鉢盛山(はちもりやま) 鉢盛大権現(はちもりだいごんげん)
【データ】鉢盛山 2446メートル▼25000地図 古見▼最寄駅 松本電鉄・新島々駅▼登山口 長野県松本市波田黒川林道の中間にある駐車場▼石仏 鉢盛山山頂
【案内】鉢盛山の山頂には四つの祠(石祠3、木祠1)がそれぞれ建 立した村を向いて建っている。四つの村は松本方面の奈川村・波田村(以上現松本市)・朝日村と木曽谷側の木祖村である。里山とはいえ、標高2445メートルの鉢盛山は四つのどの村から入っても長い道のりのある奥深い山になる。今回は林道・黒川線が利用できる波田から入った(この林道の入り口には鍵がかかったゲートがあり、利用するには事前に松本市役所の波田支所へ「林道使用許可申請」をし、鍵を借りなければなければならい。詳細は下記の「独り言」で)。林道を走ること40分で駐車場。林道はさらに続くが一般車はここまで。林道を歩くこと2時間で、避難小屋がある尾根に出て待望の山道となる。そして展望のないゆるやかな尾根を2時間登って、祠がある山頂に着く。朝日村の石祠に「鉢盛大権現」の銘があった。村人はこの鉢盛大権現を雨乞いの神として祠を建立して祀ったそうだが、 山頂直下の小屋を利用した泊りがけの祈願だったに違いない。他の石祠は波田と木祖のもの。みな流れ造りで小型のものだが、ここまで運び上げるのは大変な力仕事だったはず。木祠ですませた奈川村からこの山へはどのようなルートがあったのか、想像もつかない大きな鉢盛山である。写真下は山頂からの槍・穂高。
【独り言】黒川林道の使用許可申請は、松本市の波田支所のHP-地域づくり課-産業担当から入手、期日・目的など必要事項を記入してファックスで申請しました。当日は早朝に波田支所に立ち寄って鍵を借り、ゲートの鍵の開け閉めをして通過。波田支所は新島々へ行く街道沿い。黒川林道は新島々の先、街道が梓川を渡る手前。これは鍵と同時にいただいた地図に案内されていました。11月21日のこの日、途中から雪がでてきました。ゲートは降雪の状況で閉鎖するそうです。
鉢盛山登山に時間がかかり、この山の中腹にある清水寺に着いたときはすでに日没も過ぎていました。ヘッドランプの明かりをたよりに観音堂へ向かうと、寺男が扉を閉めようとしているところ。しばらく待ってもらい、すべり込みでお参りができました。この寺は京都の清水寺とのかかわりが深く、本尊千手観音は「脇手の一双を頭上で組む」清水寺式 で知られています。山門の石像仁王像も珍しく、参道にならぶ百体観音も壮観なので寄ったのですが、暗闇では見ることもできませんでした。写真は街路灯の明かりで写した百体観音とヘッドランプの明かりで写した仁王です。