~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

♪☆『君は僕をスキになる』☆♪ ※ネタバレ有

2008-12-06 21:37:21 | 〔MK〕

 

  君は僕をスキになる(1989) - goo 映画

願いごと

この季節になると観たくなるクリスマス映画です
今まではビデオで観ていたのでDVDで観たのは初めてです。

ルームメイトの苫子〔斎藤由貴〕が享輔〔加藤昌也(現:加藤雅也)〕と両想いと知っても苫子を許し、
苫子の恋を応援する知佳〔山田邦子〕って健気ですよね。
恋愛に素直になれない苫子の気持ちもわかるけど、
知佳のおおらかな人柄に私は憧れる。

苫子が働く図書館で享輔が人形劇を披露する場面は

野島伸二脚本の『高校教師 (テレビドラマ) - Wikipedia』(1993年)を思い出します。

今まで何度も観ている作品ではあるけど、改めてDVDで観ると
メインキャストの山田邦子、斎藤由貴、大江千里、加藤昌也は当時20代で若いですね。
この作品が制作された1989年はバブルの時代で
OLのファッション・髪型・眉毛が今とは全然違っていてビックリ☆
この頃の若者達は今では40代。
“アラフォー”と称され、その移りゆく時代のトレンドをリードしている世代なのかもしれないですね。

≪渡邊孝好監督と大原盛雄助監督のオーディオ・コメンタリーによると≫
苫子と知佳のお部屋にある目覚まし時計は

監督の家にあった目覚まし時計を使いたいと小道具さんに頼んで映画の中で使用させてもらったそうです。

この作品は企画・脚本・キャストは決まっていてあとは監督のみという状態。
新人監督を起用するという制作側の意向から
大森一樹監督のチーフ助監督だった渡邊孝好が監督に抜擢される。

享輔役の加藤さんの友人役(端役)で豊川悦司が出演。
当時、豊川さんは劇団所属でこの映画のオーディションに合格して出演。
この作品は豊川さんの映画デビュー作になるそうです。

加藤さんは当時、コミカルな役を演じた経験がなかったので、
(89年はシリアスな映画『
226(1989) - goo 映画帝都大戦(1989) - goo 映画』の次が
 ラブコメディの『君は僕をスキになる』)
初のラブコメとなる『君は僕をスキになる』の撮影前は緊張していたそうです。
元々彼はストイックな性格なのでプレイボーイ役を演じるのは照れもあったので
渡邊監督は加藤さんの演技の振り幅を広げる為にオーバーに演じさせてからOKを出していたそうです。
享輔のようなプレイボーイは日本のドラマにはいないタイプ。
アメリカのプレイボーイの雰囲気で演出したそうです。 
 
山田邦子は渡邊監督が「こういう風に演じて見て。」と指示すると
すぐに対応できる勘の良い人。
 
斎藤由貴は普段はおとなしいけど芝居になると集中力を発揮する。
 
純平役の大江千里は初めての映画だったけど
大江千里の初ドラマは大森一樹監督が手がけ、
その時に助監督だった渡邊さんとは知り合いだったので、ホッと出来たそうです。
(翌年には渡邊監督&野島脚本の『
スキ!(1990) - goo 映画』に主演。)
大江さんも最初は緊張していたけど、セリフを言葉で捉えるよりも感情でつかむ。
リズム感が良くて次第に芝居のテンポをつかんでいった。
 
エンドクレジットで流れる4人が歌うアカペラのクリスマスソングは
歌手である大江さんがリーダーとなって指揮をとったそうです。
(山田さん、斎藤さんも歌手業経験あるけど歌手業経験のない
  加藤さんが唯一、歌ったのはこの作品だけかも?)

渡邊監督のお気に入り場面は
4人(知佳&享輔、苫子&純平)のせつない想いの視線がクローズアップされるダンス場面。
『君は僕をスキになる』は元の脚本ではラストは現実離れした劇的なラストだったので

監督がナチュラルな物語になるように変えたそうです。

ファンタジックな雪景色のクライマックスに山下達郎の名曲【クリスマス・イブ】は合いますね


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