同名のコンピレイション・アルバム(新曲("Simple Love"!)と、アリソン自身のオリジナル・アルバムには未収録の、デュエットやサントラ・アルバムへの客演曲のハイライトをまとめたベスト盤)の収録曲を、アリソン・クラウス(Alison Krauss)ゆかりのそうそうたるブルーグラス・インストルメンタリストと、豪華デュエットゲストを一同に会したスタジオ・ライブで収録したDVD「A Hundred Miles or More(ア・ハンドレッド・マイルズ・オア・モア): Live from the Tracking Room」。2007年の夏に、CMTと並ぶカントリー・TVであるGACで放送されたもの。その参加アーティストを聞いただけで、その内容の良さは確信されます。聴くたびに唸ってしまう、魂溢れる美しいアリソンのエンジェル・ボイス。その上手さは、本当にいつも安心して聴けますから(ラストにチラリとミス・シーンが挿入されててご愛嬌ですが)。
「ベスト・オブ・アリソン・クラウス~ア・ハンドレッド・マイルズ・オア・モア」
バックはおなじみのユニオン・ステイション(Union Station)をメインに、サム・ブッシュ(Sam Bush)、ブルー・グラス界の重鎮ギタリスト、トニー・ライス(Tony Rice)ら。豪華ゲスト・シンガーは"Whiskey Lullaby"でブラッド・ペイズリー(Brad Paisley)、"Lay Down Beside Me"でジョン・ウェイト(John Waite、CD「A Hundred Miles~」でアリソンとデュエットが聴ける"Missing You"は、懐かしい80年代のJohnの大ヒット)、そしてハイライトはやっぱり"How's The World Treating You"でのジェームス・テイラー(James Taylor)です。これも素晴らしかったルービン・ブラザーズのトリビュート・アルバム「Livin', Lovin', Losin'」から選曲されたものです。余計な事は言いません。皆さん超ハイテクの持ち主だから、音は殆どオリジナル・スタジオ・バージョンと寸分たがわぬビューティフルなアコースティック・アンサンブルを堪能させてくれます。それを、こうして一同に演奏している姿を美しい映像で見ながら聴けるってのが、DVDならでは。格別なのです。
このDVD、私的に演奏と同じくらいに興味深く感じた事がありました。もう一つのハイライトである、トニー・ライスとの共演のパートです。ここでアリソンは、自分の音楽の影響として、トニー・ライスを掛け値なしに褒め称えています。自分の音楽があるのはトニーのおかげ!その憧れのトニーと2曲も演奏しているくらいです。しかし、純ブルーグラス時代の彼女だったらその説明でOKですが、"Now That I've Found You"でカントリー・フィールドでブレイクして以降の、アリソン独特である和み系フォーキー・カントリーのルーツの説明としては、彼女の話は完璧じゃないのでは、と。しかし、実はそこのところのもう一人のルーツにもキッチリ触れられているのです。トニーとの共演の2曲目"Shadows"の前のトニーのコメント中に、1枚のアルバム・ジャケットが挿入されます。"Shadows"がこのアルバムからのカバー曲である事は想像つきますが、このジャケットに記載されたアルバムタイトルが重要なんです。
「Tony Rice Sings Gordon Lightfoot」
そう、ゴードン・ライトフット(Gordon Lightfoot)。このアルバムは、トニー・ライスがゴードン・ライトフットの作品をカバーした録音をコンピレーション的にまとめたもので、"Shadows"はゴードンの作品なのです。しかし、このDVD中、ゴードン・ライトフットに対してはアリソンもトニーもコメントしていません。トニー・ライスがゴードンを好きな事は知られていますが、なぜかこのDVDのインタビューではその名前は語っていません。このアルバム・ジャケットでそれとなくほのめかされているだけです。これではブルーグラス界からメインストリームのカントリー・フィールドに降臨して以降からのアリソン・ファンは気付きようがない。
Gordon Lightfoot
