐっときた言葉は物語序盤、
まだジェインが子供の頃の、寄宿学校の彼女の親友ヘレンの言葉。
ジェインが親戚の家で受けた酷い扱いをヘレンにこぼしていた時のヘレンの言葉です。

「人に悪くされてそれをいつまでも覚えていて恨んだりするには私たちの一生は短すぎると思う。」(p.77)

うーん、なるほどなぁ。。って頷きました。


ダフネ・デュ・モーリアの「レベッカ」はこの「ジェイン・エア」に影響を受けたらしいことは話しましたが、そのことを知らなくても最後の方でレベッカ思い出しました。
似たような出来事がありましてね。
ファイアーファイアーだよ、N!笑

611頁目のクライマックス泣けました‥。
感動感動。いい話です。

しかしオースティンの小説でも大体そうなのですが、
脇役の美人は頭が足りないっていうのは、
やはりそうしたくなる人間の、否、女性の性なのか。笑 脇役の、ってとこがミソですよ。
(主人公や主人公に近い人たちは、やはり自分や親類と重ねている部分があるでしょうからね。)
脇役で、器量は良くても性格に難ありとか、頭わっるーとか多い。
「ジェイン・エア」では外見ですら「みんなはあの人のこと綺麗って言うけどそうでもなくない?」みたいなこと言っちゃってますし。笑


さて、この本の解説はとっても面白かったです!!
勉強になります。
思わず線を引きたくなった箇所もあります。
ブロンテ姉弟が遊びで書いていた小説が今でも読めるらしくて、読んでみたいんですよねー。

「分別と多感」もレビューを書きたいけど帰国後にしまっす(>_<)
あとがきはつまらないよ。
解説じゃなくてあとがきだから仕方ないのかな、いやそれにしたって。
「ノーサンガー・アビー」と同じ訳者さん。
そっちのレビューでけちょんけちょんに言ってしまったのでもう言いませんf^_^;




久々にレビュー書きました。
なんかとってもわかりにくい文章になっちゃってる気がしなくもないです。
すみません・・

明日から授業再開ー(・v・)♪

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