慧眼FX&商品CFD

イーストヒル ジャパン株式会社スタッフによるFX&商品CFDブログ

FOMCを境に様相変わる

2008-06-30 12:18:00 | マーケット情報
市場で米連銀が早期利上げする観測が弱まったため、先週のドルは全面安となった。

週明けの欧州時間、公表された弱い独6月のIFO景況指数を嫌気し、ユーロは一本調子で下落、1.5500を割り込み、ニューヨーク時間で1.5468の安値を付けた。一方で、イングランド銀行金融政策委員会のアンドリュー・センタンス委員の発言に圧迫されて、ポンドも下げた。アンドリュー・センタンス委員は、英国はインフレ高進が賃金上昇につながらないことを確実にする必要があるとの見解を示すとともに、景気減速は今後数年、物価上昇圧力の緩和に寄与すると指摘した。委員は軟調な住宅市場や金融セクターの厳しい状況が「景気不透明感」を高めていると指摘、「こうした要因で今後数年、経済成長はかなり減速し労働市場は一層弱くなり、それがインフレの上方圧力を相殺する一助となる」と述べた。金融政策委員会の中で最もタカ派的な委員のひとりとみられている同委員の発言を受け、市場の利上げ観測は後退し、ポンドの悪材料となった。ニューヨーク時間、これといった材料の発表がなく、ユーロとポンドは小幅に反発した。

先週火曜日のアジア時間及び欧州時間、ユーロドルは緩やかに上昇した。ニューヨーク時間に入り、発表された米消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数は弱い数字だったことから、軟調な消費支出は米経済拡大の足かせとなる可能性があると思われ、ユーロドルは一時1.5621の高値を付けた。が、米金利決定の発表を控え、すぐ1.5560の付近まで反落した。

水曜日の欧州時間、ユーロドルはもみ合いながら上昇した。ニューヨーク序盤、公表された米5月の耐久財受注は予想と一致だったものの、4月の指数は下方修正された。過去6ヶ月間、耐久財受注指数はただ2回プラスとなり、経済の不況は米製造業に悪影響を及ぼしたことを示したので、ドルの売り材料となった。よって、ユーロドルは一時1.5614の高値を付けたが、すぐ1.5560の付近まで回復した。米連邦公開市場委員会(FOMC)は25日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標水準を2.00%に据え置くことを決定した。フィッシャー委員は、今回の会合ではFF金利誘導目標の引き上げが好ましいとして、反対票を投じた。FOMCは年内にインフレが緩和するとの予想をしめしたので、8月に利上げする観測が後退した。金利決定の発表を受け、ユーロドルは1.5539の安値を下トライした後、すぐ急伸に一転し、1.5685の高値を付け、2週間ぶりの高値を更新した。

米早期利上げする観測の後退や商品価格の全面高で、木曜日のドルは引続き弱含み展開となった。リビアが減産検討していることを示した上に、石油輸出国機構(OPEC)のヘリル(Chakib Khelil)議長が、原油相場は今後数カ月で170ドルまで上昇する可能性があるとの見解を示した。これらの買い材料に支えられ、NYMEX原油先物8月限は140ドルの関門を突破した。スポット金も30ドルあまりの上げ幅を収穫した。ほかに、欧米株は全面安となり、市場ではリスク回避志向が高まり、円やスイスフランなど低金利通貨は上昇した。

金曜日、米国の面では一連の指数を発表した。中には、5月の消費支出などのインフレ関連指数は予想と大体同じとなり、相場への影響は限られた。一方で、商品価格の続伸はドル安に一助を果した。

先週末サマリー「インフレ懸念再燃」

2008-06-30 11:45:09 | 商品CFD(金・原油・銅・銀・大豆・小麦)
金曜日、ドルインデックスが引き続き下落したため、商品価格が全面高となった。

