31歳サラリーマンの ホジキンリンパ腫闘病記

悪性リンパ腫ホジキン病の発病から完治までの記録

【再発】自宅 /再発性ホジキンリンパ腫の治療メニュー

2011年11月25日 14時42分30秒 | 闘病記
なかなか書く気が起らず、今まで先延ばしにしてきましたが
私が行う『早期再発性ホジキンリンパ腫の治療メニュー』について。

正直、自分にとっては少し目をそむけたい内容でもある。

でも、このブログを最初に書こうと思った理由が
『情報を求める人へ、詳しい治療の情報と自分の経験を伝えたい』
だったこと。

それと、今書き残すことで
自分自身、辛い治療に立ち向かう覚悟を決めたかったこと。

そんな思いがあったので…  書くことにしました。



以下、専門的&かなりの長文です。
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1年以内にホジキンリンパ腫が再発した場合、以下のメニューが
標準治療として実施される。

【1】『ABVD』抗がん剤治療を4〜6コース実施
【2】自己末梢血 幹細胞移植+大量抗がん剤投与を実施。

まず【1】で一度がんを寛解させてから
続けて【2】の治療を行う事になる。

では詳しい内容について。



【1】抗がん剤治療4〜6コース 

これは前回行なったのと全く同じ抗がん剤を投与します。
細かいことは以前の闘病記で書いているので省略しますが
「ABVD」の抗がん剤治療を4〜6コース実施します。
(1コース2回投与なので、計8〜12回の投与)

前回の投与から半年以内に再発すると、体に耐性がついて
同じ治療が実施できないらしいが、私の場合は
約10ヶ月経過していて、さらに先回2コースしか実施しなかったので
同じ治療で大丈夫らしい。

この抗がん剤がうまく効けば、の話だが
ひとまず がん細胞が体から無くなるまで(寛解まで)この治療を続ける。

2コースでがんが無くなればそこで終了するかもしれないし
6コースまで実施するかもしれない。
 ※人生で合計8コースしか投与できない。理由は『A』のアドリアシン
  という薬が、心臓の筋肉に与える毒性が非常に強いため

薬の効きが悪いときは、抗がん剤の種類を変えて治療をする。

4コースで終わると仮定して、終了するのは2月の末くらい。


初発も再発もこの治療でとんでもなく苦しんでますが
この治療を初発の2倍〜3倍実施します…

でも、免疫低下による合併症等は除き
この治療で死んでしまう様なことはまずありません。



【2】自己末梢血 幹細胞移植&大量抗がん剤投与

「短期でホジキンリンパ腫が再発してしまった場合は
 再度抗がん剤で寛解しても70%以上の確率でまた再発する」
というデータがあるそうです。

その為、通常の抗がん剤治療に加えて 根治を目指した治療が追加されます。
それが【2】の治療。

再発時の年齢が若い場合、短期の再発でなくても 予後の長期生存を目指して
この治療を実施する傾向にあるようです。


んで、具体的には何をするのか?

「再発する患者は基本的に血液を造る細胞自体に問題がある」
という考えの元、体内のあらゆる細胞を一度殺す治療をする。

その手段が、『大量抗がん剤投与』ということになります。

使える抗がん剤は数パターンあるらしいが、『ABVD』とは別のものを使う。


数日かけて、大量の抗がん剤(医師いわく、人が2~3人殺せる量)を
死なないように体を管理しながら投与をする。

この治療の負荷によって死亡する確率が、日本の実績で10~15%。
文字通り、死ぬほど辛い治療になるはずだ。


この治療を行うと、体内で血液を作ることができなくなってしまい
そのままでは死んでしまう。

その為、あらかじめ血液を造る幹細胞『自己末梢血 幹細胞』を取っておき
移植をする必要がある。

つまり
(1)骨髄から自分の造血幹細胞を採取する
(2)大量の抗がん剤を投与して細胞を殺す
(3)とっておいた自分の造血幹細胞を骨髄に戻す

というステップで治療をおこなう訳です。

造血幹細胞採取の際は、また別の抗がん剤(CHEASE)投与が必要になります。


小難しく書いてしまいましたが
ざっくり言うと、要するに『骨髄移植』です。

でも、白血病の様に 適合のドナーを探して他人の骨髄を移植するのではなく
自分の骨髄を移植できるので、かなりリスクは低いそう。

ただし、骨髄に転移があるステージ4の場合は
白血病と同じくドナーを探して移植する必要があります。
(私はセーフでした)


この治療を行った後の5年以上長期生存率は40~45%。

あらゆる細胞に影響が出る為、当然薬が手放せない生活にもなります。


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長々書きましたが、以上です。


治療での死亡率は10%以上

5年以上の長期生存率は50%以下


サイコロの丁半博打よりも分が悪い。

でも、病気の治療は博打とは違うんだ。

割合でくくられたって、患者の条件がみんな同じ訳じゃない。


私には守る家族がある、夢がある、信頼できる医師がいる
体力も考える知恵もある、そして治療に真っ向から立ち向かう強い意志がある。


絶対に負けない

どんな辛い治療も必ず乗り越えて見せる


後悔だけは絶対にしたくない。
出来ること、やるべきことを全力でやっていきます。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめて (ねこ)
2011-11-26 02:14:33
私も同じ病でやっと1クールが終わったところです。

ブログ参考にさせて頂いてます。
お互い頑張りましょう。
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Unknown (それいゆ)
2011-11-26 07:18:26
ありがとうこざいます
書くのもつらかったでしょう‥重い内容でした

私もABVDしました
痛くてつらくて すべてが忍耐でした

私は歳だってとっているし、好きなこともいっぱいしてきました。
それでも生きたい、80でも90までも元気に生きたい、大好きな家族達とこの先も一緒にいたい、見守ってあげたい

まして若いあなたは!
 必ず克服して、完治されて、明るい希望のブログをずっと書いてほしい

そして、今闘病されている全ての人が元気になって病いを克服してほしい
心からそう祈っています
一緒にがんばっていきましょうね!
返信する
Unknown (みぃママ)
2011-11-26 21:01:48

娘も、寛解から、1年2ヶ月。
毎回、定期検査の度に、ドキドキなのに、当の本人は、あっけらかんとして、診察の合間に、近くの店で、生禁生活が長かったので、マグロづくし丼を二人前を食べるのが、恒例です。
まぁ~そんなだから、家族も、救われているのかなぁと思います。
少しでも、辛くない事を祈ります。
負けるな~
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Unknown ()
2011-11-27 17:26:14
文字に表すのは事実を再認識させられる事になり、大変辛いと思います。
それにも関わらず、同じ病の方の為にこのように文字に残されていて、頭が下がります。

生存率など、医学ではこれまでのデータや実験結果を元に『%』で色々示してきますが、実際にはまだ人体の3分の1しか解明されていないそうです。

絶対に負けないでください。

強い気持ちを持ち続けてください。
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