サンシャイン3話までが稀にしか発揮しない勢いだったという事はないよね・・・

2017年02月03日 23時58分18秒 | いたづら描き


ラブライブサンシャイン3話まで見ました。
例によってかなり長くなったので面倒な人はこの落書きの続き(?)の
二枚目の下に要点を箇条書きしているので、そっちを見るのがお勧め。
結論だけ先に言えば「少なくとも現時点で絵を描く程度には好き」です。




んでは以下本文。

こういうのは全部見てからまとめて書くのが良いんだけども3話は
物語中で何個かあるであろう一つの区切りだろうしそれに関しても
ちょっと思う処があったので、少なくとも今の段階での印象を書くよ。
全部見てからこの時の捉え方と制作側の狙いと本当に合っていたかと
答え合わせするという目的もあるので感じたことを書き残しとこうと
思った次第でございます。

まず思ったのは制作側もある程度前作の欠点を自覚しているのだろうなって事。

そして出来ているかどうかは別としても、それらを改善しようとしている努力が
見えたのは好感触。無印は箱庭的な世界を見せる作風で起っている出来事の
小さいうちは良かったのだけど、影響を及ぼす範囲が大きくなるにつれ箱庭の
リアルが作中世界の価値観と結びついちゃって、結果としてテーマそのものが
非常に鼻持ちならない印象になってたのが良くなかった。

それとストーリーに関わる廃校を阻止したいとかラブライブに出場したいとか
話を動かす部分に関しても動機付けが弱いから理不尽な話とも取れてしまう。
だから一部を除いてキャラに感情移入しずらいなんて欠点もあったと思います。
なので本筋の話に大きく絡んだキャラの掘り下げが進むほどキャラの価値が
下がり萌えキャラとして記号度が高い賑やかし要因が絶対的にも相対的にも
価値が上がるという結果になってしまった。

なので話が進むにつれ少ながらずあったスポ根要素と成り上がり物としての
カタルシスが無くなり箱庭に対してのノイズも増えていってしまったという。
端的な言い方だけどセカイ系に近い語り口になってしまったそういう語り口は
どちらを見せるにしても食い合わせが悪いなと感じてたのです。

となると最終的なゴールがあらかじめ決まっているような見え方になる上に
ストーリーの溜めになる部分のキャラにかかる負荷が弱く、出来ている時と
出来ていない時の落差が無くなり、話がとんとん拍子になってしまう・・・。
キャラが感極まるごとに白けていく感じになっちゃったのもまずかったと思う。

キャラの一つの特徴にばかり縛られて結果的にキャラの深みが無くなるとかも
あるけどそこはラブライブに限った話じゃないから別に取り立てつつく程じゃ
ないけど一応そこも欠点といえば欠点かな?でも、いわゆる美少女動物園でも
そこに甘えているのと掘り下げてるのでは大きな差があるのだから一応欠点と
言えるのではないでしょうか。



・・・と。
かなり個人の主観が入ったけどとりあえずそれを踏まえてのサンシャイン。

俺がそこら辺に対してずっとモヤモヤしていたからそう感じるのかもだけど
そこに関して言えばサンシャインは千歌ちゃんの動機が明確で気持ち的にも
乗っかりやすかったからまず素直に見れた。それと2年組3人の力関係とか
キャラの配置がとても良い。まずこの話は千歌ちゃんがスクールアイドルを
やりたいって所から話が始まるのだけど、そこは自分を変えたいからという
結構ハッキリした動機がある。

そんでなんでも出来る上にコミュ力も高くてしかも嫌味が無い(少なくとも
3話時点ではそう見える)曜ちゃんを間近で見ているからこそ普通の自分に
コンプレックスが有り、それを跳ね返す為のスクールアイドルという動機が
あるんだろうなという捉え方が出来た時点で結構良いじゃんって思っちゃった。

そんで光明が見えたから自分と似たような境遇でぐずってる梨子ちゃんを
ほっとけなかったんだろと無理矢理な行動にも納得が行ったし本来の部活
そっちのけで千歌ちゃんの手伝いをする曜ちゃんも意識的にも無意識的にも
くすぶってる様子を汲んでいたからだろうなとも納得がいった。

・・・ってか好意的に捉えなくてもちゃんとそういう風に見える。

アホパワーで突っ走る千歌ちゃんの手綱を握ったりだとか見せる視点の
違いからお互い影響を受け合う関係性になりつつあるのも実に良い感じ。
少なくともちゃん付けで呼びたくなる好ましいキャラ描写だと思います。

ここが改善されたのデカい。ていうかこれ言ったらアレなんかもしんないけど
前作のともすれば駄目な部分や不快な部分の多くに穂乃果の行動の理不尽さと
それに無条件で奉仕する世界観が絡んでいたから、そこ直すだけでもこんだけ
印象が違うんだと思って・・・素でびっくりでした。

ただそこ以外に関しては相変わらず。というかある意味悪化すらしてるかな・・・。
食い気味の台詞回しと細かいカット割りで場面転換するからテンポが良くなってて
ダレる事こそないんだけども、見せ場重視になりすぎて整合性が取れずシュールな
シーンになった時、感動ポルノっぷりが炸裂した時の居た堪れなさは前作よりも上。

動機付けがハッキリしていて千歌ちゃんの行動で影響の及ぼす範囲が狭いからこそ
ドラマを作りやすいって利点はあると思うんだけど肝心な部分で酷いご都合主義が
起こっちゃうからぶっちゃけ見せ場になるとテンションが下がるのは、ちょっとね。