金曜日、ユーロ圏が発表したデータによると、ユーロ圏4月経常収支(季調済)は3億ユーロの赤字に上方修正され、前月の132億ユーロの赤字より収支が改善する結果となった。貿易収支の急激な転換はデータ改善の要因で、4月の貿易収支は59億ユーロとなったが、3月の貿易収支は29億ユーロとなった。データは第二四半期からのユーロ高が深刻にユーロ圏商品の全世界の市場競争力に影響しないことを表明した。これを受け、ユーロが上昇し、ドルが水曜日からの軟調な展開が続いたため、スポット金とスポット銀が序盤の一時下落したトレンドを転換し、再び上昇した。ニューヨーク時間、米商務省が27日発表した5月個人消費支出が前月比0.8%増と、増加幅は2007年11月以来の最高となった。5月の個人所得(季調済)は前月比1.9%増加し、2005年9月以来の強い伸びとなった。同時に発表されたエネルギーを除く5月のコア個人消費支出(PCE)は前月と一致し、加速して上昇したことが現れていないため、堅調な個人消費支出と所得がインフレの高止まりから引き起こしたと推断し、ドルの支援材料となかった。軟調なドルがスポット金とスポット銀の支援材料となり、当日の後半、スポット金は930.7の高値を上トライし、スポット銀は17.64の高値を上トライした。結局、スポット金は1オンス=926.7ドルで引け、前日より1.02%上昇した。スポット銀は1オンス=17.49ドルで引け、前日より1.98%上昇した。

金曜日、COMEX銅先物7月限は引き続き上昇し、380.00台で取引されていた。ドルの下落、及び27日ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫量が150トン減の122,900トンまで減少したことは、ドルの支援材料となった。一方、関係筋によると、ペルーのPeruvian鉱場労働者は30日、「全国の無期限スト」を行う可能性があるため、ショートポジションを誘発した。COMEX銅先物7月限は386.00のレジスタンスを突破し、388.65の高値を付け、1ポンド=388.40セントで引け、前日より1.57%上昇した。

金曜日、NYMEX原油先物8月限は一時高値を付けてから反落した。ドルの軟調、米株の下落で資金が通貨及び株式市場から撤退し、商品のデリバティブ市場へ移し、原油先物は投資家の愛顧を受けた。一方、ファンダメンタルズ面によると、ナイジェリア局面の不安定も原油供給に影響を与えたため、終盤にかけて原油が記録的高値を更新し、142.96を付けた。しかし、週末要素の影響、及び第二四半期末であり投資家が高値圏で利益確定が出る可能性があるため、引け前30分、原油が大幅に下落し、当日の大部分の上げ幅を吐き出した。結局、NYMEX原油先物8月限は1バレル=140.19ドルで引け、前日より0.47%上昇した。

原油相場、今後数ヶ月で170ドルも視野

2008-06-27 15:32:30 | 商品CFD(金・原油・銅・銀・大豆・小麦)
木曜日、米連邦準備理事会(FRB)の会合後声明でインフレについて発言は予想より弱い内容となったことを背景に、ドルインデックスが引き続き下落したため、商品価格が全面高となった。その中、NYMEX原油先物8月限は記録高値を更新し、140.02まで上昇し、スポット金も大幅に上昇した。一方で、スポット銀とCOMEX銅先物7月限は上げ幅が限定的だった。
米商務省が26日発表した第1四半期GDP・確報値によると、消費と輸出の増加幅が上方修正されたため、第1四半期GDPの前期比年率は1%となり、0.9%の速報値を上回った。データは米国経済が08年前半に後退を回避する可能性が高いとの観測を支援した。エコノミストは、5月の活発な消費支出、及び輸出の引き続き好調により、第2四半期GDPの前期比年率は1.5%-2.0%となることを予想した。その後、全米リアルター協会(NAR)が発表した5月の中古住宅販売戸数は前月比2%増の年率499万戸となり、4月の489万戸より2.0%上昇した。前月と比べ、改善していたにもかかわらず、ドルは引き続き下落したため、原油がファンダメンタルズ面の堅調さに支えられて急上昇し、スポット金は再び900.0台を乗せたほか、ストップロスとスポット金の買いを誘発し、金価格が918.1まで上昇した。
スポット銀は再度17.00の上方まで上昇したが、上昇の時間が短く、上げ幅も限定的だった。結局、スポット金は917.3ドルで引け、前日より3.52%上昇した。スポット銀は17.00台で取引され、17.15ドルで引け、前日より2.51%上昇した。

木曜日、COMEX銅先物7月限は小幅に上昇した。ドルの下落で、銅先物は一時七週間ぶりの高値385.95をタッチしたが、386.00のレジスタンスを突破できず、一部で利益確定が出た。一方、26日ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫量が425トン増の123,050トンまで増加したこと、及びテクニカル面とファンダメンタルズ面が弱いことを背景に、銅先物は取引の後半一部分の上げ幅を吐き出した。COMEX銅先物7月限は1ポンド=382.40セントで引け、前日より0.88%上昇した。