ゴードン・ライトフットはカナダのオンタリオ州で1938年に生まれました。現在も、体調は崩しているものの、歌い続けているようです。60年代のフォーク・ブームの頃の1965年、最初の代表作となる"Early Morning Rain"をピーター、ポール&マリーが歌いスマッシュ・ヒットした事で、ゴードンへの注目が高まりました。しかし、真のゴードンの全盛期は70年台。ワーナー・ブラザーズ傘下のリプリーズに在籍中の作品群です。ゴードンによる伝統的バラッドを基調としたコンサバながら親しみやすい落ち着いたメロディと、当時「バーバンク・サウンド」と呼ばれたチョッとルーツ寄りのフォーキーで、適度にポップなサウンドとの組み合わせが、彼の誠意溢れるバリトン・ボイスと相乗効果を見せて唯一無二の音楽が生まれたのです。その代表作が"Sundown"。ポップチャートで1位を獲得、そしてカントリーでも13位まで上った、大ヒットでした。"Sundown"はちょっとばかしブルージーなテイストが織り込まれた意欲作でしたが、よりフォーキーな"Rainy Day People"や"If You Could Read My Mind""も忘れてはいけない作品。そして、このあたりのゴードンのサウンド・曲想がトニー・ライスを通じて、アリソン・クラウスのカントリー・スタイルに浸み込んで行ったのだと考えられています。トニーからの影響は、あくまで”部分的”なのです。ゴードンの"Summer Side of Life"あたりも、アリソンに歌って欲しいな。なお、トニー盤の"Shadows"は、実はゴードンのオリジナルを凌ぐとの評判を取っています。このDVDでの演奏もハツラツとして気持ちいいですね。
アルバム 「Sundown」
それにしても、なぜアリソンはこんな”アハ・ムービー(ハッキリ見えてるはずなのに、気付くまでなかなか分からない・・・)”のような事をしたのでしょうか?全くの私見になりますが・・・このブログでは、極力紹介するアーティストの公式バイオを紹介していますが、そのバイオで影響されたアーティストとして出てくる名前はまず間違いなく全てカントリーないしブルーグラス・フィールドの人たちです。確かにここ最近の新人アーティストのバイオには、ポップやブラック・ミュージックのアーティスト名が出てくる例が出てきました(レディ・アンテベラム、チャック・ウィックス(Chuck Wicks))が、ほんの最近の事です。これは昔の、明らかにブルースの影響を受けているはずのハンク・ウィリアムスからしてそうでした。どうも、カントリー・フィールドにはそういう不文律みたいなものがあるようです。ただただカントリー一筋で、私は清く生きてきました・・・・としておくのが良い。マルティナ・マクブライドはいつも言います。「ロレッタ・リンは私のヒーローよ」確かにロレッタからの精神的な影響力は大きかったでしょうが、マルティナの歌声を聴く限り、彼女がアリサ・フランクリン(ローリング・ストーン誌ベストシンガー1位)の影響を受けていない訳がないと思うのです。同じく、キャリー・アンダーウッドがホイットニー・ヒューストン(同誌ベスト・シンガー34位)による"I Always Love you"を聴いていなかった訳がないと思うのです。しかし、キャリーで考えると分かりやすいでしょう。アメリカン・アイドルと言う異質の世界からやってきたと言うだけで変に話題になったのに、「私、子供の頃はホイットニーも良く聴いたわ」などと言おうものなら・・・でも、異国の地の我々がカントリー・ミュージックの事を語り合う際、こういった他ジャンルとの関連性を想像する事はとても楽しいし、カントリーへの間口を広げる事にもなると思います。
という事で本題にもどりますと、今回の編集の理由は、ビデオで顔を出して、カントリー・フィールドからすれば”ポップ・スター”になる(しかも、カナダ人の)ゴードン・ライトフットに影響うけてます!てな絵は作りにくかったのでは・・・・というのが結論です。アーティストというより、製作側の意図かもしれません。しかしそれでも、病気の身にあっても頑張って歌い続けているゴードン・ライトフットに尊敬の念とエールを送らんとして、こういう形の演出にしたのではないかな・・・・以上、あくまで憶測です。しかし、こういうの楽しいですね。
アリソン・クラウスは1971年、イリノイ州Champaign生まれ。ラウンダー・レコードと契約した時は、まだ14歳でした。デビュー作は1987年の「Too Late to Cry」。そして1995年、それまでのベスト曲と”歴史的な”新曲タイトルを冠したアルバム「Now That I've Found You: A Collection」が、ブルーグラス・アルバムとしてはじめてのダブル・プラチナに到達する大ヒットになり、CMAアワードで4部門を独占するなどカントリー・フィールドで大ブレイクしたのです。最新オリジナル・アルバムは、2004年の好作「Lonely Runs Both Ways」、3つのグラミー賞を獲得しています。そして、先のロバート・プラントとの"Gone Gone Gone"での受賞も加えた合計21のグラミー獲得数は、女性アーティストとしては史上最多です。
