~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『アメノナカノ青空』。 ※ネタバレ有

2006-08-01 01:46:05 | 映画【韓国】

『アメノナカノ青空』は公開当時、純愛物語のような宣伝をしていましたが、
若い2人のせつない恋よりも
お互いの幸せを願い思いやり支え合いながら日々を過ごす母と娘の物語がメイン?で、
若い2人の儚い恋はオプション?のような印象を受けました。

娘の前では気丈に明るく振舞い、
娘が不安になった時にはほのぼのとした冗談を言って娘の心を和ましていく・・・
娘とフレンドリーに対等に接する母・・・
娘の前では弱音を言わないけど、
一人になった時や知人の前では
やりきれなさに耐える事が辛くなった自分の心の葛藤が表われてしまう・・・
過去に夫を亡くして、娘に残された時間もわずか・・・
大切な家族を次々に失ってしまう・・・
過酷な運命を一身に背負った母の姿がせつなくて・・・せつなくて・・・

青年役のキム・レウォンは太陽のように明るい青年役を
軽くなりすぎず誠実に表現していました。

娘役のイム・スジョンも純粋無垢な天使のような少女を好演していました。

母親役のイ・ミスクは演技が巧い女優さんだけど、
『情事』『スキャンダル』は研ぎ澄まされたクールさや妖艶さが際立ちすぎて
しなやかさや味わいが欠けるような気がして
『情事』『スキャンダル』の演技は好きではなかった。
(↑イ・ミスクのファンの方、すいません。m(_ _)m)
でも、『アメノナカノ青空』では若い二人を見守るように引き立てながら演じていて、
イ・ミスクの温厚な人間味(頼もしさや優しさ)がスラリと醸し出されていて、
イ・ミスクの自然な演技に素直に感情移入する事が出来て、感涙しました。
素晴らしい演技でした。(*^-^*

韓国映画や韓国ドラマにお父さん役やお爺さん役で数多く出演しているキム・インムンが
警備員役(だったかな?)でちょこっとだけ出演していたのも嬉しかったです。

ほんわか温かくてせつない。。。まるで陽だまりのような印象の作品でした。(*^-^*

4 コメント

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アンブレラ~ (cyaz)
2006-08-01 08:38:25
BCさん、こんにちは^^



>まるで陽だまりのような印象の作品でした

仰るとおりだと思います。

こういう作品は一歩間違えば暗い悲壮感の漂う作品になりがちですが、役者の個性(イム・スジョンやイ・ミスク)と女性監督のやさしい愛情ある視点が温かい作品に仕上げたのだと思います。

多くの言葉より一遍の詩(笑)? その詩はTB貼らせて戴いたので読んでみて下さい^^
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cyazさんの詩、心地良かったです。(*^-^* (BC)
2006-08-05 02:22:43
cyazさん、トラックバック&コメントありがとうございます。(*^-^*

cyazさんの詩、『アメノナカノ青空』のピュアな空気感が伝わってきて、心地良かったです。(*^-^*



邦題は内側に青空と雲がデザインされた傘から名づけたのかしら?

それと、亀も可愛らしいですね。(*^-^*



イ・オニ監督は助監督や『子猫をお願い』の演出を経て、

『アメノナカノ青空』で監督デビュー。

イ・オニ監督は『アメノナカノ青空』について

「家族・男女間の愛がテーマ」と語っていましたが、

   家族愛?男女間の愛?

どちらを重視した演出だったかは定かではないかも? (^-^;
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? (ninjin_m)
2006-08-10 02:20:33
この映画を見てからどうしても気持ちの中ですっきりせず何か心の中に引っかかるものがありました。

それがなんであるか最近あるテレビを見ていてわかったような気がしました。死を受け入れるというそんな単純なものでなく、自分を思ってくれている母に自分がなげき、悲しんでいるところを見せたくない、悲しませたくないそんな親思いの主人公。

 恋愛は、なかったですが自分の事でなく死ぬ間際まで家族のことを想い死んでいった15歳の少女、そんな15年の人生のテレビでの紹介からこの映画の言いたい一面を感じとりました。

 「子猫をお願い」の監督の話を聞く機会が昨年ありましたが現実として売れなくい映画を作れない、家族愛だけでは、新人は、売れない現実もある事も一面にはあると思います。どんな理由があるにせよ心がうごかされるいい映画でした。

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新人監督が作品を成功させる難しさ・・・ (BC)
2006-08-12 02:01:08
ninjin_mさん、はじめまして☆

コメントありがとうございます。(*^-^*



新人監督が“家族愛”を描くだけで作品を成功させるのは難しいのですね。

私感ですが、一般大衆的には観客の女性は“ラブストーリー作品”、

観客の男性は“アクション作品”を好む傾向のようだから・・・

特に、日本の観客受けする韓国映画はやはり“純愛作品”が主流?だと思いますし、

昨年はそういう系統の作品が大ヒットしていたので、

“純愛作品”と謳った宣伝になってしまったのでしょうね。(^-^ゞ





P.S.

『子猫をお願い』は私的に好きな作品です。(*^-^*
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