信じるか、信じまいか別として、人にはそれぞれ、「バイオリズム」という物が存在する。良くグラフなどで表されたりするが、時には体調が良く、時には精神的に良く、時には運が良く、、、。もちろん、その逆の日も存在する。そしてこの日は私にとって、
「その全ての項目が最低点に位置していた日」
という形で納得しなければ、私はこれから生きていく自信が無い。
相変わらずお金に困っている私であるが、現在カテキョの仕事も無くなりついに収入が0になってしまった。なんとか他のバイトを見つけようとカテキョの派遣会社など、いくつかの会社で登録をしている。
そして先日その中の1つモ●イト.comからある1つの依頼が飛び込んできた。その内容は「営業」。始めこれを聞いたとき社交的で無く今まで多くの人と関わるような仕事に携わってこなかった私としてはあまり気が向いていなかった。一応詳しい内容を聞いてみる。どうやら、「社員の方と2人1組で住宅街への営業に行き、殆どはその社員の人が応対をするのであなた(Buri)自身はその社員について行ってくれればいい」、という。
まぁ、そういう事なのであればいい経験にもなると思うし、いっちょやって見るか!そう意気込んでその場でOKサインを出してその日は終了。にしても、
その依頼が来たのがバイト当日の前日の夜10時ってどーよ?
そしてOKしてしまう私もどーよ、、、。
次の朝、普通では絶対に寝ているような時間に起きて眠い目を擦りながら家から電車で1時間ほどかかる集合場所の某駅へと足を急ぐ。何とか時間に間に合い、そこにいたその派遣会社の担当者らしき人と同業者(バイト)らしき私より少し年上っぽい小太りの男(以降M氏)。
担「あ、【Buri】さんですか?私、担当の●●と申します。」
私「【Buri】です!よろしくお願いします!」
M「Mです!よろしくお願いします!」
簡単な自己紹介を終えて一路その依頼会社へと向かう。そして、その道中さらに詳しいその会社での仕事内容を教えてもらった。
担「この会社はですね、給水管の洗浄作業を行っている会社なんですよ。そこでお二人には、直接住宅街へ行ってその作業のPR(お知らせ作業)をしてもらいたいんですよ。つまり、こういう事をしている会社なんですよ、みたいな。それで、もし良かったら無料で家の水道管の洗浄をしてみないか?とアポを取ってもらいたいんです。詳しくは会社の方から説明があると思うので。」
あー成る程ね、PRとかなんだとかカッコいい言葉使ってるけど、とどのつまり「勧誘」なんだなと改めて感じた。まぁそういう仕事なんだなと何となく分かってたけど。
そして会社に到着。そこは某ビルの3F。中に入る、、、、が、その室内は10畳あるかないかの狭い個室。あるのは2,3個の仕事机、1台のコピー機、わずかな書類、壁に掛けられた社訓、見たこともない正直、小学生が書いたようなシンボルマークのみ。
この辺りから自分がとんでもないバイトを承諾してしまったことに気が付き始める。
その中にいた数名の社員へ挨拶をし、契約書にサインをするや否や、社員の(リーダーらしき)1人が
社「じゃあ、もう時間無いからとりあえず車に乗って。」
とだけ言って私達バイト2人を早速外に出て社員の車に乗るように促す。私達は眼前にある状況、そしてそれに対する疑問、矛盾をじっくり考える暇をもらえないまま素直に車に乗せられる。そしてやっとの思いで1つだけ浮かぶ疑問。しっかりした内容、場所も教えられないまま無理矢理車に乗せられているこの状況、
オイ、これって拉致じゃね?