このグラミー獲得数から想像されるとうり、カントリー、ブルーグラスだけでなく、異なるジャンルのアーティストからも熱い視線を寄せられ続けるアリソン。そのデュエット・パートナーは、ロバート・プラント、スティング 、ジェームス・テイラー 、バッド・カンパニー、マイケル・マクドナルド, チーフタンズ、ヴィンス・ギル、 エミルー・ハリス、ドリー・パートン、アラン・ジャクソン、ブラッド・ペイズリー, John Michael Montgomery, Michael Johnson、 Rhonda Vincent, Dar Williams, Kris Kristofferson, Kenny Rogers, Ralph Stanley, Shenandoahなどなど数知れず。また、映画のサウンド・トラック~「O Brother, Where Art Thou?」 、「Cold Mountain」(スティングとのデュエット)においても特筆する仕事をしています。こういった客演曲だけで「A Hundred Miles or More」が作れてしまう事に、彼女が貪欲に異ジャンルや他のアーティストと交流を求め、また求められている事が感じ取れます(エリック・クラプトンが来日で滞在中に、アリソンのCDを探していたという驚異の噂も)。その貴重な体験は、アリソンの卓越したプロデュース能力にも発揮されているのでしょう。自身&ユニオン・ステイションだけでなく、Cox Family、Nickel Creek、忘れられないアラン・ジャクソンの「Like Red on a Rose」などのプロデュースでその力量をいかんなく発揮しています。なお、昨年来日もしたシエラ・ハル(Sierra Hull)は、アリソンが発見したと言われています。
サウンドのルーツ云々はともかく、アリソン・クラウスの歌声は、前例のない奇跡の声である事は間違いないと思います。
●アリソン・クラウスのMySpaceサイトはコチラ●
●ゴードン・ライトフットのMySpace(非オフィシャル)サイトはコチラ●
PS
Thank You , Mr. Michael Furmanovsky for your advices!
「ベスト・オブ・アリソン・クラウス~ア・ハンドレッド・マイルズ・オア・モア」
バックはおなじみのユニオン・ステイション(Union Station)をメインに、サム・ブッシュ(Sam Bush)、ブルー・グラス界の重鎮ギタリスト、トニー・ライス(Tony Rice)ら。豪華ゲスト・シンガーは"Whiskey Lullaby"でブラッド・ペイズリー(Brad Paisley)、"Lay Down Beside Me"でジョン・ウェイト(John Waite、CD「A Hundred Miles~」でアリソンとデュエットが聴ける"Missing You"は、懐かしい80年代のJohnの大ヒット)、そしてハイライトはやっぱり"How's The World Treating You"でのジェームス・テイラー(James Taylor)です。これも素晴らしかったルービン・ブラザーズのトリビュート・アルバム「Livin', Lovin', Losin'」から選曲されたものです。余計な事は言いません。皆さん超ハイテクの持ち主だから、音は殆どオリジナル・スタジオ・バージョンと寸分たがわぬビューティフルなアコースティック・アンサンブルを堪能させてくれます。それを、こうして一同に演奏している姿を美しい映像で見ながら聴けるってのが、DVDならでは。格別なのです。
このDVD、私的に演奏と同じくらいに興味深く感じた事がありました。もう一つのハイライトである、トニー・ライスとの共演のパートです。ここでアリソンは、自分の音楽の影響として、トニー・ライスを掛け値なしに褒め称えています。自分の音楽があるのはトニーのおかげ!その憧れのトニーと2曲も演奏しているくらいです。しかし、純ブルーグラス時代の彼女だったらその説明でOKですが、"Now That I've Found You"でカントリー・フィールドでブレイクして以降の、アリソン独特である和み系フォーキー・カントリーのルーツの説明としては、彼女の話は完璧じゃないのでは、と。しかし、実はそこのところのもう一人のルーツにもキッチリ触れられているのです。トニーとの共演の2曲目"Shadows"の前のトニーのコメント中に、1枚のアルバム・ジャケットが挿入されます。"Shadows"がこのアルバムからのカバー曲である事は想像つきますが、このジャケットに記載されたアルバムタイトルが重要なんです。
