「2083―ー欧州独立宣言」日本語版

グローバル極右界の「共産党宣言」、現代世界最大の奇書

2.100 米欧関係への省察(p738~)

2013-01-28 21:38:33 | 米国
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 米国からの支援は決して期待できない。第二次大戦以降、米国覇権主義は欧州が自立しようとする動きを抑圧してきた。例えばミロシェヴィッチやオーストリアのハイダーへの抑圧だ。欧州民族主義は諸悪の根源で永劫戦争への道だというのだ。「中東新国境」ラルフ・ピータースをみれば分かるように、大美国主義(アメリカ民族主義)の昂揚は反欧、反露への道でもある。
 米国右派は警戒するが、当代欧州の領導者たちは実際には米国の義体人形だ。しかし、オバマは今、大美国主義の幕を政治的に終焉させようとしている。
 米国の保守主義の存在力は強いが、その真名は自由主義なのであくまでホシュ思想に過ぎない。これは欧州保守主義とは別物だ。米国流の思想法によれば、第一次大戦前の欧州は共産ファッショ体制よりも悪い邪世の王だった。なので、ウィルソンやルーズベルトは大悪魔たる欧州よりもレーニンやスターリンを選好したのだ。
 
 駐独米軍
 しかし、オバマの撤退姿勢の御蔭でこの潮流が止まろうとしている。ドイツに米軍が駐留している限り、押し付けられた欧州の領導者たちに民心は異を唱えられなかった。思えば米国は大英帝国からセカイ警官の地位を引き継いだ訳だが、秩序を創生することはできなかったものだ。しかし、今後は痛みを伴う変革がなされることだろう。一般市民とも協力し、米国人の恐れる欧州の原初郷を恢復せねばならない。

 追記
 米国の欧州苛めに加担する欧州人にも咎がある。苛められた方が苛めに共謀するとは何たることだろう。GMがドイツ人によるオペル買収を認めないのを嘆くドイツ人や、「今の銀行法の方がいいんです」と応答するだけのスイス人を見た時、その感を一際強めたものだ。どうしてメルケルらは米国をドイツから追い払おうとしてこなかったのだろう?
 
 欧州世界の王たる米国
 欧州と米国は不可分の文明体だ。欧州のキリスト教亡命国家を国家身份とする米国は、今も欧州の啓蒙史を継承する左翼帝国だ。この表現をネタと思うのなら、米国が初めて10割所得税を導入し、ムスリムとして養育された者を大統領に戴いたことなどを洞燭してほしい。欧州はそんな米国を新たなる領導国家と仰ぐ中二病患者に堕してしまった。大戦の心傷により、欧州人民は自発的に米軍に屈し、戦争なき永劫平和への呼び掛けに応じている。第一次大戦以前の気概ある支配階級は米軍と欧州サヨクの連合軍により討滅されてしまった。そうした紅世の傀儡政権が最も跋扈してきたのは紛れもなくドイツだ。ガベンタの三段階権力論によれば、最も抑圧されし者は抑圧されていることを認識できないものだが、ドイツをはじめとする欧州は正にその伽藍の中にいるのだ。左翼帝国米国は「俺は左翼じゃない」と唱えながら、本質的に抑圧的な軍事力をもってドイツを下僕にし、ドイツも友好関係を装っている。
 欧州でも米国でも紅世の奸者たちは最終的にイスラムによって同じ命運を辿ることだろう。イスラムの侵蝕は暫く続くが、ムスリムとの共生生活がムスリムなき共同生活より障害を齎すと民心が判断した時転機が訪れる。その時、イスラム諸国は西洋の憤怒の前に立ち竦むばかりだろう。この時、両者の討滅行為により紅世の惨事が起きることだろう。その時が遅れるほど、犠牲者の数は増加する。
 不敬虔なムスリムも漸進するジハードの侵攻を止めることはできないだろう。故に、彼らもまた新西洋から相応の報いを受けるに違いない。

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