木曜日、NYMEX原油先物8月限は大幅に上昇した。石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長は、原油相場は今後数カ月で170ドルまで上昇する可能性があるとの見解を示したほか、リビア国営石油会社のガネム(Shokri Ghanem)総裁は26日、当国が生産削減に対して確定的な計画はなかったが、米国の産油国に対する脅しに対し、対応を検討している、と示した。このニュースを受け、原油は大幅に上昇したほか、ドルの下落で、記録高値を更新し、取引を終えるまで上昇を維持していた。NYMEX原油先物8月限は1バレル=139.54ドルで引け、前日より3.79%上昇した。

6月26日 経済指標

2008-06-27 14:14:36 | 経済指標

日本時刻 国名   発表指標          前値(改訂値)      予想値

17:30    英    第1四半期GDP・確報値   前期比0.4%    前期比0.4%

                             前年比2.5%    前年比2.5%

17:30    英    第1四半期経常収支(億ポンド)  -85          -121

18:30   スイス   6月KOF先行指数          1.09          1.00

21:30    米    5月個人所得         前月比0.2%     前月比0.4%

21:30    米    5月個人支出         前月比0.2%     前月比0.7%

21:30    米    5月PCEデフレーター     前年比3.2%     前年比3.2%

21:30    米    5月PCEコア・デフレーター  前月比0.1%    前月比0.2%

                                                               前年比2.1%        前年比2.1%

21:30        加       5月鉱工業製品価格           前月比1.4%         前月比1.2%

22:55        米    6月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値  56.7              56.7


ユーロ圏経済のカギを握るドイツ指標

2008-06-27 11:24:08 | マーケット情報
米利上げ観測の後退で、ドルは全面安となりユーロドルやポンドドルは一本調子で上昇した。ほかに、商品価格の全面高もドル安に一助を果たした。リビアが減産を検討していることを示した上に、石油輸出国機構(OPEC)のヘリル(Chakib Khelil)議長が、原油相場は今後数カ月で170ドルまで上昇する可能性があるとの見解を示した。これらの買い材料に支えられ、NYMEX原油先物8月限は140ドルの関門を突破した。これを受け、スポット金も30ドルあまりの上げ幅を収穫した。ほかに、欧米株は全面安となり、市場ではリスク回避志向が高まり、円やスイスフランなど低金利通貨は上昇した。クロス円の下落に足を引っ張られて、ドル円は大幅な下げを見せた。


市場焦点  

今日、独6月の消費者物価指数(CPI)速報の発表が予定されており、市場は前月比0.3%増、前年比3.3%増と予想し、5月は前月比0.6%増、前年比3.0%増だった。
消費者物価指数は消費価格水準がどれだけ変化しているかを示すもので、国民の購買力の推移を見るのに適している。米連銀と違い、インフレ抑制することはいつでも欧州中銀の最優先課題である。原油や食糧価格の暴騰で、ユーロ圏はインフレ上方リスクに直面しており、CPIの伸び率は目標の2%を遥かに上回った。このことを背景に、市場では欧州中銀が早期利上げを実施する観測が広まっている。ドイツはユーロ圏最大の経済大国であり、そのCPIの動向が先行性を握っている。もし公表されたデータが予想を上回れば、ユーロの買い材料となれる。反面、もしデータは予想よりも低ければ、売り材料となる。注意してほしい。

原油価格、大幅に下落

2008-06-26 14:58:21 | マーケット情報
米連邦準備理事会(FRB)は25日、連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00%に据え置き、会合後の声明で一段のインフレ懸念を表明したことにより、ドルインデックスは圧迫された。しかし、発表された先週原油などの在庫が増加したことから、エネルギーの価格が高値圏から反落し、間接的に商品価格の足かせになった。ドルの下落を受け、商品価格が終盤にかけて当日の一部或いは全部の下げ幅を取り戻した。スポット金は小幅に下落し、スポット銀とCOMEX銅先物7月限は小幅な上げをみせ、NYMEX原油先物8月限は大幅に下落した。

水曜日、米国が発表した5月の耐久財受注と新築住宅販売件数は共に予期と一致したことから、ドルインデックスが一時73.00の上方まで突破した。同時に発表された先週原油在庫が増加したため、利益確定売りの動きで原油価格が暴落し、スポット金とスポット銀の保ち合いレンジを破り、スポット金は当日の安値873.2を下トライし、スポット銀は当日の安値16.43を下トライした。終盤ごろ、米連邦準備理事会(FRB)は25日、連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00%に据え置くと決定した。しかし、会合後の声明では「エネルギーや他の一部商品価格が引き続き上昇していることや、インフレ期待の一部指標が高止まりしていることを踏まえると、インフレ見通しをめぐる不確実性は依然として高い。しかし、食品とエネルギー価格を除いて、コアインフレが2%に接近し、若干改善した。エネルギーや他の商品価格が横ばいとなる見込みやリソース利用への圧力の緩和を反映し、FOMCは今後数四半期にわたりインフレが緩和すると予想している。」とした。市場ではこの声明からFRBが短期的に利上げする兆候が遠のいたことを受け、ドルはその後大幅に下落し、当日全ての上げ幅を吐き出した。軟調なドルはスポット金とスポット銀をサポートし、スポット金は886.1ドルで引け、前日より0.36%下落し、スポット銀は当日全ての上げ幅を取り戻し、16.73ドルで引け、前日より0.48%上昇した。