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、、、(略)
その車中、社員から数枚の紙が私達2人に手渡される。それはこの会社の仕事をこれから回っていく家々にPRするためのいわゆるマニュアル(台本?)。そこにはお客さんにどういう事を伝えればいいか、もしこんな事を聞かれたらどう答えたら良いのか?という細かいことまで書かれてあった。
社「じゃあその内容、現場に着くまでに完璧に頭に入れといて!」
もう何がなんだか分からない。素直に支持を聞き入れ、現場に着くまでの数十分間紙とにらめっこする2人。しかし文字がビッシリと敷き詰められたそのマニュアル。一向に覚えられない、覚えられる気がしない、覚える気も起こらない。
(AM9:00頃)そしてうる覚えのまま現場に到着。勿論どこか分からない。車から降りれば見渡す限りの家、家、家。ここで迷子になったらこの場所へ戻れなくなる自信ボーダーレス。
社員たちは車から降りるや否や、車のトランクから水道管の洗浄装置と思われる大きな機械を取り出した。そこの場所には同業者と思われる(おそらく同じ会社)数人の社員も待機していたのだが、ここで私はある違和感に気づく。車に乗っていた社員、そして今ここで待機している社員は全員作業服姿。それに対し、スーツ姿は私を始めバイト2人だけだということに。
これが一体何を示唆しているものなのか、、、その時私の中で最悪の状況が思い浮かぶ。
社員たちの間での話し合いが終わると、待機していた方の社員たちはすぐさま朝も早い閑散とした住宅街の中へとそれぞれ散らばっていった。ぼーっとその後ろ姿を見ている私たち2人に社員の1人が最も恐れていた事を言う。
社「それじゃあよろしく!えっと、あいつら(先に行った社員)はあっちの方へ行ったからウチらは反対側でやろか。エエか、1件でも多くアポ取るんやで。取ったらすぐにこっちに連絡してくれすぐに行くから。」
・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
さすがに耐えかねた私は恐る恐る質問をする。
私「あの、、、1人だけでですか?」
社「ん?そうやけど。どうかしたんか?」
やっぱりかよ!(泣)
その作業の内容など、詳しいことを教えられることが何も無いまま、あるのは手に持ったマニュアルのみ。社員は一斉に住宅街へと散らばっていき、立ちつくすは無知の私、そしてM氏。
一体どーせぇと?
言いたい、、、言い返したい、、、、
オイ!言ってた内容と違うじゃねぇか!こちとら社員と2人1組でやるから、あまり客とは話さないでいいって聞いたから依頼を承諾したんだよ!なのになんだ?あぁ?!1人でやれだと?もし1人でするにしてもだ、もう少しちゃんとした説明が必要なんじゃねぇか?こっちは今も何をすればいいのかさっぱり分かってねぇんだYO!!
心の中で煮えくる怒りが今にも噴き出しそうな私は堪え切れず社員に言葉を放つ。
私「いや、、、なんでもないです、、、、。」
自分の弱さに涙。
(次回、~傷心編~に続く)
「その全ての項目が最低点に位置していた日」
という形で納得しなければ、私はこれから生きていく自信が無い。
相変わらずお金に困っている私であるが、現在カテキョの仕事も無くなりついに収入が0になってしまった。なんとか他のバイトを見つけようとカテキョの派遣会社など、いくつかの会社で登録をしている。
そして先日その中の1つモ●イト.comからある1つの依頼が飛び込んできた。その内容は「営業」。始めこれを聞いたとき社交的で無く今まで多くの人と関わるような仕事に携わってこなかった私としてはあまり気が向いていなかった。一応詳しい内容を聞いてみる。どうやら、「社員の方と2人1組で住宅街への営業に行き、殆どはその社員の人が応対をするのであなた(Buri)自身はその社員について行ってくれればいい」、という。
まぁ、そういう事なのであればいい経験にもなると思うし、いっちょやって見るか!そう意気込んでその場でOKサインを出してその日は終了。にしても、
その依頼が来たのがバイト当日の前日の夜10時ってどーよ?
