美術館・展覧会巡りのたわごと等・・・

美術展・展覧会鑑賞初心者の特に役に立たない感想とか。

KIITSU

2016-09-11 23:43:00 | 鑑賞
鈴木其一  江戸琳派の旗手
サントリー美術館
9月10日~10月30日

琳派の真打、其一登場。
...ということで、サントリー美術館にて開催されている
鈴木其一の展覧会に行ってきました。

琳派といえば光悦・宗達・光琳・抱一がザ・琳派なイメージでした。
鈴木其一の名前を知ったのはTV東京の「美の巨人たち」の琳派の回の時に、、
光悦・宗達・光琳・抱一が話をしているところの末席に控えていて、
チラッと名前が出るという演出で、琳派の後継者感を出しつつ終了~~って
感じだったと思います(違うところもあるかも・・・)
その印象をボヤ~と持ちつつ、美術展に行くようになって改めて其一の作品を
見る機会を得て、やっぱりそういう意図だったか・・・と、納得しておりました。

その程度の知識しかありませんでしたが、鑑賞した作品や今回のチラシなどを
見て、デザイン的な表現方法がとても格好良かったので、始まるのを楽しみにしていました。
そしてさっそく行ってきました(笑)

入口に入ると、黒い壁に「KIITSU」の文字が切り抜いてあって中の
「朝顔図屏風」が切り抜いた文字の向こうで光っていて格好いい!

中に進んでいくと、まずは其一の師匠の抱一の作品や、当時の琳派の絵師
の作品、兄弟子の鈴木蠣潭の作品や師匠の抱一が書を、其一や蠣潭が絵を描いた
掛け軸や扇子などが続きました。抱一還暦祝いの寄せ書き(描き)は
詳しい人が見たらとても楽しめるのではないかと思いました。
(私は解説を読んで其一の絵を探すので精一杯でした)
兄弟子の蠣潭が若くして亡くなってしまったため、彼の姉(妹?)と結婚し
鈴木家を継いで、筆頭の弟子となったそうです。
鈴木家は酒井家の家臣だったようです。

続いて其一様式の確立ということで、其一単体の作品が続きました。
賛は別の方が書いてたりしています。

「水辺鴨図屏風」は全部柄の違う鴨が描かれておりました
同様に「花菖蒲に蛾図」も勝負の柄が全部違うという
ありえない構図ながら1粒で2度おいしいみたいな
お得感あふれる作品でした。(違うか)
鴨は最後の鴨の目がニヤリと笑ってて思わす二度見してしまいました。

「昇龍図」は格好いい!
上昇する龍のスピード感を、今のアニメや漫画の動きを表現するために
描き入れる線と同じ効果を水流で表していると思いました。

「芒野図屏風」は銀の地に墨と銀泥で芒を描かれていて、
銀泥の芒が光に輝き蛇行していて、離れてみるととても幻想的で
月夜の芒の原で風に吹かれているように感じました。

其一の書簡なんかも展示されていて、私的にはつい、掛け軸はいくら、
つい立はいくらだのお値段のくだりは反応してしまいました(笑)
価格決めとかどうやったんでしょうね?材料費+αのプラスの部分は
やっぱり絵師としてのランクとかもあったのでしょうか・・・
興味が尽きません。

一般的によく見る機会のある掛け軸やふすま、屏風、などの他に
今回いろんな作品を見ることができました。
扇子・短冊とか蒔絵の下絵帳とかはアリかな・・・絵馬(大きい!!)
凧(!?)、ミニチュア掛け軸(サイン入り)いろいろ依頼があるんですね。

「朝顔図屏風」チラシ等で何度も見ていましたが、まず実物の大きさに
びっくりしました。大きい!!花弁の大きいこと。迫力満点でした。
まず近くで見て朝顔の花弁や葉っぱを鑑賞し、少し離れて全体を鑑賞。
金の地に朝顔がふわっと浮かんでいるように見え、2機の宇宙船が
宇宙に漂っているような浮遊感がありました。

勝手なことを考えながらの鑑賞は、とても楽しかったです。
部分的に図録を確認したりしましたが、あとは私の勝手な感想です。
ぬる~い目で見ていただけるとありがたいです。

今回はクリアファイルと図録を購入。

次回は4つの期間の展示替えのどのタイミングで再訪するべきか・・・
思案中です。

読んでいただいてありがとうございました。


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