肝心な部分でご都合主義と書いた通り溜めの部分の不可の弱さも相変わらず
出来ない事や影響を及ぼす範囲が狭いとは書いたけど出来ない事をハッキリ絵で
見せなかったりとか出来ないからどうなるかまでを描いてないからドラマも弱い。
明らかな優劣を付けてドロドロした空気にしたくなという狙いは解るけど・・・。

でも例えば3話だったら練習シーンをスマホで確認する場面で出来てない部分を
絵でハッキリと見せてれば良かったのになと思うな。具体的に言えば曜ちゃんが
踊れてない部分を指差すカットの一つでもあれば、ライブシーンで出来るように
なっているってカタルシスも生まれたろうしそこに気が付ける曜ちゃんの説得力も
上がったと思うのですね。

どこを取っても前後の繋がりが弱いから繋がりがあったとしても見せ方がまずいから
勿体無いなぁとか思いながら見る羽目に。テンポが良かったり鼻に付く様な部分こそ
ないからそこまで気にならないというだけで、真面目に見ようとしたらかなり駄目な
部類と言わざるを得ないんじゃないかなと。2話のラストとかもう凄いじゃなない。
記号的なぶっぱなしが凄すぎて、ホラーに片足突っ込んでいるとすら思ったーよ。

てゆーか3話のライブを始める前の段階で誰も勘違いに気がつかないってのもね・・・
それまでやってた事が全部半端な気持ちでやっていたようにも取れちゃうからさ・・・
意味ありげに笑みを浮かべたりする言いだしっぺの理事長とかどういうつもりであの場で
ああいう態度取ってたんだろう・・・とか思ったりもした。

でも、既に書いた通りそういう部分を笑って見れるようになったのが前作との違いです。
というのは今のところは影響を与える範囲が狭い上に顔見知りが多い状況だったり既に
スクールアイドルってもんが世間にかなり認知されている状況と言われていたからまだ
納得がいく部分があるから鼻につくような所が無くて上で並べたようなクソアニメ要素を
ストレートに受け取れる(アニメの出来は勿論世間的評価が落ち着いてきた事も含めて)
土壌が出来た事が自分にとっては一番大きいかな。



単純なカメラアングルの問題があるんだろうけど出来てない部分が多いからジャンプだ!で
ジャンプする曜ちゃんを見ても、間違って一人でジャンプしちゃったのをカメラアングルで
誤魔化しているように見えて面白い。そういう楽しみに気が付けるのもとてもいい感じです。
そうじゃなくても一人だけ左端で垂直ジャンプって変なフリでそういう意味での面白さも有る。
あと琴勇輝の合いの手も良いね。てゆーかこれ聞きながら上の落書きも描きましたからね。

それと完全な主観だけどキャラデザもこっちの方が垢抜けてて記号的なキャラ付けが
作中の雰囲気にあってるのも何気に良い。なので現段階で1年生組も好きになってます。

他にもアイドルを見せるのにそこをオミットしちゃうのかとか言いたいことはあるけど
そこら辺のことは薄めて今までの部分に書いたから良いや。だから長くなったんだもの。
で、なんでこんな書かせるかっていうとやっぱ題材がアイドルだからって事なのですよ。
明らかに俺とはアイドルの魅力の部分の捉えかたに違いがあるから解ってねぇなあ的に
言いたくもなるんだけど、出来た物を見ればまぁこれはこれでとなったのがサンシャイン。

アイドル的な魅力を感じないみたいな書き方をしたけどもそれはアニメ単体で見た場合。
ラブライブというコンテンツ自体の世間的評価の落ち着きっぷりと前作同様のヒットを
望まれているある意味では冷やかし含みで応援したくなる立場に立たされている製作陣に
ぶっちゃけ結構アイドル的な要素は感じてて、特にそれを感じるのは脚本の花田ですね。

アイドルの面白い所にアマチュアイズム(とそれに付随した応援が届き安い距離の近さ)が
ありそれを含めてエンタメとして成り立つのが面白いと以前書いたけど作中で表現してない
面白さを体現しているのが花田かなと思うので・・・今回は無印で結構ガーガー言っちゃった
お詫びも込みで三ヶ月かけて全話見てその期間それ相応に作品に浸った上で色々と言いたい。
それに付随して絵でも描きたくなったらなおいいなと思ってます。

こんな感じかな?
最初にも書いたけどあくまでも3話までの印象だからここから上がるのが落とされるのか
ある意味では楽しみで、どっちに転んでも一定以上には楽しめそうだから見終わった後の
答え合わせがどうなるかドキドキです。とりあえず思ったのは3話でやった体育館規模の
ライブを話のゴールにするくらいがちょうどよかったんじゃねえのかな~?って事ですね。




てな訳で今回の記事の要点箇条書き。
・無印の問題点をある程度自覚しつつ改善しようとしているのが好感触
・いくつか問題が改善されたおかげでキャラがちゃんと可愛く見える
・根本的な問題点は相変わらずだがそこは愛嬌として取れるようになった
・面白いとは言い難いが見ていて楽しいクソアニメではある
・作ってる側と俺とでは恐らくアイドルの魅力の捉え方に大きな違いがある
・そして俺の思うアイドルとしての魅力を体現しているのが脚本の花田十輝
・サンシャインはそれなりに作品に浸かった上で色々言いたい
・絵でも描きたくなればなお良い

・「ほら勢い~」って歌詞があるんだからそこで稀なる勢いを発揮して欲しかった

こんな感じですね。1年組の掘り下げには結構期待してます。
色々言ったけども過去のしがらみは捨ててサンシャインは楽しみたいです。

はなよの白米ネタは許さん。



■関連
サンシャインは「ラブライブさん死ね」って略称が一番好き
RE:カシオリ作戦
星空にゃ(自己紹介)
稀勢の里は名前が悪い。だって勢いが稀にしか発(外部リンク)
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