プラトニックな究極の恋愛映画だと私は感じました。
老人は自分自身の欲望の為に少女の人生を犠牲にしたのではなく、
ただ純粋に少女が傍に居る自分(老人)が自分自身(老人自身)だったんじゃないかな?
10年間、船で共に過ごしながらも結婚するまでは一線を超えず、
湯を張った行水桶に裸で座る少女の体を洗い流す、眠る時にそっと少女の手を握る。
船で2人過ごす日々に幸せを感じ、愛を育んできた。
結婚式では少女の頬にキスしていたけど、直接的に肉体関係は結ばず、
空に矢を放ち海へ還り間接的な愛の極みに達する・・・。
(老人は海の神様なのかしら?)
老人の魂が触れ合い、もだえる初体験の少女・・・。
不思議と淫らさは感じず、厳かな(神聖な)儀式のように私には映りました。
まるで女豹のように野性的な眼光を放っていた少女が
青年に恋心を抱いてからはあどけないごく普通の少女の笑顔になる。
少女役:ハン・ヨルムの目ヂカラ(瞳の表情の変化の激しさ)に釘付けになりながら私は観ていた。
ハン・ヨルムは老人を見るというよりも
撮影カメラの向こう側を射抜くように見つめているような気がしていたのですが、
弓占いで的(船体に描かれた観音像の絵)の前で少女がブランコに乗っている場面で、
実際に矢を放っていたのはキム・ギドク監督自身だったのですね。
キム・ギドク監督は鋭い目ヂカラのある若手演技者を起用する傾向のようですね。
(↑『うつせみ』のジェヒとか)
『弓』では耳元で囁く場面や少女が声を発する場面はあるけど、老人と少女の台詞はない。
『うつせみ』でも後半にイ・スンヨンの台詞が少しあったぐらいで、
ジェヒは台詞がなかったと思うし・・・。
キム・ギドク監督は言葉という表層的なコミュニケーションでは
“魂の触れ合い(魂の融合)”を描く事が出来ないという事を達観しているのかもしれない・・・。
P.S.
大体の韓国映画の撮影期間は3~6ヶ月、
比較的短いと言われる日本映画の撮影期間でも1~2ヶ月はかかるらしいけど、
『弓』の撮影期間は1日も休まず17日間!
キム・ギドク監督は短期集中型とは知っていたけど、
17日間で一気に撮ってしまうとはビックリ!
老人は自分自身の欲望の為に少女の人生を犠牲にしたのではなく、
ただ純粋に少女が傍に居る自分(老人)が自分自身(老人自身)だったんじゃないかな?
10年間、船で共に過ごしながらも結婚するまでは一線を超えず、
湯を張った行水桶に裸で座る少女の体を洗い流す、眠る時にそっと少女の手を握る。
船で2人過ごす日々に幸せを感じ、愛を育んできた。
結婚式では少女の頬にキスしていたけど、直接的に肉体関係は結ばず、
空に矢を放ち海へ還り間接的な愛の極みに達する・・・。
(老人は海の神様なのかしら?)
老人の魂が触れ合い、もだえる初体験の少女・・・。
不思議と淫らさは感じず、厳かな(神聖な)儀式のように私には映りました。
まるで女豹のように野性的な眼光を放っていた少女が
青年に恋心を抱いてからはあどけないごく普通の少女の笑顔になる。
少女役:ハン・ヨルムの目ヂカラ(瞳の表情の変化の激しさ)に釘付けになりながら私は観ていた。
ハン・ヨルムは老人を見るというよりも
撮影カメラの向こう側を射抜くように見つめているような気がしていたのですが、
弓占いで的(船体に描かれた観音像の絵)の前で少女がブランコに乗っている場面で、
実際に矢を放っていたのはキム・ギドク監督自身だったのですね。
キム・ギドク監督は鋭い目ヂカラのある若手演技者を起用する傾向のようですね。
(↑『うつせみ』のジェヒとか)
『弓』では耳元で囁く場面や少女が声を発する場面はあるけど、老人と少女の台詞はない。
『うつせみ』でも後半にイ・スンヨンの台詞が少しあったぐらいで、
ジェヒは台詞がなかったと思うし・・・。
キム・ギドク監督は言葉という表層的なコミュニケーションでは
“魂の触れ合い(魂の融合)”を描く事が出来ないという事を達観しているのかもしれない・・・。
P.S.
大体の韓国映画の撮影期間は3~6ヶ月、
比較的短いと言われる日本映画の撮影期間でも1~2ヶ月はかかるらしいけど、
『弓』の撮影期間は1日も休まず17日間!
キム・ギドク監督は短期集中型とは知っていたけど、
17日間で一気に撮ってしまうとはビックリ!
美しくも奇妙でパワフルな作品でしたー。
たった17日間で撮影されたのですかー。すごい!
ギドク作品は脚本と演出に圧倒されることが多いので、俳優はあまり印象に残らなかったりするんですが、今作の2人は存在感がありましたよねー。
ホントに、目ヂカラがあります。
ギドクは『うつせみ』の撮影はほとんど1テイクで多くて2テイクだけだったそうですね。
(ちなみに、2テイクの時はセットの小道具が落ちたり、フィルムが切れたりした場合だけ。)
短期間、低予算で独創性を極めるギドクの集中力は凄いですよね。(*^-^*
ギドク監督は、芸術肌ですが、構図を決めると、躊躇せずに撮っちゃうみたいですね。短期間の撮影は、驚異ですが、低予算の裏返しでもあります。
興行成績が振るいませんからね。結局、予算がつかないわけです。だから、逆に、こうした思い切りのいい構図の映像が撮れるのかもしれませんが、本人は、やはり苛立っているでしょうね。
コメントありがとうございます。(*^-^*
韓国の監督さんって、熟考しながら時間をかけて作り上げるタイプの監督さんが多いようですが、
ギドク監督は直感を重視して作り上げるタイプの監督さんのようですね。
私は韓国映画や映画制作に関してはそれ程詳しくなくて、
韓流好きな友人に教えてもらいながら韓国映画(韓国ドラマ)を観ている感じなので、
kimionさんのブログを読んでいるととても勉強になります。(*^-^*
これからもよろしくお願いしますね♪
こちらこそ初めまして
韓国映画は、二本目ですいきなりインパクトのある映画で・・・・。キム・キドク監督が凄い
ことも、この映画で知りました。不思議な世界に
ひととき吸い込まれたという感じです
キム・ギドク作品は独創性があるので観始めるとハマリますよ。(*^-^*
『うつせみ』はオススメです☆