ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Kenny Chesney ケニー・チェズニー - Lucky Old Sun

2008-11-05 | カントリー(男性)

〇2020年の「Here And Now」と最近の活躍についてアップしました

 

 Kenny Chesney、予定調和の極み。

 昨年ご紹介した「Just Who I Am: Poets & Pirates」以来、約1年そこそこで届けられた、カントリー・フィールド最高のエンターテイナーKenny Chesneyの12枚目のニューアルバムです。彼のようなスターにしては、1年というのは短いインターバルですね。しかし、今回もゲスト人は豪華、ポップ・スターのDave Matthewsや大御大ウィリー・ネルソン。そして、シングルNo.1を獲得したゆる~いレゲエ調のリード・シングル"Everybody Wants to Go to Heaven"には、70年代のレゲエ・ヒーローだったボブ・マーリーのバンド、ウェイラーズが参加するなど、話題には事欠きません。当たり前のように、ポップとカントリー・アルバム両方で1位になっています。

 

 



 一言で言って、ナチュラルなアコースティック・ヒーリング・ミュージック集ってな感じです。カントリー・スタイルって言うよりも、洗練された雰囲気でジェームス・テイラー風ウェスト・コースト~カリブ海の方に向いたもの。リズム・ナンバーは2曲程度で、殆どが昼下がりの浜辺~メキシコ湾のね!~でゆっくり横たわってくつろぎながら過ごすには、最高の雰囲気に浸れるBGMになってくれるでしょう。"Way Down Here"などでは、ムードタップリのサックスもフィーチャーされているくらい。しかし、コレといって引っかかる瞬間や、後に残るものがあんまりないねぇ、とも思うのです。Kennyも、チョッと一息つきたかったのかな。ココまで名声を極めて、それでもまだ戦闘的であり続けるのはタフな事なんでしょう。ただ、アラン・ジャクソンが同様の”息抜き”を、「Like Red On a Rose」において実にアイデア豊かでクリエイティブな形でモノにした事を思うと、Kennyも何かやり方はなかったのかな~、などと贅沢を言ってみたくなります。なんて、うるさい事を言ってはみても、仕事から帰って、ファ~っとしたいとき、ついつい聴きたくなっしまうんですよね、コレ。不思議。Kennyファンの皆様には、いつもとはまた違ったバリエーションの作風で、良いプレゼントになると思いますよ。彼の澄んだエモーショナルな歌声もタップリと堪能できますしね。本当にビューティフル・ボイスです。

 



 個人的には、"Down the Road"でマック・マカナリー(Mac McAnally)の声を思いがけず聴けた事が収穫。Mac自身の、1994年のアルバム「Knots」のオープニング曲だったもののカバー。懐かしかった。この前のアルバム「Live And Learn」は名盤だったしね。今や、CMAアワードにノミネートされるほどのサイド・ギタリストとして確固たる地位を築いています。

 ●KennyのMySpaceサイトはコチラ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