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熟年オジサンの映画・観劇・読書の感想です。タイトルは『イヴの総て』のミュージカル化『アプローズ』の中の挿入歌です。

バッド・エデュケーション

2005-12-31 | 映画
独自の映像文体=スタイルを持っていて、好き嫌いは別にしても観客にかなり強烈な印象を与える点で、アルモドバルもブライアン・デ・パルマも同じだと『バッド・エデュケーション』を観て強く感じた。
デ・パルマの『殺しのドレス』や『ボディ・ダブル』からショートしているのはショーチの上だが、この手のスタイルは大好きだ。
宗教とは無縁で無知な者にとっては、キリスト教の呪縛が如何ほどのものか理解のはるかかなたであるが、ブニュエル、パゾリーニ、フェリーニなど偉大な映画監督たちは、それぞれの思いをフィルム上に焼き付けたはずである。
アルモドバルの本作もまた、カソリックの呪縛から思想的にも性的にも開放された位置にあり、清濁が混在した現実を見据えている点で今日的な作品だと思う。


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