
BABY(坊や)
ベストセラー小説『息子を奪ったあなたへ』を映画化。
サッカー場のテロで夫と息子を失った母親の悲しみと、
真実を隠そうとする警察の恐怖を描く。
あらすじをキレイに言えばそうなんですけど、
端的に言えば、浮気真っ只中にテロで夫と息子が亡くなってしまったというお話し・・・。
(ヨーロッパ映画によくありがち?な身勝手女の物語。。。)
だけど、ヒロインの夫は爆弾処理班。
夫を家から仕事現場へ送り出す度に
これで見おさめになるかもしれない不安がよぎる・・・。
まるで、戦地に行く夫を見届けるような気持ちを日々味わうのだから
家で一人になるとより一層寂しさが募る・・・。
そんな時に傍にいてくれる男が現れたら
迷うことなくフラッと身を委ねてしまうのかもしれない。
それにしても、このヒロインは母や妻というよりもギャル(古語?)なんですよね。
(なんちゃってママと言うか・・・。)
幼い息子の事も一切名前で呼ばず「BABY(坊や)」と呼んでいて、
まるでお人形さんや偶像のように捉えている感じ。
夫と息子がテロに巻き込まれて、取り乱してはいるんだけど、
夫の事はそっちのけで息子ばかり探している。
女はいざという時には元は赤の他人である夫よりも
自分がお腹を痛めて産んだ子のほうに重きをおくのが本能なのかもしれないけど、
少しは夫の安否も気にならないのかしら?
それに息子の安否に関しても生身の息子を探している感じではなくて、
自分の分身を取り戻そうと躍起になっているだけのような気もしてしまって・・・。
夫と息子が存在していた事自体も
ヒロインの妄想だったのかと一瞬思ってしまったり。。。
ミステリーとしての真相も漬け刃な感じで
女性の心の再生物語としても身につまされるリアリティはなく
中途半端に感じてしまった作品でした・・・。
P.S.
ヒロイン役のミシェル・ウィリアムズは仲里依紗に似ているような?