水曜日、COMEX銅先物7月限は小幅に上昇した。25日ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫量が525トン減の122,625トンまで減少した。在庫量の減少が銅先物の支援材料となったほか、ドル安の影響でCOMEX銅先物7月限は反発し、再び380.00の関門に迫った。が、テクニカル面の売り、及び目先中国による需要の不確実性を受け、銅先物は当日の一部の上げ幅を吐き出し、1ポンド=379.05セントで引け、前日より0.44%上昇した。

水曜日、NYMEX原油先物8月限は大幅に下落した。米国エネルギー省(EIA)が発表した先週米国原油在庫は80万バレルを増加し、六週間ぶりの増加となったことから、NYMEX原油先物8月限が一時4ドルあまり暴落した。引け前、買い戻しとドルの下落で、原油がやや反発し、1バレル=134.44ドルで引け、前日より1.88%下落した。

6月26日 経済指標

2008-06-26 12:46:03 | 経済指標

日本時刻  国名   発表指標          前値(改訂値)   予想値

17:00  ユーロ圏 5月マネーサプライM3・季調済  前年比10.6% 前年比10.4%  

21:30    米   第1四半期GDP・確報値         前期比0.9%  前期比1.0%

21:30    米   6/22までの週の新規失業保険申請件数 38.1万件  37.5万件

23:00    米   5月中古住宅販売件数          489万件   495万件

6月27日

08:30    日   5月有効求人倍率              0.93      0.92

08:30     日  5月全世帯家計調査-消費支出 前年比-2.7% 前年比-2.0%

08:30     日  6月東京都区部消費者物価指数 前年比0.9% 前年比1.1%

08:30     日  5月全国消費者物価指数     前年比0.8%  前年比1.4%

08:30     日  5月鉱工業生産・速報        前月比-0.3%  前月比2.2%

                             前年比1.8%   前年比0.5%

08:50     日  5月大型小売店販売額・速報    前年比-2.2%          ---

08:50       日   5月小売業販売額・速報             前年比0.1%           ---

 


米、早期利上げの観測弱まる

2008-06-26 12:37:40 | マーケット情報
水曜日の欧州時間、ユーロドルはもみ合いながら上昇した。ニューヨーク序盤、公表された米5月の耐久財受注は予想と一致していたものの、4月の指数が下方修正されたため、ドル安に一助を果した。よって、ユーロドルは1.5614の高値を付けた。米商務省25日発表したデータによると、米5月の耐久財受注は前月比±0.0%となり、4月の指数は前月比マイナス1.0%まで下方修正され、速報はマイナス0.5%だった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は25日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標水準を2.00%に据え置くことを決定した。フィッシャー委員は、今回の会合ではFF金利誘導目標の引き上げが好ましいとして、反対票を投じた。FOMCは年内にインフレが緩和するとの予想を示したので、8月に利上げをする観測が遠のいた。金利決定の発表を受け、ユーロドルは1.5539の安値を下トライした後、すぐに一転して急伸し、1.5685の高値を付け、2週間ぶりの高値を更新した。