「Tony Rice Sings Gordon Lightfoot」
そう、ゴードン・ライトフット(Gordon Lightfoot)。このアルバムは、トニー・ライスがゴードン・ライトフットの作品をカバーした録音をコンピレーション的にまとめたもので、"Shadows"はゴードンの作品なのです。しかし、このDVD中、ゴードン・ライトフットに対してはアリソンもトニーもコメントしていません。トニー・ライスがゴードンを好きな事は知られていますが、なぜかこのDVDのインタビューではその名前は語っていません。このアルバム・ジャケットでそれとなくほのめかされているだけです。これではブルーグラス界からメインストリームのカントリー・フィールドに降臨して以降からのアリソン・ファンは気付きようがない。
Gordon Lightfoot
ゴードン・ライトフットはカナダのオンタリオ州で1938年に生まれました。現在も、体調は崩しているものの、歌い続けているようです。60年代のフォーク・ブームの頃の1965年、最初の代表作となる"Early Morning Rain"をピーター、ポール&マリーが歌いスマッシュ・ヒットした事で、ゴードンへの注目が高まりました。しかし、真のゴードンの全盛期は70年台。ワーナー・ブラザーズ傘下のリプリーズに在籍中の作品群です。ゴードンによる伝統的バラッドを基調としたコンサバながら親しみやすい落ち着いたメロディと、当時「バーバンク・サウンド」と呼ばれたチョッとルーツ寄りのフォーキーで、適度にポップなサウンドとの組み合わせが、彼の誠意溢れるバリトン・ボイスと相乗効果を見せて唯一無二の音楽が生まれたのです。その代表作が"Sundown"。ポップチャートで1位を獲得、そしてカントリーでも13位まで上った、大ヒットでした。"Sundown"はちょっとばかしブルージーなテイストが織り込まれた意欲作でしたが、よりフォーキーな"Rainy Day People"や"If You Could Read My Mind""も忘れてはいけない作品。そして、このあたりのゴードンのサウンド・曲想がトニー・ライスを通じて、アリソン・クラウスのカントリー・スタイルに浸み込んで行ったのだと考えられています。トニーからの影響は、あくまで”部分的”なのです。ゴードンの"Summer Side of Life"あたりも、アリソンに歌って欲しいな。なお、トニー盤の"Shadows"は、実はゴードンのオリジナルを凌ぐとの評判を取っています。このDVDでの演奏もハツラツとして気持ちいいですね。
アルバム 「Sundown」
それにしても、なぜアリソンはこんな”アハ・ムービー(ハッキリ見えてるはずなのに、気付くまでなかなか分からない・・・)”のような事をしたのでしょうか?全くの私見になりますが・・・このブログでは、極力紹介するアーティストの公式バイオを紹介していますが、そのバイオで影響されたアーティストとして出てくる名前はまず間違いなく全てカントリーないしブルーグラス・フィールドの人たちです。確かにここ最近の新人アーティストのバイオには、ポップやブラック・ミュージックのアーティスト名が出てくる例が出てきました(レディ・アンテベラム、チャック・ウィックス(Chuck Wicks))が、ほんの最近の事です。これは昔の、明らかにブルースの影響を受けているはずのハンク・ウィリアムスからしてそうでした。どうも、カントリー・フィールドにはそういう不文律みたいなものがあるようです。ただただカントリー一筋で、私は清く生きてきました・・・・としておくのが良い。マルティナ・マクブライドはいつも言います。「ロレッタ・リンは私のヒーローよ」確かにロレッタからの精神的な影響力は大きかったでしょうが、マルティナの歌声を聴く限り、彼女がアリサ・フランクリン(ローリング・ストーン誌ベストシンガー1位)の影響を受けていない訳がないと思うのです。同じく、キャリー・アンダーウッドがホイットニー・ヒューストン(同誌ベスト・シンガー34位)による"I Always Love you"を聴いていなかった訳がないと思うのです。しかし、キャリーで考えると分かりやすいでしょう。アメリカン・アイドルと言う異質の世界からやってきたと言うだけで変に話題になったのに、「私、子供の頃はホイットニーも良く聴いたわ」などと言おうものなら・・・でも、異国の地の我々がカントリー・ミュージックの事を語り合う際、こういった他ジャンルとの関連性を想像する事はとても楽しいし、カントリーへの間口を広げる事にもなると思います。
