偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏番外 首里城(沖縄)

2012年08月03日 | 登山

首里城(しゅりじょう) 龍樋(りゅうひ)

394【データ】首里城 120メートル▼国土地理院25000地図 那覇▼最寄駅 ゆいレール(モノレール)・首里駅▼登山口 沖縄県那覇市首里の首里駅▼石仏 首里城公園内の瑞泉門手前。地図の赤丸印

39413942【独り言】姪の結婚式のため訪れた沖縄。時間をみつけて首里城を訪ねました。そこで見たのは精密に積まれた石垣や、朱をふんだんに使った見事な建築物でした。しかしものすごい蒸し暑さ。7月の沖縄観光に、隙間のない石垣や朱色の建物は少々熱すぎました。苔むした石垣や年輪が浮き出た柱を、平成になって完成した首里城に求めるのは身勝手というものですが、そんな風情が恋しくなるほどの熱さでした。そのなかで一服の涼をみせてくれたのが瑞泉門の手前にある龍樋。石垣に囲まれた首里の山城のなかの龍3943 の口から湧きだす清水と落ちた水をためる石桶は、人工のものでありながら、太古の昔からあったような印象をうけるしっとりとした空間でした。地元の人の話では、この水が湧き出している龍の石造物は古くからあったもので、先の戦争でも少しの被害をうけただけですんだ貴重な石造物だそうです。それに比べ、石垣や建築物をはじめてとする現在の首里城のすべては戦後も平成になって再建されたもの。樹木さえも新たに植えられたものだそうです。かつての首里城は樹木に覆われていたため、龍樋の水量はもっと多かったとか。琉球の王宮であった首里城が先の戦争で徹底的に攻撃されたのは、この地下に学徒や地域住民を動員して造らせた地下壕があり、そこに日本軍の司令部があったためでした。そんな案内が、観光客があまり足を運ばない龍潭(りゅうたん)という池(龍樋から出た水はこの池へ流れ落ちるようです)へ下る道にありました。その案内の最後に「首里城正殿をはじめとする琉球王国歴史を物語る貴重な文化遺産は失われてしまいました」とありました。

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