市場焦点    

米連邦公開市場委員会(FOMC)は25日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標水準を2.00%に据え置くことを決定し、07年9月からの利下げの打ち止めを示した。今回の声明に賛成票を投じたのは、バーナンキ委員長、ガイトナー副委員長、コーン、クロズナー、ミシュキン、ピアナルト、プロッサー、スターン、ウォーシュの各委員。フィッシャー委員は、今回の会合ではFF金利誘導目標の引き上げが好ましいとして、反対票を投じた。金利の引き上げに賛成した委員はただ一人しかなかったので、米早期利上げする観測が後退した。
会合後の声明は次の通り:労働市場は一段と軟化し、金融市場は引き続きかなりの緊張下にある。信用状況の縮小や継続中の住宅市場の収縮およびエネルギー価格の上昇は、今後数期にわたり経済成長を圧迫する可能性が高い。FOMCは年内から来年にインフレが緩和すると予想している。ただ、エネルギーや他の一部商品価格が引き続き上昇していることや、インフレ期待の一部指標が高止まりしていることを踏まえると、インフレ見通しをめぐる不確実性は依然として高い。これまでの大幅な金融緩和政策は市場の流動性を促すため、継続中の措置とあわせ、時間とともに緩やかな成長を促進するだろう。成長への下振れリスクは引き続き存在するが、幾分低下したようで、インフレとインフレ期待の上振れリスクは高まった。FOMCは経済・金融動向を引き続き監視し、持続可能な経済成長や物価安定を促進するため、必要に応じて行動する。米連邦準備理事会が年内に大幅利上げする可能性を強く示さなかったので、ドルは圧迫されて大幅に下落した。

注目される米金利発表

2008-06-26 12:35:24 | 商品CFD(金・原油・銅・銀・大豆・小麦)
火曜日、ドルインデックスは弱含み展開となり、月曜日収穫した上げ幅の大部分を吐き出したが、商品価格の支援材料と捉えることができない。今日米連邦準備理事会の金利発表を控え、市場では様子見スタンスが広がった。スポット金とスポット銀は強弱混じりの展開となったが、上げ幅と下げ幅は限定的だった。売り戻されてCOMEX銅先物7月限とNYMEX原油先物8月限の上昇が一服し、銅先物は小幅に下落し、
原油先物は138.00台の下方で取引されていた。

火曜日、米国は発表した指標が弱い内容であったことから、市場では今日米連邦準備理事会が金融政策を据え置くとの観測が強まった。米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した6月の消費者信頼感指数は50.4まで低下し、5月の58.1を大きく下回った。発表された期待指数は5月の47.3から最低記録値の41.0まで下落したことは、消費者が米国経済先行きに対して楽観的ではないことを示した。同時に発表された6月の米リッチモンド連銀製造業指数は5月の-3から-12まで下落したことは、当区域の製造業活動が引き続き鈍化していることを示唆した。弱い指標を受け、ドルインデックスは当日の安値を付け、スポット金は当日の高値894.3を上トライし、スポット銀は当日高値16.92附近まで上昇した。が、両者の上昇モメンタムが限定的だったほか、原油の反落を受け、スポット金は当日上げ幅の一部を吐き出し、スポット銀は当日上げ幅の全てを吐き出した。結局、スポット金は1オンス=889.3ドルで引け、前日より0.69%上昇した。スポット銀は1オンス=16.65ドルで引け、前日より0.30%下落した。

火曜日、COMEX銅先物7月限は引き続き下落した。在庫データによると、24日ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫量が25トン増の123,150トンまで増加した。在庫量の増加が銅先物の圧迫材料となり、かつ米連邦準備理事会の金利決定の発表を控え、市場では様子見スタンスが広がり、利益確定の動きにより銅先物は380.00関門を割り込んだ。市場では本日、米連邦準備理事会が政策金利を2%に据え置くとの観測が高まったが、市場の注目は会合後の声明でインフレを強調するかどうかに集まり、発表に目が離せないであろう。COMEX銅先物7月限は1ポンド=377.40セントで引け、前日より0.93%下落した。

火曜日、NYMEX原油先物8月限は強含み展開となった。25日原油在庫量の発表が予定され、在庫量は下落する可能性があるとの予想が原油を押し上げ、当日の高値138.68を上トライした。しかし、先週、武装勢力に襲われたナイジェリア沖にある英オランダ石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)のボンガ(Bonga)油田が生産を再開し、日量220,000バレルのボンガ原油を供給する。一方、労働組合のリーダーは、19日ストの回避でシェブロン(Chevron Corp.)とナイジェリアの石油公社労働組合と交渉を回復したことから、原油供給の逼迫局面が改善した、と指摘した。これらを受け、原油はその後反落したほか、一時136.00関門を割り込んだ。NYMEX原油先物8月限は1バレル=137.01ドルで引け、前日より0.33%上昇した。

6月25日 経済指標

2008-06-26 12:31:01 | 経済指標

日本時刻        国名    発表指標                   前値(改訂値)        予想値

21:30              米        5月耐久財受注          前月比-0.5%      前月比0.0% 

23:00             米         5月新築住宅販売件数        52.6万件         51.2万件

03:15 (0626)   米        FOMC政策金利発表               2.00%              2.00%     

07:15 (0626)   NZ       第1四半期経常収支(億NZD)     -34.10               ---