という事で本題にもどりますと、今回の編集の理由は、ビデオで顔を出して、カントリー・フィールドからすれば”ポップ・スター”になる(しかも、カナダ人の)ゴードン・ライトフットに影響うけてます!てな絵は作りにくかったのでは・・・・というのが結論です。アーティストというより、製作側の意図かもしれません。しかしそれでも、病気の身にあっても頑張って歌い続けているゴードン・ライトフットに尊敬の念とエールを送らんとして、こういう形の演出にしたのではないかな・・・・以上、あくまで憶測です。しかし、こういうの楽しいですね。
アリソン・クラウスは1971年、イリノイ州Champaign生まれ。ラウンダー・レコードと契約した時は、まだ14歳でした。デビュー作は1987年の「Too Late to Cry」。そして1995年、それまでのベスト曲と”歴史的な”新曲タイトルを冠したアルバム「Now That I've Found You: A Collection」が、ブルーグラス・アルバムとしてはじめてのダブル・プラチナに到達する大ヒットになり、CMAアワードで4部門を独占するなどカントリー・フィールドで大ブレイクしたのです。最新オリジナル・アルバムは、2004年の好作「Lonely Runs Both Ways」、3つのグラミー賞を獲得しています。そして、先のロバート・プラントとの"Gone Gone Gone"での受賞も加えた合計21のグラミー獲得数は、女性アーティストとしては史上最多です。
このグラミー獲得数から想像されるとうり、カントリー、ブルーグラスだけでなく、異なるジャンルのアーティストからも熱い視線を寄せられ続けるアリソン。そのデュエット・パートナーは、ロバート・プラント、スティング 、ジェームス・テイラー 、バッド・カンパニー、マイケル・マクドナルド, チーフタンズ、ヴィンス・ギル、 エミルー・ハリス、ドリー・パートン、アラン・ジャクソン、ブラッド・ペイズリー, John Michael Montgomery, Michael Johnson、 Rhonda Vincent, Dar Williams, Kris Kristofferson, Kenny Rogers, Ralph Stanley, Shenandoahなどなど数知れず。また、映画のサウンド・トラック~「O Brother, Where Art Thou?」 、「Cold Mountain」(スティングとのデュエット)においても特筆する仕事をしています。こういった客演曲だけで「A Hundred Miles or More」が作れてしまう事に、彼女が貪欲に異ジャンルや他のアーティストと交流を求め、また求められている事が感じ取れます(エリック・クラプトンが来日で滞在中に、アリソンのCDを探していたという驚異の噂も)。その貴重な体験は、アリソンの卓越したプロデュース能力にも発揮されているのでしょう。自身&ユニオン・ステイションだけでなく、Cox Family、Nickel Creek、忘れられないアラン・ジャクソンの「Like Red on a Rose」などのプロデュースでその力量をいかんなく発揮しています。なお、昨年来日もしたシエラ・ハル(Sierra Hull)は、アリソンが発見したと言われています。
サウンドのルーツ云々はともかく、アリソン・クラウスの歌声は、前例のない奇跡の声である事は間違いないと思います。
●アリソン・クラウスのMySpaceサイトはコチラ●
●ゴードン・ライトフットのMySpace(非オフィシャル)サイトはコチラ●
PS
Thank You , Mr. Michael Furmanovsky for your advices!
いつもながら素晴らしい解説
とくにGordon Lightfootとの関連のご指摘にはうなりました。
実はGACでの放送ではトニーのインタビューもShadowsの演奏もなかったのです。
DVDになって初めて公開された部分でした。
う~んそういうメッセージが込められていたとは・・・・
アリソンは今回グラミーをさらに5個受賞して通算26回受賞。記録更新中ですね。
目指すは全部門制覇・・・?
ではまた。