そしてOKしてしまう私もどーよ、、、。
次の朝、普通では絶対に寝ているような時間に起きて眠い目を擦りながら家から電車で1時間ほどかかる集合場所の某駅へと足を急ぐ。何とか時間に間に合い、そこにいたその派遣会社の担当者らしき人と同業者(バイト)らしき私より少し年上っぽい小太りの男(以降M氏)。
担「あ、【Buri】さんですか?私、担当の●●と申します。」
私「【Buri】です!よろしくお願いします!」
M「Mです!よろしくお願いします!」
簡単な自己紹介を終えて一路その依頼会社へと向かう。そして、その道中さらに詳しいその会社での仕事内容を教えてもらった。
担「この会社はですね、給水管の洗浄作業を行っている会社なんですよ。そこでお二人には、直接住宅街へ行ってその作業のPR(お知らせ作業)をしてもらいたいんですよ。つまり、こういう事をしている会社なんですよ、みたいな。それで、もし良かったら無料で家の水道管の洗浄をしてみないか?とアポを取ってもらいたいんです。詳しくは会社の方から説明があると思うので。」
あー成る程ね、PRとかなんだとかカッコいい言葉使ってるけど、とどのつまり「勧誘」なんだなと改めて感じた。まぁそういう仕事なんだなと何となく分かってたけど。
そして会社に到着。そこは某ビルの3F。中に入る、、、、が、その室内は10畳あるかないかの狭い個室。あるのは2,3個の仕事机、1台のコピー機、わずかな書類、壁に掛けられた社訓、見たこともない正直、小学生が書いたようなシンボルマークのみ。
この辺りから自分がとんでもないバイトを承諾してしまったことに気が付き始める。
その中にいた数名の社員へ挨拶をし、契約書にサインをするや否や、社員の(リーダーらしき)1人が
社「じゃあ、もう時間無いからとりあえず車に乗って。」
とだけ言って私達バイト2人を早速外に出て社員の車に乗るように促す。私達は眼前にある状況、そしてそれに対する疑問、矛盾をじっくり考える暇をもらえないまま素直に車に乗せられる。そしてやっとの思いで1つだけ浮かぶ疑問。しっかりした内容、場所も教えられないまま無理矢理車に乗せられているこの状況、
オイ、これって拉致じゃね?
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、、、(略)
その車中、社員から数枚の紙が私達2人に手渡される。それはこの会社の仕事をこれから回っていく家々にPRするためのいわゆるマニュアル(台本?)。そこにはお客さんにどういう事を伝えればいいか、もしこんな事を聞かれたらどう答えたら良いのか?という細かいことまで書かれてあった。
社「じゃあその内容、現場に着くまでに完璧に頭に入れといて!」
もう何がなんだか分からない。素直に支持を聞き入れ、現場に着くまでの数十分間紙とにらめっこする2人。しかし文字がビッシリと敷き詰められたそのマニュアル。一向に覚えられない、覚えられる気がしない、覚える気も起こらない。
(AM9:00頃)そしてうる覚えのまま現場に到着。勿論どこか分からない。車から降りれば見渡す限りの家、家、家。ここで迷子になったらこの場所へ戻れなくなる自信ボーダーレス。
社員たちは車から降りるや否や、車のトランクから水道管の洗浄装置と思われる大きな機械を取り出した。そこの場所には同業者と思われる(おそらく同じ会社)数人の社員も待機していたのだが、ここで私はある違和感に気づく。車に乗っていた社員、そして今ここで待機している社員は全員作業服姿。それに対し、スーツ姿は私を始めバイト2人だけだということに。
これが一体何を示唆しているものなのか、、、その時私の中で最悪の状況が思い浮かぶ。
社員たちの間での話し合いが終わると、待機していた方の社員たちはすぐさま朝も早い閑散とした住宅街の中へとそれぞれ散らばっていった。ぼーっとその後ろ姿を見ている私たち2人に社員の1人が最も恐れていた事を言う。
社「それじゃあよろしく!えっと、あいつら(先に行った社員)はあっちの方へ行ったからウチらは反対側でやろか。エエか、1件でも多くアポ取るんやで。取ったらすぐにこっちに連絡してくれすぐに行くから。」
・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
さすがに耐えかねた私は恐る恐る質問をする。
私「あの、、、1人だけでですか?」
社「ん?そうやけど。どうかしたんか?」
やっぱりかよ!(泣)
その作業の内容など、詳しいことを教えられることが何も無いまま、あるのは手に持ったマニュアルのみ。社員は一斉に住宅街へと散らばっていき、立ちつくすは無知の私、そしてM氏。
一体どーせぇと?
言いたい、、、言い返したい、、、、
オイ!言ってた内容と違うじゃねぇか!こちとら社員と2人1組でやるから、あまり客とは話さないでいいって聞いたから依頼を承諾したんだよ!なのになんだ?あぁ?!1人でやれだと?もし1人でするにしてもだ、もう少しちゃんとした説明が必要なんじゃねぇか?こっちは今も何をすればいいのかさっぱり分かってねぇんだYO!!
心の中で煮えくる怒りが今にも噴き出しそうな私は堪え切れず社員に言葉を放つ。
私「いや、、、なんでもないです、、、、。」
自分の弱さに涙。
(次回、~傷心編~に続く)