「しつこく」新×3もろもろ日記

今になって夫が「進撃の巨人」に興味を持ち始めました^^

連合赤軍関連の本を読んでいます(2)

2008年05月31日 | 映画・舞台
またいくつか読みましたので、簡単に感想を。
(連合赤軍の映画を見て、彼らに興味を持ったので、少しづつ著書を読んでます)
この記事は自分のために読後感をメモしてるという感じですm(__)m
近所の図書館では、置いてない本ばかりなので、中央図書館から取り寄せて
もらっていますが、近所の図書館はこじんまりしてるので、電話で予約するたびに
「この人、連合赤軍の本ばかり借りてる」と思われているかも(笑)

「兵士たちの連合赤軍」 植垣康博

連合赤軍において、一兵士だった作者が、警察に捕まるまでの半生を描く。
姉や兄と比べられ、小さい頃から抱いていた家庭への不信感が
後に学生運動への参加につながることや、何人かの女性との出会いと別れも
赤裸々に描かれていました。彼は「死刑」と確定した連合赤軍のメンバー
を痛めつけることにはすすんで参加していたようではありますが
一番長く活動を共に続けていた山崎や、共同軍事訓練を通じて好意をいだいた
大槻節子がリンチによって死に至った時の愕然とした様子も伝わってきて
人間らしさも感じられ、読んでいて「わかる気がするなぁ」と思わされました。

兵士たちの中ではリーダー格で、実務では頼れる存在だったらしく
指導部トップ(森と永田)からも一目置かれていたとは、ほかの本でも
読んだ記憶があります。彼の文章からすると、森恒夫が連合赤軍では
専制君主振りを発揮して、逆らえない雰囲気にあったということでした。

作者は今、静岡のどこかでバーを経営しているという噂らしいのですが
刑期中は、永田と交流があったようで、彼女の本には「植垣さん」という言葉が
よく出てきました。永田が絵を始めるきっかけも植垣によるものが大きそうです。
(二人は結婚する予定でもあったらしい?)

最初は二段組の字の小さい分厚い本で「読めるかいな?」と思ったものの、
いざ読み出すと読みやすく、小説のように捉えられすっと読み終えました。


「連合赤軍少年A」 加藤倫教

連合赤軍で「加藤三兄弟」と呼ばれた、その次男の著書。
兄は山岳ベースでリンチによって死んでしまうのだが、著者は弟や
ほかの三人のメンバーと共にあさま山荘に立てこもり、最終的にはつかまる。

豪農の家に生まれ、父親の専制君主ぶりに嫌気がさしたのが
革命運動に参加するきっかけになったというのは、植垣にも似ている。

植垣は、赤軍のリーダー森に批判の目を向けていたが、
加藤は、革命左派の女性リーダー永田にさまざまな疑問を抱いていたらしい。
彼の場合、未成年で、軍の中でも一番下の地位だったので、刑期も比較的
短めで出所できたようだが、それでも当時のことを忘れてはいけない
ずっと責任を感じて生きていかねばならないと今も思っているようだ。
(この本は2003年に出版)

出所後はNPOの藤前干潟を守る会のブレインになり、野鳥の飛来地である干潟
をゴミの埋立地にするという名古屋市の施策から守ったという経歴にも
惹かれてこの本は読んでみる事にしたのでした。

「連合赤軍27年目の証言」 植垣康博

98年に刑期を終え出獄した植垣の、刑務所からの知人・親への手紙と
出獄直後に受けたインタビュー記事とで構成。
最初に書いた本を読んでも感じたことだが、植垣はいい意味で
「連合赤軍」に所属していたことを開き直っているといいますか。
本当はもっと刑期も短くすることもできたはずなのに、あえてそうしなかった。
(指導部の永田・坂口と一緒に裁判に臨んだ)それは、殺してしまった
仲間たちに責任を負うためだという。事件でつかまった当時から
逃げる気持ちはさらさらなかったのだという。

インタビューでは「ワッハッハ」という笑い声が結構出てきて
豪放磊落?な人なのかと思ったり。

出獄後にまた本を書くつもりが、娑婆の世界は刺激が強すぎてかえって
執筆が進まず、このような形での出版になったらしいのですが
選択肢がほかにもいろいろある生活だとやむをえないのかもしれません。

手紙では自身の学習についても言及されていますが、物理学・数学の話になると
私はちんぷんかんぷん?根っから文系人間だな~と(笑)
改めて植垣康博という人が前向きな性格なのだと思った本でした。


○一応まだ読む予定です。森恒夫(逮捕後、約一年後に拘置所で自殺)
と坂口弘(現在も死刑囚として拘置所に)の著書も読もうと思いつつ
前者は相当難しそう、後者は作品がかなり長い!ので迷っています。








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