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iPhone4S、日系電子部品メーカーが攻勢 品質・性能、納期・数量の厳守やコスト削減が評価

2011-11-12 | 電子デバイス全般



 米アップルの新型スマートフォン「iPhone4S」には、これまで以上に日本の電子部品メーカーの製品が使われていることが分かった。

 従来製品の「iPhone4」とほぼ同じ外見で内部配置も似ているが、米社製だったカメラモジュール(複合部品)がソニー製になるなど、一部の部品は供給メーカーが入れ替わっている。

 日本製部品の品質・性能の高さに加え、納期・数量の厳守やコスト削減がアップルに評価されたとみられる。


●日本企業の供給量増加

 日経BP社の「日経エレクトロニクス」編集部が「4S」と「4」の新旧2製品を分解し、内部構成がどう変化したのかを分析した。

 プリント基板とそこに搭載されている主要部品は引き続き、日本メーカー製が数多く採用されている。

 コンデンサー、電波の中から必要な周波教帯域の信号を取り出すSAWフィルター、さらに無線LANモジュールは村田製作所などが供給しているもよう。プリント基板もイビデン製とみられる。

 カメラモジュールは、米オムニビジョン・テクノロジーズ製からソニー製に置き換わった。

 ソニーの「裏面照射型」と呼ばれるCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサー技術が評価されたもよう。光の取り込みを邪魔する配線を裏側に回し、室内や暗い場所でも鮮明な映像を撮影できる。

 代表的な記憶用メモリーであるDRAMやフラッシュメモリーは、4では韓国サムスン電子製だった。今回分解した4Sは、DRAMがエルピーダメモリ製、フラッシュメモリーが東芝製に替わっていた。

 これら部品の多くは基本的には、海外企業を含む2、3社のメーカーが提供している。4Sでは4に比べて、日本企業の供給量が増えていると推定される。

 液晶パネルについては東芝モバイルディスプレイ、シャープ、台湾の奇美電子、韓国LGディスプレーが供給しているもよう。ただ、供給の中心は日本の2社と考えられる。





【記事引用】 「日経産業新聞/2011年11月11日(金)/1面」


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