「雲のむこう、約束の場所」 新海誠監督作品

　2002年「ほしのこえ」で、アニメ界の話題をさらった新海誠監督の最新作。
「雲のむこう、約束の場所」のプロモーションビデオが新海誠のHP上で公開されてから2年あまり、このたび漸く完成し11月の公開も決定したようだ。本来なら2003年の秋に公開されるはずだったのだから、1年遅れての公開ということになる。とはいっても限られた場所、地域での公開になるため、多くのファンが作品を観ることが出来るのは、DVDの発売まで待たなければならないだろう。
　前作「ほしのこえ」を観たときは、その透明感のある映像とリリカルな天門の音楽、素人が声を当てている事の新鮮さなどが織り成す独特の世界に衝撃を受けたことを覚えている。またこの作品ほど美しさとはかなさを併せ持った背景・画面構成のアニメ作品を、かつて見た覚えがなかった。
　予告編を見る限り、本作も「ほしのこえ」とよく似た雰囲気を持つ作品になっているように思う。ストーリーもなんとなく往年のSFジュブナイルを思い起こさせる内容になっているようだ。前作もそうだったが、いわゆる「セカイ系」といわれるようなストーリーラインは新海誠の個性なのだろう。いずれにせよ劇場にはいけそうにもないので、早い時期のDVDのリリースを首を長くして待ちたいと思う。
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