知ってるようで実は正確には知らない日本軍用機名称のつけ方
例えば「隼」、「1式戦闘機」、「キ-43」、どうなっているんでしょうか。
知人の日本機モデラーに教えてもらいました。
*始めに1式とか97式の数字は制式機に与えられ、紀元年号の2601年、2597年、の採用を表しています。この紀元年号の末尾をとった・・式というのは、陸軍では2587年から、海軍では2589年から採用されました。陸軍では終戦時まで採用しました。
海軍では2602年まで採用していましたが、以降は固有名詞(例えば銀河)を使っていました。又この固有名詞のつけ方にも次のような決まりがありました。
1.甲戦(艦戦、水戦)は・・・風(例、烈風、強風)
2.乙戦(局戦)は・・・雷、電(例、雷電、紫電)
3.丙戦(夜戦)は・・・光(例、月光、極光)
4.偵察機は・・・雲、(例、紫雲、瑞雲、彩雲、景雲)
5.攻撃機は・・・山、(例、深山、天山、連山)
6.爆撃機は・・・星、(例、銀河、彗星、流星)
7.哨戒機は・・・海洋、(例、東海、大洋)
8.輸送機は・・・空、(例、晴空、蒼空)
9.練習機は・・・草木、(例、紅葉、白菊)
なお改の付く場合は改造型を表し(例紫電改)、改修機(エンジン換装)は、22型とか32型とかとつけます。
陸軍では、試作指令を出すと、キ番号を与えた。(93重爆から)キ-43とかキ-44といい、試作の順に与えられているが、計画だけで終わっても、一度指令が出たものはキ-・・と決まっていました。なおキ番号が近い場合は試作指令の出された次期がほぼ同時期を表しています。
海軍では、昭和12年に試作指令を出した艦上戦闘機には、12試艦戦という名を与え、15年に試作指令を出せば,15試・・・と言っていましたが、更にこの他、機種別、設計所別、を表した名称がありました。A6M1と言えば、Aは艦戦、6は6番目に試作された機体、Mは三菱、1は最初の型式を意味する。
最初のアルファベットの意味は以下のとうり。
A・・・艦戦 B・・・艦攻 C・・・陸/艦偵 D・・・艦爆 E・・・水偵 F・・・水上観測 G・・・陸攻 H・・・飛行艇 J・・・局戦 L・・・輸送 M・・・特殊 N・・・水戦 P・・・陸爆 Q・・・哨戒 R・・・局偵 K・・・練習 S・・・夜戦 X・・・グライダー
2番目のアルファベットは・・・・・
A・・・・・愛知航空機 D・・・・・ダグラス G・・・・・日立航空機H・・・・・広空蔽 K・・・・・川西航空機 M・・・・・三菱重工 N・・・・・中島飛行機 P・・・・・日本飛行機 S・・・・・佐世保空蔽
Si・・・・昭和飛行機 W・・・・・九州飛行機 Y・・・・・空技蔽
この方法だと97艦攻がB-5で、天山がB-6です。
以上これだけで貴方は日本機通です。
今日はこれまで。
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ここまでに止まらず、もう一歩、お願いします。
と、申しますのは、旧日本海軍の機体の型式の命名法、例えば「紫電21型」とかは、よく本に載っているのですが、エンジンの命名法、例えば「栄21型」など、調べても、見つかりません。
これは、どの様な原則によっているのでしょうか?
是非、教えて下さい。