足元の一歩から
小さなことからコツコツと…がモットーのはずなのですが,実際の毎日は?




最近,とてもうれしいニュースがひとつ。少し長くなりますが書きとめておこうと思います。

大学院時代,学位取得の際に直接指導をしてもらった先生(N先生)が某大学の教授になることが決まりました。

…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…

医歯科系の大学院は一応四年が正規の年限です。その四年間で研究をまとめなければいけないわけですが,研究の方向性を誤ると時間的にはそんなに余裕がなかったりします。

当時の私がその状況でした(笑)。大学院も三年目が終わるというのに取り組んでいる研究は一向に成果がでません。結果が安定しないのです。手技的問題?そもそもの仮説の設定がおかしい??いろいろな原因は考えられましたが,それらを追求して立て直していくには一年では短すぎる…かなり焦っておりました

さらに追い打ちをかけるようにそれまで一緒に研究をしていた先生の留学決定…。アドバイザーを失い,私はどうしようもない状況に追い込まれていました。

そのような時に長期の海外(研究)生活から日本に帰ってこられたのがN先生でした。クールでスマートな先生でした。

途方に暮れている私をみて

「いっそ,テーマを全く変更しないか?」と提案をしてくださいました。N先生が海外で行っていた研究手技といままで三年間私が取り組んで来た研究手技を組み合わせて,全く新しいテーマに取り組もうということです。

一からの研究を立ち上げて一年間で仕上げる…実際にはデータをまとめる時間も必要ですから研究結果を出すまでに残された期間は約半年。。。。おおきな賭けでした。

それからの半年少々,私はN先生の指導を受けながら,大学の研究室のソファーで仮眠して自宅にはシャワーを浴びに帰るだけといった限界に近い生活をしてなんとか学位をまとめることができました。

一年で研究をまとめること自体は決して褒められたものではありません。自分の興味あることを研究し,結果として学位がついてくる…これが本来の姿のはずですが,私は最後の一年「学位」を取るための研究をしていたのかもしれません。

しかし,このようなことができたのは,他でもないN先生のおかげです。テーマ,方向性などすべてを最良の方向にプレゼンテーションしてくださった結果でした。その卓越した先見の明は今でもトップクラスといって過言でないと思います。

それからの私にはN先生が大きな目標でした。海外の学会に発表へ行ったとき,その発表を一から指導してくださったのもN先生でした。私にとっては初めての海外でしたが,その際,ホテルの同室に宿泊させてもらいました。海外生活が長いだけあって,やることなすことすべてがスマート。異性でなくとも羨望のまなざしです。。。。

徳島に赴任し,いつしか自分が「指導教官」という立場になってもN先生のスタイルを少しでも模倣しよう…そう思っていたような気がします。

かなり以前からこの業界では「教授候補」として名前は挙がっていました。おそらく,業績だけでみれば全く文句のないものをお持ちだと思います。しかし,実力通りにいかないのはどこの世界も同じなのかもしれません。

ですから,今回の教授就任の知らせは「やっと」という感じです。

先週の金曜日,内輪で教授就任を祝う会が岡山でありました。N先生に指導してもらって学位を取得した先生と現在指導してもらっている現役大学院生が集まりました。その栄えある(?)第一号である私は金曜日,診療終了後高速を飛ばして(法定速度内ですよ)駆けつけました。

久しぶりにゆっくりお話しすることができ,充実した時間を過ごすことができました。

次の日,朝4時半に起きて徳島空港にとんぼ返りして,東京に行く用がなければもっと良かったのですが (寝たのは1時半)

N先生,本当におめでとうございます。今度は徳島で飲みましょうね。






コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 060728(Fri)天... 060803(THU)天... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。